◼️「おとぼけオーギュスタン/Augustin」(1995年・フランス)
監督=アンヌ・フォンティーヌ
主演=ジャン・クレティアン・ジベルタンブルン ステファニー・チャン ギ・カザポンヌ
「ココ・アヴァン・シャネル」のアンヌ・フォンティーヌ監督初期の作品で、60分の中編。パートタイムで保険会社に勤務しながら、俳優業をしているオーギュスタン。彼の日常とメジャー作品のオーディションに挑む様子が描かれる。
タイトルとジャケットのデザインから、ムッシュユロ(「ぼくの伯父さん」)みたいな小洒落たコメディを期待していた。だがこれがなかなか曲者の主人公で、ケラケラ笑えるような作品ではなかった。
俳優の仕事もないのに、三枚目役は嫌、感情表現は苦手とか変な注文ばかりつける。オーディションはホテルボーイ役だからと高級ホテルで一日見習いを頼み込むが、部屋の清掃をする中国人女性に「また会いたい」とか言い寄る始末。職場では同僚の仕事ぶりを上司に悪く言って点数を稼ぐけど、女性社員には終始からかわれる。
彼は生真面目すぎる人なんだろうけど、ちょっと扱いにくいタイプ。タイトルにある"とぼけた"人でもない。本人は大真面目に物事に向き合っている。周囲と噛み合わない様子で笑わせるのが狙いだろうが、今ドキの若い世代に"イタい"と言われそうなオーギュスタンを笑いのネタにするのは、観る人によっては不快に映る気もする。
オーディション場面で相手をしたティエリー・レルミット。何を言われても大らかに対応する姿がいいね。
タイトルとジャケットのデザインから、ムッシュユロ(「ぼくの伯父さん」)みたいな小洒落たコメディを期待していた。だがこれがなかなか曲者の主人公で、ケラケラ笑えるような作品ではなかった。
俳優の仕事もないのに、三枚目役は嫌、感情表現は苦手とか変な注文ばかりつける。オーディションはホテルボーイ役だからと高級ホテルで一日見習いを頼み込むが、部屋の清掃をする中国人女性に「また会いたい」とか言い寄る始末。職場では同僚の仕事ぶりを上司に悪く言って点数を稼ぐけど、女性社員には終始からかわれる。
彼は生真面目すぎる人なんだろうけど、ちょっと扱いにくいタイプ。タイトルにある"とぼけた"人でもない。本人は大真面目に物事に向き合っている。周囲と噛み合わない様子で笑わせるのが狙いだろうが、今ドキの若い世代に"イタい"と言われそうなオーギュスタンを笑いのネタにするのは、観る人によっては不快に映る気もする。
オーディション場面で相手をしたティエリー・レルミット。何を言われても大らかに対応する姿がいいね。