2010年5月17日


公共施設の禁煙が進む中、大学でも敷地内を全面禁煙にする動きが広がっている。日本学校保健学会の調査によると、健康増進法が施行された2003年度の22カ所から来年度は107大学151カ所と7倍に増える見込み。受動喫煙を防ぐだけでなく、未成年の新入生からたばこを遠ざける狙いもあるようだ。■不便だと吸わない? 秋田大の手形キャンパス(秋田市)は4月から、敷地内が全面禁煙になった。学生たちは休憩時間、校門を出て路上でたばこを吸う。3年生の安宅涼太さん(21)は「構内に喫煙所がなくなったから、ここで吸うしかない。不便だけど仕方ないです」と話す。 ほかにも鳥取大が昨年10月、福島大が今年1月に踏み切り、広島修道大、日本女子大は来年4月からの全面禁煙を決めた。ほかに、岐阜大や宮崎大がすでに取り組んでいる。 日本学校保健学会の「タバコのない学校」推進プロジェクトの調査によると、09年度に敷地内禁煙を実施したのは142カ所。今年度は4カ所増えて146カ所、来年度はさらに5カ所増えて151カ所になる見込み。医療看護系の大学や、学生数の少ない地方の国公立大学が中心だ。 立命館大(京都市)は13年4月に敷地内を全面禁煙にする。同大の学生は3万7千人。09年度の調査で、1年生の喫煙率は2%だが、4年生になると21%に跳ね上がることがわかった。広報課の川口隆一課長補佐は「喫煙者を増やさないのも大学の使命。今の1年生が4年生になる13年には喫煙する学生は大幅に減るはず」と期待する。 敷地内だけでなく、大学周辺を喫煙禁止区域にした大学もある。東北文化学園大(仙台市)は08年、大学の周囲2~3キロを禁煙区域とした。07年に敷地内を全面禁煙にしたところ、大学周辺の路上でたばこを吸う学生が増え、近隣住民から苦情が来たという。 職員が1日数回見回り、たばこを吸っている学生に注意する。中には「違う大学です」ととぼける学生もいるが、とにかく声をかけるようにしているという。
■総合大は分煙が主流 だが、総合大学の多くは、分煙が主流だ。約2万7千人の学生が通う早稲田大の早稲田キャンパスでは10カ所の喫煙所を設置している。教授や職員が定期的に構内を巡回しているが、禁煙区域での喫煙はなかなか減らないという。「学生の数を考えると敷地内の全面禁煙は難しい。まずは分煙を徹底させたい」と話す。 「タバコのない学校」推進プロジェクト代表の中京大・家田重晴教授は「今後は敷地内を全面禁煙にするだけでなく、喫煙者にニコチンパッチを配るなど、たばこを吸わせない、やめさせる活動と両輪で行うことが必要」と語る。 リクルートが発行する高等教育の専門誌「カレッジマネジメント」の小林浩編集長は「大学1~2年生の多くは未成年。受動喫煙への問題意識が高まるにつれ、今後も全面禁煙にする大学は増えていくだろう。たばこを吸わせない環境を整えることは受験生や保護者へのイメージアップにもつながる」と話す。』 アサヒコム
未成年者は、喫煙が禁止されているのに各国公立、私立大学は、学生の自主制を尊重すると言う大学の自治の精神で、多めに見てきた見てみぬ振りをして来たと思います。世間と大學とは違う場所では済まされない時代に入ったのではないでしょうか。未成年者の新入生の歓迎コンバで近頃毎年急性アルコー中毒で亡くなる大学生が毎年出ています。今ままでは、上級生にお酒を勧められても自分は酒に弱いからと飲まない新入生もいて救急車で運ばれる大学生は余りいなかったと思います。悪しき「一気飲み」の流行からです。未成年者の飲酒問題も大學が今後取組まないとならない問題です。一気飲みで、急性アルコール中毒で死ぬなど大學に取っても本当に不名誉なことです。これまで大學が、自由と自主制を重んじ長年の伝統から未成年の学生に肝要過ぎたのでは有りませんか。大學も大學教育を通じて人間形成の目指すという学校教育の目的が有ります。未成年者の喫煙や飲酒、大麻と麻薬覚せい剤使用の問題と併せて大學当局と学生自治会が協力して考えて行くべき問題です。未成年者の大学生の喫煙と飲酒の場になって、自由放任主義のまま放置されて来た日本の大學今日の姿です。大學としての特権意識を大学の先生も学生もずっと持って来た慣習かも分かりませんが、未成年者の喫煙や飲酒禁止は未成年の大学生にも適用されるものです。大学生だから適用されないと思うのは、大間違いです。同じ年齢で、社会人として働いている勤労者に申し訳ないのでは有りませんか。タバコの健康への影響や受動喫煙の危険性を考えますと分煙よりも大學校内や大學近辺の全面禁煙を全学部を通じて広め実施すべきです。大學校内や大學の近辺のタバコの吸殻拾いと掃除のクリーンアップ作戦を大學自治会の活動として推し進めたらどうですか。近隣住民の皆さんの迷惑度も分かりますし、タバコの吸殻を拾いをし奇麗にしている街人達の大変さも分かると思います。各大學も未成年者の喫煙や飲酒問題にこれまで真剣に取り組んで来なかった結果とも言えます。大學は、確かに自主制と自由を重んじるところですが、大学生としての自己責任を果たすところに大学生活の意義も有ると思います。アメリカの文化人は、健康に悪いタバコを吸わないそうです。健康の自己管理が出来ないようでは評価されない厳しいアメリカ社会と言えます。日本もアメリカの良いところは、真似て実行すべきでは有りませんか。ヘビースモーカの人で、晩年肺癌になった人も多いのも事実です。タバコ好きの大学の先生も職員の皆さんも大学生の模範となる為に率先して、御自分の健康の為にもタバコの禁煙を今日から実行して下さい。
〈公共施設の禁煙〉 厚生労働省が2月、受動喫煙防止のため、公共施設の原則全面禁煙を求める通知を全国の自治体に出した。対象は官公庁や飲食店、ホテル、学校、病院、百貨店など。4月には神奈川県が公共施設での受動喫煙を防止する条例を施行している。