2-1で勝利!
正直なところ、ベストパフォーマンスとはとても言えなかった京都。ベストコンディションで本気でかかってこられたら、同じ結果にはならなかったのでは?という感もあり、諸手を挙げて大喜びという気になれないという気持ちもあります。
ですが。
そんななかでも、勝利という結果をしっかりと残したことは、充分に評価できます。相手が本調子でなかったならなおのこと、負けられなかった。そこを、一時は同点に追いつかれながらも勝ちきった。そのことは素直に評価したいです。
リーグ再開に向けて、戦う姿勢を明確にし、それを結果に結びつけなければならない---その覚悟が引き寄せた勝利。この経験を糧に、今後の巻き返し、躍進につなげなくては。
これぞ梅雨、というような、気温が高い中でジメッとした湿度がまとわりつくかのようなコンディション。ただ外にいるだけでどうにも不快なところを、選手たちは走り回らなければならないのかと思うと・・・。
それでも、試合開始までに雨がザーザー降っていたわけではなかったのは幸いでした。観客の入りが、いつもに比べて明らかに多い。柳沢効果の目論見が、きちんと果たされていたのはなにより、といったところかと。
ほとんどがリーグ戦そのままの、いわゆるガチメンバーで臨んだカターレ。交代枠6人など、いつもとは違う条件の下、普段とは違う起用を試してみるという選択肢もなくはなかったのでしょうが・・・そのあたり、格上の京都に真正面からぶつかり、勝ちに行くという姿勢が見て取れました。
そのなかにあって、いつもと違ったのが、GKが橋田だったこと。古巣相手ということでの温情起用・・・というよりも、だからこそ、気合いの入る試合でしっかり気合いを入れたプレーができるかが問われた起用だったようにも思えました。
静岡・御殿場でのキャンプを打ち上げたあと、そのまま富山入りしてこのプレシーズンマッチに臨んだ京都。キャンプでの疲労に加えて、移動の疲れ、さらに当日のジメッと暑いピッチコンディションと・・・ある意味、三重苦状態のようでした。それでも、そんな状態に同情はしても、言い訳にはならなかったかと。急にマッチングされたわけでなし、気候を除いては織り込み済みだったはずで。
実際、試合が始まってみると・・・どうにも、両チームとも動きが良くない。やはり、湿度、暑さの影響が出ているようで、キレがいまいちでした。
京都は柳沢・西野といった攻撃陣になかなかボールが集まらず、攻撃に勢いなし。カターレのほうもパスの精度がイマイチで、どうにも思うように前に運べない。いや、あるいは一方的に攻め込まれるのを耐える展開になるのでは?という予想もあっただけに、京都の物足りなさが際立っていた感があります。それならばなおのこと、そこにつけこんで果敢に攻めればよかったところでもありましょうが、それもできなかったカターレ。
難しいコンディションではありましたが、それでもまずは集中し、0-0で前半を終えたなら・・・そう思っていたとき。
前半終了間際、ショートカウンターから抜け出した苔口が放ったシュートを相手GKははじいたところ、詰めていた黒部が押し込んでゴール!先制点を挙げました。
正直なところ、あんまり得点のにおいというものはしていませんでした。それでも攻撃陣は虎視眈々とチャンスをうかがい続け、それをものにした格好。戦う姿勢というものが表れたゴールだったかと。
なかでも、期待通りに古巣相手に恩返しを果たした黒部。いまや攻撃陣の中核である「富山の黒部」をアピールするゴールとなりました。
しかし。
後半が始まって間もない53分、交代で入ったばかりのドゥトラに個人技で崩されたところに、ディエゴに決められて失点。気をつけなければならない時間帯にゴールを許し、追いつかれてしまいました。
そりゃ、そのまますんなりと1-0で逃げ切れるとは思っていなかったのですが・・・せっかく先制しながら追いつかれ、逆転されてしまうというパターンは、今季幾度も見てきた光景。「またか」という気になってしまった一方で、「だからこそ、ここから」と。ここで動揺してグダグダになってしまうのか、それとも持ち直すのか。
結果から言えば、後者でした。
相手のコンディションが良くなかった分を差し引いても、その後はほとんど決定的な場面を作らせず、途切れることなく集中力を発揮し続けました。後半途中から降り出した雨が次第に強さを増すなか、試合も大詰めの82分、堤のゴールによって勝ち越し!
