行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

昇格の望みをつなぐ圧勝劇。クラブ史上最多6得点のゴールラッシュに沸く テゲバジャーロ宮崎戦

2023-11-27 19:12:49 | カターレ富山
6-0で勝利!
他会場の鹿児島が勝利した場合、他クラブは勝ってさえも終了ですらあったなかで。3位のカターレにしても、可能性を繋ぐには勝利しかありませんでした。
2試合連続無得点敗戦と、状況的には芳しくないどころの話ではなかったものの、それでも。
この絶対に勝たねばならない試合に際して、選手たちが奮起。マテウスのハットトリックを含むクラブ新記録となる6ゴール。
プレビューで書いたところの「2戦連続無得点でたまったフラストレーションを爆発させるようなゴールラッシュでもって、宮崎をねじ伏せてほしい」という願いが、まさに現実のものとなったのでした。

連敗はもってのほかとして、引き分けすらも許されないプレッシャー。それでも、誰ひとりとしてあきらめることない気持ちを見せて、挑むよりほかなかった状況。
前節は欠場していたシルバがスタメンに復帰し、必勝態勢を整えた一方で。
吉平や下堂といった前節もサブメンバー入りしていた選手のほか、若手の柴田、そして特別指定選手コンビのヨシキとショウセイが名を連ねることとなりました。
もはや、ことここに至っては、誰が出るかは問題ではなく。
出場して、なにを為すかーーー勝利にために、なにを為すかのみが問われる試合だったと言えるでしょう。
南国・宮崎はユニリーバスタジアム新富でのアウェイ最終戦。
北陸富山の住人としては、11月も終わろうかというこの時期に、むしろ暑さすら感じるか?というほど晴れ渡った青空の下での試合は、なんともアウェイ感を意識させられましたが。
風もほとんどなく、試合に臨むコンディション的にはベストとも言えるなかで。結果としてベストをーーー勝利を追い求める一戦が始まりました。

2023シーズンも大詰め、チームとして積み上げてきた総合力が問われるなかで。
今節もやはり、前半から主導権を握ったのはカターレのほうでした。
堅実なパス回しから機を窺いつつ、サイドの松岡や伊藤らが揺さぶりをかける。そして前線で頑張るマテウスや駿太へとつないでいく、と。
スタメン復帰となったシルバですが、その効果はてきめんと言えました。
ボールをつなぐだけではなく、隙あらば縦に通して相手の裏をかく。持ち味であるところのそんな柔軟性が、欠場明けなど関係ないかのように機能。やっぱりコレだよ!と頷いたものでした。
そして、今節は最終ラインの今瀬が出色の出来。
相手アタッカーとの競り合いでも譲らず、しっかりとピンチの芽をつぶしてペースを渡さず。得点力に課題を抱える宮崎にとってみれば、ガッチリと封じ込められ、やり辛いこと甚だしかったのではなかろうかと。
こと守備面に関しては、理想的な試合の入りであったと思います。

ただ、問題は攻撃面。
前々節・奈良戦、前節八戸戦ともに、前半は主導権を握り、悪くないどころかむしろ良かったとさえ言えたなかで。
なかなかチャンスをモノにできないままくすぶっていたなか、相手にワンチャンスを活かされるカタチで失点、結果的にそれを覆せずに連敗という最悪な結果につながってしまっていただけに。
前々節を起点として、およそ210分あまりも無得点の状況が続き。
急いては事を仕損じる、焦らなくとも90分を戦いきった段階でリードしてさえいればそれでいいーーーわかっている。わかってはいるけれど。
それでも、やはり。
前半のうちに得点を挙げて、勝利への道筋をつける重要性。
連敗継続でシーズン終了などもってのほか、勝つにしても、いかに勝つかも問われるなかにあっては。
なにがなんでも、先制点をーーー。

じっと機を窺い続けながら迎えた、39分でした。
右サイドを駆け上がっていった大山がゴールに向けてクロスを上げると。
それに反応したのは、マテウスや駿太ではなく、逆サイドからゴール前に詰めていた伊藤でした。
チーム内でも小柄、上背のない彼ではありますが、ドンピシャのタイミングで素晴らしいヘディングシュート。見事に決まり、欲しかった先制ゴール!
2試合連続無得点の嫌な流れを断ち切ってみせたのは、ルーキーの今シーズン3ゴール目でした。
宮崎にしてみれば、少なくとも前半は0-0で折り返したかったところでしょう。得点力で勝る富山に先制されては、やはりひっくり返すのは容易ではないと。
そんな失点のダメージが抜けきらない、切り替えきれていないなかで。
直後の41分。
ロングボールを収めたマテウスが、個の力で相手ディフェンスをかわしつつゴールに迫り、冷静に蹴り込んでゴール!あっという間に2点のリードを奪うことに成功したのでした。
宮崎にとっては痛手、カターレにとっては勇気の出る2点目。
前半終了間際に伊藤が痛んでピッチ外へ、というアクシデントもあったものの、そのまま2-0で試合を折り返すこととなりました。

