2-5で敗戦。
1年でのJ2復帰を目指すにあたり、ほんの僅かな希望にすがるかたちで、ホームにて首位・山口を迎え撃つこととなった今節。
しかし・・・その希望は、史上空前の絶望をもって踏みにじられてしまったのでした。
前節、大事な場面で決められずに勝利を逃し、責任を感じていた中西。そんな彼の汚名返上となる先制ゴールに、スタジアムが沸きました。
そして、その勢いを引き継ぐかたちで生まれた追加点。昨年の加入以来、得点というかたちでは貢献できていなかった三上に、待望の移籍後初ゴール。
今季ここまでの不振の理由が得点力不足であることは火を見るよりも明らか。そんななかでの連続ゴールの価値。
首位撃破という難問に対し、最高のパフォーマンスでもって勝利への意志を示してくれた選手たち。
雨の降る中駆けつけたファン・サポーターに6試合ぶりの勝利を届けるべく、絶好のスタートを切った―――
・・・はずでした。
25分に不用意なファウルで与えてしまったFKから簡単に頭で合わせられて失点したのを皮切りに。
41分には自陣ゴール付近で江角が相手を引きつけてからのキャッチを試みたところ、雨の影響もあってかまさかの取りこぼし。そこを掻っ攫われて決められるという信じがたいミス。
さらに信じがたいミスは続き、44分にまたしても江角。5月のYS横浜戦で中西が決めた“ごっつぁんゴール”の再現かのように、不用意な飛び出しを抜かれて悠々と決められる逆転ゴール。「2-0は危険なスコア」などとよく言いますが、前半のうちにひっくり返されてしまったのでした。
それでも時間はあったのだから、諦めることなく逆転の仕返しを狙わなければならなかったのに。
後半5分という早い時間帯に―――本来であれば自分たちが決めることで反攻の狼煙としなければならなかったはずの時間帯に、鮮やかなカウンターを決められて4失点目。
そこまでしてもなお、攻撃の手をゆるめない山口。62分に決定的な駄目押し点となる5点目。一方のカターレは、チャンスらしいチャンスも作り出せないままに、後半無得点。いや、反撃よりなにより、6失点を免れるのがやっとでした。
これが、勝ち慣れていないチームと勝ち慣れているチームの差なのか。
2得点を挙げたあたりまでは、確かにカターレの押せ押せムードでした。相手のお株を奪う大量得点を決めてやれ!という雰囲気が。
「先に2点取り、ゲームをどう進めるかというところ。このチームにはゲームの流れを読むリーダーがいないので、2点を取ったことで自分たちからそれまでできていたことをおろそかにした。必要のないファールからFKを与えてマークミスから失点し、自分たちのペースを崩した。我々が勝つとすれば2点をそのまま守る、もしくはもう1点取る必要があった。あのように早い時間に1点を返されると、(その後のミスからの失点がなくても)確実に逆転されただろう。」
監督はそのようにコメントしましたが、まさに然り。
勝ち慣れていないチームのつたなさというものは、本来なら勝利に近づくためのセーフティーリードに近い2点も、あってないようなものでしかなかったのかと。
確かに山口の側からすれば相手のミスにつけ込むラッキーなゴールもあっただろうけれど、問題はそこではなく。
各選手の技術、連携の精度の高さはもちろんとして。
なによりも・・・カターレのそれに対して、攻撃の迫力というものが、圧倒的なまでに上でした。
それでも、山口にとっては「いつものこと」なのでしょう。特別なことでもなかったのでしょう。気がつけば、それぞれ10得点以上挙げているリーグ得点ランキングトップ3がみんな得点。普段からやっていることと、なにも変わらない、と。
後半の駄目押し点に至っては。試合開始前に陣地変更がなされていたのを失念し、スポンサーボードを乗り越えてカターレゴール裏側のスタンドに向かいかかってストップ、という一幕も。いかにゴールを挙げることが普通であるかの証左。深刻な決定力不足に苦しむチームとの差というものを見せつけられました。
正直、本当に羨ましかった。本来であれば、カターレの選手たちに見せてほしいプレーを見せつけられたのだから。迫力のある攻撃でもって相手を脅かす姿というものが・・・カターレに決定的に欠けているものが、そこにはあったのだから。
クラブワースト記録に並ぶ、5失点。そして、2点差をはねかえされるという屈辱的な逆転負け。
それぞれ、これまでにも記録したことのあるマイナス記録ではありますが、それがひとつの試合でいっぺんに、というのはさすがに例がありません。
しかも、リーグ戦の中のただの1試合ではなく、いかに難敵とはいえ、勝って後の試合にに繋げねばならない、今後の趨勢を占う試合であっただけに、そのたちの悪さというものは図りしれません。
なぜに、こうも残酷な結果を突きつけられなければならないのかと。
