行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

よもやの圧勝劇。心機一転が新監督の初勝利につながる カマタマーレ讃岐戦

2022-09-26 21:24:49 | カターレ富山
4-0で勝利!
前節の痛すぎる敗戦、そして監督交代。小田切新監督が率いることとなってから、わずかに4日ほどしか時間がなかったなかで。
急造チームとして、まとまりに欠けてしまうというリスクも覚悟しなければならなかった今節。いかにヘッドコーチとしてこれまでも見てきた監督とはいえ、付け焼刃でどうにかなるほど公式戦は甘くはなかろう、と。
しかし、良い意味で裏切られました。
これまでのスタイルと違うサッカーを展開しつつも、起用された選手たちそれぞれが躍動。その頑張りを次々にゴールへと繋げて優勢に試合を進めると。
守備においてもしっかりと抑えきり、実に12試合ぶりとなる無失点。
小田切監督にして「できすぎ」と評されるナイスファイトを勝利に繋げ、初陣を勝利で飾ったのでした。

これまで石﨑監督の下で培ってきたサッカーをベースとしつつも、小田切監督の目指す方針をフィードバックして臨むこととなった今節。
これまでと同じことしかできないならば、監督を交代させる意味がない。
さりとて、まったく全部をリセットして組み直す時間も余裕もない。
そんななかで発表されたメンバー。
就任以来、石﨑監督がこだわりぬいてきた3-5-2のフォーメーションですが。それを、まず変えて。
小田切監督の目指す方針・4-4-2に変更。それに伴い、これまで見たことのない編成に。
これまで途中出場だった高橋、柴田、柳下の3人が今季初スタメン。柴田に至っては、カターレ移籍後初スタメン。第5節以来というマテウス、第3節以来という陽次も、この変革がなければ、あるいは控えのままだったかもしれません。
さらには、そのマテウスと安藤のポジションを入れ替え、マテウスがサイド、安藤がFW起用という。
そして、サブメンバーには怪我で出遅れていたルーキー・ガブリエル エンリケの名も。
これまでと一線を画す編成に、期待と不安の両方をはらみつつ、14時のキックオフのときを迎えました。

フォーメーションは変わっても、メンバー編成は変わっても。
そのベースとなる部分、つまりはアグレッシブにボールに、相手に向かっていくという姿勢には変わりなし。石﨑前監督のもとで培ってきた部分の踏襲と言えました。
相手の讃岐にとっては、監督交代を挟んでいる相手にこれまでのセオリーにのっとったスカウティングは意味がない、というところだったでしょう。
富山がどういった仕掛けをしてくるか見極めつつ、という部分もあったかと。
ならば、やはり重要なのは先制点。
相手のこちらへの対応が軌道に乗らないうちに先制し、優位に試合をすすめること。
もちろん、準備期間の短さから連携が上手くいかない、という不安もあったはず。そこを突かれて先制点を許してしまっては、追いかけるのもままならないのでは?と。
ただ。
そんな心配は、杞憂であったようで。
起用に応え、選手たちが躍動。
特に目を惹いたのが、図らずも富山県出身選手3人が揃い踏みとなった、高橋、陽次、松岡の3人でしょうか。
試合開始から精力的に動き回り、果敢にシュートを放っていった高橋。GKにセーブされてしまったものの、ちーむとして攻め込む意識、それを先導する気概というものは、見てとれたかと。
久しぶりの起用となった陽次ですが、絶妙なポジショニング、落ち着いて気の利いたパスを散らす能力など、持ち味を随所に発揮。「そういうので良いんだよ!」というプレーぶりに、ワクワクさせられました。
そして、松岡。
その持ち味と言えば、臆することなく積極的に前へと仕掛けていく行動力。そのプレーが、結果につながることになりました。
13分、松岡が積極的な仕掛けから相手と競り合いつつ、ゴールライン際からクロスを上げると。それに頭でしっかりと合わせたマテウスがヘディングシュート。見事に決まり、先制に成功したのでした。
ここまでアウェイ戦3戦連続無得点という不名誉極まりない状況であったところ、それを打破するゴール。しかも、前半の良い時間帯で決めることができたということ。
間違っても連敗などしてはならないチームにあって、まずはチームの勝利への指針となる先制ゴール。幸先の良い展開となりました。

