◆最近、ふと疑問に思うことがある。日本維新の会の橋下徹代表代行(大阪市長)と松井一郎幹事長(大阪府知事)は、大阪市長、大阪府知事として「職務専念義務」を果たしているのであろかと。いまのように総選挙を控えて、あるいは、総選挙期間中も、「国政のため」に日本維新の会の公認候補者の当選を目指して、東奔西走していて、「職務」をまっとうできているのであろうか。大阪市、大阪府のそれぞれの議会対策は、片手間にできるはずはないのに、両立できているのか等々の疑問が次から次へと湧いてくる。
◆もし、全国を駆け巡っている間に、大阪市内、大阪府内で、自然災害などの天災や大事故などが発生したとき、市民、府民の生命、身体、財産を守るために直ぐに指揮を取れるのであろうか。
1995年(平成7年)1月17日未明に阪神淡路大震災が発生したのを契機に、私は、「内務省が復活する日」(サンドケー出版局、1995年10月25日刊)を上梓した。この本の執筆に当たり、旧内務官僚、自治官僚のOBらを取材した。
そのなかで鹿児島県知事を務めた鎌田要人参院議員(1921年=大正10年=10月2日~2005年=平成17年=12月3日)から話を聞きながら、深い感銘を受けた。
鎌田要人参院議員は、鹿児島県日置郡金峰町尾下(現・南さつま市)出身。鹿児島二中(現甲南高校)、七高造士館を経て東京帝国大学卒業後の1943年(昭和18年)、内務省に入省した。朝鮮総督府への出向、静岡県副知事、消防庁長官、自治事務次官などを歴任した後、1977年(昭和52年)に鹿児島県知事選に立候補して、初当選し、1989年(平成元年)まで3期12年務めた。退任後の1989年(平成元年)、参議院議員選挙に鹿児島選挙区から自民党公認で出馬し初当選して、2001年(平成13年)まで2期12年務めた。2005年(平成17年)12月3日、心不全のため都内の病院で死去。享年85。
旧内務官僚といういかめしさはなく、実にざっくばらんな人柄で、取材は楽しかった。しかし、この取材の最後にしみじみと、こう語っておられたのを、いまでも忘れられない。
「鹿児島県知事のとき、鹿児島県から県外に出るのは、滅多になかった。台風の通り道なので、大洪水などの大被害がいつ起こるかわからないからだ。だから夜も安心して眠ることができない。知事時代はもちろん、参議院議員になってからも、家内を一度も海外旅行に連れて行ってやれなかった。申し訳ないと思っている」
市長はもとより、都道府県知事という行政の首長=トップは、在任中、市民、都道府県民のために職務に専念しなくてはならないのである。国政にかかわりたいというのであれば、その首長の座を辞して行うべきである。それも、自ら国政に進出しようともせず、首長のままでかかわろうとするのは、卑怯である。
◆首長であっても、危機管理を疎かにしていると、大変な禍に襲われることがある。その代表例が、次の大事故である。
ロシアのナホトカ号が1997年(平成9年)1月2日未明、島根県隠岐島沖の日本海で重油流出事故を起こした。流出した重油が、日本海を漂いながら、石川県小松市沖合の海を汚染したばかりか、海岸の岩場や砂浜をべったりと汚した。これを除去し、きれいにするために、全国各地からボランティアが集まった。ところが、小松市の当時の北栄一郎市長が事故発生後、ウソの理由で休暇を取って、サイパンに海外旅行に出かけてしまっていた。しかも、女性同伴の不倫旅行だった。このため、小松市民はもちろん、マスメディアが一斉に批判した。北栄一郎市長は、この責任を取り辞任に追い込まれた。後継市長選挙が1997年3月に行われ、北栄一郎市長も再出馬したが、石川県農水部長を務めていた西村徹(自民、新進、社民推薦)が当選した。北栄一郎市長は、森喜朗(後の首相)が石川県知事含みで育っていた人材だったが、期待を裏切った。
※Yahoo!ニュース個人
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BLOGOS本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
文明史に挑戦している小沢一郎代表が、滋賀県の嘉田由紀子知事を間一髪のところでキャッチ、その狙いとは? ◆〔特別情報①〕
自民党の安倍晋三総裁が、「景気や国防軍」を声高に叫び、勇ましい「進軍ラッパ」を吹きまくり、福井県大飯原発を再稼働させた原発推進派の野田佳彦首相まで、「2030年代に原発稼動ゼロ」「脱原発」を叫ぶ妖怪変化ぶりを示し、この騒音に「反原発」の声がかき消され、すっかり影がかすんできていたところに、大衝撃が走った。滋賀県の嘉田由紀子知事が「脱原発」を掲げる新党を結党するという情報がバーッと広がったからだ。文明史に挑戦している小沢一郎代表は、これを見逃さず、素早くキャッチした。嘉田由紀子知事をつかんで繰り広げる新たなる総選挙戦略・戦術とは?
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第12回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成24年12月8日(土)
『どうなる衆院解散・総選挙とその後』
~争点は、消費税、原発、TPP
【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日ジャパミックス刊) ※この本は「小沢一郎ウェブサイト」の「著書・関連書籍 小沢一郎について書かれたもの」に紹介されています。
目次第6章 日本を救えるのは小沢一郎しかいない
日本の夜明けを早めた先覚者 いささか誉めすぎになってしまうが、新生党代表幹事の小沢一郎は、西郷隆盛のスケールを大きく乗り越える大型の政治家である。大久保利通、伊藤博文、原敬、吉田茂の四人の偉大な政治家をミックスにした上で、西郷隆盛の愛国心と人情味をつけ加えたような日本史上、稀に見る政治家である。平成動乱の最中にあるこの日本において、与野党全体を見回しても小沢一郎に優る政治家は、ただの一人としていない。
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『ロックフェラーに翻弄される日本』(20074年11月20日サンガ刊)『ブッシュの陰謀~対テロ戦争・知られざるシナリオ』2002年2月5日刊『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊)『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