しかしながら。
悔しかったのは、5失点でもなく逆転負けでもありませんでした。
本当に悔しかったのは・・・失点以降、「いつもどおり」のカターレであったこと。
明らかに実力的に格上の相手。それに相対する難しさに加え、雨のピッチコンディションもプレーを困難なものにしていたことは確かでしょう。
ですが。
そんなことは抜きにして、いつもどおりのカターレでした。
いつもどおり、サイドチェンジとは名ばかりの、逃げのパスを繰り返す横を向いたサッカー。
いつもどおり、攻撃になんの迫力も見出せない。
いつもどおり、リスクを覚悟してでも状況を打開してやる!という気概が見られないサッカー。
5点を奪ってもなお、気を緩めることなく走り続け、追加点を狙っていた山口。
なのに、なぜ?リードを許してしまっている立場であったはずのカターレの側に、1点でも2点でも返してやる!という積極性が感じられないのかと。
もう、絶望的なまでに見慣れてしまった、いつもどおりの姿。
まるで、2得点を挙げて首位撃破を本気で狙っていた17分までのほうが、なにかの間違いであった、とでも言わんばかりの。
なにか、怒りを通り越して悲しさしか残りませんでした。
ここ最近、昨季の5000人あまりから1000人くらい減ってしまったファンクラブ会員を呼び戻す「おかえりキャンペーン」を展開していましたが。
無残としか言いようのないぶっちぎりの最下位で降格した昨季から、変わっていないどころか悪化さえしている現状。
いったい、どの面を下げて「帰ってきてくれ」などと言えるのかと。
この日の観衆は、2000人を下回る1958人。日曜の17時という半端な試合開始時間、雨の中の試合という不利な条件があったにせよ、寂しすぎる数字。
それでもなお集まってくれたファン・サポーターの期待に応えねばならなかったのに・・・現実は、失望どころではない惨めな敗戦。
ファンクラブ復帰どころか、「脱退させろ、金返せバカヤロー!」などと罵られても仕方ない惨状。
間違いなく、今季最悪の失態をさらしたカターレ。
このまま「いつもどおり」を続けた先には、未来はありません。
絶望しかないこの状況の中にあって・・・それでも、やらねばならない。
勝つしかない。
勝つことでしか認められることなど無いのだから。
結果を出すことでしか、この絶望から逃れる術はないと、知らねばなりません。
1年でのJ2復帰を目指すにあたり、ほんの僅かな希望にすがるかたちで、ホームにて首位・山口を迎え撃つこととなった今節。
しかし・・・その希望は、史上空前の絶望をもって踏みにじられてしまったのでした。
前節、大事な場面で決められずに勝利を逃し、責任を感じていた中西。そんな彼の汚名返上となる先制ゴールに、スタジアムが沸きました。
そして、その勢いを引き継ぐかたちで生まれた追加点。昨年の加入以来、得点というかたちでは貢献できていなかった三上に、待望の移籍後初ゴール。
今季ここまでの不振の理由が得点力不足であることは火を見るよりも明らか。そんななかでの連続ゴールの価値。
首位撃破という難問に対し、最高のパフォーマンスでもって勝利への意志を示してくれた選手たち。
雨の降る中駆けつけたファン・サポーターに6試合ぶりの勝利を届けるべく、絶好のスタートを切った―――
・・・はずでした。
25分に不用意なファウルで与えてしまったFKから簡単に頭で合わせられて失点したのを皮切りに。
41分には自陣ゴール付近で江角が相手を引きつけてからのキャッチを試みたところ、雨の影響もあってかまさかの取りこぼし。そこを掻っ攫われて決められるという信じがたいミス。
さらに信じがたいミスは続き、44分にまたしても江角。5月のYS横浜戦で中西が決めた“ごっつぁんゴール”の再現かのように、不用意な飛び出しを抜かれて悠々と決められる逆転ゴール。「2-0は危険なスコア」などとよく言いますが、前半のうちにひっくり返されてしまったのでした。
それでも時間はあったのだから、諦めることなく逆転の仕返しを狙わなければならなかったのに。
後半5分という早い時間帯に―――本来であれば自分たちが決めることで反攻の狼煙としなければならなかったはずの時間帯に、鮮やかなカウンターを決められて4失点目。
そこまでしてもなお、攻撃の手をゆるめない山口。62分に決定的な駄目押し点となる5点目。一方のカターレは、チャンスらしいチャンスも作り出せないままに、後半無得点。いや、反撃よりなにより、6失点を免れるのがやっとでした。
これが、勝ち慣れていないチームと勝ち慣れているチームの差なのか。
2得点を挙げたあたりまでは、確かにカターレの押せ押せムードでした。相手のお株を奪う大量得点を決めてやれ!という雰囲気が。