どうしても勝たねばならない試合で、2点のリード。勝利に近づいたことは確かだったけれど。
それでも、気を緩めるわけにはいきませんでした。
2点リードの状態から、ハットトリックをくらって逆転負けを喫した愛媛戦のことがある以上は。ここで1点、2点を返されて試合の行方が怪しくなってしまうことは、なんとしても避けねばなりませんでした。
そのあたりは、小田切監督にしても百も承知であったでしょう。
後半開始のタイミングで、伊藤に代えて吉平、大山に代えて下堂を投入。さらなる追加点を目指すことに。
鹿児島出身の下堂にとっては、宮崎は準ご当地と言えるところ。実際、試合に訪れた親御さんがゴール裏に挨拶にいらっしゃいました。
前所属クラブ・八戸との対戦となった前節は、サブメンバー入りしながらも出場なし。個人としての出場もさることながら、チームの敗戦のほうが、より無念であったことでしょうけれど。
その悔しさをぶつける意味でも、気合を入れて試合に臨んだことかと。
そして、吉平。
前節の最終局面で、直接FKを決めていれば、敗戦は免れたのでは?ーーー結果論ではありますが。
今節、ゴールに飢えている状況での投入。並みならぬ決意を伴う出場だったのではと。

追加点を狙う後半、71分のことでした。
カターレの攻勢をゴール前でなんとかしのいだかに見えた宮崎ディフェンスですが、焦りからかクリアのキックがジャストミートせず、意図せぬ方向へ。急にボールが飛んできたところで対処しきれず、胸トラップが崩れてハンドの判定。それが、ペナルティエリア内。すなわち、PKの判定となったのでした。
ハンドの反則となってしまった選手にしても、「しくじった!」という思いこそあったでしょうが、判定そのものは受け入れていたのではないかと思います。異議を申し立てて検証するまでもなく、明らかなハンドであったと。
ただ、そこで揉めてしまいました。
宮崎側ではなく、カターレ側ーーー吉平とマテウスが、どちらが蹴るかについて。
いやいやいや、味方同士でケンカしてる場合じゃないでしょうが。
・・・いや待て、これで相手GKが集中力を乱したなら、儲けもんじゃね?
結局、キッカーはマテウスに。
権利を強硬に主張した以上、絶対に外すわけにはいかないぞ、という場面でしたが。
そこは、さすがというべきか。しっかりと決めて、この日2ゴール目をゲット。
チャンスを確実にモノにするかたちで、さらにリードを広げる3点目を奪ったのでした。

さらに、とどまるところを知らないカターレ。
76分には、相手ゴール前でのパス回しを強引に奪い取ったマテウスが、迷いなく蹴り込むと。ボールはゴールに吸い込まれ、4点目。
この日3点目のマテウス、ハットトリック達成と相成りました。
先のホーム愛媛戦でのシルバのハットトリックが、2013年の苔口以来の10年ぶりの達成であったというのに。その次は、こうも短期間のうちに達成されてしまうのかよ!と。
思いもよらない大量失点に、浮足立つ宮崎。
それでも、カターレは攻撃の手を緩めることはありませんでした。
続く79分には、右サイドからゴール前を経由して左サイドへとつながったところ、満を持して吉平!PKの得点機こそ譲ったけれど、ゴールへの意思が萎えたわけでもなんでもなく。むしろ、あふれる闘志でもって5点目につなげたのでした。
2戦連続で無得点敗戦という屈辱からフラストレーションをためていたのは、なにも伊藤、マテウス、吉平だけではなく。
81分、今度は松岡。
自分でもちょっと強引であったと認めつつも、ゴール前で積極果敢に自ら攻め入り、シュート。それが決まって、もう笑うしかない6得点目。
まさに、ゴールラッシュというより他ない怒涛の得点で、クラブ新記録を樹立してみせたのでした。
いや、ほんと・・・いかにプロと言えど、ひとつタガが外れると、歯車が狂うと、こうも一方的な試合展開になってしまうものなのか・・・。
もちろん喜ぶべきシチュエーションではあったものの、なにか、空恐ろしいものすら感じたのでした。
スコアの上では完全なワンサイドであっても、宮崎のチャンスが皆無であったかと言えばそうでもなく。しかしそれでも、しっかりと守り切って得点を許さず。
クリーンシートを達成し、6-0で試合終了。まさに、完勝と言える内容で、遠く宮崎まで駆け付けたファン・サポーターと歓喜を分かち合うことが出来たのでした。

ホーム最終戦に、12000人近い観衆を集め、その声援に応える勝利を挙げた鹿児島。その結果、4位以下の昇格の可能性が消滅することとなりました。
今節、もし鹿児島が敗れていたなら、順位を逆転して昇格圏で最終戦、というところでしたが・・・さすがに、そうは問屋が卸さなかった、と。
逆に、今節もしも負けていたら昇格の可能性そのものが即消滅していたところ。
最終戦、実質的にカターレの勝利かつ鹿児島の敗戦が昇格の条件と位置づけられることに。
他力本願の部分もあり、条件としては厳しいものがありますが、それでも。
勝ったからこそ、次につながった。勝てていなければ、つながっていなかった。
事実上、残り昇格枠1をめぐる鹿児島とカターレとの一騎打ち。
追う立場ではあるものの、可能性が無いわけでは決してなく。

やれば、できる。
この最終盤で見せたカターレの底力をもってすれば、不可能などあるものか。
ハットトリックだって、新記録6得点だってやってみせたのだから。
信じて、貫くのみ!
残り1試合、最終戦に全てをかけて。
決戦の土曜日。泣いても笑っても、最終戦の結果で全てが決まります。
チャンスを、逃すな!
全力で掴み取れ!!!
最後に笑うために。

