無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

堆肥の切り返し(育苗土用の土ボカシ)

2017-06-28 12:53:01 | 自然菜園の技術 基本
本日、




空梅雨が続き、昨日ようやくまとまったゲリラ豪雨のような雨が1時間だけ降りました。

夜中でしたが、堆肥の切り返し前日だったので、かけてある薄地のブルーシートを剥ぎ、雨に当てて吸水させておきました。
堆肥の切り返し1回目には結構水がいる場合が多いので、乾いている表面だけでも雨を当てることができて良かったです。


表面は、40℃


7合目の中心温度は、50℃。

先週、自然菜園スクールの自然育苗タネ採りコーで、育苗土の再生として、育苗土と余った苗をきっちり計り、土ボカシとして発酵させた最初の切り返しです。

最初の切り返しは特に大切だと思っております。

最初の切り返しを、7合目で45~50℃の内に、積み込んでから7日で行うと、水分調整、切り返しなどとても楽になります。


切り返しの前に、表面に米ぬかをうっすらかけて、




切り返すと、中心は、ちょうどいい水分量で熱く発酵しており、表面あたりは菌の発酵によって真っ白く産毛立っていました。

もう少し、日にちが経っていたら、水分不足で、発酵が止まるか、過発酵で焼け堆肥になる一歩手前だったので、そうなる前の理想的な切り返しのタイミングだったようです。


水分不足が始まっている場所に、水をかけてあげます。




切り返して発酵が止まっている水不足の場所にも水をたっぷりかけてあげてから、


堆肥の発酵の偏りをなくすようによく混ぜながら、隣に切り返し積み直します。


富士山型に積み上げます。


切り返しは同じ場所で行わないのが基本です。

元々切り返す前のところは、一番下に敷いたモミガラの層が見えています。


切り返し前

切り返し後

右から左に移動しました。


元々あった場所は、腐敗しないように、クン炭などをで覆っておき、乾燥させておくと、今度の切り返しの際に重宝します。

一度堆肥を造っている場所を腐敗させてしまうと、二度と良質な堆肥が仕込めなくなるので、気を使うところです。


♯1100の薄地の通気性のあるブルーシートをかけて完成です。

表面の温度計で、次の切り返しを予想できるようにしておき、再発酵を待ちます。


雨の多い時期なので、雨が多い日は、さらに、写真のように厚地の♯3000ブルーシートで覆い、水がしみこまない、下に溜まらないようにします。


今回は、タイヤの上に厚地のブルーシートをかけて、まさに富士山といった感じに、薄地のブルーシートの上にふんわり厚地のブルーシートで、急な大雨に備える梅雨バージョンをやってみました。

梅雨を味方につけると、ほどよい気温と雨水で、発酵が促されますが、
梅雨は敵にまわりやすく、そうなると腐敗、虫が卵を産みに来てしまいます。

この時期から育苗土を仕込むことができると、来年に間に合うので助かります。



2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

7/5(水)― 梅雨の草対策、夏野菜の種まき、ニンジンの種まき
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
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どんどん良くなる持続可能な無農薬・菜園プランについて

2016-12-15 01:25:51 | 自然菜園の技術 基本
本日、の予報。


昨日学研プラスさんから朗報が届きました。
皆様のお蔭で、『1㎡からはじめる自然菜園 』(学研プラス)5刷(累計15,500部)となりました。

この本は、初めての方や狭い畑の方でもすぐに実践でき、勉強をされ、実践している方からすると魔法のような切り口でご紹介できればと、
「野菜だより」(学研)さんの連載を1冊にまとめた本だけに、正直嬉しい限りです。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

この本が生まれたのは「自然菜園スクール」の入門コースでした。
月に1度の半日の学びで、すべての無農薬栽培のエッセンスを学びのはほぼ不可能でした。

この20年間の自然農法の学びや教えを凝縮して、伝えるのは難しい限りです。

そこで、今までとは色々な意味で、アプローチの仕方を変えてお伝えできるようになった方法を圧縮したのがこの本です。
なぜ、1~2㎡で3種類以上の野菜が連続栽培できるかを語ろうと思ったら、1年以上の教室が必要です。