「先に2点取り、ゲームをどう進めるかというところ。このチームにはゲームの流れを読むリーダーがいないので、2点を取ったことで自分たちからそれまでできていたことをおろそかにした。必要のないファールからFKを与えてマークミスから失点し、自分たちのペースを崩した。我々が勝つとすれば2点をそのまま守る、もしくはもう1点取る必要があった。あのように早い時間に1点を返されると、(その後のミスからの失点がなくても)確実に逆転されただろう。」
監督はそのようにコメントしましたが、まさに然り。
勝ち慣れていないチームのつたなさというものは、本来なら勝利に近づくためのセーフティーリードに近い2点も、あってないようなものでしかなかったのかと。
確かに山口の側からすれば相手のミスにつけ込むラッキーなゴールもあっただろうけれど、問題はそこではなく。
各選手の技術、連携の精度の高さはもちろんとして。
なによりも・・・カターレのそれに対して、攻撃の迫力というものが、圧倒的なまでに上でした。
それでも、山口にとっては「いつものこと」なのでしょう。特別なことでもなかったのでしょう。気がつけば、それぞれ10得点以上挙げているリーグ得点ランキングトップ3がみんな得点。普段からやっていることと、なにも変わらない、と。
後半の駄目押し点に至っては。試合開始前に陣地変更がなされていたのを失念し、スポンサーボードを乗り越えてカターレゴール裏側のスタンドに向かいかかってストップ、という一幕も。いかにゴールを挙げることが普通であるかの証左。深刻な決定力不足に苦しむチームとの差というものを見せつけられました。
正直、本当に羨ましかった。本来であれば、カターレの選手たちに見せてほしいプレーを見せつけられたのだから。迫力のある攻撃でもって相手を脅かす姿というものが・・・カターレに決定的に欠けているものが、そこにはあったのだから。
クラブワースト記録に並ぶ、5失点。そして、2点差をはねかえされるという屈辱的な逆転負け。
それぞれ、これまでにも記録したことのあるマイナス記録ではありますが、それがひとつの試合でいっぺんに、というのはさすがに例がありません。
しかも、リーグ戦の中のただの1試合ではなく、いかに難敵とはいえ、勝って後の試合にに繋げねばならない、今後の趨勢を占う試合であっただけに、そのたちの悪さというものは図りしれません。
なぜに、こうも残酷な結果を突きつけられなければならないのかと。
しかしながら。
悔しかったのは、5失点でもなく逆転負けでもありませんでした。
本当に悔しかったのは・・・失点以降、「いつもどおり」のカターレであったこと。
明らかに実力的に格上の相手。それに相対する難しさに加え、雨のピッチコンディションもプレーを困難なものにしていたことは確かでしょう。
ですが。
そんなことは抜きにして、いつもどおりのカターレでした。
いつもどおり、サイドチェンジとは名ばかりの、逃げのパスを繰り返す横を向いたサッカー。
いつもどおり、攻撃になんの迫力も見出せない。
いつもどおり、リスクを覚悟してでも状況を打開してやる!という気概が見られないサッカー。
5点を奪ってもなお、気を緩めることなく走り続け、追加点を狙っていた山口。
なのに、なぜ?リードを許してしまっている立場であったはずのカターレの側に、1点でも2点でも返してやる!という積極性が感じられないのかと。
もう、絶望的なまでに見慣れてしまった、いつもどおりの姿。
まるで、2得点を挙げて首位撃破を本気で狙っていた17分までのほうが、なにかの間違いであった、とでも言わんばかりの。
なにか、怒りを通り越して悲しさしか残りませんでした。
ここ最近、昨季の5000人あまりから1000人くらい減ってしまったファンクラブ会員を呼び戻す「おかえりキャンペーン」を展開していましたが。
無残としか言いようのないぶっちぎりの最下位で降格した昨季から、変わっていないどころか悪化さえしている現状。
いったい、どの面を下げて「帰ってきてくれ」などと言えるのかと。
この日の観衆は、2000人を下回る1958人。日曜の17時という半端な試合開始時間、雨の中の試合という不利な条件があったにせよ、寂しすぎる数字。
それでもなお集まってくれたファン・サポーターの期待に応えねばならなかったのに・・・現実は、失望どころではない惨めな敗戦。
ファンクラブ復帰どころか、「脱退させろ、金返せバカヤロー!」などと罵られても仕方ない惨状。
間違いなく、今季最悪の失態をさらしたカターレ。
このまま「いつもどおり」を続けた先には、未来はありません。
絶望しかないこの状況の中にあって・・・それでも、やらねばならない。
勝つしかない。
勝つことでしか認められることなど無いのだから。
結果を出すことでしか、この絶望から逃れる術はないと、知らねばなりません。