土井俊邦氏の「ヘブロン―50年目の占領」は国民必見である
2017-09-19
きょう9月19日の東京新聞が「遠い共存―パレスチナ占領 半世紀」と題する特集記事を掲載している。
それは、入植という名のイスラエル人によるパレスチナ人の土地の収奪であり、それをイスラエルという国が軍隊を動員して後押ししているという、イスラエルによる公然としたパレスチナ占領である。
東京新聞の特集記事によれば、トランプ大統領や娘婿であるクシュナー氏が、その入植を個人的に財政支援してきたというから驚きだ。
このイスラエルによる入植政策が、許しがたい国際法違反であり、非人道的な不正義である事を、我々は活字を通して観念的に理解する。
しかし、もしそれを目撃したなら、到底平穏な気持ちではいられないはずだ。
私もそうだった。
実は、きのうブログで報告したアミラ・ハスの講演が始まる前に、主催者の土井俊邦氏が取材・製作・監修した最新作、「ヘブロンー50年目の占領」という、約1時間ほどのドキュメンタリー映画が上映された。
この映画は国民必読の映画だ。
もし、中東情勢に関心の低い日本国民がこの映画を見たなら、こんなひどい事がパレスチナでイスラエルの手によって行われていたのかと驚き、怒るだろう。
最近では、イラクやシリアやイスラム国の事ばかりが報じられて、その陰に隠れてパレスチナ問題は日本のメディアの関心の外に置かれてしまっているが、はやりパレスチナ問題は中東情勢の最大の不条理である。
パレスチナ問題の公平で持続的な解決が実現するまでは、中東に平和が訪れる事はない。
その私の確信をさらに強くしてくれた土井俊邦監督の最新作「ヘブロンー50年目の占領」という映画である。
この映画は、アミラ・ハスの語る言葉をさらに輝かせてくれた。
日本国民必見の映画である(了)