カターレ富山、2023シーズン最後の戦い、刮目して見よ!
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第37節 テゲバジャーロ宮崎戦

2023-11-25 09:47:35 | カターレ富山
2014シーズンにJ2から降格、翌2015シーズンから9シーズンにわたって挑戦し続けてきたJ2復帰。残り2試合という時点で、可能性が潰えていないーーーかつて、ここまで肉薄したシーズンはありませんでした。
2試合連続でノーゴール敗戦、しかも鹿児島が敗れて逆転のチャンスがあったところを、2試合連続でフイに。状況的には、キツイものがあります。
それでも。
勝てば、最終戦に可能性を繋げられるならば。
それをしない理由は無く。勝たねばならない理由しかありません。
11月の長距離移動アウェイもラスト、19位・テゲバジャーロ宮崎と対戦する今シーズンアウェイ最終戦。必勝を期して、勝ち点3を持ち帰らねばなりません。

現時点で昇格への可能性が残っているクラブでは、8位の鳥取や9位の八戸あたりは、さすがに数字上だけのもので、非現実的であると言わざるを得ないところ。
そんななかでも、昇格圏外にあってもいちばん現実的なのがカターレであり。
今節の結果鹿児島が勝った場合、カターレにとって敗戦は言うまでもなく、引き分けですらも、鹿児島の昇格確定。最終戦を待たずに来季のJ3が確定してしまいますが。
一方で、勝ちさえすれば、鹿児島の結果に関わらず最終戦にまで決着を持ち越せます。
もちろん、鹿児島が2連勝してしまえば、こちらが2連勝したとてアウト。今節か最終戦のいずれかで取りこぼしてもらう必要はありますが、それとカターレが勝つかどうかは、また別の話で。
他クラブの勝敗を変えることはできない。けれど、カターレが勝てるかどうかは、頑張り次第でどうにでもなる。いや、しなければならない。
2連敗の悪しき流れ云々を言っている場合ではないです。
終盤失速のお約束、などという戯言は全力で無視。
勝つことに、全てをかけねばなりません。

現在19位の宮崎。
最下位を免れ、JFL降格の危機こそ回避できたものの・・・不本意どころではないシーズンとなってしまいました。
開幕直後こそ連敗スタートであったけれど、そこから徐々に盛り返し、一時は8位にまで順位を上げたものの。そこから7試合連続無得点など、極度の不振に陥り戦績も急降下。8月の第22節北九州戦での勝利を最後にホームでは勝てないままに、今節のホーム最終戦を迎えることとなってしまいました。
ただ、チームとしての力がまったく足りていない弱小クラブ、というわけではなく。
首位の愛媛には2分け、2位の鹿児島には1勝1分けなど、実力のあるクラブに対しても拮抗した力を発揮していさえいます。守備力においては、総失点47のカターレに対して44と、上回ってもいます。
ただ、やはり足を引っ張っているのが、リーグワーストタイの29という得点。そこが改善されていたならば、決して19位になど位置していなかったのではなかろうかと。
それでも。ここ最近は、その課題にも明るい兆しが。
前々節八戸戦では、最終的には3-4で敗れてしまったものの、試合最終盤に一時は勝ち越す連続ゴールを決めて、あきらめない執念を見せました。
そして、前節でも。
昇格争いの生き残りに勝利が欲しいFC大阪に、試合最終盤まで1点のビハインド。敗色も色濃かったところでしたが、それでもあきらめず。
勝利こそならなかったものの、執念のドローで勝ち点1をもぎとってみせたのでした。
そんな流れから迎える、ホーム最終戦。
相手が上位の富山であろうが関係ない、勝利をホームのファン・サポーターと分かち合うのみ!そんな気合を入れて待ち構えていることかと。
前回対戦はカターレが2-0で勝利、通算成績でも4勝1敗と大きくリードしていますが、それはそれ。
前回勝てたから今回も、とはいかないということは、奈良戦、八戸戦の痛すぎる連敗で思い知らされているところでもあり。
負けは論外として、引き分けすらもダメなカターレが勝ちきるには。
怖れることなく、侮ることなく。
相手をリスペクトしつつも、それでも勝ちきる強さ、底力というものを、今こそ遺憾なく発揮しなければなりません。

シーズン前半戦では勝ったのに、後半戦では敗れてしまうーーーもちろん、いろいろな要素が絡んでの結果であって、それが直ちに不甲斐ない結果とは言い切れませんが。
それでも・・・やはり、このどうしても勝たねばならなかった試合を落とした最終盤の2連敗(しかも無得点)は、痛すぎる結果でした。
2度あることは3度ある、なんてことは願い下げ。それをしでかすのは鹿児島だけでいい。
いかに、切り替えつつ勝つか。
ここまで14敗を喫している結果からも、順風満帆なシーズンであったなどとは口が裂けても言えませんが。
一方で。
いかに不本意なシーズンであっても、それでも現時点で3位につけているという事実。それでも昇格を現実的に狙えるポジションに位置しているという事実。
それらは、紛れもない今季カターレ富山の成果であって。
「優勝できなかったから価値なし、どうせ運よく上がれても、またすぐにJ3に逆戻りするに決まっている。だったら潔く昇格は譲って、来シーズンにやり直すべきでは?」
そんなことを言って現状を揶揄する向きもありましょうが。
ハッキリと言います。
「どんなに無様だろうが、昇格に勝る結果なんて、ありはしないんだよ!」
次なんて無い。来シーズンなんてもってのほか。
今、やらねばならない。
外野がとやかく言う分は、無視して。やるべきことを、やり遂げる。
降格以来、未だかつてここまでJ2復帰に肉薄したシーズンは、無かった。
「ダメなら来年」なんてことが通用しないことを、嫌というほど痛感しているーーーその苦しさを、安全なところから石を投げて笑っているような連中に、とやかく言われたくない。
のるかそるか。クラブの趨勢は、この一戦にかかっています。
必ず、勝たねばなりません。
例外は無し。勝利以外の結果は、有り得ません。
勝てるかどうかじゃない、いかに勝つか?ただそれだけです。