先制点を挙げ、優位に立ったカターレ。そんななかでも、気を緩めることなくボールへ、人へと厳しくチェック。
後手後手にまわり、なかなか攻勢に転じられない讃岐。
ファボーレでのパブリックビューイングで一緒に見ていたサポーター仲間が、「先週のウチ(カターレ)みたいだな」なんて言っていましたが、まさに。
10戦連続勝ちなしという状況、それがもたらした停滞感。
それが尾を引くというか・・・自分たち自身が向き合っていかねばならない困難に相対する自覚、自分たち自身で気合を入れねばならない攻撃への意志。そういったものが上手く機能しないことが、どういった結果を招くことになるか・・・カターレにとってみれば、先週の敗戦という苦い経験を経ただけに、よくわかるのでした。
2得点目は、まさにそういった状況がもたらしたものでした。
43分、ピッチ中央あたりで讃岐がボールを回していたところ、コースを読んでいた安藤がそれをかっさらうと。
独走状態からGKと1対1、そこで焦ることなく利き足の左で冷静に蹴り込むと、そのボールはゴールに吸い込まれたのでした。
「前半はなんとかこのまま1点差でしのいで、後半に賭けよう」という讃岐の心の隙があったかどうかは定かではないとしても。その思いを打ち砕く、痛快な追加点で2-0。
そして、さらに。
前半終了間際の45+1分、松岡が果敢なドリブル突破から切り返すと、ペナルティーエリア外ながらも果敢にシュートを放ち。それがGKにもノーチャンスだろ、というゴール隅に突き刺さり、リードをさらに広げる3点目!
松岡にとって、記念すべきJ初ゴールとなりました。
とはいえ、これまでも積極果敢なプレーぶりを見せてきた彼のこと、初ゴールも時間の問題だろうな、と思っていたところでもあったので。もちろんうれしくはあるものの、彼ならいずれ決めてくれると信じていたので。それが、たまたま今節であったという初ゴール。得意の左足で、遠目からという距離を厭わずに蹴り込んだ、まさにFWらしいシュート。ファン・サポーターを沸かせたのでした。

3-0で試合を折り返し、後半へ。
なんとか流れをかえようと、ハーフタイム明けというタイミングで、讃岐が一挙3人交代。同じく3-0で前半を折り返しながら、ビハインドをものともしない福島に劣勢を強いられ、なんとか逃げ切ったものの・・・なんて試合もあったことだし、油断はできないと思っていたなかで。
次の1点は、カターレに。
52分、相手ゴール前で高橋が体を張ってボールを受けると、それを安藤が引き継ぎ、シュート。見事に決まり、彼のこの試合2点目となるゴールでさらにリード、試合をほぼ決定づける4点目を挙げたのでした。
62分には3枚替え。大野の途中出場は想定内として、大卒ルーキーの安光が出場。
そして、同じくルーキーであるガブリエルーーーガブが、記念すべきJ初出場となったのでした。
初スタメンの柴田を含め、これまで見られなかった選手たちが、生き生きとプレーする姿。一方で、積み重ねてきたチームとしてのまとまりは破綻せず、相手に反転攻勢を許さない。
監督交代を経て、カターレの新たな一面というものを垣間見ることが出来た、そんな試合展開であったかと。

勝利がほぼ間違いない状況にあっても、決して気を緩めることは許されず。
なぜなら、もうひとつの課題もクリアせねばならなかったから。すなわち、連続試合失点の阻止。
相手の拙攻に助けられた部分もありつつも、それでも。集中力を切らすことなく、懸命にプレーする選手たち。
クロスバー直撃の跳ね返りを蹴り込まれてゴールネットを揺らされる、ということがありながらもオフサイド判定でヒヤリ、という場面もあったものの。
最後の最後まで相手に得点を許すことなく守りきり、無失点を貫き。
そして、タイムアップ。
アウェイ戦3戦連続無得点負けという悪しき流れを断ちきる大勝でもって、小田切監督の初陣を勝利で飾ったのでした。

他会場では、2位の鹿児島が鳥取を相手に6失点を喫するという衝撃的な敗戦。そして、その鹿児島を追い抜くはずであった松本が最下位のYS横浜に足元をすくわれ、0-1で敗れるという波乱も。
首位のいわきは連敗阻止の勝利を挙げたとはいうものの。上位陣とて、必ずしも盤石ではないということを示す結果となったのでした。
それにより、昇格圏である2位との差が、8から5に縮まることになりました。
勝ったからこそ、縮まった。
追う立場として、依然としてキツイ状況ではあるものの。それでも、勝っていけばどうにもならない差などではないことが証明されたともいえます。
ならばこそ。
今節の大勝を、監督交代のご祝儀勝利で終わらせないために。
祝儀なら、J2復帰の悲願成就として頂こうか。
まずひとつ、結果を残せたということ。
今度はそれを、連勝へ・・・小田切監督のホーム初勝利へと繋げるために。
全力をもって、挑み続けねば。
戦いは続きます。
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第26節 カマタマーレ讃岐戦

2022-09-25 06:17:13 | カターレ富山
今節のプレビューに入る前に、まず触れなければならないのは。
前節の沼津戦の敗戦より程なくして、石﨑監督の退任が発表され。後任として、元カターレ選手でもある小田切 道治ヘッドコーチが新監督に昇格することになりました。
確かに、痛すぎるシーズン8敗目。必達目標であるはずのJ2復帰に向けては、2位以内までの勝ち点差が8。成就に関して、黄信号が赤信号に変わろうか、という状況ではあります。けれど、クラブ新記録の6連勝やホーム10試合連続負けなしの記録を更新中など、これまでやれなかったことをやってきたシーズン。非常に苦しいけれど、苦しいからこそ乗り越えていかねばならないだろうが!という思いでいたところ。
しかし、決断に至った。
社長もそのあたりは認めています。普通に考えたならば、それら実績も踏まえたならば、現状5位も、十分やってくれていたと。
けれども。
それで良しとしなかった。なぜなら、必達目標のJ2復帰を必ず実現するには、昨シーズンからの改善が追いついていないから、と。それを重く見ての判断。
もちろん、この時期の交代が吉と出るか凶と出るか・・・目論見通り、いわゆる解任ブーストから停滞感が一変して勝ちにつながる可能性もある一方で。決して小さくはないであろう精神的動揺からチームがバラバラになってしまうリスクも否めない。
それでも、決めた。それは、覚悟の証。
それほどまでに、J2復帰に賭けているのだと。
託された、小田切新監督。
火中の栗を拾う覚悟で引き受けた、とのことですが。引き受けたからには、Jリーグクラブを監督として率いるのは初めての初心者だから、などという言い訳は通用しません。結果あるのみ。必勝と共にチームを昇格させるというミッションをコンプリートせねばならない。
無念の途中交代となってしまったイシさんの思いも背負いつつ。
最初からクライマックスの難局を、それでも乗り越えてほしいです。

