行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

J2昇格プレーオフ 準決勝 FC大阪戦

2024-11-30 21:01:24 | カターレ富山
残り、2つ。
全38試合にわたる2024シーズンJ3リーグが全日程終了。しかし、カターレ富山の戦いは、まだ終わりません。
残り1つのJ2昇格枠をかけて、シーズン3位から6位までの4クラブが争うこととなるJ2昇格プレーオフ。
2014年から続くJ3の歴史のなかで初めて開催される、負けたら終わりの1発勝負によるトーナメント戦。
そのプレーオフに、3位として出場することとなったカターレ。
リーグ最終戦の結果6位となったFC大阪を、ホーム・富山県総合運動公園陸上競技場で迎え撃ちます。
勝ち残らねば、次につながらず即シーズン終了。そんな緊張感も当然ありますが。
それでも、目指すはプレーオフ制覇、その先のJ2昇格にほかなりません。
まずは、この一戦。勝ちきらねば。

3位が確定していたカターレとは違い、4位松本山雅、5位FC大阪、6位福島は第38節時点では順位が確定しておらず。そんななか、4クラブ全てがアウェイ戦として同日同時刻開催となった最終節に臨むことに。
それぞれが順当に勝利すれば順位の入れ替わりもなく確定だったのですが、そう簡単にはいかなかったようで。
ぶっちぎり優勝を決めた大宮に敢然と挑みかかり、見事に勝利したカターレ。3位で臨むプレーオフに弾みをつけることに。
勝ち点1差で6位であった福島だったものの、JFL降格がすでに決まっている最下位・岩手に4得点を挙げて勝利を確実とするなかで。
FC大阪も八戸を相手にリード、沼津にスコアレスで苦戦を強いられる松本山雅が、このままドローなら4位から6位に転落か?という展開も。
そんななか、最終盤。
八戸に意地の同点ゴールを決められたFC大阪がドロー決着。一方の松本山雅は、試合終了間際に元カターレの安永 玲央が値千金の決勝ゴールを決めて劇的勝利。
その結果、5連勝で4位となった松本山雅が準決勝ホーム開催を獲得、福島が5位に順位を上げ、ドローに終わったFC大阪が6位と確定しました。
四者四様の最終戦の結果、プレーオフ準決勝は富山-FC大阪、松本山雅-福島というカードとなりました。

カターレがホーム県総で迎える、準決勝・FC大阪戦。
今シーズン1敗しかしていない、リーグで最もホームで強いカターレのホーム開催。さらには、3位という参加クラブ中最上位のアドバンテージとして、引き分けでも勝ち上がりという。
最強・大宮をも撃破、チームの状態・雰囲気も盤石というカターレと。
首尾よく最終戦で勝てていたならば、最低限5位キープ、松本山雅次第では4位浮上もあり得たなかで。そこで追いつかれてのドローで勝ちきれず、引き分け止まりとなったFC大阪。プレーオフ進出こそ決めていたものの、順位を下げて6位となり。結果、昇格のためには2連勝必須、どちらもアウェイでの勝利で、という条件を付けられることに。
もっと言えば、リーグ戦でもカターレの1勝1分け。昨シーズンも含めて、ここまで富山を相手には1勝も出来ていないFC大阪、というデータも。
それらのデータだけで見れば、カターレの優位は動かない、という見方も出来ましょう。
ですが。
事前の下馬評だけで勝敗までもが決したならば、どんなに楽なことか。
何が起こるかわからないのが、一発勝負の怖さであり。万が一にも負けたら、取り返しがつかない。そのプレッシャーとの戦いでもあります。
もしも、波乱も無しに予想通りの結果にしかならない、ということであれば・・・ルヴァンカップにおいては、昨シーズンJ1王者のヴィッセル神戸にJ3のカターレが勝てるわけなどなかったはず。
それがどうだ。下馬評を覆すジャイアントキリングを成し遂げたじゃないか。
ましてや、今回の相手・FC大阪は実力が伯仲するJ3のライバルクラブであり。さらにはリーグ最少失点を誇る難敵にほかならず。
実際、ホーム戦では2-0で勝利したものの、そのときにはFC大阪の主力選手にして元カターレ・舘野 俊祐がいなかったとか。前回対戦にあたる7月のアウェイ戦では0-0のスコアレスドローに終わり、勝ちきれなかったとか。
決して、楽観はできないし、してはなりません。
負けたら、終わり。
とはいえ、必要以上にプレッシャーの重みを感じて力が発揮できないのでは、本末転倒というもの。
カターレ側にアドバンテージがあることは、揺るがぬ事実。それをいたずらに軽んじる必要は毛頭なく。
簡単な試合ではないでしょう。けれど、必要以上に恐れることなく、これまで積み重ねてきた自分たちのちからを遺憾なく発揮することが大事であって。
それがしっかりできたならば。
引き分けでは敗退、勝つ以外に無いFC大阪のほうが、はるかにハンデを負ってるわけで。
カターレ側がいちばん避けねばならないのが、相手そのものではない部分との戦い。そこで自滅してしまわないためにも。
ルヴァンカップ1stラウンド突破など、これまで挙げてきた実績を踏まえて、自分たちの力を信じること。畏れることなく戦えたならば、きっと道は拓けるはずです。

