◆「景気10年サイクル説」が、大当たりしている。ただし、今回は、「2012年10月~2022年8月」までの「大不況のサイクル」なので、喜べない。現在は、民主党政権下、経済・景気無策の「野田佳彦大不況」と名付けよう。
好況不況が交互に入れ替わるサイクルは、あくまでも経験則である。私が、もう30年近く前から提唱してきた。大東亜・太平洋戦争後の日本経済の足取りを振り返ると、不思議なことに、10年サイクルで変遷してきているのだ。
1950年6月25日~1952年8月=好況(吉田茂首相、朝鮮戦争特需)
1952年10月~1962年8月=不況
1962年10月~1972年8月=好況(池田勇人首相「所得倍増論」、経済高度成長)
1972年10月~1982年8月=不況(2度のオイル・ショック)
1982年10月~1992年8月=好況(中曽根康弘首相「都市再開発」、バブル経済)
東証平均株価3万8915円(1989年12月29日)
1992年10月~2002年8月=不況(不良債権、アジア通貨危機、対日金融攻撃)
2002年10月~2012年8月=好況(小泉純一郎首相「構造改革」)
2012年10月~2022年8月=不況(欧州金融危機、米国デフォルト、中国危機)
◆民主党政権下、経済・景気無策の「野田佳彦大不況」がもたらしている現象は、10月に入って連日、現れている。いまや止めようがないくらいである。
産経新聞社msn産経ニュースは10月24日午前3時9分、「【主張】景気減速 政治不況にするつもりか」という見出しをつけて、以下のように配信している。
「景気の腰折れ懸念が強まってきている。金融政策一辺倒でなく、政府も全力で景気の下支えに取り組まねばならない時期が来た。日銀は30日の金融政策決定会合で物価見通しを下方修正し、デフレ脱却時期を先送りせざるを得ないだろう。そのうえで追加の金融緩和に踏み切る公算も大きい」
読売新聞社YMIURI ONLINEは10月18日午前11時19分、「中国景気減速…GDP伸び率7四半期連続減退」と配信している。
朝日新聞デジタルは10月23日午後3時31分、「日本の対中輸出、9月は14.1%減 自動車は4割超の落ち込み」と配信。
読売新聞社YMIURI ONLINEは11月2日、「シャープ4500億円の赤字…3月期見通し」と配信。
日刊ゲンダイは11月3日付け紙面(7面)で「パナソニック、シャープ、コスモ石油、東電 衝撃 大赤字23社惨状 来週以降も続々と大手企業が・・・」という見出しをつけて、赤字転落、赤字額拡大の大企業の名前をリスト・アップしている。
にもかかわらず、これらの現象に対して、野田佳彦首相は、「我関せず」の無責任ぶりを続けている。とくに中国との関係については、「尖閣諸島国有化の閣議決定」以後、ますます貿易への悪影響が続いているのに、その責任感すらない。
ロイターは10月31日午後4時46分、「補正予算編成、特例公債法案審議や経済対策の内容踏まえ財源含めて検討=野田首相」という見出しをつけて、こう配信している。
「[東京 31日 ロイター]野田佳彦首相は31日午後、衆議院本会議での代表質問で、補正予算の編成に関して「補正予算の時期、規模は特例公債法案の審議や経済対策の内容を踏まえ、財源を含めて検討していく」との考えを示した。また、日本経済について、世界経済の減速を背景に当面弱めの動きが続くとの認識を示した。国民の生活が第一の東祥三幹事長の質問に答えた。野田首相は、日本経済の先行きについて『世界経済の減速などを背景として当面は弱めの動きが続くと見込まれる』とし、『その後は復興施策の着実な推進などが景気を下支えする中で、来年にかけて海外経済の状況が改善するにつれ景気回復に向かうことが期待される』との見方を示した。ただ、海外経済環境をめぐる不確実性は高く、世界景気のさらなる下振れや金融資本市場の変動などのリスクに注意しつつ、内外の経済動向を注視していく考えを示した。そのうえで、『景気下押しリスクに対応し、デフレからの早期脱却と経済活性化に向けた取り組みを加速させることは喫緊の課題だ』と指摘。補正予算編成に関しては『年金特例公債にかかる当初予算の補正を含めて年度内に行う必要があるが、その時期や具体的内容、規模については特例公債法案の審議状況や(来月中に決定する)経済対策の内容を踏まえた上で財源を含めて検討していく』とした。復興予算に関連して首相は『被災地が真に必要とする予算をしっかり手当しつつ、それ以外は厳しく絞り込んでいくという方針の下、政治のリーダーシップの下で2013年度予算編成にあたっていきたい』とし、来年度予算編成への意欲を示した」
この野田佳彦首相の答弁でもわかるように、野田佳彦首相は、経済・景気政策の何たるかについて、認識が欠けている。経済を再建し、景気をよくする方法を理解していない。不況のサイクルに入っているときには、好況のとき以上に「景気押し上げの5つの基礎的条件」を揃えなくてはならないのに、この基本的なことが分かっていない。
1.総理大臣が強力なリーダーシップを発揮すること。
2.政財官学界のトップリーダーが最低5人から10人が「仕掛け人」として「チーム編成」すること。
3.進むべき国家ビジョンを掲げ、実現するための戦略(道筋、方法)を示すこと。
4.新しい社会建設のための資金を用意すること。
5.官民一体、国家総動員により、新しい社会建設のために一致団結して取りかかること。
野田佳彦首相は、財務省の言いなりになり、消費税増税のみに血道を上げるあまり、「景気押し上げの5つの基礎的条件」を揃えることを怠ってきた。これで経済・景気がよくなるわけがないのである。一刻も早く退陣してもらうしかない。
※Yahoo!ニュース個人
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小沢一郎代表が「新政策研究会」で原発ゼロ推進のドイツ視察報告、そこに川上義博首相補佐官が出席、酒浸りの野田佳彦首相は焦っているのか? ◆〔特別情報①〕
NHKの朝ドラ「純と愛」が放映されているが、中央政界の政治ドラマは「純と一」が、水面下でパワー全開だ。純とは、小泉純一郎元首相の「純」、一とは、小沢一郎代表の「一」。言い方を変えれば、一郎のイニシャル「I」で、こちらも「純と愛」にこじつけられなくもない。小泉純一郎元首相と小沢一郎代表の「慶応ボーイの二人三脚」、あるいは「同行二人」で、日本政治が、大きく再編されつつある。政界パズルは、この2人の大ボスを追跡すれば、「正解」が得られるのだ。
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『米国と核戦争』
~悪の戦争経済・第3次世界大戦
【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日ジャパミックス刊) ※この本は「小沢一郎ウェブサイト」の「著書・関連書籍 小沢一郎について書かれたもの」に紹介されています。
目次第1章 剛腕の強力なバネはコンプレックス ②
三回も挫折した男 岩手から東京に出てきた小沢一郎は、東京教育大学付属中学校を受験した。現在の筑波大学付属中学校である。この学校に入れば、高校までエスカレーター式に進学できる。しかも、この学校は、東大合格者を毎年多数出す進学校として有名だ。
小沢一郎は、この受験に見事に失敗したのである。岩手の小都市において、当時は、現在のように進学塾も盛んではなく、田舎育ちの少年には、奇問難問に答えられるような学力はなかった。仕方なく、地元の中学校に通うことになった。これが小沢一郎の最初の挫折である。
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『ロックフェラーに翻弄される日本』(20074年11月20日サンガ刊)『ブッシュの陰謀~対テロ戦争・知られざるシナリオ』2002年2月5日刊『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊)『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊 板垣英憲マスコミ事務所