果敢に攻め続けたなかで得たFKから、ゴール前の混戦を制した格好での追加点。チャンスを逃すまいとの必死さが伝わってきた一連の流れには、確かに戦う姿勢が見て取れました。
その後、最終盤には滝のような雨で、ピッチコンディションがどうこうではなく視界そのものが不良というすごい有様に。そんななかでも集中力を切らさず守り通し、試合終了。ホーム開幕戦に次ぐ7257人を数えた観衆の前で、見事に勝利を挙げました。
勝つことが出来た一方で、反省すべきところも多い試合でした。
京都のコンディションの整っていなかったところに助けられた部分は、やはり大きかったのは確か。ただ、ならばそこにつけ込んで優位に進めなければならなかったところ、どうもいまいち攻めきれなかったような印象です。なかなか、思うようにボールを前に送れなかった。
前半終了間際に得点したのはいいけれど、気をつけなければならないことがわかっていた後半開始直後に失点してしまったことは、反省しなければなりません。それも、個の力でゴリゴリ押し込んでくる相手に弱い、という今までもあった弱点が、ここでも露呈してしまった格好。その弱点を突かれ続けたならば、どうなっていたかわからなかったところでした。
しかし、良かった点もまたあったわけで。
逆転負けが多い今季これまで、やはり、失点してしまった後に意気消沈してしまっていた部分があったかと思います。突き放す、あるいは再逆転するというような力が、発揮できていませんでした。それが、この試合ではしっかりと集中して追加点を許さず、また、攻撃の意識も高く、攻めの姿勢を貫きました。それが結実しての、勝ち越し点。これは、今後のリーグ戦でも継続して欲しい・・・いや、継続しなければならない要素かと。良い形を作れたことが、自信となって今後に活かされることを望みます。
リーグ再開まで、およそ3週間。この試合で得た成果、「戦う姿勢」にさらなる磨きをかけ、じっくりと牙を研いで欲しいところです。
巻き返しを、躍進を、楽しみにしています。
正直なところ、ベストパフォーマンスとはとても言えなかった京都。ベストコンディションで本気でかかってこられたら、同じ結果にはならなかったのでは?という感もあり、諸手を挙げて大喜びという気になれないという気持ちもあります。
ですが。
そんななかでも、勝利という結果をしっかりと残したことは、充分に評価できます。相手が本調子でなかったならなおのこと、負けられなかった。そこを、一時は同点に追いつかれながらも勝ちきった。そのことは素直に評価したいです。
リーグ再開に向けて、戦う姿勢を明確にし、それを結果に結びつけなければならない---その覚悟が引き寄せた勝利。この経験を糧に、今後の巻き返し、躍進につなげなくては。
これぞ梅雨、というような、気温が高い中でジメッとした湿度がまとわりつくかのようなコンディション。ただ外にいるだけでどうにも不快なところを、選手たちは走り回らなければならないのかと思うと・・・。
それでも、試合開始までに雨がザーザー降っていたわけではなかったのは幸いでした。観客の入りが、いつもに比べて明らかに多い。柳沢効果の目論見が、きちんと果たされていたのはなにより、といったところかと。
ほとんどがリーグ戦そのままの、いわゆるガチメンバーで臨んだカターレ。交代枠6人など、いつもとは違う条件の下、普段とは違う起用を試してみるという選択肢もなくはなかったのでしょうが・・・そのあたり、格上の京都に真正面からぶつかり、勝ちに行くという姿勢が見て取れました。
そのなかにあって、いつもと違ったのが、GKが橋田だったこと。古巣相手ということでの温情起用・・・というよりも、だからこそ、気合いの入る試合でしっかり気合いを入れたプレーができるかが問われた起用だったようにも思えました。
静岡・御殿場でのキャンプを打ち上げたあと、そのまま富山入りしてこのプレシーズンマッチに臨んだ京都。キャンプでの疲労に加えて、移動の疲れ、さらに当日のジメッと暑いピッチコンディションと・・・ある意味、三重苦状態のようでした。それでも、そんな状態に同情はしても、言い訳にはならなかったかと。急にマッチングされたわけでなし、気候を除いては織り込み済みだったはずで。