リーグ最少失点のFC大阪と、3位のカターレ。失点の少ないクラブ同士、1点をめぐる攻防となることがよそうされます。
そんななか、得点を挙げて勝つしか道が無いFC大阪としては、なんとしても得点を挙げるべく挑みかかってくるわけですが。
カターレとしては、それをしっかりと防ぎつつも、相手に好きにさせない強度でもって反転攻勢につなげていかねばならないところ。むしろ、堅守の相手であるからこそ、果敢に得点を狙っていかねば、と。 堅守を突破し、複数得点で相手の心を折ってやるくらいの勢いで。
八戸戦、大宮せんという大事な試合でいずれも先制ゴール、チームを勝利に導いてきた安光。その彼がこのプレーオフでも躍動し、得点を挙げたならば。相手にとっては、厄介どころの話ではないところでしょう。
その安光の2試合連続ゴールをお膳立てしたのが、松岡と西矢の右サイドの連携。
そこで。期待したいのは、西矢。
相手のFC大阪が、舘野とDF美馬 和也という両SBが連携しながら、ときにロングスローも絡めながらガシガシと攻撃参加してくるならば。
それなら、こっちは安光と西矢のSBでガチンコ勝負、と。
いかに、相手の好きにさせないか。
いかに、自分たちの有利に仕向けるか。
両チームのサイドの駆け引き、注目して見ていきたいところです。
そして、田川と神山の奮起にも期待。
自らのプレーがPKにつながり、チームにピンチをもたらしてしまった神山。
せっかくPKを阻止してみせたのに、押し込まれてゴールを許してしまった田川。
当然のように、最強・大宮を相手にも無失点で勝つ!と誓っていたでしょうが、それを果たせず悔しい思いをした最終戦。
また失敗してしまったらどうしよう、などと縮こまってしまうのは絶対に避けねばならないなかで。
失敗を糧とし、いかに昇華していくか。
1点をめぐる攻防となることが予想される中で、不用意な失点は、まさに命取り。
さりとて、縮こまったプレーをしていては、勝てるものも勝てない。
ここが、力の見せどころ。
このところしばらく達成していない、クリーンシート。
無失点に抑えたならば、それは勝ち上がりを意味するーーーだったら、狙わない理由はありません。
リーグナンバーワン堅守というお株を奪うような堅い守りで、チームを盛り立ててほしいです。

昨シーズン、あと少し、ほんの少しまで迫りながら、届かなかったJ2。
今また、あと少しのところまで来ている。
あの悔しさを知るからには。今シーズンは、それを晴らすためにやってきたならば。
ここが、踏ん張りどころ。
3位が6位を下すという「順当勝ち」でもって、必ずや決勝進出を!
今シーズン、どこよりも修羅場をくぐってきたカターレ。
やれるかどうかじゃない、やるんだ。
勝利あるのみ!ホームの思いを力に変えて、必ずや勝利を!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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最強を撃破!リーグ最終戦を勝利で飾り、POに弾みをつける 大宮アルディージャ戦

2024-11-26 06:53:48 | カターレ富山
2-1で勝利!
プレーオフを勝ち抜くためにも、負けて勢いを失うわけにはいかないカターレと。
26年に渡ってつけてきたエンブレムへの思いを胸に、有終の美を期す大宮と。
順位が確定したなかでの最終戦であったものの、双方にとって、単なる消化試合ではなく。それぞれに必勝を期して臨む今季J3のリーグ最終戦となりました。
前節の八戸戦の勝利によって、7試合連続勝ちなしという長いトンネルからようやく抜け出したカターレ。その手応えと自信を胸に、大宮に敢然と挑みかかかると。
安光の2試合連続ゴールで先制、さらにショウセイの今シーズン9得点目となる追加点で差を広げると。後半に1点を返され、さらに終盤には猛攻に晒されることになったものの、それでも。
最後の最後まで集中力を切らすことなく戦い続け、ついに勝利をつかみ取ったカターレ。
シーズン最終試合を最強・大宮撃破という最高のかたちで締めくくり、昇格プレーオフに挑むための大きな大きな自信を手に入れたのでした。

11月下旬、晩秋というよりは初冬というこの時期。空は青く晴れ渡り、いかにも関東地方の冬、というような天候となりました。
大宮駅から徒歩圏内という抜群のロケーションであるNACK5スタジアム。そのアクセスの良さも手伝ってでしょう。アウェイ側スタンドを埋め尽くす、1000人を超えるカターレファン・サポーターが集結。最強・大宮に挑むカターレに声援を送ることとなりました。
誰が出場しても戦力が落ちないという今シーズンのカターレにあって、この試合でも前節からスタメンを3人変更。そのなかで目を惹いたのが、鍋田の起用でした。
カターレ在籍7年目という経験豊富な今瀬と比べては、2年目の鍋田では、その差は歴然。ただそれでも、だから頼りない、とはならないほどには、今シーズン実績を積み上げてきました。ならば、信じて応援するのみ、と。
この時期らしい低い軌道の太陽が、眩しい西日となってピッチを照らすなかで。キックオフのときを迎えました。

試合開始から程なく、松岡が挨拶代わりとでも言わんばかりのシュートを放っていくなど。やはり、前節・八戸戦で8試合ぶりの勝利を挙げたことで肩の荷が下りたという部分もあったのでしょうか。前線で起点となるショウセイ、裏への抜け出しを図るマテウスなど、それぞれが持ち味を発揮。普段通りのプレーが出来ている印象でした。
14分には、カターレキラーたるオリオラ サンデーのシュートがゴール前をかすめていくような場面があったりしたものの。
それでも、単発的だったというか。劣勢をなんとか耐え凌ぐ、というわけではなく、あくまで対等な攻防のなかでのシーンであった、というか。
むしろ、オリオラをしっかりと抑えていたという印象のほうが強く。そこで活躍していたのが、スタメン起用の鍋田。
「うぉ、速ぇえ!」なんて声を漏らすほどのスピード、そしてガッツあふれる熱のこもったディフェンス。彼の長所がこの試合でも発揮され、しっかりと鍋田らしいプレーとして体現されていたのでした。
今瀬が素晴らしい選手であることは確かですが、それとは違った魅力のある鍋田。起用の期待に応えるプレーぶりでもって、チームに貢献する姿が印象的でした。

