8月13日、久しぶりに我が家に戻り、お墓参りを済ませ、お盆休みをいただいています。7月29日~8月13日までの山の報告です!
奥穂高岳から前穂高岳へ
予定が変わり、奥穂高から前穂高岳縦走に出かけてきました。9日夕方には仙台へ移動、10日早朝新幹線で大宮へ、そこからバスに乗り換え上高地へと向かいました。台風の接近で雨が激しく降り「ツアーは中止かな~?」などと考えながら、10日発売の月刊「文芸春秋」9月号特集記事『「登山ツアー」安心安全5つの心得』を読んだり、携帯の気象サイトを開いたり迷いながら、スタッフと相談して、現場主義でと、まずは上高地へ向かいました。不思議なことに徳沢園に向かう頃には雨も止み薄日がこぼれてきました。でも、すれ違う登山者の姿を見ると雨具を着た人ばかりが目立ちます。
翌日、早朝には地震ありましたが、朝から晴れ間が広がり、思わぬ好天に感謝しながら涸沢からザイテングラートを登り、穂高岳山荘に到着。天候不順で人が少ないといえ夕食は2回入れ替え、さすが人気の高い山小屋です。 8月12日は、今夏一番の晴れではないかと思うくらい青空が広がり絶好の登山日和でした。 順調に予定通りと誰もが疑わなかったのですが?何故かガイド一人だけが心配をしていました。
いろいろとツアーガイドは大変です。穂高岳山荘までも、スタッフからは、会社で決めているペースより早いと何度か注意されたりもしましたが、でも穂高には穂高を登るペースがあると思うのです。その山に見合った歩くペースがあると・・・。
早いと言われても、昨日は徳沢から穂高山荘まで8時間弱のペースこれ以上遅いと翌日のの行動にも支障が・・・。とか。
参加者の足並みが揃わずに引き返すのは、はじめてのこと、このようなこともあるのですね。
ツアー登山のガイドは難しいですね。特に難易度の高いコースほど参加者の方々の体力・歩くペースが大きく左右されます。参加者の山の経歴すらわからないまま、ツアー会社の参加基準を信頼し、短い時間に参加者の足並みを推し測ることは大変なことだなといつも感じています。見極めには、山の経験が大きく左右するのではないでしょうか。
山登りは、経験のスポーツたくさん登らないと見えないこともあるようです。先週訪ねた農鳥小屋の親父さんの端的な言葉の一つ一つ、車中で読んだ、文芸春秋9月号の『「ツアー登山」安心安全5つの心得』(岩崎元朗)の一節一節を思い出しながら、山とは一定の距離を保てば景色・花もきれいで、心地良いものだけれど、一歩危険に近寄ればやけどをするまるで“いろりの炎”のようだなと感じた明神池嘉門次小屋での夜でした。