Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

最後の恋 MEN'S つまり、自分史上最高の恋。

2014-05-23 | 読書
映画でも小説でも、恋愛の切なさを描くうえで大切なのは距離感だ。
男女を隔てるものと言ってもいいだろう。

触れられない程の遠さ。
触れられる程の近くにいるのに触れられない切なさ。
伝えたいのに伝わらない言葉。

それらは、まるでサスペンス映画のように僕らをドキドキさせる。

「最後の恋 MEN'S」に収められた7篇にも、様々な男女の距離が綴られている。
僕がもっとも気に入ったのは、朝井リョウの「水曜日の南階段はきれい」。
卒業する最後の最後に告げるホントの気持ち。
自分自身の経験もあってか(恥)、胸に迫る。
自分が通っていた高校の中庭や彼女がいた階段が勝手に明確なイメージになってくる。

荻原浩の「エンドロールは最後まで」も、小さな嘘がひとつひとつほどかれて、
本当の相手が見えてくる過程が好きだ。

この年齢になっても、こういう小説読んでドキドキできる自分、
まだイケてる?・・・と勝手に思うのである。

最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
朝井 リョウ 石田 衣良 荻原 浩 越谷 オサム 伊坂 幸太郎

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