そんななかで。30分、待望の先制ゴールが!
前線からマテウス、布施谷とつながったボールが、右サイドの松岡へ。その松岡が、後ろに目がついているのでは?というくらいに、背後を追い越していった西矢へと絶妙なパス。西矢がフリーでグラウンダーのクロス、それに中央で合わせたのは、安光!
蹴り込んだボールがネットを揺らし、リーグ最少タイ失点の大宮を相手に先制ゴール。前半のうちに、勝利への道筋をつけたのでした。
前節・八戸戦での先制ゴールと同じパターンで、見事な連携が決まっての会心のゴール。
それにしても、安光。前節に続き、この大事な試合でまたもやってくれました。
登録としてはMFながら、左SBを担当するDFでしょ?それが、点取り屋のアタッカーも顔負けの今シーズン8ゴール目とは・・・なんとも驚かされます。
前回対戦では出場停止で出番のなかった安光ですが。大宮の側としても、映像で見るのと実際に対峙するのとでは違う、という実感を味わったのではなかろうかと。
さらに、活躍はそれだけにとどまりませんでした。
前半も終了間際のアディショナルタイム。
「残り時間も少ないことがわかっていたので積極的にシュートにいった」という安光が、ペナルティーエリア外からミドルシュート。
無回転の難しいボールは、堅守大宮を支える名手・笠原 昂史にはじかれてしまったものの。
そのこぼれ球を逃さずに蹴り込んだのは、ショウセイ!
前回対戦でも同点ゴールを決めたショウセイが、今シーズン9ゴール目となる大きな追加点。リードを広げることに。
シュートを選択した安光も素晴らしければ、チャンスをモノにしたショウセイも素晴らしい。
そのショウセイによると、練習中から椎名や吉平にゴール前でのこぼれ球を詰める意識を持つようアドバイスを受けていたことを思い出したとのこと。
まさに、チームで掴んだゴール。お見事でした。

カターレの2点リードで折り返すこととなった後半。その開始から、2トップを入れ替えて反転攻勢を試みる大宮。一方のカターレも、2ゴールに貢献した安光を下げて脇本を投入して臨むことに。
前半にイエローカードをもらっていた安光。万が一、もう1枚もらって退場ということにでもなれば、最強の大宮を相手に1人少なくなる影響は大きく。
それでも、この試合だけの話であれば、負けたとしても順位も確定している消化試合と割り切ることもできたかもしれませんが。
プレーオフにはイエローカードの累積は引き継がれないものの、退場は引き継がれる。そのリスクだけは避けねばなるまいと。
他方、「リードした展開から、いかにプレーするか」という課題に向き合うためのチャンスとも捉えていたようで。
プレーオフでは、3位の富山には引き分けでもダメだという相手にとっては、勝つしかない状況。そんななかで、いかに相手の攻勢をしのぎ切って勝つかが問われる展開も。それを見据えたならば。予行演習ということでもないでしょうが、この試合でもしっかりと勝ちきる強さをみせることが肝要と言えました。
いつもよりも早い時間帯に、57分に2トップのマテウスとショウセイを下げ、松本と井上を。その後にも控えに回っていた末木、久々の出場となる荒井を投入。まさにチーム一丸として臨むことに。
そんななか、各選手たちがしっかりと躍動。大宮の下部組織出身の瀬良をはじめ、それぞれが持ち味を発揮して大宮に立ち向かいました。

ただ、そんななかで。
84分、ペナルティーエリア内で神山がファビアン ゴンザレスを倒してしまったとして、痛恨のPK献上。
そのキッカーを、元カターレのアルトゥール シルバが務めることとなりました。
1年前のシーズン最終戦で、試合終了間際の土壇場というなかでのPKで。それを決めてカターレに勝利をもたらしたシルバ。
そして、やはりシーズン最終戦の今節。そのシルバが、大宮のキッカーとしてカターレの勝利を脅かす側にいるという。
なんとも、皮肉な巡り合わせというか。
元チームメイト対決となったPKは、田川が阻止!・・・したかに思われましたが、それを詰めたシルバとMF茂木 力也がもつれるように押し込み、ゴール。1点を返されることに。
残り時間も少ないなかではあったものの、相手は最強・大宮。第35節には、鳥取と5-4という信じがたい試合をして勝ちきったりもしています。
カターレはと言えば、連続引き分けの頃には2点リードを守り切れずに引き分け、なんて試合も。
緊迫感の高まる、試合最終盤。
ピッチを眩しく照らしていた西日が雲に隠れ、薄暗くなったなかで。攻撃のギアを上げてくる大宮に対し、しのぎつづけるカターレ。
残り時間と反比例するかのように、高まる緊張感。GKの田川がエリア外でボールに触ったとしてハンドの判定を受けるなど、その傾向は並ではなく。
アディショナルタイムともなれば、大宮も総力戦。GKの笠原さえも前線に上がり、猛攻を仕掛けてくることに。
ただ、それでも。
それでも、懸命にプレーを続けたカターレ選手たち。最後の最後まで、その集中が途切れることはありませんでした。
そして、終了のホイッスル。
17戦連続負けなしであった最強・大宮に土をつけ、カターレが見事に勝利。日没間際の太陽が再びピッチを照らすなか、プレーオフに弾みをつける大きな白星を手にしたのでした。

1000人を超えるNACK5スタジアムに詰めかけたファン・サポーターとともに勝利の歓喜に沸いたカターレ選手たち。
ただ、それでも。
シーズン最終戦を最高のかたちで戦い終えたものの、まだ終わりではありません。
あと2つ。
最強を撃破した手応えと自信を、今度はプレーオフを勝ち抜く力に変えねば。

