退団選手たちの振り返り企画の第2回です。
J3降格にあたって、選手のみならずスタッフにも変化の波が押し寄せているようで。GM職の新設、監督やヘッドコーチの交代といった目立つところに目が行きがちですが、それ以外にも退任するスタッフが。
なかでも、カターレの選手としてプレーし、引退後にスタッフとなった人たちには、やはり特別な思いもあります。
谷田 悠介 普及・育成コーチ
永冨 裕也 強化部 スカウト担当
上園 和明 U-15監督
カターレ富山草創期を支えた、いずれも忘れえぬ人たちでした。
いままで、本当にありがとう!
さて、ここからは昨シーズン終了前後に退団が発表された選手編ということで
#2 木村 勝太 (グルージャ盛岡へ完全移籍)
2012年の加入時はFWとして登録されていたものの、その後MF、昨季はDFとしてプレーするオールマイティーぶりを発揮。コンスタントに試合に出場し続けました。
プレーぶりに関しては・・・「なんでもう1歩でも2歩でも相手に詰め寄っていかない!?」と、何度ツッコんだことか。たとえボール奪取できずとも、もう少しだけでも相手にプレッシャーをかければミスを誘発する、そこまで行かなくてもパスコースを限定できるというのに、なぜやらないんだ、と。怪我が少なかった・・・って、そりゃ、激しい接触プレーとか見たこと無かったし、なんて。
その一方で、2012年のアウェイ草津戦では試合終了間際に長い距離を走りきって見事に値千金のゴールを挙げ、劇的勝利に貢献。2013年の開幕ゲームであったアウェイ北九州戦では見事すぎるダイビングヘッドを決めてみたりと、ときに目の覚めるようなプレーをするから油断ならないというかなんというか。評価の難しい選手でした。
今季はライバルチームの一員として第3節にさっそく対戦が。もちろん、手加減抜きで勝たせてもらうということで。
#5 秋本 倫孝 (契約満了)
京都時代にはプレーオフにも出場し、その豊富な経験をカターレに還元すべく招聘されたベテラン。ディフェンスのリーダーとしてチームを引っ張ることを期待されていました・・・が。結果論ではありますが、それらの期待には応えられませんでした。
その実力がハマッたときには、思わずうならされるような好プレーを見せたことは確か。しかし一方で、ハマらなかったときは「なんでだよ」というミスが失点に、ひいては敗戦につながっていたのもまた事実。
京都時代から知ってはいたものの、いわゆる「カードコレクター」っぷりは、悪い意味で健在でした。もちろんわざとなわけはありませんが、PKを献上したりとか累積退場になってみたりとか、いちいち悪い方向に影響が大きかった、と。
それでも。
古巣相手となったアウェイ京都戦では、敗色濃厚であった試合終了直前に意地の恩返しゴールを決めてみたり。その存在感というものは、やはり修羅場をくぐり抜けてきた者である証でもありました。
だから、なおのこと。その力がプラス方向に向いていかなかったのが残念でした。
#13 キム ヨングン (契約満了)
2012年にブレイクしたヨンドクに触発されるかたちで新潟から期限付き移籍、のちに完全移籍してカターレの一員となったヨングン。
得意のプレースキックでもってCKのときにはキッカーを任され、力をふるってきました。
ただ・・・残念だったのが、「もうちょっと」というところ。コンスタントに試合に出場してはいたものの、代えのきかないような絶対的な存在にまではいたらず。攻撃参加からの積極的なシュートも期待されましたが、通算僅か1ゴールというのは、やはり物足りない。もっと出来たと思われるのに、もうちょっとが足りない、そんな印象でした。
ブレイクスルーのきっかけをつかめないままに時が過ぎ、契約満了となってしまったのはやはり、もったいないと言わざるを得ないかと。
#21 水谷 雄一 (現役引退)
2013年オフ、あらかじめ予期されていたことではあったものの、それでも正GKとして絶対的な存在感を放っていた守田の移籍には、「どうなってしまうんだろう?」との懸念が。
それを払拭すべく招聘されたのが、多くのクラブを渡り歩いてきたベテラン、水谷でした。
福岡にカムバックした前年は大きな故障に見舞われ不完全燃焼。それでも必要としてくれた富山に報いるために、契約期間を残しながらも決意の移籍。
開幕からゴールを任され、心機一転、カターレでその存在感を見せつける・・・はずだったのですが。
気持ちとは裏腹に、まったく勝てない日々。ついには正GKの座を明け渡すことに。その上さらに怪我までも重なり、夏には4人目のGKを採らなくてはならない事態にまで。
もちろん、願えばなんでも叶う、というわけではありませんし、世の中、理不尽なことなんて数知れず。シーズン前の決意が無念のうちに幕を引かれてしまうことになったのは、ただ、残念です。