実際、試合が始まってみると・・・どうにも、両チームとも動きが良くない。やはり、湿度、暑さの影響が出ているようで、キレがいまいちでした。
京都は柳沢・西野といった攻撃陣になかなかボールが集まらず、攻撃に勢いなし。カターレのほうもパスの精度がイマイチで、どうにも思うように前に運べない。いや、あるいは一方的に攻め込まれるのを耐える展開になるのでは?という予想もあっただけに、京都の物足りなさが際立っていた感があります。それならばなおのこと、そこにつけこんで果敢に攻めればよかったところでもありましょうが、それもできなかったカターレ。
難しいコンディションではありましたが、それでもまずは集中し、0-0で前半を終えたなら・・・そう思っていたとき。
前半終了間際、ショートカウンターから抜け出した苔口が放ったシュートを相手GKははじいたところ、詰めていた黒部が押し込んでゴール!先制点を挙げました。
正直なところ、あんまり得点のにおいというものはしていませんでした。それでも攻撃陣は虎視眈々とチャンスをうかがい続け、それをものにした格好。戦う姿勢というものが表れたゴールだったかと。
なかでも、期待通りに古巣相手に恩返しを果たした黒部。いまや攻撃陣の中核である「富山の黒部」をアピールするゴールとなりました。
しかし。
後半が始まって間もない53分、交代で入ったばかりのドゥトラに個人技で崩されたところに、ディエゴに決められて失点。気をつけなければならない時間帯にゴールを許し、追いつかれてしまいました。
そりゃ、そのまますんなりと1-0で逃げ切れるとは思っていなかったのですが・・・せっかく先制しながら追いつかれ、逆転されてしまうというパターンは、今季幾度も見てきた光景。「またか」という気になってしまった一方で、「だからこそ、ここから」と。ここで動揺してグダグダになってしまうのか、それとも持ち直すのか。
結果から言えば、後者でした。
相手のコンディションが良くなかった分を差し引いても、その後はほとんど決定的な場面を作らせず、途切れることなく集中力を発揮し続けました。後半途中から降り出した雨が次第に強さを増すなか、試合も大詰めの82分、堤のゴールによって勝ち越し!
果敢に攻め続けたなかで得たFKから、ゴール前の混戦を制した格好での追加点。チャンスを逃すまいとの必死さが伝わってきた一連の流れには、確かに戦う姿勢が見て取れました。
その後、最終盤には滝のような雨で、ピッチコンディションがどうこうではなく視界そのものが不良というすごい有様に。そんななかでも集中力を切らさず守り通し、試合終了。ホーム開幕戦に次ぐ7257人を数えた観衆の前で、見事に勝利を挙げました。
勝つことが出来た一方で、反省すべきところも多い試合でした。
京都のコンディションの整っていなかったところに助けられた部分は、やはり大きかったのは確か。ただ、ならばそこにつけ込んで優位に進めなければならなかったところ、どうもいまいち攻めきれなかったような印象です。なかなか、思うようにボールを前に送れなかった。
前半終了間際に得点したのはいいけれど、気をつけなければならないことがわかっていた後半開始直後に失点してしまったことは、反省しなければなりません。それも、個の力でゴリゴリ押し込んでくる相手に弱い、という今までもあった弱点が、ここでも露呈してしまった格好。その弱点を突かれ続けたならば、どうなっていたかわからなかったところでした。
しかし、良かった点もまたあったわけで。
逆転負けが多い今季これまで、やはり、失点してしまった後に意気消沈してしまっていた部分があったかと思います。突き放す、あるいは再逆転するというような力が、発揮できていませんでした。それが、この試合ではしっかりと集中して追加点を許さず、また、攻撃の意識も高く、攻めの姿勢を貫きました。それが結実しての、勝ち越し点。これは、今後のリーグ戦でも継続して欲しい・・・いや、継続しなければならない要素かと。良い形を作れたことが、自信となって今後に活かされることを望みます。
リーグ再開まで、およそ3週間。この試合で得た成果、「戦う姿勢」にさらなる磨きをかけ、じっくりと牙を研いで欲しいところです。
巻き返しを、躍進を、楽しみにしています。