そんな監督交代劇がありながらも、残り9試合で9連勝を目指さねばならないというチームの置かれた状況は、待ってはくれません。
アウェイで17位・カマタマーレ讃岐と対戦する今節。
監督交代があったとはいえ、これまでの全部をリセットするわけではなく。ヘッドコーチであった小田切新監督のもと、これまで積み重ねてきたことをぶつけて勝利を目指さねばならない一戦。
プロの世界にあっては監督の途中交代は珍しくもないこと、と頭ではわかっていても、それでもまったく気にしないで切り替えることのほうが無理であろうもの。
けれど、それをやらねば・・・切り替えねば、わざわざ現状打破の最後の手段をとった意味がない。
まずは、新体制初戦。やるべきことが明白である以上、やるしか・・・勝つしかありません。

カターレと同じく、元J2クラブとして復帰を目指しJ3リーグを戦う讃岐ではあるものの。降格以降苦戦が続き、昇格争いに絡めず。今シーズンもまた不振にあえぎ、ここまで5勝5分け15敗と苦しんでいます。
現状もまた、3分け7敗で10戦連続勝ちなしの只中。なかなか頑張りが結果につながっていません。
前節も、逆天王山となった最下位・YS横浜との試合でスコアレスドロー。勝ち点1こそ積み上げたものの、連続勝ちなし脱却に繋げることができませんでした。
順位だけ見れば、これまでの戦績から判断すれば・・・いかに監督交代という大きな転換があったとはいえ、下位を相手に取りこぼすことなど許されない、勝利あるのみという戦いです。
けれども。
それを言うなら、前節の沼津戦だってそうであったわけで。
7戦連続勝ちなしと苦しんでいた相手に無得点で敗れ、ホームの声援に応える勝利をプレゼントしてしまった。
不振にあえぐ下位チームであっても、勝利に賭ける情熱というものまでもが枯渇してしまっているわけではない。それを示されたのが、先の沼津戦であったわけで。
これが、やはり10戦連続勝ちなしの讃岐で同様のことを繰り返し、11戦ぶりの勝利をホームで分かち合う結果を見せつけられることに・・・そうならないと、どうして言えようかと。
逆に言えば。
監督交代という、“劇薬”をもってブーストをかける決断をしたカターレ。
それが毒にしかならなくて、あえなく連敗とでもなろうものならば・・・監督・フロントともども、袋叩きの憂き目を見ることとなってしまうことでしょう。
良薬は口に苦し、と言うように。
苦い薬を、効かせるには。勝利あるのみ。それ以外ありません。

監督交代に至った以上、これまでのチームをベースとしながらも、まったく同じにやることはないでしょう。むしろ、まったく同じことしかできないのであれば、交代させる意味など無いのであって。
とは言いつつも、180度違うまったく別チームに、とはならないであろうなかで。
期待したいのは、安藤。
前所属クラブであった藤枝から、姫野、吉平とともにイシさんを慕って移籍してきた元藤枝3人衆がひとり。信頼の厚さ、活躍ぶりからしても、その筆頭格と言える選手。
それだけに・・・やはり、退任には他の選手にも増して大きなショックを受けたのではないかと。
イシさんの下でJ2復帰を成し遂げて、そのあかつきには胴上げで讃えるーーーそんな夢は、もう叶わない。
なにより・・・その原因を作ってしまったのは、思うように勝てなかった、結果に繋げてこられなかった自分たちの責任。わけても、レギュラーとして試合に出続けている主力である彼の悔恨は、いかばかりか。
けれども。
ここで挫けてしまって、監督交代に意味を持たせられないようなことになってしまったとしたならば。
それこそ、無念の退任となってしまったイシさんの顔に、追い打ちのように泥を塗ることになってしまう。
覆水盆に返らず。なかったことにはできないけれども。
やらねばならないことは、シンプル。
ただ、勝つこと。
落ち込むことなどではない。たとえ可能性が減ってしまっていてもゼロではないなら、9連勝を信じて貫くまでのこと。
それこそが、報いのためにやらねばならないこと。それを、今節の勝利にぶつけてほしいです。

必達目標の成就に向けて、やるべきことは全てやる。そんなクラブの覚悟を示すかたちとなった、監督交代劇。
今年がダメでも来年頑張ればいいじゃないか、というヌルい思いでいては成し遂げられないとの判断があったからこその、交代。
ならば。
痛みを伴う改革を、決して無駄にしてはならない。
必ず、勝利に繋げねばならない。
小田切新監督の初陣。けれど、初陣にして総力戦。
まずは、その初戦を制すること。J初勝利を挙げ、そのまま勝率100%で今シーズンを戦い抜くために。

不退転の覚悟を、勝利のチカラに!
後には退けないなら、勝ち続けるのみ!!
必ずや、勝て!!!!

