◆「石原慎太郎前都知事、衰えたり」という失望感を受けたのは、11月4日午前7時30分からの「新報道2001 独占生出演!石原慎太郎氏80歳いま国政復帰真相 中央集権打破&第三極橋下氏との連携行方は」に出演して、コメンテイターから質問攻めにあっていた。本質が右翼的なフジテレビなので、石原慎太郎前都知事に対して、全体的に極めて好意的な姿勢であるにもかかわらず、肝心要の石原慎太郎前都知事の言葉には、張りがなく、滑舌も、はっきりせず、モゴモゴ、それでいて、国との関係を聞かれると、俄然、「国には妨害ばかりされた」と老人特有の怒りの激情を爆発させるばかりだ。「暴走老人」の惨状を晒していて、多くの石原慎太郎ファンを落胆させていた。
特に番組後半、世間話ともボヤキともつかない、まるで政策からかけ離れたところで続く石原慎太郎前都知事の独演にしびれを切らしたゲストコメンテーターの一人、政策研究大学院大学教授の大田弘子氏が、「ちょっとよろしいですか?」と割って入り、直球の質問を投げかけた。
「官僚支配の打破というのはまさに大同団結の柱だと思いますが、民主党は政策決定から排除することで官僚支配を崩そうとしてうまくいかなかった。橋下市長は徹底的な地方分権で官僚支配の打破を進めようとしている。石原さんは、どういう形で官僚支配の打破を進めようとしているのですか?」
この単刀直入な質問に対して石原氏は、
「あのね、国に対して東京都というのは割りと大きなポーションを持っている自治体ですからね、東京というのは日本の心臓部だし、頭脳部だから、そこでいいことが行われるというのは、国家にとっても利益になると思われますから……」
と、まだ東京都知事のつもりでいるのか、トンチンカンな答えをしてしまっている。これほど「ど真ん中」な質問の意味がわからないのか、最後までまともな答えは出てこなかった。(大田弘子氏の質問は42分33秒後あたり)
2012年11月04日 新報道2001 石原慎太郎氏生出演!... 前夜、京都市内で日本維新の会の橋下徹代表(大阪市長)らと会談して、「連携話」がうまくまとまらなかったことで、余程、落胆し、愕然とし、失望し、これからの展開に見通しが立たず、いわば視界ゼロに陥り、憔悴し切った様子であった。
◆石原慎太郎前都知事が犯した第1の間違いは、橋下徹代表の下に、小泉純一郎元首相のブレーン15人(ブレーン60人の中枢=ヘッド・クォーター)が入ってすべてを仕切っていることを軽視していたことである。次期総選挙の公認候補者を選定する責任者は、選定委員会委員長を務める竹中平蔵元総務相(小泉純一郎元首相の知恵袋、市場原理主義に立脚した小泉構造改革の最大のプロモーター)が、いまや日本維新の会の事実上の権力者である。小泉純一郎元首相が、提携関係を築いている小沢一郎代表に「橋下は、我が手中にある。籠の鳥だ。自由にしてくれ」と言ったと言われる言葉を思い出すべきである。
石原慎太郎前都知事は、橋下徹代表だけと連携交渉を行っているつもりであろうが、実は、「小泉純一郎元首相=小沢一郎代表」と向かい合っているという事の本質を見抜いていなかったのである。だからこそ、「たちあがれ日本」に頼ったのだ。だがこれは、大きな間違いであった。
そもそも平沼赳夫代表は、小泉構造改革に反対し、小泉純一郎元首相が断行した郵政解散の際に、「反逆者」として排除された。はっきり言えば、小泉純一郎元首相は、憎っくき政敵、宿敵なのである。郵政解散のとき、石原慎太郎前知事は、国政を離れていて、東京都庁にあった
日本維新の会が、この平沼赳夫代表と連携するということは、{橋下徹代表=小泉純一郎元首相=小沢一郎代表」が進めようとしている「日本維新」をぶち壊しにしてしまいかねない。従って、たちあがれ日本との連携は、存外、不可能なことである。石原慎太郎前都知事は、旧知の平沼赳夫代表との友情に甘えて、「石原軍団」(老人軍団)の勢力により虚勢を張って見せようとして、失敗してしまったのである。
◆石原慎太郎前都知事の第2の間違いは、弟分であり、盟友でもあった亀井静香元建設相(前国民新党代表)の心を弄んだことだ。水面下で「石原新党」づくりの根回しをしていたにもかかわらず、これを迷惑がる発言をして、不仲になった。ところが、都知事辞任会見をした直後、「一緒にやろう」としつこく言ってきたかと思えば、マスメディアに聞かれると、「一緒にやろうと言ったことはない」と平気でウソをつく。これには、さすがの亀井静香元建設相も呆れ果てている。亀井静香元建設相が最も怒っているのは、石原慎太郎前都知事が橋下徹代表と連携して国政に復帰しようとした動機が、「3男・石原宏高前衆院議員(東京3区)を日本維新の会の下部組織、東京維新の会の代表に据えて、国政に復帰させたい」という私的な欲望にあった点だ。決して、国民の幸福を考えてのことではない。私利私欲で動いていることを亀井静香元建設相は、見抜いている。
