野田新総理は、前例のないことをいくつもやっています。
まず就任前に自民党と公明党の2党の党首と会談しました。
自民と公明とは早い時期に接触し、大連立論者の面目躍如です。
野田新総理は、民主、自民、公明の3党による実務者協議を提案し、
さっそく国会軽視・国会審議形骸化の姿勢を示しました。
3党の密室で協議しなくてはいけない理由は何でしょうか?
国会こそ政策を協議する場ではないでしょうか。
野田新総理と自公は、国会という開かれた場の政策論議を避けて、
政党間の実務者協議という閉ざされた場での談合取引を優先して、
55年体制とは異なる「新しい国対政治」を創ろうとしています。
それが望ましいとは、とても思えません。
今日は野田新体制で初の与野党国対委員長会談が開催されます。
民主党で新しく国対委員長に就任された平野国対委員長は、
私が国対委員長になってから5人目の民主党国対委員長です。
山岡氏⇒樽床氏⇒鉢呂氏⇒安住氏⇒平野氏と2年で5人目です。
平野国対委員長の手腕は未知数ですが、官房長官時代の仕事ぶりは、
なんとなく「何をやるかわからない人」という印象でした。
民主、自民、公明の3党による「影の大連立政権」の国対委員長が、
「新しい国対政治」をどうやって推し進めていくのか不安です。
政党は3党だけではありません。
他の政党を軽視し、少数意見を無視するのは、議会の自殺行為です。
昨年の参院選では約800万人の有権者がみんなの党を支持しました。
昨年夏の時点では、公明党よりもみんなの党の方が全国比例票は多く、
公明党を重視して、みんなの党を軽視するのは、理屈が立ちません。
野田新体制、民自公3党の大政翼賛会的国会運営に警戒しつつ、
臨時国会での国会対策に務めていきたいと思っています。
世間の野田新政権歓迎ムードとは一線を画し、緊張感を持って、
野田新政権の動向を注視していきたいと思います。