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田母神元航空幕僚長との共著を発売します。

Naoto Amaki
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2014年12月29日報じられない来年度予算案と安倍独裁制の静かな進行
官庁はとっくに御用収めに入っているはずなのに、来年度予算案が一向に報道されないのはどうしたことか。
これを疑問視する者は皆無だ。
通例なら今ごろは各省の予算分捕り合戦が繰り返され、それが連日報じられ、そして大臣折衝のセレモニーを経て予算原案が出来て、それを各紙が一斉に書きたてて年が暮れる。
なぜ今年はそのような報道が一切なされないのか。
その一方で、来年度の予算を伴う重要な政策がどんどん安倍政権の下で、何の歯止めもなく毎日のように決められている。
きょうの各紙が一斉に報じている。
法人税減税がついに政府決定されたと。
きょう12月29日の産経新聞は一面トップで書いている。
政府は28日、海上保安庁の巡視船3隻を新造する方針を固めたと。
無理して景気押し上げをはかるために、3・5兆円の地方創生バラマキを行う決定は、すでにあっさり決められている。
防衛省関係の憲法違反の予算増大はとどまるところを知らない。
いずれも今年度の補正予算で対応されるというのも異常だ。
新年度予算案の議論が一切されず、重要な政策がすべて補正予算で処理される。
補正予算と言えば、もはや過去の予算の補正に過ぎないという印象でごまかされるが、これは新年度予算の先取りだ。
緊急必要性があるからといって、まともな議論がなされないまま、すんなりと認められてしまう。
我々の税金や年金積立、社会・医療保障費が、安倍首相の長期政権の野望の道具として私物化されるということだ。
気がついたら補正予算も、来年度予算も、出来上がった姿だけが報じられ、それを我々は追認させられるだけである。
人はこれを独裁制という・・・
2014年12月28日
今朝放映されたNHK「シリアの子どもたち」は素晴らし番組だ
今朝12月28日、朝7時のNHKニュースの後で放映された「シリアの子ども達」という特集番組は素晴らしい番組だった。
なつかしいベイルートの難民キャンプの映像にひかれて、つい見入ってしまった私は、たちまちその番組に引きずり込まれていった。
その番組は、ベイルートのパレスチナ難民キャンプに一か月ほど滞在して子供たちに教えているNPO[パレスチナ子どものキャンペーン」から派遣されている日本女性の眼を通して、パレスチナやシリアの難民の悲惨さを伝ええるものだ。
その番組が取り上げていたのは、シリアからレバノンの難民キャンプに逃れて来た12歳の少女とその弟の悲しさだ。
殺された父親の悲しみから泣かない日が無かった少女が、明かるさを取り戻すまでのドキュメンタリーだ。
そこには、イスラエルやアサドをあからさまに非難する言葉はどこにもない。
しかし、これ以上ない中東の不条理を告発した形に仕立て上げられている。
もちろん私はイスラエルやアサドの大罪を知っているから、それを声高に糾弾する。
しかし、そんな非難よりも厳しい非難がそこにある。
私の非難は弾圧されても、この番組で訴える少女の涙は誰にも押さえつけることは出来ない。
それにしても、パレスチナ難民キャンプで一か月もの間滞在し、子供たちの悲しさと苦しさを共有する日本女性と彼女を派遣したNPO「パレスチナ子どもキャンペーン」は素晴らしい。
彼女らこそ、この番組のもう一人の主役だ。
この番組を作成したNHKのスタッフとともに、私は感謝したい気持ちでいっぱいだ(了)
2014年12月28日
官僚たちが好き勝手に秘密指定し始めた特定秘密保護法の現実
12月20日の各紙が一斉に報じていた。
すなわち特定秘密保護法が12月10日に施行されたというのに、その法律の運用をチェックする「情報監視審査会が、与野党の合意が見られないままいまだに設置されていないという。
設置されるめどが立っていないという。
驚くべき実態だ。
情報監視審査会は、衆参両院に置かれた常設の国会機関であり、政府から特定秘密の指定状況などについて報告を受け、適切かどうか審査する役割をゆだねられている。
そんな重要な役割を果たす情報監視審査会が発足しないまま、特定秘密保護法が先行して施行されているなどということは、あってはならないことだろう。
そう危惧していたら、その危惧が早くも現実のものとなった。
きのう12月27日の朝日新聞が報じた。
警察庁は26日、各省庁に先駆けてテロやスパイ活動防止に関する18項目、計約370件の秘密指定を行ったと発表したと。
それをきっかけに朝日新聞が独自に調べたところ、計約370件の秘密指定が行われていたことがわかったと。
それだけではない。
朝日新聞が各省庁に問いただしたところによれば、ほとんどすべての省庁が秘密指定を行っており、それを公表するかしないかを含め、省庁によってまちまちであることがわかったと。
これを要するに各省庁の官僚たちが好き勝手、やりたい放題で、秘密指定を行っているということだ。
事態は想像以上に深刻である。
それにもかかわらずメディアがこの問題を大きく取り上げない。
こっちのほうがより深刻だ。
特定秘密保護法は、間違いなく最も危険で悪質な法律となるだろう。
気がついた時は取り返しのつかない状況になっているに違いない(了)
http://www.amakiblog.com/archives/2014/12/post_281