2-4で敗戦。
昇格には届かなかったものの、6連勝やホーム11戦連続負けなしなど、数々の実績、手応えを掴んできた今シーズン。その集大成として、勝って有終の美を飾らねばならない一戦でした・・・が。
先制されながらも前半のうちに逆転、勝利への機運も高まったところまでは良かったのですが。
前半のうちにイエロー2枚で安藤が退場、数的不利を強いられると。
その後、事態を好転させられずに連続失点し、逆転負け。
やはり前半のうちに逆転に成功しながら敗れた、先のホーム今治戦を彷彿とさせる展開での敗戦。なにより、勝たねばならない試合を勝ちきれずに敗れたこと。
実績を積み上げ、手応えを掴んだ一方で・・・課題もまた、少なからず露呈してしまったシーズン。それを象徴するような最終戦となったのでした。
このところ晴天に恵まれていたホームゲームでしたが、振り返ってみれば、天候不順の影響でみすみす集客のチャンスを逃すことが何度もあったシーズンであったかと。
シーズンしめくくりであるホーム最終戦もまた、朝から雨模様。正直、「またか」という。
せめて最終戦くらいはいつも以上の動員を!との願いが叶いそうになかった落胆もさることながら。
それよりもファン・サポーターにショックを与えたであろうことは、今シーズンをもって引退する西部の引退セレモニーが中止となったこと。
体調不良とのことですが・・・正式発表は無いものの、状況から鑑みて、コロナの影響ではないかと思われ。
前節をもって昇格の可能性が無くなったから、と言ってはなんですが、それでも・・・ホーム最終戦、西部の現役最後の公式戦出場を見たかったファン・サポーターも多かったはず。それが叶わずとも、前所属であった清水をはじめ、DAZN中継でセレモニーを見られたはずの他クラブサポーターもいたかと思うと、なんとも無念です。
試合開始前まで雨が降り続きながら試合時間には止む、というパターンも、今シーズンこれまでもあったケースで。
J1、J2が既に全日程終了となっていたなか、J3の全9試合が14時開始。2022シーズン最後の試合が始まりました。
鹿児島との勝ち点差3、直接対決で勝利すれば並ぶところ、順位で上回るには3点差をつける必要が。
単なる消化試合に終わらせないためにも。なにより、ホーム最終戦で勝利を挙げるためにも。負けられない戦いでした。
・・・が。
15分、鹿児島に先制点を許してしまうことに。
ネットを揺らしたボールをすぐさま抱え、センターサークルへと運ぶ鹿児島の選手。
2位藤枝との得失点差15を埋めるというのは現実的ではないけれど、それでも!という意思を示す行動にほかならず。
いや、得失点差を埋める行動をとらねばならないのは、カターレのほうだろうがよ!と。15差よりもはるかに現実的であろう、3差を逆転するために。
その思いが具体化したのが、31分。
陽次のFKに高い打点でヘディングシュート、それを見事に決めたのは林堂!
シーズン8得点目となり、チーム最多。3試合連続4ゴールの荒稼ぎって・・・いったいどんなストライカーですか!って、DFなんですけれどね!期待はしていたけれど、本当に決めてしまうとは。
このゴールにより、今シーズンホームゲーム17試合で全試合得点を達成。ならば、あとはこれを勝利に結びつけるのみ!