戦いは、まだ続きます。
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第38節 大宮アルディージャ戦

2024-11-23 23:41:13 | カターレ富山
2024シーズンJ3リーグも、いよいよラスト。全38試合の最後として、今季J3優勝の大宮アルディージャと対戦します。
優勝の大宮と3位のカターレは、いずれも既にシーズンの順位が確定しており、この試合の勝敗で変動することはありません。
もしも普段と同じようなシーズンであったなら。最終戦には引退や契約満了が発表された選手を起用、最後の花道を用意して和やかに、ということもあったかもしれませんが。
優勝を決め、試合後にそのセレモニーを用意している大宮は、さておくとして。
普段と同じではないのが、カターレ。
最終戦だけれど、最後じゃない。
昇格プレーオフの負けられない戦いを前に、最強との対峙。
消化試合ではない、先を見据えた真剣勝負。もちろん、必勝を期して臨みます。

かつてJ1で戦っていたクラブの、リーグ2例目となる1年での即帰還。しかも、ここまでわずか2敗というぶっちぎりの成績でもっての、文句のつけようのないかたちで。
これまで数々の降格クラブが1年での即復帰を目標に掲げてきましたが。実際にそれをやってのけたのは、過去に大分トリニータの1例のみ。
早くても数年はJ3の洗礼を受けることになるのが通例であるなかでは、まさに驚異的な戦績でもっての復帰を果たしたと言えるのが、今シーズンの大宮アルディージャでしょう。
ホーム松本戦・アウェイ沼津戦の僅か2試合しか負けておらず、シーズン後半戦初戦であったその沼津戦の敗戦を最後に、17戦連続無敗を継続中。総得点71は、ぶっちぎりでリーグトップであるほか、総失点30もまた、FC大阪と並んでリーグ最少。
まさに、2024シーズンJ3を完全制覇した、とも言える内容であったかと。
その大宮、これまでのNTT東日本から海外資本であるレッドブルにオーナーが変更されることでも話題を集め。
来シーズンからはRB大宮アルディージャとしてリスタートすることが決定。これまでの大宮アルディージャとしての体制は、今節の富山戦をもって幕を閉じることとなります。
シーズン最終試合ということに加えて、歴史の区切りでもある最終試合。
優勝が確定しているなかで、消化試合とも言える状況ではあるものの。それでもしっかりと必勝を期して臨み、勝って有終の美を飾る気満々で臨む試合になるのではなかろうかと。

1年でのJ2復帰という理想を体現した大宮に対して。
いわゆる「J3沼」というものにハマってしまい、もがいてももがいても抜け出せないクラブの筆頭格とも言えるのが、最長の鳥取に次ぐカターレ。実に10年、その苦しみを味わい続けてきました。
昨シーズンの「同勝ち点でありながら、得失点差で涙」という状況をはじめとして、毎年のように「イイ線を行きながらも結果的に昇格できませんでした」という意味においては・・・2014年から続くJ3リーグの歴史のなかで、カターレほどにもがき苦しんでいるクラブは無いのでは?と。
今シーズンもまた、終盤戦に伸び悩んで勝ち点を思うように積み上げられず。2位までの自動昇格圏に入ることが出来ず、3位止まりで終わることが確定してしまったのでした。
それでも。
例年であれば、最終節でもってシーズン終了であったところですが。
今シーズンは、初めてJ2昇格プレーオフが実施され。残り1枠を勝ち取ることが出来れば、まだ可能性が残されているという状況です。
前節の八戸戦で8試合ぶりの勝利をおさめ、勝ち点3を積み上げたカターレ。
なかなか勝てない時期が続き、つらい思いもしてきましたが。それでもあきらめることなくしぶとく戦い続け、ラストプレーで追いついた試合も複数回。ドロー決着で1となりながらも勝ち点を積み上げてきたことが、シーズン3位確定につながることになったのでした。
プレーオフを戦うにあたり、3位から6位までの4クラブが出場することになりますが。そのなかで、順位によって明確なアドバンテージがあります。
上位クラブは、引き分けでも勝ち上がり。
勝てない試合も多かったながらも、ここまで敗戦数6は、大宮に次ぐリーグ2番目の少なさというカターレ。そのカターレに、引き分けでも可という。
そして、上位クラブ側のホームゲームとして開催。3位であれば、準決勝、決勝のいずれもホームで戦えるということ。
ここまでホーム1敗は、首位大宮と同数・・・いや、カターレの1敗は確定として、今節の大宮戦の結果次第ではリーグトップにも。
3位にしかなれなかった、けれど、3位であるからこそ。
最終だけれど、終わりじゃない。
「最強・大宮」に敢然と挑み、昇格プレーオフを勝ち抜くモチベーションにつなげねばならないカターレにあっては。
いつもと変わらず、あるいはいつも以上に気を引き締めて臨まねばならない一戦となります。

大宮戦に大きな思い入れをもって挑むことになるだろう選手が、瀬良。
かつて大宮U15、U18に所属していた彼にとっては・・・あるいは、その時期にはボールパーソンを務めてトップチームの試合を見ていた、なんて経験もあったりするのでは?
筑波大学を経て、今シーズンからカターレ富山の一員となり、プロとしてのキャリアをスタートさせた瀬良ですが。
あのとき見ていたNACK5スタジアムのピッチに、Jリーガーとなって立つことになるーーー思いもひとしおというところではなかろうかと。
シーズンには病気で離脱という不本意な時期もありましたが、ここ最近はスタメンに抜擢され、力を発揮しているだけに。
凱旋試合に、大いに期待したいところです。
そして、同期にあたるショウセイの奮起にも期待。
大宮とのホームでの前回対戦は、1-1のドロー。昨シーズンまでカターレに在籍していたアルトゥール シルバの恩返しゴールによって先制されてしまったものの、ショウセイの同点ゴールによってドローに持ち込んだ試合となりました。
超J3級の圧倒的な力を発揮してぶっちぎり優勝を果たした大宮。けれど、カターレが成し遂げなければならないJ2昇格を果たしたあかつきには、来シーズンも対戦しなければならない相手ということでもあります。
そんな相手に、臆していてはならない。
ルーキーながら、今節出場すればリーグ戦全試合出場となるショウセイ。今シーズンカターレの中心選手のひとりで間違いありません。
だからこその、奮起。エース格としての自覚と責任が求められるなか、結果を残すこと。困難なミッションではありますが、是非とも、果敢に挑みかかってほしいです。