勝たれ!!!!富山!!!!!
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痛すぎる敗戦。またも課題克服ならず、無得点で屈す アスルクラロ沼津戦

2022-09-19 22:51:53 | カターレ富山
0-1で敗戦。
また、繰り返してしまいました。
ホーム戦で、苦戦しながらも2連勝。その勢いを2連敗中のアウェイ戦にも還元・・・いや、より良い状況へと昇華して、3連勝へと繋げねばならなかったはずなのに。
結果は、敗戦。
確かに、連続勝ちなし脱却を目指す沼津にも期するところがあり、奮戦していたこともあったけれども。
しかし・・・負け惜しみを承知で言えば、その沼津だって、圧倒的な力を発揮して一方的に勝利したというわけでなく。むしろ、そのレベルよりも手強い相手は他チームにももっとあったくらいで、それを踏まえたならば、勝てない相手では決してなく。
言ってしまえば、上位追撃のために絶対に勝たねばならない相手で、カターレにもそれだけの力量そのものは、あったはずなのです。
なのに。
結果は、敗戦。
相手の強さではなく、自分たちの不甲斐なさで敗れた試合と言えましょう。
取りこぼしと言われて仕方のない敗戦で、これでシーズン8敗目。いくらなんでも負けすぎです。
変な話、相手の圧倒的な実力に太刀打ちできずに負けるなら、まだ諦めもつくところもありましょうが。自分たちで試合を難しくして、結果として自滅。リカバーも成し遂げられずに、また無得点で敗れるとか。
ただの1敗以上のダメージを被った、苦い敗戦となってしまったと言えるかと。

台風接近に伴って、試合時間帯の静岡県には雨の予報があったものの。なんとか天気は持ちこたえ、曇り空のなかで久しぶりの15時キックオフとなりました。
ホーム2連勝の殊勲者・大山がメンバー外であったところが気掛かりではあったものの。それでも、やるべきことは変わらない。
3連勝への期待を込めて、応援。
大型ビジョンの新設に伴い、これまでとは逆となった愛鷹競技場のアウェイ側芝生席。声出しはNGであるなかにあっても、手拍子・拍手で選手たちを鼓舞しました。

・・・しかし。
カターレ選手たちに向けられた期待の目は、時間経過とともに、訝しむ目へと。
確かに、7戦連続勝ちなしという不名誉記録からの脱却を目指していた沼津も、一筋縄ではいかない頑張りを見せていました。
けれど、相手としてどうにもならないほどの力量差があったわけでなく。ドローとなった首位・いわきをはじめ、これまで対戦してきたなかで手強かったチームは、他にもあります。それと比したとき、言ってはなんですが、地力そのものではカターレのほうが上だろう、という手応えのように見えました。
が。
あまりに、自分たちから仕掛けない。言ってしまえば、攻撃への意識が希薄にさえ感じられました。
ボールを保持するも、横パスからなかなか推進力をもって攻勢に出られない。そのうち相手ボールとなって、守勢に追われ。
ボールポゼッション率では上回っていたようですが、それは持たされていたにほかならず。
それならそれで有効な手を打って攻撃への糸口をつかんでいかねばならなかったはずなのに・・・なにか、消極的にさえ見えるプレーぶりで。

というか。
なんで、そんなにまごまごしているんだ?と。
前回対戦で終了間際まで手こずらされた相手をリスペクトしつつも、それでも下位を相手に取りこぼしをするわけにはいかない試合であったはす。
勝つのはもちろんとして。複数得点を挙げて、上位陣では最も低い得失点差の数字を上げる努力が必要であったはず。
にもかかわらず。まるで、得点への意識が伝わってこない。
思ったのが、「プロレスをやってるんじゃねーんだぞ!」ということ。
受けの美学、などと評されることもあるプロレスにおいては・・・技の応酬のなかで相手の実力を引き出し、それを受け止める。受け止めつつも決して怯むことなく応戦し続け、最後には自分の実力を振り絞って勝ちにいくという、ドラマ。
台本ありきだの言われますが、それを成すに値するだけの実力の裏打ちがなければ成立しないエンターテイメント。
では、サッカーではどうか?
そりゃ、相手の良いところを引き出しつつ、最後は圧倒してやっつけることができたならば、痛快ではありましょうが。
そんなものは、求められていません。
プロレスであれば、実力の高い側が低い側を一方的にボコるのは興ざめでしょうけれど・・・サッカーであれば、話は別。そんな展開は珍しくはありません。
上位追撃に向けたカターレには、勝たねばならない理由しかありません。そんなチームが、ガムシャラに点を獲りに行く姿勢を見せずして、なんとするのか?
いや、相手の攻勢に受けに回っている場合じゃないだろうがよ。
そりゃ、相手の沼津も、ホームでの勝利に向けて必死。けれど、それがどうした!と言い放てよ。そんなもん知らん、と突き放せよ。
なんで、相手に付き合っているんだよ。
得点への意識が、希薄に感じられて仕方ない。
そんなもん知らん、というメンタルの強靭さ、頑強さをもって、ボコらねばならない試合だろうがよ?と。
それなのに、なんでシュートにさえろくに持っていけないような有様なんだよ、と。

