退職後、いろいろな手続きが済んで、いよいよ通帳からお金が減る一方の生活が始まる。今までは忙しくて洋服を買う時間もなかったのに、今からお金が入らないのに、物を買う時間が増えるという生活になる。欲望を抑えるか、脇目も振らずに家事にいそしむか。
わたしが働いているとき、かねがね思っていた。サラリーマンの妻は「国民年金第3号被保険者」という名目で、働かずに、年金をかけもせずに、将来年金がもらえるシステムを不公平だと思っていた。なぜなら、商売をしている人の奥さんは国民年金をかけているのに、サラリーマンの奥さんはなぜ?と、疑問だった、にも関わらず、今自分が主人の扶養になって、第3号という名のもとに、健康保険料も、国民年金もかけなくてよいというシステムも悪くないねと全くもって自分勝手な気持である。働きたくても働けない状況もあるなあとか考えた。
でも、本妻なのにいきなり3号とは?2号はだれ?
渋柿を干すと甘くなる。しかし、何もしないでおいでもうまみはでない。皮をむき手をかけなくてはならない。人生も手がかかるものだ。今の政治では、ほんとうに甘い老後はないかもしれないが。