現役引退の決断に至るまで、様々な葛藤もあったことかと思います。おつかれさまでした。
#22 棚橋 雄介 (VONDS市原FCへ完全移籍)
カターレ富山史上初の大変革となった2010年オフを経て、新たなステージへと移行することとなった2011年。そのときの新加入選手たちのなかにあって、個人的にいちばん期待していたのが棚橋でした。
アルゼンチン仕込みというドリブルを武器に、その才能がカターレで花開く・・・ことを、夢見ていたのですが。
初年度は3試合の出場のみ、翌年から2年にわたり期限付き移籍でFC琉球へ。そして、満を持してのカターレ復帰となった勝負の年・・・だったのですが。
出場は1試合のみ。公式戦で存在感を発揮することが出来ぬままに契約満了となってしまったのでした。
関東1部のVONDS市原FCへとプレーの舞台を移すこととなりますが。カターレで得た経験を糧に、移籍先でも頑張ってほしいです。
#31 柴田 大地 (契約満了)
GKの序列的には第3GKという立ち位置でしたが、夏に出場機会を得て念願のJデビューを果たしました。
ただ、その後は途中加入の廣永にその座を明け渡し、以後の出場は無し。その後、契約満了に。
正直、1年で退団となるとは思っていませんでした。成長を期して契約更新するものだとばかり。
現時点で移籍情報は無く、今後についてのクラブ側からの発表もありませんが・・・つらい思いでも多かったでしょうが、それでも。カターレでの1年は、いろいろな意味で忘れがたい思い出になったことかと。
退団後のカターレについては心配無用であると、至上命題の1年でのJ2復帰を成し遂げて安心させてあげたいところです。
#40 パク テホン (横浜FCへ完全移籍)
シーズン途中に練習生を経て加入し、終盤戦は主力として活躍しました。恵まれた体格からの気迫あふれるプレーぶりが印象的な選手でした。
アウェイ戦連敗のリーグワースト記録を阻止する勝利を挙げた東京V戦で見せた正確なフィードや、アウェイ松本戦であとちょっとで同点ゴールだったのに!という終了間際のプレーなどが思い出されます。
新シーズンは横浜FCに復帰してプレーすることに。師と仰ぐキングカズこと三浦知良選手に、公式戦で成長した姿を見せたいところでしょう。
在籍期間こそ短かったものの、富山での経験は、きっと力になっているはず。活躍を祈っています。
J3降格にあたって、選手のみならずスタッフにも変化の波が押し寄せているようで。GM職の新設、監督やヘッドコーチの交代といった目立つところに目が行きがちですが、それ以外にも退任するスタッフが。
なかでも、カターレの選手としてプレーし、引退後にスタッフとなった人たちには、やはり特別な思いもあります。
谷田 悠介 普及・育成コーチ
永冨 裕也 強化部 スカウト担当
上園 和明 U-15監督
カターレ富山草創期を支えた、いずれも忘れえぬ人たちでした。
いままで、本当にありがとう!
さて、ここからは昨シーズン終了前後に退団が発表された選手編ということで
#2 木村 勝太 (グルージャ盛岡へ完全移籍)
2012年の加入時はFWとして登録されていたものの、その後MF、昨季はDFとしてプレーするオールマイティーぶりを発揮。コンスタントに試合に出場し続けました。
プレーぶりに関しては・・・「なんでもう1歩でも2歩でも相手に詰め寄っていかない!?」と、何度ツッコんだことか。たとえボール奪取できずとも、もう少しだけでも相手にプレッシャーをかければミスを誘発する、そこまで行かなくてもパスコースを限定できるというのに、なぜやらないんだ、と。怪我が少なかった・・・って、そりゃ、激しい接触プレーとか見たこと無かったし、なんて。
その一方で、2012年のアウェイ草津戦では試合終了間際に長い距離を走りきって見事に値千金のゴールを挙げ、劇的勝利に貢献。2013年の開幕ゲームであったアウェイ北九州戦では見事すぎるダイビングヘッドを決めてみたりと、ときに目の覚めるようなプレーをするから油断ならないというかなんというか。評価の難しい選手でした。
今季はライバルチームの一員として第3節にさっそく対戦が。もちろん、手加減抜きで勝たせてもらうということで。
#5 秋本 倫孝 (契約満了)
京都時代にはプレーオフにも出場し、その豊富な経験をカターレに還元すべく招聘されたベテラン。ディフェンスのリーダーとしてチームを引っ張ることを期待されていました・・・が。結果論ではありますが、それらの期待には応えられませんでした。
その実力がハマッたときには、思わずうならされるような好プレーを見せたことは確か。しかし一方で、ハマらなかったときは「なんでだよ」というミスが失点に、ひいては敗戦につながっていたのもまた事実。
