Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

映画クレヨンしんちゃん爆発!温泉わくわく大決戦

2020-06-20 | 映画(か行)






◾️「映画クレヨンしんちゃん 爆発、温泉わくわく大決戦」(1999年・日本)

監督=原恵一
声の出演=矢島晶子 ならはしみき 藤原啓治 こおろぎさとみ

原恵一監督作の「クレしん」は本当に映画ファンのための映画。大傑作「オトナ帝国」や「アッパレ戦国~」はやっぱりすごいけれど、この「温泉わくわく」がすごいのは大人にしか笑えない部分がとても多いことだ。

冒頭の幼稚園の先生たちが露天風呂にはいっている場面にしても、ひろしとみさえのけんかで野原家崩壊?の危機となるところにしても、温泉の精(丹波哲朗)のセリフの数々(「オレはジェームズ・ボンドとも風呂に入ったんだ」etc)にしても、温泉地のコードネームを持つおねいさんたち・・・オトナほど笑えるギャグが満載。指圧が気持ちいいという場面だって、子供じゃ笑えないだろう。

僕が何より好きなのは悪の結社YUZAME(このロゴに爆笑!)の真紅のロボットが出現し、春日部へ向かう場面。怪獣映画へのオマージュがそこにはある。迎え撃つ陸上自衛隊が怪獣映画のBGMを流しながら進撃すると、ロボット頭部のスピーカからゴジラのテーマ曲が。みんな怪獣映画が好きだったのね。しかも他人事のような首相官邸の様子、円下落のニュースが挿入されるところも楽しい、楽しい。この面白さ、ガキどもにはわかるかなぁ・・・わっかんねぇだろうなぁ・・・(このフレーズ若い世代には通じないWW)。

でも忘れてはいけない。「寅さん」なき今、日本映画界で唯一家族映画の伝統を守り続けるのが「クレしん」(言い過ぎです)。ここでもその精神はしっかり発揮されている。再び家族がひとつになるクライマックスは見どころだ。
「風呂ってのはなぁ、体をきれいにするだけじゃないゾ。心もきれいにしてくれるんだ。」
という温泉の精の台詞、なかなかグッとくる。




「クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦」 予告編


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