0-0で折り返し、勝負の後半であったはずだったのですが・・・。
フォーメーションの調整、メンバー変更もあいまって、前半のそれよりはいくぶんの改善は見られたものの・・・それでも、いわゆる得点のにおいというものには、どうにも至らず。
そんななかで、74分。
ディフェンス連携の距離感がくずれた一瞬の隙を突かれるかたちで失点してしまい、先制をゆるしてしまうことに。
また、失点を止められなかったという落胆。改善せねばならない課題を、またも克服できず。
同点、逆転を目指して最低でも2得点が必要となった状況でしたが・・・有効な手は打てずじまい。
声出し応援が出来なかったことでフィールド上の選手の声も聞こえたわけですが、そのなかでより大きかったのは沼津の選手たちのほう。
逆転勝利を目指して死にものぐるいで挑まねばならなかったはずのカターレよりも、大きな声を出して連携していました。
なんで、そうなるんだよ、と。
勝ちたくないのか?
相手の勢いに屈して無得点で敗れた、松本戦、長野戦、そして3失点を喫した鳥取戦。
そんな悔しさを繰り返すわけにはいかなかったのに。
どうしても、勝たねばならない・・・そんな意志をプレーで体現せねばならなかったのに。

結局、スコアは動かず。0-1で終了。
個人的に、応援に参戦したアウェイ戦で4連敗。しかも、その全てで無得点という、やりきれないにもほどがある落胆を強いられることとなってしまったのでした。
「勝つ試合もあれば負ける試合もある」などと、なぁなぁに考えることなど出来はしません。
どうしても勝たねばならない試合ではったはずなのに、ろくに攻撃の圧力をかけることすらままならず、自滅に近いかたちで相手に勝利を献上してしまったーーー遺憾極まりないですが、そんなふうにしか評せません。

他会場では、首位のいわきに黒星がつき、2位以下との差が縮まることとなりました。いかに圧倒的な強さを見せるチームとて、すべての試合で盤石というわけではない。だからこそ、あきらめてはいけない。
・・・しかし。当然ながら、敗れたカターレとの差は縮まりませんでした。勝たねばならない試合を落とし、取りこぼしたツケというものの痛さというものを感じずにはいられません。

諦めてしまえば、投げ出してしまえば楽になる、という人もいるかもしれませんが。
そう簡単に割り切れるほど、カターレへの思いが浅いわけがないだろう?
悔しさを笑ってごまかせるほど、聞きわけが良いはずがないだろう?
それはもちろん、カターレを愛するプライドがあるから。
だったら・・・その思いを、失望に変えてくれるなよ、と。
ライバルクラブの負けを祈るような恥知らずな真似を、させてくれるなよ、と。
応援するに足る、心の底から声援を送りたくなるような、そんなカターレでいてくれよ、と。
足踏みしていては、進みません。
今は、やるべきことをやり遂げるとき。
次も、続けてアウェイ戦となりますが。もう、無様を晒すことは御免です。
時は、待たない。
やり遂げるため、全身全霊で取り組む以外、ないのです。
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第25節 アスルクラロ沼津戦

2022-09-16 20:09:42 | カターレ富山
連続失点を止められない、得点力不足で最少点差にしかできないという課題は改善に至らぬままではありつつも、それでも。
ホーム2連戦を2連勝とし、上位戦線に食い下がっているカターレ。
その勢いをとめることなく、さらに課題克服ととともに昇華していかねばならないなかで迎える、アウェイ2連戦の初戦。愛鷹広域公園多目的競技場にて、アスルクラロ沼津と対戦します。

ここまで7勝3分け13敗、監督交代の劇薬も効果が表れていないかたちで、現在7戦連続勝ちなしの沼津。
シーズン序盤から中盤までは、「アウェイはともかくホームでは負けない」という戦績を収めていたものの。ここ最近ではそれも薄れ、いよいよ苦境に立たされている、といった塩梅で。
前々節は沼津市民無料招待、ご当地ゆかりのラブライブ!サンシャイン!!声優の来場もあって、4066人の動員となったものの、鹿児島に0-1で敗戦。前節も鳥取にアウェイで0-3負け。望月 一仁暫定監督に交代後も3試合連続勝ちなし、それ以前から続く勝ちなしが7にまで伸びています。
前節カターレが対戦した宮崎にしても、7連敗を含む10戦連続勝ちなしの期間があったりと、苦しいシーズンを送ってきました。それでも、富山戦の前は2連勝中であったりと。
下位に位置するチームだからといって、それだけで勝てるわけではないーーー先の鳥取戦の惨敗を例に挙げるまでもなく、それは明らか。もうちょっと前に対戦したYS横浜や八戸などにも、先制点を許してなんとか逆転勝ち、などという試合があったことからも、油断していい理由がありません。
今節の沼津は、まさに不振の真っ只中。ある意味「下位らしい下位」という状況のようにも見えますが。
窮鼠猫を噛む、ではありませんが・・・現状打破の試合が、奮起が勝利につながる試合が、今節ではないという保証など有りはしません。
それでなくとも、これまでの対戦からも相性の良くない沼津戦。
前回対戦にしても、ドロー決着が極めて濃厚であったなか、試合終了直前に値千金の決勝ゴールで勝利、という紙一重のものでした。
そのリベンジを期す沼津。それでなくとも不振脱却を果たさねばならないなかで、他の上位陣と比べても苦手意識の低い富山を相手に「やってやるぜ!」と発奮していたとして、それも当然と言えるかと。