大宮との前回対戦は、6月の1カ月間に8試合という超ハードスケジュールの最中でした。
ただ、それでも。
ルヴァンカップ・プレーオフラウンドでの札幌2連戦、そして天皇杯2回戦・神戸戦というJ1勢3連戦を経ての対戦となった大宮戦では。
あるいは、それらJ1との試合に臨むためのブーストがかかっていたということか。
超J3級という大宮にも、まったく怯むことなく挑みかかり。シュート数をはじめ、むしろカターレのほうが圧倒するほどの内容としたほどでした。
結果的には引き分けに終わって勝てなかったものの。その経験が、その後の躍進、3位まで順位を上げる原動力のひとつになったことは間違いないでしょう。
夏移籍で八戸時代に2ゴールを決められて勝ちをさらわれた「カターレキラー」でもあるオリオラ サンデーの加入など、大宮も当時と同じではありません。優勝した自信、そして現体制最終戦を勝利せねば!というモチベーションで挑むであろう今節、勝つのは容易でないことは明らか。
それでも。
この対戦が、プレーオフにも影響するであろうことは、確実。そう、J1勢との対戦が大宮戦にも影響を与えた前回対戦のように。
今シーズンのホーム戦で唯一敗れることとなった福島戦ですが、その福島が前の試合で対戦していたのが、ホームでの優勝決定戦となった大宮。そんな強度の高い相手との対戦が、敗れたとはいえ大きな自信と力となり、ホーム無敗であった富山戦で勝つ原動力ともなったのではないかと。
そのように、カターレもまた、大宮をプレーオフ勝ち抜きのために「利用」してやろうじゃないかという話。
だったら。
勝敗が直接順位に影響する試合ではない、消化試合ではあるけれど。
昇格プレーオフを勝ち抜くための「勝化試合」
昇格のための「昇化試合」
だったら、勝つしかないでしょうが!

終わりだけど、終わりじゃない。
カターレの未来のため、勝って次につなげろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!

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8試合ぶり勝利でホーム最終戦を飾る。3位確定でプレーオフへ ヴァンラーレ八戸戦

2024-11-18 18:23:03 | カターレ富山
3-1で勝利!
7戦連続勝ちなしというもどかしい状況が続いていたカターレですが、ついにその足踏みに終止符。前回対戦で敗れた八戸に借りを返す勝利でもって、勝ち点3を積み上げ。
自動昇格枠が埋まったことで、プレーオフ枠での昇格が必須となるなかで。
3位を確定させ、プレーオフ進出ならびにホームアドバンテージを得ることに成功したのでした。

前日の他会場の試合結果により、4位松本山雅・5位FC大阪がそれぞれ勝利したことで、プレーオフ進出ラインが上がり。それによって、3位であるカターレの6位以内・プレーオフ進出が確定しました。
ただ、それでも。
試合前の時点で、4位・5位との暫定勝ち点差は1。今節・八戸戦の結果、敗戦はもちろんとして、引き分けて勝ち点1であったとしても、最終順位の確定を次節の最終戦に持ち越すこととなるところでした。
それを回避し、今節で3位を確定させるには、勝利あるのみ。
同じプレーオフ進出クラブであっても、順位によるアドバンテージは、天と地ほども違います。
上位クラブはホームで戦える上に、引き分けても勝ち上がり。それが3位ともなれば、2戦連続でその恩恵を享受できることに。
そのためにも、プレーオフ進出したから良しではなく、3位が狙える状況を手放すことは、あってはならず。
勝てば自力でその座を掴めるカターレにあっては。今節勝ちきることでまずは3位を確定することが、なによりも求められました。

午前のうちは晴れ間も見えていた富山県総合運動公園陸上競技場ですが、次第に上空を雲が覆い。選手バス到着くらいの時間帯から降り始めた雨は、試合開始頃には、ハッキリと雨天というコンディションとなったのでした。
スタメン発表を見て、まず驚いたのが・・・前節の終了間際に起死回生同点ゴールを
挙げた吉平が、メンバー外。後から知ったところによると、体調不良であったとか。
今節の重要性については、言を俟たないなかで。本人の実力やチームの戦術以外の部分で出場メンバーを外れてしまった無念は、いかばかりか。
キャプテンとして、人一倍チームを想う気持ちにあふれていた吉平だけに。
ならば。
勝って3位を確定してみせることこそが、なによりも彼の無念を軽くすることに違いなかろうと。
前節2シーズンぶりの得点を挙げた神山が控えに回り、右SBには西矢を起用。前線では伊藤に代わって布施谷がスタメンに。
そして、マテウスが5試合ぶりとなるスタメン起用。最前線でショウセイとコンビを組むこととなりました。