4月の前回対戦では、宮崎の堅い守備に手を焼きながらも、それならばとばかりに。
末木と坪川の両ボランチが、それぞれ直接FKをぶち込む競演。末木に至っては2021年の2ゴールに続き、宮崎戦3ゴール目という宮崎キラーっぷりを発揮しています。
前節、八戸のディフェンスを突破しきれずに無得点に終わってしまった無念。それを繰り返さないためにも、あらゆる局面でゴールを狙っていかねばならないことは必至。それにはもちろん、FKの場面も想定されます。
結果論でもの言うのは酷ですが・・・前節も、最終盤にゴール正面からのFKのチャンスがありながら、それを活かせませんでした。
その反省も踏まえ、いかに点を獲るか。そして、勝つか。
2戦連続無得点でたまったフラストレーションを爆発させるようなゴールラッシュでもって、宮崎をねじ伏せてほしいです。
勝利のための得点が必要なのは、言うまでもありませんが。
勝つための要素として、勝るとも劣らず重要なのが、守備。
期待したいのは、古巣対戦となる大畑。
昨シーズンカターレに移籍してきて以来、チームの主力として活躍し続けている彼ですが。その根底にあるものはやはり、カターレの「昇格にかけるチームの力になってほしい」という申し出を受け止め移籍を決意した経緯に関して、自らに使命として課しているということにほかならないのではないかと。
ここ2試合2連敗で、前半のうちに痛い失点を喫し、それを気にして積極性を欠くことにつながってしまったところがあっただけに。
いかに、相手の攻勢を防ぎ切るか。そして、反転攻勢につなげていくか。
大畑 隆也というサッカー選手の、ここ一番でいかにプレーできのかという真価が問われる試合にもなろうかと。
その試練を、勝って乗り越えてほしい。切に願います。

もはや、言葉は要らないでしょう。
勝てるかどうか、じゃない。
勝つしかない。
いかに、勝つか?ただそれだけ。
カターレを応戦するすべての人の願いを、かなえるための戦い。
やるしかありません。
勝つしかありません。

残り2戦で可能性を残している現状は、偶然でもまぐれでもない。
昇格のために、全てをかけろ!
かけるに足るチーム・カターレ富山の誇りを胸に!

勝たれ!!!富山!!!!!
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繰り返す無得点。またも浮上チャンスをフイに ヴァンラーレ八戸戦

2023-11-21 06:40:15 | カターレ富山
0-1で敗戦。
「なんでだよ・・・」
遠く青森県は八戸市へと赴き戦うカターレ選手たちへと思いを馳せ、富山きときと空港にて開催されたパブリックビューイングに参加。集まったファン・サポーターとともに声援を送りましたが・・・。
必勝の願いは届かず。前節に続き、またしても昇格圏浮上のチャンスがありながら、それをみすみす逃す結果となってしまいました。
勝利の歓喜で沸くはずであった会場は、失意とため息、沈んだ空気に包まれたのでした。

9試合ぶりの無得点に終わった前節・奈良戦の敗戦を受けて、あるいはメンバー編成にテコ入れをすることもあるか?という今節でしたが。
シーズンの半ばであれば、そういうこともあったかもしれませんが。こと、この最終盤に至っては、ここまでの流れを重視した編成で信じて送り出すのみ、ということでしょうか。前節とほぼ変わらない編成。
そのなかで、前節負傷により途中交代となったシルバはメンバー外。代わって脇本がボランチに入る、という変更がありましたが。
ともあれ。出場する選手を信じて応援するのみ。