それでも。
「そんなもん知らん」とばかりに勝利し、勝ち点3を持ち帰らねばならないカターレ。
不振の相手?ならば得失点差プラスのためにイケニエになってもらおうじゃないか、くらいの非情さでもってボコらねば。
残り10試合、勝ち続けねばならないカターレにあっては。首位のいわきが突然の急ブレーキで3敗くらいしたとして、それでも追い越せないのが現状。だったら、負けている、引き分けている暇などありはしません。勝利あるのみ。
繰り返しになりますが、たとえ下位相手でも、だからといって必ず勝てるわけではない。
けれど、それを「必ず」とせねばならないのが、今のカターレであるわけで。
沼津の不振脱却は別の試合でやってもらうとして。
ナイトゲームの期間が終わり、15時開始となる今節。「順位相応の、妥当な試合結果だったね」と言われるくらいの完勝でもって、連勝を継続せねばなりません。

期待したいのは、前回対戦で決勝ゴールを挙げた勝利の立役者・大野。
途中出場がもっぱらであったなか、ここ最近はスタメン起用となっているかれですが。
前線で起点となり、チャンスを生み出す力になっている活躍ぶりは見てとれるものの、なかなかゴールにまでは結びついておらず。
それでも。昨シーズンまでに比べても、明らかにレベルアップしているのが見てとれます。シュートをねらっていく姿勢というものにも、これまでよりもずっと鋭さが。
川西に教えを乞うかたちで普段の練習から実戦を想定したトレーニングを積んでいるとのことですが、それが身についているのだと。
先の福島戦では“師匠”たる川西が2ゴール、それも「うまい!」と唸らされるような見事なゴールでした。それを見て、感じるところもあったのではないかと。
沼津にとっては、前回対戦でしてやられてしまった失点の張本人。当然のように警戒を厳としてくることでしょうが。
しかし、だからこそ決めてほしいです。今回もまたやられた、と心を折るようなゴールでもって、沼津戦連勝を成し遂げてほしい。そうねがいます。
そしてもうひとり、マテウス。
このところ、なかなか出場機会が無かった彼ではありましたが。前節宮崎戦では、持ち味のドリブルと足元のテクニックを披露。出場していない間にも精進を続け、くさることなく牙を研ぎ澄ませていたことの現れ。それが、なによりも頼もしくありました。
昨シーズンの途中でカターレに加入したマテウスにとって、昨季の同カード・アウェイ沼津戦は、加入後初ゴールを決めた試合でしたが・・・それを勝利に結び付けられず、敗れてしまいました。
彼にとってもまた、リベンジマッチ。今度こそ活躍を勝利に繋げ、ヒーローになってほしい。そう願います。

7戦連続勝ちなしという不振の只中にある沼津ですが、苦境にさらに追い打ちをかける要素が、もうひとつ。
先月開催予定であった静岡ダービー・第20節の藤枝戦が、台風の影響で開催延期となり、今節より中3日の21日に改めて開催されます。
沼津のエース格であった渡邊 りょうが、藤枝に禁断の(?)移籍。先日の岐阜戦ではさっそくゴールを挙げる活躍をみせているとか。そんな因縁もありつつ。
もちろん目先の試合である今節に集中するべきではあるものの、さりとて連戦となる藤枝戦のことも考慮に入れねばならず。ホーム連戦とはいえ、難しいかじ取りを強いられることとなっているようで。
とはいえ。
いささか酷な言い方かもしれませんが、カターレにとっては関係のないことであり。
相手の事情がどうあれ、情け容赦なく、粛々と勝ちにいくまでのこと。
それに、逆境に追い込まれているからこそ・・・火事場のバカ力的な爆発力でもって、普段以上の力を発揮することになるーーーそんな可能性も、ないわけではないのであって。
そうであったとして、それにみすみすやられてしまうわけには、断じていきません。
ときには非情さをもって、弱っている相手だからこそ容赦しない。そんな強い意志でもって挑まねばなりません。
なぜなら、カターレにはJ2復帰という必達目標があるのだから。
その成就に向けて、あらゆる困難は打ち払わねばならないのであって。
そこに、緩みなどあってはならず。
狙うは、勝利のみ。3連勝待ったなしです。

