0-0のドロー。
6月の公式戦8試合のラスト、そしてリーグ戦前半最後の試合となった今節。
3連勝をかけて中2日で臨んだカターレでしたが・・・正直言って、やはり中2日という準備期間の短さはあったと思います。
相手の相模原も監督交代などでゴタゴタした部分もあったかとは思いますが、それでも。同条件でない比較もどうかとは思いますが、やはり、水曜に対戦したリーグ最下位の岩手とは力の差があり。1週間のインターバルという相手に対して、ホーム連戦とはいえ、中2日というディスアドバンテージの影響は、決して無視できないものでした。
ただ、それでも。
田川のスーパーセーブなどもあって、無失点に抑え込み。勝利こそならなかったものの、最低限・・・と言うには、いささかマイナス寄りではあるものの。勝ち点1の価値は、それはそれで。
上位の沼津や福島が敗れ、さらに混迷の様相を呈している順位争いのなか、7位で前半戦をターン。
リーグ戦は、新たな局面を迎えることとなります。
試合前には、先日山口への移籍が決まった下堂が挨拶に訪れるというシーンも。
彼の新天地での活躍を祈念するとともに、いなくなったからとて露骨な戦力ダウンなどあってはならないと、チームの力を示して後押しせねばなりませんでしたが。
先の岩手戦より中2日、今シーズンこれまでも見慣れたところの、「誰が出場しても戦力が落ちないというコンセプト」にのっとり、今節もまたスタメンを変更しつつ臨むことに。
ただ、その意味においては。
CBが脇本と神山という前節は出場しなかったふたりとしたのに対し、中2日でありながらSBは安光と西矢を継続。タフさが持ち味のふたりではあるものの、それでもまったく影響なしとはいかないであろうなかで、どれだけしっかりとプレーできるか?。
そんなディフェンス陣の懸念を払拭すべく、井上が5試合ぶり、松本が9試合ぶりと、それぞれスタメン起用となった攻撃陣。彼らがいかに十全の働きが出来るかが問われました。
前節は前監督の退任直後という状態ながらも、それでも奮起し、松本を相手に2点差をひっくり返す逆転勝利をおさめた相模原。
後任にJ3を良く知るシュタルフ監督が就任。チーム方針、軸が定まったということで、気合のほうも再点火、今節にかける意気込みも強かったことかと。
それでなくとも、同勝ち点の富山との6ポイントマッチ。勝てば順位が入れ替わり、上位追撃への足掛かりとなるとなれば。相模原にとっても落とせない試合。
そんな気合というものは、試合序盤からしっかりとプレーに表れており。
やはり、いかにホーム連戦とはいえ、1週間のインターバルがあったチームと中2日のチームとでは、プレーのキレにも影響は不可避だったようで。
引き分けながらも相手を上回るプレーを見せた大宮戦、ワンサイドゲームかというほど圧倒した岩手戦・・・それぞれ、ホームの優位のほかに、日程的には対等という条件がありました。
けれど、今回に関してはカターレのほうが一方的に不利とも言える状況で。そんななかで、戦績、得失点などの面でほぼ互角という相模原が相手。
もちろん、言い訳にしてはならないとは知りつつも。
覚悟はしていたものの・・・相模原優位での試合展開が続きました。
そんななか、印象的だったのが相模原のスローイン。
相模原にとってのアタッキングサードでのスローインは、ロングスローを徹底的に、これでもかと。
ゴール付近へと投げ込まれるボールへの対応の難しさもさることながら。
その都度、いちいちタオルでボールを拭く時間をとられ、プレーが途切れることに。そのあたりでリズムを崩されては、守るほうもたまったものではないと。
なんというか、このところJ1で物議をかもしている町田の影響でも受けたか?ご近所だけに・・・とか、考えても詮無いことですが。
徹底的なロングスロー戦略には、辟易とさせられました。
ただでさえも、こちらが一方的に準備期間が少ない、連戦の影響をモロに受けているという不利があるなかで。