前節の苦い敗戦のイメージを払拭し、なんとしても勝利につなげねばならない今節。
試合展開は、似たような感じで進行しました。
序盤、持ち味のつなぎからの攻勢で優位に立つカターレ。ボールを奪い合う展開にこそなったものの、それでも相手陣内でのプレーが多く。
相手の八戸も、負けじと応戦。なかでも、FKの場面でキッカーを務めたりと、元カターレの姫野の奮闘が目を惹きました。キャプテンマークを巻き、カターレのときの17ではなく、9を背負った姿は・・・なんというか、知っているのに知らない選手のようで。八戸の中心選手として対抗していかねばならない、ライバルでした。
・・・前節と、似たような感じ。
攻勢に出ても、なかなか決定的なシーンにまでは至らなかったところも同じならば。
徐々にペースを掴んできた相手から反撃を受けるようなシーンが増えていったところも同じ。
そして・・・。
ワンチャンスをモノにされて、決められてしまうところまでも同じでした。
36分。相手陣内からデイフェンスライン裏への通しを狙って蹴り出されたロングボール。それに合わせんと、猛然と駆け出してきたFW オリオラ サンデー。その対応に、一瞬隙が出来たということでしょうか。クリアボールが中途半端になってしまったところを拾われてしまい、ボールはオリオラへ。
すると、個人技でデイフェンスをかわし、果敢にシュート。それを決められてしまい、先制を許してしまったのでした。
前節同様に・・・なにか、あっという間に決められてしまった失点。
八戸にしてみれば、別に特別なゴールではないのでしょう。
我慢の時間帯を粘り強くしのぎながらチャンスをうかがい続け、その中で巡ってきた好機に、獲るべき選手が獲ったゴール。
ただ・・・本来、それをやらねばならなかったはずの、カターレ。
また、同じ。追いかける展開。
前節の敗戦を、繰り返すわけにはいかないというのに。

前節と同じ、と言えば。
ビハインドで迎えたハーフタイムに、1時間前に開始されていた鹿児島-今治戦が終了、鹿児島が敗れたとの報が。
前半9分という早い段階で先制に成功した鹿児島だったものの、そのあとが続かず。同点、逆転を許して敗れる展開ーーーなんというか、「ああ、よくあるヤツだ」と。
カターレも、何度そんなパターンで苦い敗戦を喫してきたことか。
今治のほうも、前節は伊予決戦に敗れ、愛媛のJ2復帰、J3優勝を目の前で見せつけられるという屈辱を味わっていただけに。その悔しい思いを今節にぶつけた、ということだったのでしょうか。
前節同様に、先に鹿児島が敗戦、勝てば順位を逆転できる状況となったカターレ。
ならば、やるしかない。
前節の失敗を繰り返すわけにはいかない、今度こそ!

・・・しかし。
ハーフタイムを挟んでも、一気に試合の流れを変えることは出来ず。
後半開始から10分くらいという時間帯、CKのピンチから押し込まれて追加点を奪われ、これも前節と同じかよ!
と、思いきや、オフサイドでノーゴール。肝を冷やす場面も。
3バックのフォーメーションを5バック気味にして、しっかりと守備を固める八戸。
なんというか、かつてのカターレでも採用されていたところの、石﨑監督らしい堅実な守りとでもいうか。
それをなんとか打開していかねばならなかったカターレであったものの、なかなかうまくいかず。
愚直に練習してきたパターンを繰り返すのもいいけれど、それがあまりにも素直すぎとでもいうか。ワンパターンになってしまっていては、相手にとっては楽に対処も出来ようというもの。
そんななかで、空気を読まずに強引にでも事態を打開するアグレッシブさが見せられたら、また違っていたのでしょうが・・・なかなかうまくいかず。
八戸にしてみれば、しっかりと守備を固めつつ相手の攻撃を跳ね返し、反撃のチャンスにはFWのオリオラにボールを預け、個の力でオラオラ!と攻め込ませるという、狙い通りの戦術を展開。
実際、そのパターンから何度かピンチを招いてしまうも、どうにかこうにか難を逃れ。というよりは、相手の決定力不足に助けられたかたちで、流れそのものは悪い状況が続くこととなり。

それでも。
後半の途中から吉平と椎名を投入したあたりから、だんだんと巻き返し始めたカターレ。徐々にペースを取り戻していきました。
そんななか、86分、切り札として久々の出場となった柳下を前線で起用することに。
長くカターレに在籍する彼については、右SBのイメージが定着していますが。それでも、FWとして起用されたこともある柳下、「なるほど、そうきたか」と。
期待していたところの、状況を打破するプレー。それを、投入直後に見せてくれました。
裏を狙った後方からのロングボールに、本職のFWさながらの猛然としたダッシュで迫ると。
ペナルティーアークあたりで倒され、それが得点機会阻止とジャッジされて一発レッド。PKでこそなかったものの、ゴール正面という絶好の位置でFKのチャンスを得たのでした。
きときと空港のPV会場は、この日一番の盛り上がり。祈るように、食い入るように見つめるなかで、キッカー吉平のFK。
・・・ただ、惜しくも枠を捉えられず、ゴールならず。「うあー」というため息に包まれることに。
それでも、最後まであきらめないカターレ。
遠目から果敢に狙うシュート、そしてゴール前で押し込むだけのヘッドと、立て続けにシュートチャンスを狙っていった柳下でした・・・が。
GKのファインセーブに遭い、得点ならず。
そして、無情のホイッスル。
試合終了。
また、負けてしまった。繰り返してしまった。
またも、2位浮上ならず。2試合連続で絶好のチャンスをフイにしてしまう、痛すぎる敗戦となってしまったのでした。