ホームでは連続試合得点を全試合で継続しているものの、このところ、松本戦・長野戦・そして鳥取戦と、無得点で敗れてしまうアウェイ戦が続いていますが。
もちろん、そんな流れは今すぐ断ち切らねばならず。
得点なくして勝利なし。勝つためのゴールに、殊更こだわっていかねばならないところ。
そしてまた、7月よりずっと続いてしまっている連続試合失点も、いい加減断ち切らねばなりません。
そのためには、不振の相手であろうが・・・いや、そんな相手だからこそ。
一切の妥協も手抜かりもなく、完膚なきまでの圧倒的な勝利をもって、今後につながる勝ちとせねば。

驕ることなく、侮ることなく。
ただ勝利のために、邁進せよ!!!
容赦なく、勝つ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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殊勲のゴールが勝利を呼び込む!ホーム10戦連続負けなしの新記録達成 テゲバジャーロ宮崎戦

2022-09-11 16:06:37 | カターレ富山
2-1で勝利!
前節の反省を踏まえ、連続ホーム戦にしてシーズン最後のナイトゲームを勝利で飾らねばならなかった今節。
首尾よく先制に成功し、その後もカターレのペース。ただ、チャンスを活かしきれず追加点で突き放すまでには至らず。そのうちに同点に追いつかれてしまうことに。
それでも。
上手くいくばかりでない展開にあっても、選手たちが落ち込んで消極的になってしまうことは、ありませんでした。
勝利を信じてプレーし続けたなかで、遂に執念が実って勝ち越しゴールが!前節J初ゴールを挙げた「持っている男」大山が、またもやってくれました。
ホーム戦連続負けなし記録を10に伸ばし、内訳を9勝1分けとする価値ある勝利を手にしたのでした。

夏ユニフォーム着用試合3試合目にしてラストとなった今節。
前2戦が試合開始前の雨の影響で客足が落ち込んでしまったことを思えば。雨こそ降らなかったものの、どんよりとした曇り空さえなければ、もう少し動員数アップにもつながったのでは?と思えば、無念さはあります。
それでも。やらねばならないことに変わりはなく。
ホーム連続負けなしの継続、そしてホーム全試合得点も、もちろんのこと。
前節・福島戦の試合中の負傷で、碓井に全治4週間という診断。戦線離脱を余儀なくされるというアクシデントが。
けれども、それを勝てなくても仕方ないなどという言い訳になど、してはならない。誰よりも、無念の碓井がそれを望まないでしょう。
言い方は悪いかもしれないけれど、これまで出場機会の少なかった選手にとっては、チャンスでもあります。
前節と変わらないスタメン編成でありつつ、サブメンバーとして若手の柴田、そしてこのところメンバー外が続いていたマテウスが名を連ねることとなりました。

今シーズン最後のナイトゲームが、18時にキックオフ。
試合は序盤から、カターレのペースで進むことに。
いわゆる「ボールを持たせている」という状態で、相手に思うような攻勢を許さない。機を見て果敢にプレッシャーをかけていく、という、カターレのやりたいスタイルで試合が進行していたかと。
それにしても。
正直言って、宮崎の側に物足りなさめいたものを感じていたのも事実です。
過去3度対戦していますが、いずれももっと攻撃に迫力があり、球際でもガシガシやりあって勢いがあったように記憶していましたが。
今節、どうもそのあたりの迫力が、いまひとつ。
過去3度が白を基調としたユニフォームであった宮崎。それに対し、今節はオレンジの2ndユニフォーム。そのあたりでも印象は違っていましたが、なにか、別のチームか?というくらいで。
前回対戦から、3か月。その間に、いろいろとあったということなのかもしれません。
贔屓チーム以外までをまんべんなくチェックするほど入れ込んではいないので、あくまで主観ではありますが。
ホーム連続負けなしを継続する一方で、松本やら長野やら鳥取やらに敗れ、どうにもキツい感じがしているここ最近だな、と思ってカターレを見てきているわけですが。
同じ期間のうちで、7連敗を含む10戦連続勝ちなしなど、散々な目に遭ってきた宮崎。
そのあたりで、思っていた以上にリーグ戦に臨むプレーぶりに差が出来ていたのか?というところでしょうか。それこそ、ほとんど応援するクラブだけを贔屓目で見ていては気づきづらいところ、といったものなのかもしれませんが。

さておき。
相手にの勢いに押されて防戦一方とかでない、自分たちのペースというなら、むしろ好都合。ならば、前半早々に先制して勝利に繋げた前節に続き、今節もまた早い段階での得点が求められました。
すると、前半17分というタイミングで。
CKからの流れのなかで、大山が遠目から果敢にシュート。バーに弾かれたものの、それを抜かりなく林堂が蹴り込み、ゴール!先制に成功し、ホーム全試合得点を更新したのでした。
キャプテンマークを巻いて臨んだ林堂が、昨シーズンの同カードでも挙げた得点を、今節も。連勝に向けて、またとないかたちでリードを奪うこととなったのでした。
もちろん、勝利の要件を整えただけで、勝ちが確定したわけではなく。3点のリードを奪いながら、追い詰められつつの辛勝であった前節のこともあります。一層の奮起が求められました。