相手の相模原としては、やりたいプレーをやりたいようにやっていた印象があったなかで。どうしても、それに対応するかたち、どこか後手に回る展開が多かった印象は否めず。
もちろん、日程を言い訳にしてはならないところはありますが・・・だからといって、影響を無いものとすることもまた、現実的ではないーーー実力的に拮抗した相手であるからこそ、それを思い知らされる展開となったのでした。
ドローに判定決着があったとすれば、おそらく相模原の優勢勝ちという結果となっていた試合であったように思います。
もちろん、久々のスタメン出場となった松本、3日前の岩手戦でも活躍していた吉平らの頑張りもあり、やられっぱなしではなかったけれど。
ただ・・・やはり、決めきれない、決定力という部分では、どうにもこうにも。
それでも。
相模原の攻勢に晒されるなかにあっても、最後の最後でゴールは許さず。
遠目から果敢に狙ってきた、しかも枠を捉えていたシュートに対し、田川が飛びついてスーパーセーブ。そんなシーンが何度も見られました。
押される展開であっても、さらにはロングスローなどで集中力を乱されるようなことが続いても。
ゴールは、許さず。
ここであえなく失点していたとすれば、一気にガタガタと崩れて連続失点となっていた可能性もあったかと。さらには、次節以降に禍根を残すような負け方になっていたやもしれません。
しかし、そうはならなかった。そうはしなかった。
勝てなかったことは無念であるにせよ。
劣勢の試合展開をしのぎ切り、無失点に抑えたこと。その価値は、認められるべきで。
決して、「勝てなかったから無意味」などではなかったと。
相模原にとっても、勝ち点が変わらず得失点差も同じ、総得点だけの差の富山を追い越し、突き放すチャンスを逃してしまったかたち。まさに、両チームにとって痛み分けといった結果となりました。
他会場に目を向けると、好調だった上位陣・沼津や福島に土がつくかたちで足踏み。混戦に拍車がかかることとなりました。
だからこそ、勝ちたかった・・・本音ではありますが、覆水盆に返らず。勝てなかった事実は、覆りません。
一方で、首位の大宮は着実に勝利をおさめ、2位以下をさらに引き離す勝ち点3を獲得。
失うものは何もない!とばかりに開き直ったような最下位・岩手の挑戦を受け、その気迫に手を焼いて試合終盤までスコアレス状態が続き。あるいはこのままドローか?という考えも頭をよぎったことでしょうが。
その状況を打開してみせた、元日本代表・杉本 健勇。85分に値千金の先制ゴール。先制に成功すると、さらに89分にも追加点を挙げた大宮が勝ちきったかたち。
スコアレスドローに終わったカターレとの差が、そのあたりで出たのかと思うと、なんともやるせない気持ちにもなります。
首位のチームには、それ相応の強さがあるからこそ首位。カターレにはそれが足りない・・・それを認めるのは、つらいことではありますが。
1巡目全クラブとの対戦を終え、シーズン前半戦を終了。後半戦へと折り返すこととなります。
昇格プレーオフ圏外の、7位。
もちろん、今の順位ではなく最終順位がどうであるかが問われていることは、わかります。ゆえに、現状で一喜一憂すべきでないと。
ただ、それでも。
同勝ち点ながら得失点差によって昇格を逃した、昨シーズン。それを忘れていないからこそ。
現状把握について、能天気に、まだこれからこれから、などと安穏と考えているわけにはいかないかと。
最後の最後に泣きを見るなんて、もうたくさんだ。
最終順位が7位以下となっては、プレーオフでのチャンスすらなく即終了。そうなっても良いのか?良いわけがない。
現状を悲観しても仕方ないにせよ。さりとて、楽観するのもまた、違うかと。
一連の連戦を終え、新たなフェーズへと突入することとなるカターレですが。
だからこそ、これまでの積み重ねを活かしていかねばならない。
まずは、次戦のアウェイFC大阪戦を制し、後半白星スタートを成し遂げるために。
混戦を抜け出していくための足掛かり、ここで気を抜くわけにはいきません。
シーズンは、まだ半分だけれど。一方で、もう半分しかないのだから。