勝って、歓声と笑顔に包まれるはずであったPV会場。
しかし・・・待っていたのは、落胆とため息。
そんななかで。
ゲストとしてカターレOBの松原 優吉、窪田 良の両氏が招かれていましたが、その窪田氏の言葉として。
「相模原に在籍していたとき、最後の最後、最終戦で昇格を決めたことがあった。だからカターレも諦めることなく頑張ってほしい」と。
そう、あの年は、たとえ相模原が最終戦に勝ったとしても、2位であった長野が勝ちさえすればそれでおしまい、という状況でした。
そんななかでも、しっかりと最終戦に勝ちきった相模原。
最後の最後で長野が敗れたのは、あるいは運もあったかもしれないけれど。だとしても、自分たちのやるべきことをやりきった相模原の昇格に価値がなかったことになどなりはしません。
さすがに、実体験を伴う人のコメントには、重みがあるなと。
残り2試合、より厳しい状況に置かれることとなったカターレではあるものの。
だからといって、うつむいてしまっては、あきらめてしまっては、なにも得られない。
可能性が絶えてしまったわけでもない。ならば、やるべきことは、変わらない。
いかに、厳しくとも。
信じた道を、突き進むまでのこと。
あきらめるわけにはいきません。まだ、終わってはいないのだから。
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第36節 ヴァンラーレ八戸戦

2023-11-18 20:52:48 | カターレ富山
前節、勝てば順位を入れ替えて昇格圏復帰という大事な試合で敗れ、絶好のチャンスを逃してしまったカターレ。
確かに痛すぎる敗戦ではあったものの、それでも。
可能性そのものが無くなったわけでは、決してなく。
むしろ、敗れてなお1試合の結果で覆せる状況にいることは、僥倖とさえ言えるのであって。ならば、再び立ち上がり、勝利に向けて邁進するのみです。
11月の遠距離アウェイ3戦のうち、2戦目となる今節。1戦目がJ3の南の果て・沖縄であったことを思えば、今節は北の果て。八戸市・プライフーズスタジアムへと乗り込み、ヴァンラーレ八戸と対戦します。

残り3試合で2位・鹿児島とは勝ち点差2。得失点差11の大差をひっくり返すことは現実的ではない、すなわち同勝ち点ではアウトということ。
鹿児島が少なくとも1敗することを、勝ち続けた上で期待せねばならない状態。
確かに他力本願なところはあるにせよ、それでも。
4位以下のチームが残り全勝しようが、カターレが残り全勝すれば関係ないこと。
自分たちのやるべきことをやる他は、鹿児島の動向だけを気にしていればいい。それは、充分に現実的な目標の範疇と言えるでしょう。
これがもし、「自分たちが全勝しなければならない、かつ、上位が都合よく総崩れすることが条件」では・・・さすがに、たとえ可能性的にはゼロではないとしても、実現は非現実的と言わざるを得ないところでしょう。
まさに、そうした状況に置かれているのが、今節の対戦相手・八戸。
勝ち点49で、2位鹿児島の58とは9差。数字の上では昇格の可能性が残されてはいるものの。
残り全勝必須、しかも鹿児島が全敗しても同勝ち点、得失点差で上回るためには3試合で最大14点を挙げねばならないという無理ゲーっぷり。しかも、富山をはじめとした間のクラブもまた都合よく負けていなければならず、勝ち点を積み上げたら即アウト。まさに、数字の上だけの非現実的な可能性。
そんな可能性すらも、今節のカターレの勝利でもって、バッサリとカイシャクしてやらねばならないところ。
それでなくとも勝たねばならない理由しかないカターレにあっては。
一片の容赦もなく、勝利を、勝ち点3を奪取しなければならないことは、言うまでもありません。

実におよそ半分ものクラブがシーズン途中の監督交代に踏み切るという、異例のシーズンとなった今季J3にあって。
カターレの前監督であった石﨑 信弘監督の指揮の下、2023シーズンを戦い抜いてきた八戸。現在13勝10分け12敗、最近5試合では3勝1分け1敗と、培ってきたスタイルの浸透が、この最終盤のチームを支えているようで。
シーズン中に4連敗を喫したカターレだけでなく、上位でも連敗して落ち込んだ時期があったクラブもあったなかで。大型連敗がなく、2連敗でとどめていた八戸。
ただ、その2連敗が複数回あったこと、大型連勝がなかったことが、上位進出にまでは至らなかった要因になっていたようで。
それでも。
カターレがシーズンダブルをくらって敗れた鹿児島を相手にシーズンダブル勝利を挙げるなど、その実力は決して侮ってはなりません。
前節は宮崎対戦し、乱打戦を制して4-3で勝利。
同点で迎えた試合終盤の80分に勝ち越しゴールを挙げるも追いつかれ、88分には逆転をゆるしてしまい、万事休す・・・かと思いきや。
その直後に再び同点として、90+4分に逆転し返すという劇的な幕切れで勝利をもぎ取ってみせました。
その勢いそのままに連勝を狙う、今節のホームゲーム。
たとえ昇格が数字の上だけの可能性になろうが、勝利にかける情熱は失われてなどいないことでしょう。それでなくとも富山には6月の前回対戦では敗れていることもあり、上位につける相手に一泡吹かせてやろうと、士気も高く待ち構えていることかと。

アウェイ八戸戦と言えば、昨シーズンの第30節。
せっかく先制ゴールを挙げながらも追いつかれてしまい、試合は最終盤。なかなか厳しい状況ながらも、せめて勝てないまでもドローで勝ち点1をーーーその思いを、最後の最後、90+6分というまさにラストプレーで、元カターレの萱沼 優聖(現 YS横浜)に決勝ゴールを決められてしまい、痛恨の敗戦を喫してしまうことに。
昇格の可能性は数字の上でこそ残ってたものの、事実上の終戦。やりきれない敗戦となってしまったのでした。
そんな悪夢を払拭し、今度は逆に、八戸のわずかな可能性も消し去る勝利でもって引導を渡さねばならないカターレ。
相手が、他のどのクラブの監督よりもカターレを知り尽くす石﨑監督であっても。その石﨑イズムの体現者・元カターレの姫野 宥弥が立ちはだかろうとも。
現在3位につけているカターレが、昇格を現実的目標として捉えているカターレが八戸よりも上であるという事実を、勝利でもって知らしめねばなりません。