その後も、試合の流れは大きくかわることはなく。
しっかりと前からプレッシャーをかけ、相手のパスコースと推進力を限定するプレーを続けるカターレ。粘り強い守備に、明らかに宮崎側はやりにくそうな雰囲気が見てとれました。
何度かチャンスをつくるものの、なかなか追加点には至らず。それでも、相手にも決定的なチャンスの場面は作らせず。総じて見ても、やはりカターレの側に分がある試合と見て良かったかと。
ただ・・・。
そんななか、ハーフタイムを挟んで迎えた後半7分というタイミングで。
MF岡田 優希に決められてしまい、同点に。試合を振り出しに戻されてしまうことに。
この岡田、前回対戦に当たる富山戦で負傷してしまい、戦線離脱。そのあいだにチームは連敗を重ねて不振を極めてしまうという、どうにもこうにももどかしい、悔しい思いをしていたようで。今節のリベンジマッチにかける思いも、人一倍であったとのこと。
当然と言えば当然のことながら、カターレ側だけでなく、相手側にもそれぞれの思いがあり、それを背負ってプレーしています。J2復帰という大目標を掲げるカターレは言うに及ばずとして。たとえなかなか成績が振るわずとも、宮崎にも意地があるわけで。
そんななかで、1-1というスコア。
カターレにとってみれば、また失点をしてしまい、連続失点を今節もまた止められず。万が一、勝つべき試合として先制したにも関わらずそれを逃してしまうことになっては、そのダメージたるや、いかばかりかと。
前節のこうはんのような、実質0-2負けのような試合をしてしまっていては・・・弱気を、隙を見せてしまったならば、そうなってしまう可能性も決して低くはなかったことでしょう。
逆転負けは論外、このままドローすらも、ありえない。
勝つしかないなかで、いかに勝ちきるか。

それでも。
失点しても、気落ちしてしまってプレーの質が落ちてしまうようなことは、ありませんでした。
59分という比較的早めのタイミングで、高橋とマテウスを同時投入し、勝ち越しに向けての一手を打った石﨑監督。
このところ出場のなかったマテウスでしたが、それを感じさせないプレーぶりでした。
機を見たドリブル突破、そして競り合いにもテクニックを駆使しし、簡単にはやられない。そんな彼らしいプレーが随所に見られたのが印象的であったかと。
90分をベンチ入りを含めて18人が戦い抜くーーー確かに、出場メンバー固定の傾向がある石﨑監督の方針ではありますが。
さらに言えば、ベンチ外の選手も含めてのことでしょう。たとえ出場が限られていようが、チームの目標に向けてプレーする姿勢そのものにブレはない。
そんなことを再確認させる、マテウスの姿でした。

声出し解禁から3試合目、スタンドからの応援にも力が入るなかで。
同点とされてからも相手に主導権を譲ることなくプレーを続けていたカターレにあっては。あとは、いかに勝ちきるか。
そんななかで、大仕事をやってのけたのが・・・前節に続き、大山でした。
82分、中央から安藤が鋭いスルーパスを前線へと蹴り出すと、そこに飛び出していった川西のマイナスの折り返しを高橋がシュート、GKに防がれたものの、それを大山が押し込み、値千金の勝ち越しゴール!
「前節のホーム福島戦でゴールを決めた事で、気持ちが吹っ切れた。試合中から何となく得点できる予感めいたものがあり、心に余裕が生まれたのが良かったと思った。 」とのこと。
この大山にしても、怪我でなかなか試合に絡めない日々がつづいていた選手。それでも腐ることなく精進を続け、信頼を勝ち取りスタメン出場を果たすようになったところ、こうして結果にもつなげてみせた、と。
思いが、ホーム勝利への意気込みが、かたちとなった勝ち越し点。
勝利に向けたボルテージが最高潮に達するなかでも、決して気を抜くことはなく。
最後まで集中してプレーを続け、そしてタイムアップ。
見事に勝利を挙げて、ホームのファン・サポーターの期待に応えたのでした。
失点が止められなかったとか、得失点差で1しかプラスにならなかったとか、言いたいことが無いわけではないけれど、それでも。
見事に、勝ちきったということ。勝たねばならない試合を、制したこと。それがなによりです。反省点はあるにせよ、それでも成すべきことを成し遂げた。それが肝要。

今シーズン、ホーム開幕戦とその次で、2試合連続で先制しながら逆転負けをくらってファン・サポーターの期待を裏切ってしまった、ということがありましたが。
それ以後、9勝1分けという驚異的と言っていい戦績で、ホーム戦連続負けなしを継続。連続の新記録樹立となりました。
かつては・・・それこそ降格した年などは、「勝てなかったり負けたりの繰り返し」というのがホーム戦、という時期もありました。それを思えば、クラブ新記録には、隔世の感があります。
それでも。
勝って兜の緒を締めよ。
勝ちに慢心することで、それが油断につながり、その後の凋落につながってしまっては元も子もないですが・・・今のカターレにあっては、杞憂かと。
反省の必要はあるにせよ、驕りとは無縁。だからこそ。
勝ち続けるしかない、という共通認識。
それがしっかりと継続しているぶんには、たとえ厳しい状況にあろうが、あきらめることは有り得ません。
夏ユニフォーム着用3試合を、3連勝で飾ったカターレ。
次節からは昼間の試合となり、シーズン終盤戦を戦っていくこととなりますが。
やるべきことは、ひとつ。
勝つこと。
まずは、次のアウェイ沼津戦の必勝を誓い、精進していかねばなりません。
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