2011年本屋大賞にノミネートされていた第1作に続く「ビブリア古書堂」シリーズ第2弾。近所の本屋さんではプッシュしているのか、平積みどころかワゴンに出して販売されていた。1作目の感想で、一般的には偏見もあるラノベを多くの人が支持した理由は何なのかを考えてみた。それは本にまつわる人間模様がきちんと描かれてること、そして本への偏愛が込められていること。前作の最後のエピソードで、太宰治の「晩年」をめぐり危険な事件に遭遇した栞子と大輔。二人が仲直りするエピローグはいい余韻を残してくれた。
さて、この2作目は栞子が退院したので舞台はビブリア古書堂に移る。仕事を一緒にするようになった栞子と大輔。二人の距離が次第に近づいていく様子が描かれる。登場する4冊の本については、作者にまつわるトリビア的な事実が2件。古書の世界の深さを思い知らされる。それに「時計じかけのオレンジ」は、キューブリックの映画は好きだったけど原作にまつわるこの事実は知らなかった。それにしても作者は、毎回いろんなジャンルを読んでいる人だなと感心。
今回は4つのエピソードを通じて、大輔は栞子の母親にまつわる話を聞くことになり、栞子は大輔の元カノを知ることになる。本にまつわる人間模様は、前作同様に家族の関係や大事にしてきた気持ちを考えさせられるエピソードが並ぶ。娘への思いを本に託す父親、父親が大事にしていた漫画本・・・。しかしそれぞれのエピソードが解きほぐすのは、本の持ち主の抱えた謎ばかりではない。栞子と大輔にかかわる新たな事実も読者には示される。ここが見どころだ。そして二人の距離が次第に近づいていく。母屋で夕食に招かれるラストは読んでるこっちまで嬉しくなる。1作目が依頼主からの謎解きがメインだったのに、2作目は前作で張られた伏線が登場したり、何よりも栞子と大輔に関わる二重の謎解きがストーリーを面白くしている。一気に読めるラノベの手軽さも夢中にさせる要因だろう。栞子の母親の遺した本の謎・・・これからもこのシリーズから目が離せない。次回作の発売が今から楽しみ!
さて、この2作目は栞子が退院したので舞台はビブリア古書堂に移る。仕事を一緒にするようになった栞子と大輔。二人の距離が次第に近づいていく様子が描かれる。登場する4冊の本については、作者にまつわるトリビア的な事実が2件。古書の世界の深さを思い知らされる。それに「時計じかけのオレンジ」は、キューブリックの映画は好きだったけど原作にまつわるこの事実は知らなかった。それにしても作者は、毎回いろんなジャンルを読んでいる人だなと感心。
今回は4つのエピソードを通じて、大輔は栞子の母親にまつわる話を聞くことになり、栞子は大輔の元カノを知ることになる。本にまつわる人間模様は、前作同様に家族の関係や大事にしてきた気持ちを考えさせられるエピソードが並ぶ。娘への思いを本に託す父親、父親が大事にしていた漫画本・・・。しかしそれぞれのエピソードが解きほぐすのは、本の持ち主の抱えた謎ばかりではない。栞子と大輔にかかわる新たな事実も読者には示される。ここが見どころだ。そして二人の距離が次第に近づいていく。母屋で夕食に招かれるラストは読んでるこっちまで嬉しくなる。1作目が依頼主からの謎解きがメインだったのに、2作目は前作で張られた伏線が登場したり、何よりも栞子と大輔に関わる二重の謎解きがストーリーを面白くしている。一気に読めるラノベの手軽さも夢中にさせる要因だろう。栞子の母親の遺した本の謎・・・これからもこのシリーズから目が離せない。次回作の発売が今から楽しみ!
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