日米密約外交の第一号は安倍・トランプ初電話会談である
私は1月26日のメルマガ第67号「究極の密約会談となるに違いない安倍・トランプ首脳会談」で書いた。
安倍首相とトランプ大統領のはじめての首脳会談は、日米外交史の中でも、究極の密約会談となるに違いないと。
なぜならばトランプ大統領が安倍首相の突きつけてくる注文は日本国民にとって受け入れられない不合理、非常識なものばかりだからだ。
しかし、安倍首相にはそれを拒否する勇気も、それをかわす知恵もないからだ。
だからすべてその不合理な要求を飲まされ、それを国民にごまかすしかないと思うからだ。
戦後の日米外交史は密約の連続であった。
しかし、安倍・トランプ時代は、これまでの日米密約時代とは比べ物にならないほどの密約の連続になるに違いない。
そう私は書いた。
そして、それが見事に証明された。
日本時間できのう1月28日の未明に、初めての安倍・トランプ電話会談が行われた。
電話会談が終わったのがずれ込み、官邸の発表が遅れて今朝の朝刊に間に合わなかったと見えて、今朝の各紙はいずれも電話会談の結果を官邸が発表する前の、官邸が垂れ流した事前説明記事しか書いていない。
そして、電話会談の内容を始めて流したのが今朝の5時のNHKニュースだった。
そのニュースをNHKは6時のニュースでも繰り返した。
そこでNHKは何と報道したか。
安倍首相がトランプ大統領に語ったとされる内容ばかりだ。
そして、それは事前に官邸が流したものばかりだ。
いわく、2月10日の日米首脳会談が決まった。
冒頭に安倍首相は大統領就任の祝意を伝えた。
トランプ大統領の米国には、さらなる偉大な国に向けて尽力してもらいたい。
そのような米国との同盟を日本は強化したい。
トヨタをはじめとした日本企業は米国経済に貢献している、などなど。
そこには、トランプ大統領の発言は一切報じられていない。
こんなふざけた話はない。
我々が知りたいのはトランプ大統領が何を要求して来たかだ。
そもそも電話会談はトランプ大統領が各国首脳に求めてきたものだ。
トランプ大統領が日本に何の注文もつけなかったなどということはあり得ない。
それにもかかわらずトランプ大統領の発言が一切報じられていないということは、安倍首相が隠しているのだ。
すべては2月10日の首脳会談で判明する。
その時もまた安倍首相は隠すだろう。
しかし、さすがに首脳会談の後は共同記者会見を開かざるを得ない。
いくら安倍首相が隠そうとしても、トランプ大統領は口を滑らすだろう。
繰り返して言う。
トランプ大統領と安倍首相の日米関係は、これまで以上に密約外交の連続になる。
その密約を御用メディアは追及しようとしないだろう。
御用メディアが明らかにしなければ国民がメディアをますますボイコットするようになるだろう。
そういう不毛な時代の幕が開くことになる(了)
おしらせ。
天木直人公式ブログの読者のみなさんへ 2017.1.29
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