ここ最近は6戦連続負けなしと、好調ぶりを見せる八戸。他クラブの動向次第という要素は大きいにせよ、それでも今節と次節との連勝でプレーオフ圏内入りを狙えるとあっては。
カターレの先代監督でもある八戸の指揮官・石﨑監督の百戦錬磨ぶりは、誰もが認めるなかで。百戦錬磨どころか、今シーズンにはJ通算800試合指揮を達成したというから、何をかいわんやというところ。
その石﨑監督が選んだスタメンには、J3のなんたるかを熟知するメンバーが揃うなかで。両WBには、元カターレの音泉と安藤が。
前回対戦でゴールを決められたオリオラ サンデーこそ大宮に移籍して不在ではあるものの。ここまで7ゴールを挙げてチームを引っ張るFW佐々木 快の活躍など、ゆめゆめ油断するわけにはいかない、と。
今節がホーム最終戦となりますが、ここまでシーズンダブルでやられっぱなしになったクラブはひとつもないカターレ。シーズン前半戦で敗れた4クラブのうち、琉球・松本・沼津にはホームでリベンジを果たしてきたなかで。
ここで、八戸にしてやられるわけにはいかない。
リベンジの志を胸に、キックオフのときを迎えました。

降り続く雨のなか、滑りやすくなっているピッチ状態、転がりにくいボールへの対処など、ならではの難しさにアジャストしていかねばならないなかで。
その対応力という点で、ホームクラブであるという点を差し引いても、明らかにカターレのほうが勝っていました。
前半からアグレッシブに相手を攻め立て、好機を演出していくカターレ。雨という状況をものともしない、なんなら味方につけているのか?というくらいに。
なかでも出色であったのが、スタメン起用に応えるマテウスのキレ。
前節のあとに行われた金沢とのトレーニングマッチでゴールを挙げるなど、好調ぶりをアピール。そこから満を持してのスタメン起用であったようですが。
鋭い寄せと、体さばき。足元のテクニックの多彩さなど、持ち味を存分に発揮し、相手に脅威を与えていました。
主導権はカターレ、というなかで迎えた26分でした。
右サイドでボールを受けた松岡が、自分でも仕掛けるぞ、というそぶりを見せつつ追い越していった西矢に絶妙なパス。それを受けた西矢がゴールライン付近からクロスを上げると。
相手としてはショウセイへの対応を意識せざるを得ないところ、ジャンプ一番ヘッドで合わせたのは、安光!
流れるような連携から見事な先制ゴール。いい時間帯に得点し、まずは勝利への道筋をつけることが出来たのでした。
それにしても、安光。
やはりアウェイで敗れた借りを返すべく挑んだ、ホーム松本山雅戦、沼津戦、そして今回の八戸戦。
そのリベンジマッチでいずれも前半に先制ゴールを挙げ、チームを勢いづけてみせたとなれば・・・その勝負強さというものは、恐るべし。
ルーキーイヤーであった一昨年、石﨑監督体制の下では、なかなか出場機会の無かった彼ですが。
昨シーズン、左SBの定位置を掴み、ほぼすべての試合に出場するなどブレイク。
そして今シーズン。チーム主力としての活躍はもとより、DFでありながらこれで6ゴール目だというのだから。
いまや、押しも押されぬカターレの中心選手に成長した安光の姿は、石﨑監督にはどのように映ったことでしょうか?

欲を言えば、押せ押せであった前半のうちにもう1点でも2点でも追加したかったところでした。
ハーフタイムを挟めば、当然のごとく八戸も対策を練って対応してくることでしょうし。
もちろん、カターレとしても、それは織り込み済み。
後半開始早々にビッグチャンス。
松岡のシュートが枠内を捉えたかに見えましたが・・・惜しくもゴールならず。
ただ、その直後でした。
49分、CKの流れから、西矢が抑えの効いた地を這うようなミドルシュートを放つと。
ゴール前の混戦のなかにいたマテウスが、足を伸ばしてコースを変えるかたちとなり、そのボールがゴールへ!
後半開始早々、相手の反撃の意志をくじくような追加点。起用に見事に応えるかたちでの、マテウスの今シーズン2点目。いい時間帯、良いかたちでリードを広げることに成功したのでした。

ただ。
プレーオフ進出の可能性をつなげるために、なんとしても勝たねば!という八戸。2点を先行される展開となったものの、そこで萎えることは無く。
むしろ、2点で安心したというわけではないでしょうが、ちょっと攻勢が停滞したカターレから、勢いを奪うかたちで。
61分、このところの6戦連続負けなしという流れの牽引役でもあるFW佐々木 快に決められてしまい、1点を返されることに。
また、失点してしまった。ゼロで抑えきれなかった。
第31節・今治戦でのスコアレスドローを最後に、5試合連続失点中のカターレ。
先の鳥取戦でも、2点を先行しながら逃げ切れず、終了間際に追いつかれてドローという展開もあっただけに。
まさか、追いつかれることで4試合連続2-2ドロー?冗談じゃない!
予断を許さぬ状況ながらも。さりとて、あれこれ迷って後手に回った挙句に追いつかれては元も子もない。
慌てるな、依然として、リードしているのがカターレならば、ペースを明け渡してしまっているわけでもない。
いかに、自分たちの力を信じるか。それに尽きると言えました。

