「もの食う話」所収
百閒氏が日常の過ごし方を描いておられる。出かけるまでの
準備に4~5Hかかるので、二時三時に起きて、家人も叩き
起こしてしまうのだそうだ。
朝めしはビスケットを齧り、牛乳を飲むそうだ。冷たいのか、
温かいのかは書いてはいない。夏は冷、冬は温かな。
ⅠやLは食べやすいが、BやGのビスケットは腹がいっぱい
になって、口の中がもそもそする、という。
夜は目が冴えてしまって、眠れなくなるので、仕事はしないそ
うだ。
お腹のふくれたところで寝てしまうそうだ。
百鬼園は借金の語呂合わせだというように、借金まみれだった
そうだが、ぼくは借金というものをしたことがない。
奢ったことは限りなくあるけれど、奢られたことはほんの数回
しかない。奢られるのはあまり好きではない、親は別だが。
(読了日 2022年10・10 18:10)
(鶴岡 卓哉)