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聖女の救済 東野 圭吾 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |
2冊同時に刊行された「ガリレオ」シリーズの長編の方です。
ある男が自宅で毒殺される。
最も疑わしいのは、離婚を切り出されていたその妻。
しかし、その妻には鉄壁のアリバイがあった。
どのようにしてその毒物は混入されたのか・・・、これが最後まで残る最大の謎です。
湯川教授はつぶやく。
「理論的には考えられても、現実的にはありえない。これは虚数解だ・・・。」
この美人妻、綾音が執念をもってして
現実にはありえないことを成し遂げた
・・・ということなんですが、そこは確かに、うならせられるものがあります。
でも、最大の謎が毒物の混入法、
これだけで長編一冊を引っ張るにはちょっと弱い気がしてしまいました。
短篇でもよかったんじゃないかなあ・・・。
草薙刑事のほのかな恋心をサイドストーリーに据えるにしても・・・。
「容疑者X・・・」が良すぎただけに、ハードルが高くなってしまっているのかも知れません。
短編集の方は、文庫になってからにしよう・・・。
満足度★★★☆☆