逆もまた真なり、と言うように。
石﨑監督がカターレを知るように、小田切監督もまた、石﨑サッカーのスタイルを知るわけで。
姫野の恩返しゴールなどは願い下げですが・・・だったら、むしろこちらがやり返せばいい。
かつての藤枝3人衆、吉平の活躍をもって。
前回対戦では、PKを決めた吉平のゴールが決勝点となって勝利につながりましたが。
前述の昨季アウェイ戦では、せっかくの先制ゴールが勝利に結びつかなかったという悔しい思いもしています。
そのリベンジの機会。そして藤枝時代からの恩師・石﨑監督への恩返しゴールでもって、カターレ富山の吉平 翼、ここにあり!そんな活躍が見たいです。
そして。
確かに前監督であり、他のどのクラブの監督よりもカターレ富山の選手たちの特色に精通している石﨑監督ではありますが。
必ずしも、知っていることばかりではないということ。
昨シーズンの石﨑監督在籍時には、ほとんど出場のなかった安光や大山、そして松岡。彼らが今や、チームの中核、スタメンとして活躍しています。その台頭があってこその今シーズンのカターレと言ってもいい。
吉平のみならず、彼らにとってもまた、恩返しの機会。成長ぶりを存分に見せつけ、八戸の攻撃をシャットアウト、こちらの攻勢につなげる活躍を見せてほしいです。
松岡に関しては、鳥取戦、琉球戦とゴールを決めたからには、アウェイ戦連続ゴール更新の得点でもって、チームの勝利をもたらしてほしいです。

前回対戦で勝てた相手だから今回も勝てる、というほど甘いものではないーーー痛恨の極みとなってしまった前節・奈良戦で思い知ったばかり。
今節の八戸もまた、同じでしょう。必ずしも勝てるとは限らない。
けれど。
それでも、勝たねばならない。勝たねばならない理由しかない。
不幸中の幸いという表現が適切かどうかはさておき。敗れてしまったものの、致命傷にまでは至らなかった前節。
ポジティブに考えるならば、「もう、なにがなんでも勝つしかないんだ」と、気を引き締め直す機会を得たとも言えます。
たとえ前節勝って2位となっていたとしても、そのあとが続かずに敗れて再逆転されて昇格出来ず、となっていたのでは、元も子もない。
そうではなく、可能性が残されている時点で、もう勝ち続けるしかないという不退転の覚悟が出来た。
だったら。
理屈じゃない。勝つんだ。
追われる側の鹿児島だって苦しい。絶対なんて無い。
ならば、カターレはやるべきことをやるまで。
残り全勝を、成し遂げるまで!

必ず、勝つ!
最北の地から持ち帰るは、勝ち点3のみ!それ以下は、あり得ない!
ならば、勝て!
勝って3連勝に連なる1勝目を!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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ここ一番で勝てず、痛すぎる敗戦。昇格圏復帰ならず 奈良クラブ戦

2023-11-13 23:56:57 | カターレ富山
0-2で敗戦。
シーズン13敗目ーーー突きつけられた、重い現実。
前日に行われた試合の結果、愛媛のJ2復帰、J3優勝が確定。残り1枠となった昇格、その圏内にいる鹿児島が敗れたことで、勝てば順位を逆転できるという状況で迎えた今節でしたが。
勝負弱さというには、あまりにキツい敗戦。
千載一遇のチャンスをフイにしてしまったーーーそう悲観する向きもありますが。
それでも。
可能性が断たれたならばいざ知らず。
残り3試合となり、厳しさが跳ね上がったことは否めないにせよ、それでも。
それでも、3位は変わらず。圏外からの逆転の可能性がいちばん高いところにいることは、確かです。
うつむくことなく、残り3試合を戦い抜かねばなりません。

奈良との前回対戦は30℃を超える暑さとの戦いでもありましたが、今節は9.7℃、肌寒さのなかでの試合となりました。
午前中はどんよりとした曇り空、試合開始頃には冷たい雨の降るあいにくのコンディション。初めて訪れた奈良ファン・サポーターの印象はどうだかわかりませんが、とりあえず、地元のカターレファン・サポーターとしてみれば、「またかよ」「いつものことだ」という条件ではありましたが。
そんな天候とは裏腹に。
試合前、カターレファン・サポーターの表情には明るさがありました。
勝てば、昇格圏復帰ーーー皆が、前日の鹿児島戦の結果を把握していただけに。
もちろん、勝負は終わってみなければわからない。
けれども、例年の今頃のように、可能性が消えた、あるいは実現がほぼ不可能という数字の上だけのもの、という状況であれば、もっと悲壮感めいたものがあったと思われます。
それだけ、今シーズンの、いまの状況に対する期待。そして、高揚感。
もちろん、奈良も手強い相手。けれど、今のカターレならばやってくれるはず!
そんな思いが、表情に出ていた。そんな気がします。

