0-1で敗戦。
第11節のなかで、1試合だけ日曜の19時キックオフとなった試合。他の9カードが全て終了した時点での開始であり、勝てば単独首位浮上という状況でしたが。
前半早い段階の1点に泣くかたちで、小田切体制になってからリーグ戦初の無得点での敗戦。
下位に甘んじている岐阜だから勝てる、などという簡単な試合ではなかったけれど。
ホームで連勝を狙う相手の勢い、それを上回るクオリティを発揮できなかったということ。相手の気迫もさることながら、自分たちがもっとやらねばならなかったところで力を発揮しきれなかった、そんな敗戦。正直、モヤモヤします。
前節時点での上位4クラブが総崩れ、首位に立った鹿児島とも勝ち点差1。不幸中の幸いという表現は適切ではないでしょうが、それでも。影響は最小限ではありました。
けれど。
だからといって、それで良しとはならず。
また、「ここぞ!」という試合を落としたかたち。そのダメージは小さくないです。
今シーズン初のナイトゲーム。日曜の19時開始アウェイ戦ということで、応援に遠征するにはちと厳しいスケジュールではあったものの。それでも、比較的近いアウェイ戦、なによりも上位につけるカターレを是非とも応援したいという熱意。もっと少ないかと思っていた予想に反し、多くのファン・サポーターが長良川競技場にまで駆け付けました。
スタメンは前週の天皇杯1回戦をほぼ踏襲するかたち。右SBの鍋田がリーグ戦初出場となりました。マテウスが外れて椎名がスタメンに入り、松岡はベンチスタート。
開幕前の怪我で出遅れていたキャプテン・脇本が、今シーズン初のメンバー入りを果たすことに。
前半の12分という早い段階で、ンドカ チャールスに先制ゴールを決められてしまうことに。
防ぎようのない展開であったわけではなく、自分たちのマークのずれが招いた失点であり、悔やまれるかたち。
その後、さらに勢いづく岐阜に対して、後手後手に回ってしまった感のあるカターレ。
特にその勢いの差が顕著であったのが、両サイドでした。
DF松本 歩夢、MF村田 透馬らの圧力に対して、ついていくのがやっとであった鍋田。逆に反転攻勢をしかけるくらいでなければならなかったところ、その勢いは生み出せませんでした。
新卒ルーキーで、Jリーグデビュー戦。実戦経験の少なさは致し方ないところはあります。けれども。プロの世界にあって、それは言い訳にはできません。
もちろん、鍋田ひとりが足を引っ張っていたというわけではなく。
いろいろな選手を起用している、と言えば聞こえは良いですが・・・言いかえれば、今のカターレには絶対的なSBが確立されていないということ。
スカウティングで、そのあたりを重視して対抗策を練られた、という可能性も高かろうと。
相手の圧力に晒され、なかなか自分たちのかたちが作れない。
ボール回しも単調になり、前線へのつながりが悪くなり。
その前線の高橋や吉平らも下がって対処に追われることで、どうにも前への推進力に欠けてしまうと。
それでも、試合は90分の結果であるからには。いかに修正し、最終的な勝利へとつなげるか。
ハーフタイムでの仕切り直しの期待、そして、実際に後半開始時にシルバを投入など、策は講じましたが。
ただ、抜本的な改善には至らず。
59分に松岡を投入し、そこからいくらかかたちが出来始めたものの、得点の奪取にまでは結びつかず。
明らかに、余裕のあったのは岐阜のほう。
追加点こそ許さなかったものの、同点、逆転にかける勢いで相手を焦燥させることが出来ていたかと言えば・・・正直、足りませんでした。
スコアは動かないまま。
タイムアップ、0-1で敗れることに。
この試合で元日本代表・柏木 陽介が、アキレス腱断裂の大怪我から実に8ヶ月ぶりに実践復帰。岐阜サポーターを大いに沸かせました。
岐阜の選手たちも、「陽介さんのためにも!」と一致団結していた、ということなのでしょう。
怪我からの復帰ということなら、脇本もそうだったのですが。今シーズンのキャプテンに任命されながらも開幕前に怪我で離脱、忸怩たる思いでいたことでしょうが、それがようやく実践復帰。ただ、その試合を勝利で飾れず。
カターレのほうの思いが足りなかったとか、そういうことを言いたいわけではないですが。
あたりまえだけれど、相手だって必死にやっている。J2昇格を狙っている。
もちろん、うまくいくときもあればうまくいかないときもある。
けれど、だからといって仕方ないで済ませていいものではなく。
負けて得られるものも、無いとまでは言いませんが。
勝てなくて失うものとの比較にあっては、比べるべくもないでしょう。
勝利への思い、足りていたか?
省みて、戒めとせねばなりません。
ひとつ言えるのは、結果は結果として・・・敗戦として、出てしまったということ。
これまでも、「この試合を勝てば大きいぞ!」という試合に限って落としてしまう、ということを繰り返してしまっていたカターレですが。
最近も、せっかく首位に立ったからには連勝で勢いに乗るぞ!ということが求められた相模原戦を引き分けてしまったりだとか。
1試合だけナイトゲームであった今節、勝てば単独首位であることが確定していたなかで。それを、ものに出来ませんでした。
不幸中の幸いという言葉も適当ではありませんが、上位4クラブがひとつも勝てなかったという総崩れ状態で、勝って4連勝とした鹿児島に首位をさらわれたとはいえ、その差は1。影響は最小限であったとも言えます。
けれども。
それは、たまたま運が良かっただけで。
相模原に勝てなかったことで後退してしまった反省を、活かせなかったこと。
ただでさえ混戦であるなか、残り4分の3くらいあるなかで、目先の勝敗に一喜一憂するな、と言われそうですが。
そうではないと。
むしろ、目先のことに目を向けられずしてなんとする、と。
仮定の話をしてもしかたないかもしれませんが・・・これがもし、取り返しのつかないときにも同じことが言えるのか?と。
前節まで昇格圏2位以内にいたところ、3位に後退。これがもし、順位が確定してしまう試合で同じことが起こっても、仕方ないで済ませられるのか?と。
もちろん、飛躍した考えであり、考え過ぎの愚論ではありましょう。
けれど。
勝たねばならない試合を落とすことが、なににつながるか?これまで、なににつながってしまっていたか?
答えはシンプル。
J2復帰を果たせぬままに8シーズンも経過してしまった、ということ。
結果は変えられないけれども。
負ける試合があるのは仕方ない、で済ましていい、それをくりかえしていいわけでは、断じてないということ。
なぜなら、カターレは優勝を目指さねばならないクラブだから。
ただ単に所属リーグでなんとなくやっていればいいようなクラブであれば、とやかく言うことでもないでしょうが、カターレはそうではないのだから。
悲観的になれと言っているのではありませんが、根拠のない楽観視はしてはならない、と。
つまりは、まだ取り返しのつく段階ではあるものの、だからといって楽観すべきではない、と。
負けを引きずってはいけないものの、軽んじてはなりません。
まずは、連敗しないこと。
優勝を目指すクラブであるという自覚を、引き締め直さねば。
シーズンは、続いていくのだから。