麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ザ・マジックアワー

2008年07月14日 | 鑑賞
 演劇界からの出世頭(?)の一人、三谷幸喜さんが「脚本と監督」(オフィシャルHPのまま)を務める『ザ・マジックアワー』、まだまだ勢い衰えずで、僕が見た日曜4時の回(at新宿)も7割強の入りでした。
 やっぱりカップル多し。見たあと嫌なムードにならないものナ。

 作品として大いに笑えるのは勿論、「スタッフの力で映画は創られる」という強い思いも伝わる作品だったことが、演劇界の縁の下で働く者(?)の一人として心地良かったです。
それは本編の中にも溢れていたし、エンディングロールにも キャスト、スタッフの後に、引っ張っりに引っ張って、ようやく「監督 ○○××」とクレジットする方もいたりするけど・・・、とっとと、しかも四枚(他のスタッフと四人連記)であっさり出すあたりからも「みんなで創ってます」が伝わる三谷さんらしい映画になっていました(^-^)

“僕は本業が舞台なので、(中略)映画の現場という「プロ集団」に一人だけ素人感覚の人間が混ざっていることに、次第に罪悪感を覚えるようになり(中略)今回の映画を最後の監督作品にするつもり”(以上HPのご挨拶より引用)だった『ザ・マジックアワー』は、皆様CM等でもお気づきの通り、三谷組総出演のコメディ。

 いやほんと、三谷組も三谷組初参加の面々も皆楽しそうに“映画して”いて、本人も前述のHPのご挨拶で。。。“引退撤回です。ようやくスタートラインについたような気がします”と。。。言わしめるだけの傑作と言えましょう。

 ただ無理を承知で、贅沢を言わせていただければ、メインキャストを無名の役者で作れたら、もっとスゴい映画になったのにナ、と。

 奇しくも、本編で深津絵里嬢演じる高千穂マリが「いい役者はほかにも沢山いる」的な台詞を言うのだけれど・・・、いや、佐藤浩一さんはメチャクチャ良かったですよ! それはそれとして
 街の顔役とか男に密かに尽くす女とか・・・いや西田さんだって、やっぱこの手の人物やらすとグンバツだし、綾瀬さんはホンが書かれてないからその点可哀想でしたが悪くはなかった・・・そういう核となる役をブレイクしてない役者が演じきってくれたら、今もハイスコアなのですがより凄~い映画になってたヨな、と。

 いや、較べるのはオコガマシイですが、劇団だって、ついつい看板俳優ってのは意識的にでもあり、お客様の評価を受けてでもあり、出来上げっていくもので、「抜擢」はなかなか大変な作業と知ってはいるのですが…。
 コケるわけには行きませんから。
 アンサンブルで見せる我々東演も、キャスティングでは骨を折っています。

 おっと。話が逸れました。
 そんなわけで、個人的には伊吹吾郎さんの「撤収!」がお気に入りでした
 あと、劇中映画の中に登場する堀部圭亮さん演じるバンビもイケてました



コメント
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