3-0で勝利!
待望のホーム戦勝利、しかも今季初の無失点で。
決して優勢に試合を進められたわけではなく、苦しい場面も少なくはなかったなかにあって。
それでも集中を切らすことなくプレーし、気持ちの強さでつかみ取った、価値ある勝利。
久方ぶりに、ホーム・県総に勝利の歓喜を届けることが出来たのでした。
前節からスタメンを7人変更して臨んだ今節。
いわゆる“Bチーム”。やはり3連戦の2戦目・水曜日開催であった、秋田戦に近いメンバーが出場。
ルーカスと戸根がCB、サイドにイッキと柳下。去年とはいろいろな条件が違っているために単純な比較はできないにしろ・・・やはり、昨シーズン全試合出場した花井がメンバー外であったりと、違和感めいたものも感じつつ。
そんななかで目を惹いたのが、宮城。これまでは途中出場であったところ、初のスタメンとなりました。先の岩手戦で初ゴールも決めており、期待の高さがうかがえます。
19時開始のナイトゲーム。曇天の下、雨こそ降らなかったものの、湿度の高さに気をつけねばならない中での試合となりました。
序盤は藤枝にペースを握られて、攻め込まれる展開が続きました。
12分にはエースである大石に押し込まれたところをポストに救われるという危ない場面も。
カターレの4-4-2に対して藤枝の3-5-2というフォーメーションのミスマッチ。その対応に苦慮したということのようで。これがもしAチームだったら苦戦しなかったかといえば、そうでもなかったのではないかと。むしろ、カターレ側としては、Bチームでも遜色ない。けれど、やはりスタイルの違いそのもののギャップにてこずってしまった、という印象です。
なかなかチャンスを作れない一方で、ちょっとでも気の抜けたプレーをしてしまうとやられてしまうのではないかという緊張感。
ジリジリとした時間が続きスコアが動かないままにハーフタイムを迎えることに。
もし試合展開に判定評価要素があるとしたら、前半に関しては負けゲームであったかと。
続く、無得点状態。
ホーム戦に関しては、開幕戦の前半に椎名が挙げたゴールを最後に無得点が継続。
このままの状態が続けば、いずれ失点、敗戦を喫してしまうのでは?と危惧されました。前2試合のホームゲームがそうであったように。
もちろん、そうあってはならない。後半の奮起が求められました。
すると。
両チームともに後半勝負にかける意気込みが伝わる出だしでしたが、それを結果に繋げたのはカターレでした。
53分、柳下からのクロスをゴール前に詰めていた椎名が頭で合わせ、ゴール!待ちに待った、有観客試合初ゴールが生まれました。
決して上背は大きくなく、ヘディングシュートのイメージは無い椎名ですが、欲しかった先制ゴールを見事に決めてみせたのでした。
すると、そのわずか4分後。
CKのチャンスから、柳下がヘッド!きれいに決まり、追加点!
さらに4分後、またしてもCKから。ペナルティーエリア外にこぼれたところをイッキが果敢にシュート!ダメ押しともいえる3得点目がきまったのでした。
前節の秋田戦で無得点で敗れた藤枝。前半も押し込みながら決めきることが出来ない展開に、もどかしさを感じていたことでしょう。
そうしたなか、奮起を誓ったはずの後半早々に失点。気落ちしたところを立て続けに決められるという展開。
同じようなことは、幾度も経験してきているカターレだけに。他人事ではないと、しみじみと思いました。
それだけに。
ならば一矢報いてやろう、という気持ちもわかるだけに。
それをさせないこと。試合の趨勢はだいぶ勝利に傾いてはいたものの、それでも。
今シーズンまだ無失点試合がなかっただけに。これを無失点で終わるのか、失点してしまうのかでは天と地の差。集中したプレーが求められました。
そんななか、存在感を放っていたのが、宮城。
得点を演出した正確なCKもさることながら。持ち味であるところの果敢なドリブル、相手に簡単につかまりはしないテクニックなど、魅せるプレーぶりをホームのファン・サポーターに披露。J1の強豪・川崎でトップ昇格を果たした実力に、あらためてうならされました。
宮城だけでなく、馬渡、松本といった若手も途中出場でプレー。しっかりと自分の役割を全うしました。
そして、試合終了。
3-0というスコアほどに圧勝ではなかったにせよ。それでも、試合を決めきる、無失点で抑えるという課題をしっかりとクリア。
なにより、待ちわびたホームのファン・サポーターに勝利を届けることができたのでした。
これがもし、3連戦の中日でなかったなら。万全のコンディションで、藤枝が誇る大石、森島のコンビが十全に活躍していたなら、同じ展開にはならなかったかもしれません。
それでも、そのあたりは勝負のあやというか。
そういった選手起用を含めての、過密日程リーグ戦。
その意味で、別チームかという大胆な選手変更、しかし戦力を落とさないという方策をとったカターレ。それが奏功したかたちでの勝利。
リターンマッチとなる第20節のアウェイ戦もまた、同じ3連戦の中日にたいせんすることになりますが。
そのときにもまた、勝利できるように。むしろ、完成度を高めた状態で勝てるように。
さらに、精進を続けていかねばなりません。