◆習近平国家主席は2013年3月14日に就任して1年9か月、北京政府最高指導部「チャイナ・セブン」の頂点に立ち、共産党と共産党人民解放軍「7大軍区3大艦隊」を完全掌握していると言われている。
習近平国家主席は、「虎もハエも叩く」と宣言して、この強大な権力を武器にして、遂に、中国共産党最大派閥である「資源エネルギー族」を壊滅させるため 本格的にメスを入れる。中国「資源エネルギー族」の最大利権は「石油利権」である。これは、「呉王朝」の末裔が連綿と掌握してきた。
この頂点に立ってきたのが、江沢民元国家主席であり、その大番頭は、曽慶紅・元国家副主席、番頭格は「巨悪の大虎」の異名を取ってきた周永康・前常務委員、薄熙来・元重慶市共産党委員会書記(収賄などの罪で無期懲役が確定)らであった。
周永康・前常務委員、薄熙来・元重慶市共産党委員会書記は、「石油利権」に関与を任されながら、その職務を利用して巨額の蓄財をして「腐敗」を極めていた。このため、習近平国家主席は、この周永康・前常務委員の逮捕を決めたというのである。
朝日新聞DIGITALが12月6日午後3時51分、「『周永康氏に重大な反党的規律違反』中国、逮捕決定」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「中国の胡錦濤(フーチンタオ)体制で共産党最高指導部メンバーだった周永康(チョウヨンカン)・前党中央政法委員会書記(72)を巡る事件で、国営新華 社通信は6日、周前書記に重要な機密の漏洩(ろうえい)や巨額の収賄、多数の女性との性的関係など「重大な反党的規律違反があった」と伝えた。党中央政治 局による送検の決定を受け、最高人民検察院(最高検に相当)は周前書記の逮捕を決め捜査を始めた。習近平(シーチンピン)指導部は周前書記の行いを『反党 的』とみて厳しく処分する一方、司法を通して裁くことで「法治」に取り組む姿勢を強調するとみられる。党の調べでは、周前書記は、職権を乱用して多数の関 係者から巨額の賄賂を受け取った▽親族や愛人、友人らのビジネスを助け、国の資産に重大な損失を与えた▽党と国家の機密を漏洩した▽権力や金銭を通して多 数の女性と性的関係を結んだ――などの疑い。党は『党と人民に重大な損失を与え、極めてあくらつだ』と批判した」
◆習近平国家主席は、これまで周永康・前常務委員を最も警戒していた。それは、単なる「腐敗・汚職」を問題視していたからではない。周永康・前常務委員 は、「治安部門」のトップにいながら、胡錦涛前国家主席を揺さぶる目的で「反日運動」を指揮したばかりか、習近平国家主席が、2012年秋、国家副主席か ら総書記に就任する過程で、「暗殺未遂事件」を起こした張本人であったという理由だけではない。それが江沢民元国家主席の指示に基づいていたとはいえ、習 近平国家主席の命を狙う重大犯罪人であったからである。
江沢民元国家主席らの大勢力の背後には、共産党人民解放軍「南京軍区」の精強部隊が控えていた。この軍区は、台湾解放を最大目的としており、核兵器を含 めて最新鋭の兵器で武装しているうえに、北京政府を守備している「北京軍区」とは、常にライバル関係にある。このため、まかり間違えば、「内戦」に発展 し、さらに「核戦争」が惹起される危険性がある。これを回避するために、周永康・前常務委員の逮捕には極めて慎重にならざるを得なかった。
◆習近平国家主席は、ゴールデン・ファミリーズ・グループのとくに欧州最大財閥ロスチャイルドの総帥ジェイコブ・ロスチャイルドから、「中国版ゴルバチョ フになれ」と期待され、指示されている。中国共産党1党独裁の北京政府は、もはや「中国統治の限界」に達しており、香港では、民主化を求める市民、学生の デモが続いている。一時代前であれば、人民解放軍を出動させて、戦車によりデモ隊を強制排除したところである。
だが、さすがに習近平国家主席はじめ最高指導部「チャイナ・セブン」も、国際社会の目を気にせざるを得ないのである。このことは習近平国家主席自身が一番 よく知っている。ひとり娘の習明沢(1992年生まれ、浙江大学外国語学院卒業)を米国ハーバード大学ケネディスクールに留学させており、実は親米派なの である。米国の自由主義、民主主義をよく理解していて、ゴールデン・ファミリーズ・グループから指示されている「中国4分割・東北部(旧満州)にユダヤ国 家=ネオ・マンチュリア建国」を実現しようとしているのである。
これらの目的を実現するためにも、中国全土に蔓延している「腐敗・汚職」を一掃しておかなくてはならない。
習近平国家主席は、目下、反腐敗運動の一環として、海外に逃亡している公務員の追及に力を入れており、北京政府は11月初旬、「キツネ狩り」と呼ばれる 海外逃亡した経済犯の取り締まり活動で、手配中の容疑者は288人に上ると発表している。また、米国の調査機関「グローバル・ファイナンシャル・インテグ リティ」の推計によると、2002年から2011年までの間に、中国から違法なルートで流出した資金は約1兆800億ドル(約127兆円)に上ると公表し ている。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」 福田康夫元首相は、日中首脳会談実現に尽力したのに続いて、日米関係に大変化を起こそうとしている
◆〔特別情報①〕
「福田康夫元首相の動向」(現象)から次に起こる「政治的大変化」(本質)を察知することができる。「兆候察知法」は、目に映る現象、あるいは兆候か ら、その背後の本質を見破る方法だが、最近、福田康夫元首相の動向が、「兆候察知」に有効になっている。福田康夫元首相が、7月末と10月29日の2回訪 中して、習近平国家主席と会談し、これが11月10日、安倍晋三首相と習近平国家主席の日中首脳会談となって結実していた。福田康夫元首相は12月5日、 ワシントンで初会合を開いた「日米関係の将来像を検討する両国の有識者会議」に出席して、ダシュル元民主党上院院内総務らとともに共同委員長に就任、戦後 70年に当たる2015年5月にも東京都内で2回目の会合を開催し、「パシフィック・ビジョン21」と題する提言を取りまとめることで合意したという。こ れによって、日米外交関係にどんな大変化をもたらすことを期待しているのか?
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