京都時代から知ってはいたものの、いわゆる「カードコレクター」っぷりは、悪い意味で健在でした。もちろんわざとなわけはありませんが、PKを献上したりとか累積退場になってみたりとか、いちいち悪い方向に影響が大きかった、と。
それでも。
古巣相手となったアウェイ京都戦では、敗色濃厚であった試合終了直前に意地の恩返しゴールを決めてみたり。その存在感というものは、やはり修羅場をくぐり抜けてきた者である証でもありました。
だから、なおのこと。その力がプラス方向に向いていかなかったのが残念でした。
#13 キム ヨングン (契約満了)
2012年にブレイクしたヨンドクに触発されるかたちで新潟から期限付き移籍、のちに完全移籍してカターレの一員となったヨングン。
得意のプレースキックでもってCKのときにはキッカーを任され、力をふるってきました。
ただ・・・残念だったのが、「もうちょっと」というところ。コンスタントに試合に出場してはいたものの、代えのきかないような絶対的な存在にまではいたらず。攻撃参加からの積極的なシュートも期待されましたが、通算僅か1ゴールというのは、やはり物足りない。もっと出来たと思われるのに、もうちょっとが足りない、そんな印象でした。
ブレイクスルーのきっかけをつかめないままに時が過ぎ、契約満了となってしまったのはやはり、もったいないと言わざるを得ないかと。
#21 水谷 雄一 (現役引退)
2013年オフ、あらかじめ予期されていたことではあったものの、それでも正GKとして絶対的な存在感を放っていた守田の移籍には、「どうなってしまうんだろう?」との懸念が。
それを払拭すべく招聘されたのが、多くのクラブを渡り歩いてきたベテラン、水谷でした。
福岡にカムバックした前年は大きな故障に見舞われ不完全燃焼。それでも必要としてくれた富山に報いるために、契約期間を残しながらも決意の移籍。
開幕からゴールを任され、心機一転、カターレでその存在感を見せつける・・・はずだったのですが。
気持ちとは裏腹に、まったく勝てない日々。ついには正GKの座を明け渡すことに。その上さらに怪我までも重なり、夏には4人目のGKを採らなくてはならない事態にまで。
もちろん、願えばなんでも叶う、というわけではありませんし、世の中、理不尽なことなんて数知れず。シーズン前の決意が無念のうちに幕を引かれてしまうことになったのは、ただ、残念です。
現役引退の決断に至るまで、様々な葛藤もあったことかと思います。おつかれさまでした。
#22 棚橋 雄介 (VONDS市原FCへ完全移籍)
カターレ富山史上初の大変革となった2010年オフを経て、新たなステージへと移行することとなった2011年。そのときの新加入選手たちのなかにあって、個人的にいちばん期待していたのが棚橋でした。
アルゼンチン仕込みというドリブルを武器に、その才能がカターレで花開く・・・ことを、夢見ていたのですが。
初年度は3試合の出場のみ、翌年から2年にわたり期限付き移籍でFC琉球へ。そして、満を持してのカターレ復帰となった勝負の年・・・だったのですが。
出場は1試合のみ。公式戦で存在感を発揮することが出来ぬままに契約満了となってしまったのでした。
関東1部のVONDS市原FCへとプレーの舞台を移すこととなりますが。カターレで得た経験を糧に、移籍先でも頑張ってほしいです。
#31 柴田 大地 (契約満了)
GKの序列的には第3GKという立ち位置でしたが、夏に出場機会を得て念願のJデビューを果たしました。
ただ、その後は途中加入の廣永にその座を明け渡し、以後の出場は無し。その後、契約満了に。
正直、1年で退団となるとは思っていませんでした。成長を期して契約更新するものだとばかり。
現時点で移籍情報は無く、今後についてのクラブ側からの発表もありませんが・・・つらい思いでも多かったでしょうが、それでも。カターレでの1年は、いろいろな意味で忘れがたい思い出になったことかと。
退団後のカターレについては心配無用であると、至上命題の1年でのJ2復帰を成し遂げて安心させてあげたいところです。
#40 パク テホン (横浜FCへ完全移籍)
シーズン途中に練習生を経て加入し、終盤戦は主力として活躍しました。恵まれた体格からの気迫あふれるプレーぶりが印象的な選手でした。
アウェイ戦連敗のリーグワースト記録を阻止する勝利を挙げた東京V戦で見せた正確なフィードや、アウェイ松本戦であとちょっとで同点ゴールだったのに!という終了間際のプレーなどが思い出されます。
新シーズンは横浜FCに復帰してプレーすることに。師と仰ぐキングカズこと三浦知良選手に、公式戦で成長した姿を見せたいところでしょう。
在籍期間こそ短かったものの、富山での経験は、きっと力になっているはず。活躍を祈っています。