北海道・知床半島沖で乗員乗客26人を乗せた観光船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」が浸水した事故で、安否が分かっていない佐賀県有田町の70代男性が事故のあった23日午後、妻に「船が沈没しよるけん、今までありがとうね」と電話をしていた。男性は息子と製材所を経営し、かつては商工会の中心的存在だった。家族思いで知られ、親族らは「怖かっただろうに、あの人らしい」と涙を流した。

 「奥さんにお礼を言いたかったんだろう。優しい人だから」。男性の義弟(69)は寂しそうな表情を浮かべた。男性は地元商工会などで親しかったゴルフ仲間2人と乗船し、事故に巻き込まれたとみられる。

 男性の製材所は父から引き継いだ頃、従業員が数人規模だったが、男性の経営手腕で二十数人を雇用するまでに成長した。自身も勤めていた義弟は「仕事に厳しいが、思いやりがある。奥さん思い、家族思いで、孫のことも可愛がってくれる」と話した。

 かつては地元の西有田商工振興会で理事を務めた。男性を知る有田商工会議所の川原耕洋事務局長は「いつもにこにこしていて、みんなに慕われている。地域の発展に尽くした人だ。無事に帰ってきてほしい」と祈るように話す。

 ゴルフ仲間の男性(72)は17日にゴルフをした時、男性から「北海道に行く」と聞いていた。「しっかり者で慎重な人だから(カズ ワンが)昨年、事故を起こしていると知ったら乗船していなかったと思う。周囲もこんな事故が起きないよう対処してほしかった」と悔やんだ。【山口響、城島勇人、峰下喜之】


「板子一枚下は地獄(いたごいちまいしたはじごく).」と昔から言われています諺通りです。
海は、侮れません。
経験豊かな船頭さんは、レーダーの無い時代でもお天気と潮の流れで海の状態が、分かったそうです。
鋼鉄で、出来た船、軍艦であれ最新ミサイルに狙われたら沈みます。
 板子一枚下は地獄
意味 船乗りの仕事は、常に危険と隣合わせであるということの例え。
由来 和船の構造から。
類義語 板三寸下は地獄、一寸下は地獄、一寸の地獄