そんな思いを背負いつつ、降り続ける雨の中キックオフ。
前節と変わらないスタメンで連勝を目指したこの試合。ここ最近の傾向通り、立ち上がりから相手陣内に攻め入り、優位に試合を進めることに。
ただ、リーグ屈指の堅守を誇る奈良もさるもの。良いかたちはつくれても、なかなか決定的なチャンス創出にまでは至らず。
それでも、粘り強くプレーを続け、首尾よく先制点につなげられたらこちらのものーーーそう信じて応援を続けました。

・・・が。
ひとつのプレーが、試合の行方を大きく左右してしまうことに。
前半も大詰めの42分。
ハーフウェイライン付近での競り合いからこぼれたボールを、FW酒井 達磨が思い切りよく超ロングシュート。
前掛りになっていた田川の頭上を越え、ゴールに吸い込まれてしまうことに。
思いもよらないかたちでの、ショッキングな失点で先制を許すことになってしまいました。
GKとしてはあってはならない田川のポカ、やらかしだ、と責める向きもあるかもしれませんが。
けれど、そうは思いません。
ときにペナルティエリア外に飛び出してでも、リスクを負ってでもなお果敢に飛び出していってピンチを防いだことが、その判断に救われたことが、これまで何度あったことか。
その積極性が彼の持ち味であり、たとえ今回のことがあろうとも、それを腐すことがあってはならない。そう思います。
ただ・・・その失点もさることながら、それにつながるプレーでシルバが負傷、交代を余儀なくされるという。想定外続きの、なんとも痛い状況でハーフタイムを迎えることに。

確かにショックの大きい失点ではあった。
けれど、これが後半ではなかったのが不幸中の幸い。ハーフタイムで切り替えることができるじゃないかと。
先制ゴールがなんだ、そんなのはハンデくらいに割り切って、同点、逆転を!
・・・しかし。
後半開始から11分という、カターレにとってまずは同点というタイミングで、MF嫁坂 翔太に追加点を決められてしまい、いよいよ苦しくなってしまうことに。
それでなくとも、守備に自信を持つチームである奈良。勝利への道筋をつけた相手に苦戦を強いられ。
やはり、焦りもあったのでしょう。
ここ最近の試合で見られたような、効果的な攻撃パターンがなかなか繰り出せず。
その上、シュート意識まで低下してしまっていたような気がします。
確実性を意識してのことでしょうが、そこでシュートだろ!という場面で未遂に終わってしまったりだとか。
やみくもにシュートし続ければいいというものでもないにせよ、雨のピッチコンディション、シュートからなにかが起こる、という可能性もあったけれど・・・。
奈良の堅実なパス回しに翻弄されながら追う立場にあっては、なかなか冷静に判断するにまでは至らなかったということでしょうか。
もしも、の話をしても仕方ないにせよ・・・もしもシルバが退場せず残っていたら。
あるいは、良い意味で空気を読まないミドルシュートを放つなどして、状況を変えていたかもしれないな、とか。
大野、吉平、椎名らを投入して打開を図るも、奏功せず。
無情の、試合終了のホイッスル。
実に9試合ぶりという無得点で、痛すぎる敗戦を喫してしまったのでした。

試合終了間際の失点で逆転負けを喫した沼津戦、同じく試合終了間際の失点でドローとなってしまった岐阜戦。そして、今節の奈良戦の敗戦。
今シーズン、なかなか波に乗り切れないと言われながらも、それでも好成績を残してきたホーム戦で・・・この大事なシーズン終盤戦で、3試合連続で落としてしまったという現実。やるせないものがあります。
雨に濡れながら、険しい表情でピッチを周る選手たち。
ゴール裏のファン・サポーターは、彼らが場外へと消えるまでコールを続けました。
勝つべき試合を落とした無念さは、耐えがたいものがありますが。
それでも、やるしかない。
やりぬくしかない。
そんな思いを、願いを、声援に込めて。

まだ、残り3試合あるーーーその認識が、なにより肝要です。
たとえ今節勝利して2位に浮上していたとして、残り3試合で負けて逆転を許していたのでは無意味。
逆に、今節の結果浮上できていなかったとしても、重要なのは最終節終了時点での順位であって。
その時点で2位に、昇格枠に入っていることが、なによりも大事であり。
そしてまた、今節の結果で可能性が失われたわけでもなんでもない。
鹿児島が残り3節のうちで再びやらかす、勝利を逃すことが条件となっていますが、それは決して、あり得ないことではなく。
鹿児島の状況だけを気にすればいいだけの状況は、むしろ恵まれてさえいる。
今節の勝利で6位浮上となった奈良の昇格の可能性は、消えずに残ったものの。それでも、実現には上位2位から5位までの全てのチーム状況が自分たちに優位に働かねばならないという難易度。ほぼ、数字だけの可能性と言えましょう。
それを思えば。
鹿児島の勝敗を直接どうこうすることはできないけれど、それはほかのクラブも同じ。
そのなかで、意識すべき上位が1チームのみというのが、3位たるカターレの現在地。
いちばん逆転の可能性が高いクラブ、その事実に変わりはないのだから。

残り3試合を、全勝するために。
挫けている暇はありません。悔やんでいる暇はありません。
ただ、前を向き、勝利を見据えて進んでいくのみ。
戦いは、終わっていないのだから。
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