すると、42分。
林堂に負けじとマテウスも3試合連続ゴールとなる得点を挙げ、逆転に成功!期待に応えて決めるべき選手が決め、一気に勝利への機運が高まることに。
・・・しかし。
好事魔多し、ということではないのでしょうが・・・前半終了間際のアディショナルタイムでした。
安藤が2枚目のイエローをもらってしまい、退場。前半のうちに1人少ない状況を強いられることとなってしまったのでした。
今シーズン、ここまで1度も途中退場者を出していなかったカターレですが・・・最終戦にして、初の状況に。
それでも、ハーフタイムを挟んでという状況ならば。そのインターバルの間に状況を整理する時間があるし、後半開始早々とかで立て直せないまま進めなくてはならないよりかはマシなのでは?と。
ただ・・・。
マシかどうかは、実際にプレーする選手たちの問題であって。外野がとやかく言うのとは話が違うということか。
後半、やはり1人すくない影響は無視できないレベルであったということか。
劣勢を強いられ、なかなか攻勢に出られないカターレ。
後半開始からわずか4分で追いつかれてしまうと。
その後も劣勢は続き、61分には逆転されてしまい・・・。
思い返してみれば、1年前のちょうど今の時期。実質的な最終戦となった、アウェイ岩手戦。
負けたら昇格の可能性が数字の上でも完全消滅、という状況で。プレッシャーのかかるなかで奮闘するも、前半42分というタイミングで末木が2枚目イエローで退場、劣勢を強いられた末に0-1で敗れ、ゲームオーバーとなってしまったことがありました。
1年越しに、その繰り返しというのか。
76分には鹿児島側にも退場者。再び同数での対戦となったものの、疲労が蓄積したカターレに跳ね返すだけの力は出せず。
後半から出場の吉平なども、決定的な仕事を果たせないまま。良いときはいいけれど良くないときは良くない、というムラがあるような選手ではありますが、それがよくないほうだった、ということか。
2試合連続出場となったGK齋藤にしても、正直、甘さが出たなと。飛び出すタイミングなど、冷静に対処出来ていれば、どうしても防げない失点ではなかったはず。試合勘の積み重ねが不足していた弱点が露呈したということかもしれませんが。
そのうちに、84分、決定的な4点目を決められてしまい、万事休す。
試合終了。
ホーム最終戦を飾れず、勝ち点60止まり。順位を上げるチャンスをものにできないまま6位フィニッシュとなったのでした。
なんというか。
今シーズン、良くも悪くも、順位相応の戦績であったのか、と。
もちろん、手応えはあります。これまでよりも試合数が増えたとはいえ、勝ち点60は最多、平均勝ち点も最多となれば、やはり力は出せていたということなのでしょう。
ただ。
しなくていい失点が足を引っ張り、それで落とした勝ち点のことを思えば。
昇格を狙うクラブとして、12敗は、さすがに負けすぎです。仮に半分の6敗だったとして、優勝を狙うクラブには多過ぎの感すらあるのに。
最後まであきらめない気持ちを形にして、劇的勝利を挙げた前節、北九州戦。
一方、勝つべき試合を落として逆転負けをくらってしまった今節・鹿児島戦。
良くも悪くも。どちらも、今シーズンのカターレを表すような試合であったと言えるかもしれません。
認めたくはないですが・・・それでも。
優勝するだけのチカラが、出せなかった。
その結果としての、6位。
期待が大きかったぶんだけ、アラを修正できなかった無念さが悔やまれる結果になった・・・そんな印象です。
全日程が終了し、翌日、設立から9シーズン目にして初のJ3アウォーズが開催されることに。
そのなかで、反則ポイントが規定値以下のクラブが表彰されるフェアプレー賞を、カターレ富山も受賞することに。
というより、反則ポイントは今シーズンリーグ最少であったとか。
ただ・・・それにもかかわらず、よりにもよって最終戦にシーズン初のレッドカード、それが足を引っ張るかたちで敗れたというのが、皮肉としか言いようがないです。
そして、個人賞として林堂がJ3ベストイレブンに選出されました。
全試合フルタイム出場、そして8ゴールのチーム最多得点と、文句のつけようのない大活躍であった彼ですが。6位フィニッシュの富山からの選出ですが、それだけリーグ全体で見ても評価に値するプレーを見せられていたというのは、やはり誇らしいところです。
とにもかくにも、2022シーズン終了。
シーズン総括はまた別の機会として、まずは、お疲れさま、と。