76分に、瀬良に代えて坪川。84分には、3枚替えで古川、神山、松本を同時投入。
土壇場で追いつかれた鳥取戦のこともある。土壇場で追いついた岐阜戦のこともある。
降り続ける雨のなか、大事なのは集中力を切らさないこと。そして、最終盤の「なにか」に備え続けること。
しかして、その「なにか」が起こることに。
89分、相手陣内右サイドからのFKのチャンスで。
キッカー末木の蹴り込んだボールは、ゴール前を固める相手選手とGKの、ちょうどうまい具合のところに。
ディフェンスとしては跳ね返しきれず、GKとしてはキャッチしきれずという、本当に微妙な位置に蹴り込まれたボールは、処理しきれずGKの足に当たってこぼれることに。
そこに詰めていたのが、神山!
前節2シーズンぶりの得点を決めた、その成功体験から。積極的に足を出していこうと心がけていたところ、まさに目論見通りのてんかいで蹴り込んだとのこと。
2シーズンぶりから、2試合連続。
欲しかった追加点は、残り時間も少ないなかで点差を広げる、まさにダメ押し点となりました。
勝利を大きく手繰り寄せたカターレに、隙は無し。
アディショナルタイムもしっかりと集中し、相手にチャンスを与えず。
そして、タイムアップ。
長かった・・・本当に、長かった。
9月のアウェイ金沢戦を最後に遠ざかっていた勝利が、8試合ぶりの勝ち点3が、ついにもたらされたのでした。
八戸にとっては7試合ぶりの黒星。そしてそれは、昇格プレーオフ圏内入りの消滅をも意味していました。
歓喜のカターレと、うつむく八戸とのコントラスト。
残酷なようですが、昇格を狙うということはすなわち、ライバルチームを蹴落としていくということにほかなりません。
要するに、カターレが勝って3位を確定させ、八戸が負けて昇格の夢が断たれた。それが現実です。

今節の結果、前節終了時には八戸を含め9チームが争っていた4枠の昇格圏入りが、一気に収束することに。
カターレが3位を確定させ、松本山雅とFC大阪がプレーオフ進出を決めました。残り1枠は6位の福島と7位の北九州に可能性があるとしながらも・・・次節、福島が撒けて北九州が勝つこと、さらに11も離れた得失点差を埋めねばならないというのだから、現実的ではなく。実質、残り1枠は福島でほぼ確定と。
4、5、6位の順位確定は次節の結果次第ですが、プレーオフ進出クラブは4つ決まったものと見て良い。
そんななかで。
もしも次節カターレが敗れても勝ち点1差があり、逆転されることはない。ゆえに、3位確定。
得失点差に泣いた昨シーズン最終戦以来、1勝に、勝ち点1に、1点にこだわって取り組んできたカターレ。その1の差が、ここでモノを言った格好。
つまりは、前節の執念の同点ゴールが・・・あれが無ければ、今節の3位確定は無かった。
勝ち点3を逃した。けれど、ドローに終わりながらも、1ながらも勝ち点を積み上げたこと。それが、効いたということ。
これまでの努力が、ひとつ報われた形と言えるかもしれません。
7戦連続勝ちなしと苦しんだながらも、それでもあきらめることなく懸命にプレーを続けてきたこと。
その努力というものは、決して無駄ではなかったと。

もちろん、プレーオフ圏内入りを確定させただけで、昇格を成し遂げたわけではありません。この先で敗れ、また昇格失敗という可能性も、決して低くはなく。
それでも。
例年であれば、すでに可能性もなにもなくなってしまっていたところ。
それが、まだある。
容易い状況ではない。けれど、それでも。
それでも、自力で最良条件・3位を確定させたこと。それは誇ってよいところかと。
前回対戦で敗れた借りを返す勝利を挙げてのプレーオフ進出確定は、選手たちにも手応えと自信をもたらしたことでしょう。
そう、プレーオフを勝ち抜くモチベーションを。

次節のシーズン最終戦・大宮戦を経て、ホーム開催のプレーオフへ。
J2復帰、その悲願成就まで、あと3試合。
戦いは終わりません。続いていきます。
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第37節 ヴァンラーレ八戸戦

2024-11-17 03:37:22 | カターレ富山
2024シーズンも残り2試合。ホーム最終戦となる今節、前回対戦で敗れた借りを返す勝利を目指し、ヴァンラーレ八戸を迎え撃ちます。
優勝に続き、自動昇格という目標も未達に終わってしまった今シーズンですが。
まだ、終わっていない。
3位から6位までが残り1枠の昇格を争うプレーオフ。現在3位のカターレにあっては、その座を死守し、アドバンテージを確保した状況で決戦に臨まねばなりません。
ならば。
勝つことで、自力で3位が確定するという今節。このチャンスまで逃すことなど、あってはなりません。
7試合連続勝ちなしという状況を打破し、3位にふさわしいクラブとして、胸を張ってプレーオフに進出するためにも。その先の昇格をつかみ取るためにも。
必ずや勝たねばなりません。

