「加計の白紙撤回と10月衆院選」しかないと書いた飯島勲
メディアに10月22日解散・総選挙説が日増しに高まってきている。
その中でも、安倍首相が加計学園獣医学部新設を白紙宣言して解散・総選挙をするのではないかという説が出始めた。
そして、その加計白紙撤回説の中で、もっとも説得力のある事を書いたのが飯島勲氏だ。
発売中の週刊文春(9月7日号)の「飯島勲内閣参与の激辛インテリジェンス」で書いている。
その要旨はこうだ。
加計疑惑が続く限り支持率回復は無理だ。
加計孝太郎が安倍首相の真の友なら、首相のピンチに身を引く心があって当然だ。
一大学の学部新設と国家の命運とどっちが大事か。
同じ山口県選出でライバルの林芳正議員を文科大臣にしたのだから、あえてその林大臣が白紙撤回を宣言すればパフォーマンスとしても絶妙の仕掛けになる。
どうせ、いつ解散・総選挙をしても現有議席を増やす事は出来ない。
改憲の三分の二は失うかもしれないが、なまじ三分の二を持っているから憲法改憲の発議をやらなけりゃならなくなる。
いっそ三分の二を失って改憲より経済最優先で安定政権を続けてくれ、これが、株が大きく下がらないいまの世論の本音だ。
加計の白紙撤回と10月衆院選。これしかないぜ。
以上が飯島勲氏が言っていることだ。
見事な提言だ。
しかし、この提言のミソは、加計の白紙撤回サプライズによって議席数は、減る事は減るが、そして三分の二の議席は失うが、大きく減らない、だから安倍政権は安泰だ、というところだ。
野党はその裏をかくのだ。
安倍首相主導で加計白紙と10月選挙をやらせては飯島勲氏の思惑通りになる。
そうさせてはいけないのだ。
臨時国会が始まる前に、加計疑惑を徹底追及し、メディアが書かざるを得なくように持っていくのだ。
そして、白紙撤回しても、安倍首相の責任は免れないと世論が思う状況をつくりあげ、安倍首相が臨時国会冒頭で、やぶれかぶれ解散するしかない状況に追い込むのだ。
つまり加計白紙、10月の主導権は、安倍首相ではなく野党が握らなければいけない。
そうすれば安倍自民党は大きく議席を減らす事になる。
安倍首相は自民党の手によって引きずり降ろされる。
そうなれば、その後に起きる政界大再編の主導力さえ野党は握れる。
野党はまっさきに加計疑惑追及で共闘せよと私が言う理由が、この飯島勲氏の文春の記事の中にある。
飯島勲氏の安倍首相に対する提言の裏をかくのである(了)