政界再編のカギを握る若狭勝議員(若狭・細野協議の核心部分)
私はいまこの国の戦後政治は、大げさに言えば歴史的大転換期を迎えていると思っている。
その中心にある政治テーマこそ、日本の安全保障政策と憲法9条である。
いうまでもなく、このテーマは戦後の日本の政治史の最大のテーマであった。
しかし不幸な事に、この、国の根幹にかかわる一大政治テーマは、これまでこの国ではイデオロギー対立のテーマであり続けた。
つまり憲法9条は、それを守れと主張する左翼政党(共産党と社民党)が独占し、日米安保を国是とする自民党と対決してきた。
それゆえに、憲法9条と、憲法9条と一体のこの国の安全保障政策に関する論議は、ただの一度も国民的議論にはならなかった。
しかし、トランプの米国と金正恩の北朝鮮が核戦争を起こそうとしている今、待ったなしに国民はこの二つを自らの判断で決めなければいけない時に来ているのだ。
そして国民の結論はもう出ている。
安倍首相のように憲法9条改憲を急ぐことには反対だ。
しかし、共産党に政権を取らせるわけにはいかない。
これを要するに、国民は護憲を掲げた(少なくとも安倍首相のように憲法9条改憲を急がない)保守政党が出てくれば、その政党を支持するということだ。
意外に知られていないが、小池新党を任されている若狭勝議員は、あの安保法が2015年7月16日に衆院本会議で採決された時に、村上誠一郎議員と並んで本会議を欠席(棄権)した唯一の自民党議員(当時)である。
若狭議員が小池百合子を説得し、小池新党が安倍首相の9条改憲を認めない(いまは憲法9条を変える時ではない)という政党を宣言すれが、国民は一気に小池新党に傾く。
公明党も喜んでそのような小池新党を支持する。
その若狭議員が真っ先に細野議員と協議した。
細野議員は、長島昭久や渡辺善美や松沢成文などと違って、好感度の政治家だ。
若狭氏が細野氏を説得して憲法9条改憲を封印させることが出来れば、そして細野氏が政治の流れを読みとって護憲に傾けば、小池・細野新党は一気に弾みがつく。
そうなれば共産党中心の野党共闘は今度こそ終わり、この国は護憲の保守政権がながらく続くことになる。
多くの国民が望んでいるのはその事だ。
若狭勝議員と細野議員の話し合いの中心は、憲法9条と安全保障政策であるに違いない(了)