娘と「お父さんと一緒に行った処」巡りをしていた。
1月に分校(ぶんぎょう)の「寿司一貫」へ行きランチをした。ひとつひとつ丁寧に仕上げられた江戸前寿司で、どれもご主人がこだわっているのが分かる。加賀市の寿司はネタが大きく、魚をどんと食べさせるところが多い中、江戸前寿司の上品な寿司を食べさせてくれる貴重な店である。ここは、カウンターで対面しているので、結構ご主人の気を感じる。あだやおろそかに食べるなよ・・という感じで、ひとつひとつ繊細さを感じながら感嘆するのである。そして、カメラを出すことなどできない雰囲気を持っている。
次に、小松で講習会がある前日に「健」へ行った。器が作家さんの作品である。豪華で繊細。
蕪のムース。パンナコッタが下に入っている。
かぼちゃのスープ。鴨の肉。
皿がすごすぎて、肉のパテみたいなものの存在が分からなくなった。
殿がいなくなって、すべてのことに楽しさ半分、半分の幸せ。それでも、美味しいものは美味しい。今日の日をありがとう。
抗がん剤治療をしていたころ、箸が進まなかったことがある。食べられない辛さは何にも代えがたい。悲しくても食べ物が美味しいと生きていける。殿は箸がすすまなくなったのに、付き合ってくれて食べているふりをしていたことを思い出した。ありがとうを言う。