SNS上でもよく言われることですが、「また調子の良いところかよ。最近カターレの相手ってそんなんばっかだな」
ここ最近だけで見ても、カターレとの対戦時には。
・3連勝中であった鳥取
・カターレが4失点して大敗した福島に逆転勝ちした相模原
・4連勝中であった岐阜
なにか、ちょっと落ち目の相手では?という対戦は、前回勝利にあたる9月の金沢戦にまで遡らねばならないかもしれません。つまり、この7戦連続勝ちなしのあいだ、ずっとそんな上り調子の相手との対戦でもあった、と。
もちろん、「そんな状況でも跳ね除けて勝たねばならなかっただろうが!」なんて言われたらそれまでですし、勝てなかった言い訳にもなりはしませんが。
今節の八戸もまた、例にもれずといいますか。
3連続引き分けを挟みつつも6戦連続負けなしと好調。さらにはライバルクラブの動向次第という要素こそ強いものの、昇格プレーオフ圏内入りの可能性も潰えていない。
今節の勝利を絶対条件として、モチベーションも高くアウェイ富山戦に臨むことは明白と言えます。
それでなくとも、昨年の第36節、今年の第4節と、富山戦は2連勝中の八戸にあっては。
相手が7戦連続で勝てていないクラブだから、という油断や慢心は無いでしょうが、かと言って3位だから勝てないのでは?という怖れも無いであろうと。
逆にカターレのほうが、八戸を必要以上に意識しすぎないようにせねばならないくらいで。
昨シーズンのちょうど今頃、アウェイで手痛い零封負けを喫してしまい。結果論でものを言うのもどうかとは思いますが・・・あるいは、そこでしっかり勝てていれば、最終戦に同勝ち点ながら昇格を逃す、ということも無かったかもしれません。
そして、前回対戦。
開幕から3連続ドローでスタートという不本意な戦績であったなか、初勝利を求めて乗り込んでいったアウェイ戦で、またしても零封負けで敗戦。今シーズン初黒星を喫し、開幕ダッシュ失敗を決定づけてしまうような負けとなってしまったのでした。
奇しくも、今節もまた3連続ドローと勝ちきれないなかで迎える八戸戦となります。
ここで、なんとしてもリベンジを成し遂げねば。
琉球、松本山雅、そして沼津と、アウェイでのシーズン前半戦で敗れた相手には、再戦となったシーズン後半のホーム戦ではリベンジを果たしてきました。
今回もまた、例外でなく。必ずや勝利し、借りを返さねばなりません。
八戸を率いる石﨑監督は、言わずと知れたカターレ前監督であり。近年の堅守速攻型というカターレのスタイル、その礎を築き上げた人物その人です。
ここ2連敗は、いずれも八戸に先制ゴールを許してしまい、追う立場となって攻め込むも、堅い守りを崩しきれず無得点で敗戦、という結果。
順位としては9位ながら、総失点38は、2位の今治と同等。上位チーム相当であることはデータ的にも明らか。堅い守備に自信をもって乗り込んでくることは、まず間違いなく。その上で、いかに得点を挙げて勝ちきるかにフォーカスしてくることでしょう。
ここまで49得点を挙げているカターレではあるものの。正直言って、とても物足りない数字だと。ときに見られる消極的か?躊躇か?という、「そこはシュートだろ!」というシーンがもう少し改善されていたならば、もっと伸びていたはずだと。
どうしても勝たねば!という勝負所で、そんなことを言っていては勝ち星はおぼつかない。これまでの実績から富山に苦手意識もない、むしろ前監督の指揮の下で富山戦に自信すらある、という八戸を相手に、弱気を見せてしまったならば・・・シーズンダブル敗戦という最悪の結果も、十二分にあり得る話で。
もちろん、そんなのは願い下げ。
必ずや、返り討ち。
今シーズンのホーム最終戦となる今節、ここ最近のもどかしい結果を払拭して地元のファン・サポーターに歓喜を届けるという使命を全うせねばならないならば。
必ず、勝ちきる。
強い意志を、覚悟をもって挑まねばなりません。

石﨑前監督の挑戦を跳ね返し、J2への道を道を切り拓くーーーJ3の卒業試験とも言うべき試練。
その尖兵(?)として、音泉 翔眞、安藤 由翔という元カターレ選手たちが乗り込んでくることに。
本来であれば、長くカターレに在籍した功労者にして今シーズンから八戸でプレーする柳下 大樹も富山凱旋を果たすはずでしたが・・・残念ながら、靱帯断裂の大怪我で離脱中。今節の再会はなくなることに。
その思いを引き継いでの音泉、安藤でもあろうからには。ゆめゆめその挑戦に怯むわけにはいきません。
今シーズン、YS横浜の萱沼、宮崎の武に恩返しゴールを喫してきましたが。
これ以上の恩返しゴールをくらうわけにはいかないよ、と。
むしろ、カターレ監督としての「イシさん」に薫陶を受けた選手も多いなかにあっては。
この八戸の挑戦を跳ね返すことこそが、恩返し。勝つことで、石﨑監督当時に果たせなかったJ2昇格を成し遂げることこそが恩返し。
そう、恩返しと言えば。
かつて、石﨑監督を慕い、「元藤枝3人衆」がひとりとして、カターレに移籍してきた吉平。
ともすれば、その3人衆の2人、姫野や安藤にならって、イシさんの下へ、八戸へ移籍するという選択肢もあったのではなかろうかと。
そんななかでも、カターレ富山でのプレー継続を選択し、今シーズンはキャプテンにも就任。
誰よりも熱く、チームのことを想い、J2昇格への情熱を燃やしてきた吉平。
ボーズ頭にして気合をいれたこと、そして、前節のラストプレーでの執念の同点ゴール。
もはや、その心意気に一点の曇りもないと、ファン・サポーターの誰もが知るところです。
そんな吉平が欲してやまない、J2昇格。それに立ちはだかる、恩師率いる八戸。
恩返しに、これ以上ないシチュエーションと言えましょう。
超えてみせる!ーーーここまで9得点、大台の2桁とくてんでもって、その覚悟を今こそ示すときです。

7戦連続勝ちなしという苦境にさらされながらも、それでも3位をキープし続けてきたのは。
ひとえに、ドローで1にはなりながらも、それでも負けることなく勝ち点を積み重ねてきたからこそ。
勝てなかったかもしれない。けれど、相手も勝たせなかった。相手の勝ち点を削ることで、3位の座を保ち続けてきた。
優勝・自動昇格は、なりませんでした。
しかし、今シーズンからのプレーオフ1枠。それを、なんとしてもつかみ取るために。
今節、勝てば問答無用で3位が確定します。つまりは、プレーオフでのホーム開催、ドローでも勝ち抜けというアドバンテージを得るということ。
プレーオフに出ることが目標じゃない。
あくまで、勝ち抜けるのが目標であって。
そのために、やるべきことをやりきる。
自力で優勝・自動昇格は叶わなかった。でも、自力で3位勝ち上がりは出来る。
ならば。
それを、やりきるだけ。そのために出来ることを、やり抜くだけ。

ホーム最終戦で、勝つ!
「その先」のために、いまは目の前に最大集中。
必ずや勝って、カターレが昇格にふさわしいクラブだという証を立てろ!!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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