大迫力で納得・満足
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まだやってたんですか?といわれそうです。
ついに見ないで終わりそう・・・と思ったのですが、
でもどうせ見るならやはり映画館の大画面で見たほうが良い、
と思い直して見たのですが・・・。
いやはや。参りました。
やっぱり見ないと損!でしたね!
三国志は殿方にファンが多いですが、私には苦手感があったんですよ。
歴史音痴ですし。
しかもこういう登場人物の多い映画は誰が誰だかわからなく恐れもあるし
・・・とためらっていたんですね。
でも全然、そういう心配はありませんでした。
まず初めにこの当時の大まかな状況を説明してくれます。
今から1800年ほど前、西暦208年のこと。
中国は漢の時代ですが、曹操軍が勢力を拡大し、漢皇帝をもほとんど牛耳っている。
片や、大きな勢力となっているのは、劉備軍と孫権軍。
登場人物たちも、初めに登場したときだけではなく、
要所要所で再度名前を表示してくれるという親切さなので、とても良くわかりました。
こういうところでストレスを感じないというのは、
映画を見るときに意外と重要なんじゃないかと思います。
様々な登場人物がいるのですが、
この作品では孫権軍の司令官である周瑜(トニー・レオン)が主人公に据えられています。
同盟を組む劉備軍の軍師が孔明(金城武)。
やはり重要なところにはいい俳優を充てて来ますね。
すべてハイスピードカメラで撮影したというその戦闘シーンは
まさに大迫力・・・全く気が抜けません。
まあ、そういうところもさることながら、ちゃんとラブシーンもあり、
孔明の悠然と構えた微笑みと合わせて意外におちゃめな面も覗かせるなど、
エンタテイメント性もバッチリ。
周瑜の妻役の方(リン・チーリン)がすごくキレイで見とれました。
台湾のトップモデルだとか。
曹操が惑うのも無理はない・・・と。
ただ両軍が真っ向からの戦いになるというのではなくて、
作戦がモノをいうんですね。
だから兵の数が多ければいいというものでもない。
この映画中でも、いくつかの戦闘の陣形や作戦が用いられていますが、
そういったところの面白みもちゃんと盛り込んであります。
・・・でも、こういうときの兵は軍師のコマですよね。
そういうところに、やはり胸が痛んでしまう。
戦いなら当たり前なんですが、人類はこんなことばかり繰り返してきたんですねえ・・・。
と、まあ、それはさておき、ラストシーンがまた、しゃれていました。
孔明が白い鳩を放つ。
鳩は、大河にひしめくように浮かぶ敵の軍船を眼下にしながら飛び続け、
やがて、敵陣の風景を映し出す。
そこではなんと、蹴鞠のゲームなんかやってる。
サッカーによく似て、これもまたなかなかの迫力。
白い鳩はジョン・ウー監督のトレード・マークですからね。
にやりとさせられます。
そしてまた、先日見た「K-20」の映画の中でも、
金城武が白い鳩を、それはそれは大切にかわいがっている。
そんなことも思い出されまして、ほんとに楽しい仕上がりです。
さて、両陣営、戦いの準備は整った。
実は、これからが表題の「赤壁の戦い」なのですが、
ここで、思い切り期待を持たせて、「続く」です!
これは、見ないわけには行かない・・・と。
水上の戦いもまた見モノになりそうです。
今度は、公開したらすぐに見に行きます!
2008年/アメリカ・中国・日本・台湾・韓国/145分
監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、中村獅童