産経新聞社MSN産経ニュースは11月3 日午後4時45分、「亀井氏、独自の新党を模索 党首は実業家」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「亀井静香前国民新党代表は3日、テレビ東京の番組で、石原慎太郎前東京都知事が結成する新党には合流せず、『民間の有力な事業家』を党首とする新党の結成、参画を模索していることを明らかにした。亀井氏は『旧来の永田町が全部仕切る政界再編なんて、やるべきではないし、やろうとしてもできない』と述べ、政界再編には永田町の外からの力が必要だと力説。『国民の中で自分たちが決起しようという大きなうねりが起きている。その人たちに呼応して政治家としての役割を果たしていく』と述べた。新党の規模や結成時期については言及を避けたが、『大勢の政界の方が呼応して立つ』とも語った」
亀は、助けてくれた浦島太郎を背に乗せて竜宮城に連れて行ってくれた。だが、亀井静香元建設相は、自分を裏切った石原慎太郎前都知事を二度と背中に乗せるつもりはなさそうである。
◆石原慎太郎前都知事の第3の間違いは、「憲法を破棄すればいい」と公然と発言していることだ。連合国軍最高司令部(GHQ)の最高司令官マッカーサー元帥から与えられた英文の日本国憲法草案を翻訳したのが、いまの日本国憲法である。この制定に当たっては、大日本帝国憲法(明治憲法)の改正条項に則り、国会において、正式な改正手続きによって、制定されている。それを「憲法破棄」と宣言するのは、あまりにも乱暴である。こんな独断、独裁的な政治家を弁護士でもある橋下徹代表ですら許すはずはない。
※Yahoo!ニュース個人
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BLOGOS本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎代表の名代・資金担当の鈴木宗男代表と日本維新の会の松井一郎幹事長が、石原慎太郎前都知事を尻目に会談、その内容は? ◆〔特別情報①〕
いまや小沢一郎代表と固い絆で結ばれ、「根回し役」を自認している新党大地・真民主の鈴木宗男代表が11日3日夜、日本維新の会の幹事長を務める松井一郎大阪府知事と大阪市内のホテルで会談し、次の衆院選に向け連携できる政策を探る考えで一致したという。松井一郎幹事長は、これに先立ち、橋下徹代表(大阪市長)が、近く新党を結成する石原前東京都知事らと京都市内のホテルオークラで会談した席に、同席していた。橋下徹代表は、このところ、小沢一郎代表に盛んにアプローチしてきた経緯があり、水面下の動きに、ますます目を離せない。
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第11回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成24年11月11日(日)
『米国と核戦争』
~悪の戦争経済・第3次世界大戦
【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日ジャパミックス刊) ※この本は「小沢一郎ウェブサイト」の「著書・関連書籍 小沢一郎について書かれたもの」に紹介されています。
目次第2章 政治・軍事大国日本の新しい総理大臣像 ①
訪米の意図
「世界を二分してきた東西冷戦は、米国のリーダーシップにより、自由と民主主義の勝利のうちに幕を閉じた。冷戦が共産主義の勝利に終わっていたとしたら、世界中の人々が自由を奪われ、人権を抑圧され続けていただろう
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『ロックフェラーに翻弄される日本』(20074年11月20日サンガ刊)『ブッシュの陰謀~対テロ戦争・知られざるシナリオ』2002年2月5日刊『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊)『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊 板垣英憲マスコミ事務所