その秘密は、菜園プランにあります。
今回は、その菜園プランについてご紹介したいと思います。



昨日、NHK出版さんの「やさいの時間」の見本誌が届きました。

この一年間の連載もあと3回で終了です。
「やさいの時間」はNHKテレビのテキストとして全国発売されています。
もちろん、私はテレビには出ておりませんが、この雑誌テキストに1年間連載させていただきました。

その内容テーマは、ずばり「根と草」です。


今回は、菜園プランの秘密について、初めて誌面でお伝えする内容になっているので、ちょっと難しい記述はございますが、是非参考にしていただけばと思います。

通常の菜園プランは、農家さんの輪作プランの応用といった内容が多く、連作障害や病虫害を避け、肥料の使いまわしを基本とし、どんどん野菜を輪作(ローテンション)で育てていく方法です。

ところが、この通常プランでは、2つの障害があります。

①農家さんのように広い農地や単作で育てる場合など3~5年単位で、単作(一つの畑に1つの野菜)で輪作(ローテーション)で育てるのはいいのですが、
少量多品目を狭い畑で育てる場合は、どうしても相性の悪い組み合わせや、連作障害など回避しながら、毎年同じ野菜を育てるのは困難になります。

②また、化学肥料のように、即効性があり、残留養分がほとんどなくなるような、農薬・化学肥料栽培であれば、
毎年耕して、リセットでき、施肥設計できるため従来の菜園プランが機能します。

ところが、無農薬・無化学肥料で栽培すると、有機物が数年にわたり残留し、じわじわ効くので、このプランでは、養分計算が合いにくくなります。




そこで、農薬・化学肥料を使わない、少量多品目の家庭菜園だからこそ役立つ菜園プランはないかと研究してきた結果、
草マルチしながら、果菜類⇒葉菜類⇒根菜類という「果⇒葉⇒根(かようこん)」プランが生まれました。


つまり、2年で戻って来て同じ野菜が育てられる究極の菜園プランになります。

その上、病虫害、連作障害を年々軽減できる工夫も盛り込まれているため、
年々、野菜が農薬を使用しなくても育ちやすくなるのも家庭菜園のための工夫です。


次の見開きのページには、その具体的なプランの仕方、

2年に一度なので、2か所で同じプランを育てることで、毎年同じ野菜を同じだけの量育てることができる工夫の仕方なども紹介されております。

また、最新の自然菜園の畝立ての仕方もご紹介しているので、これから自然に菜園を育てたい方は、畝立てにお役立て下さい。


私が一番得意なのが、菜園プランというのもありますが、
少量多品目の野菜を無農薬・無化学肥料で育てる場合、菜園プランが一番大切になってくると思います。
プラン次第では、年々育てやすく、美味しくなりますが、そうでなくなることも多いのが家庭菜園の問題だと思っております。

せっかく、キャベツを植えても、数年前に植えたジャガイモが隣に生えてきたら、まず結球しなくなるほどだからです。

土作りも、栽培技術も大切ですが、それ以上に菜園プランが一番大切かも知れいくらいの課題です。

是非、工夫して自分の菜園ライフと風土にぴったりの菜園プランを作る参考にしてみてください。


2017年の自然菜園スクールの募集は、12月末にはホームページで行えればと思っております。
来年は、新しい自給稲作コースの増設、自然菜園実践コースのバージョンアップなどお楽しみに~。
自然菜園スクール安曇野校の3月は、菜園プランと緑肥mix蒔きになります。


ちなみに、1月からの城山公民館講座も3回に分けて菜園プランをご紹介します。お楽しみに~


2016年内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

来月新年一回目は1/11(水)は、18:30~長野市城山公民館で自然菜園講座です。
※1月は、いつもの第1水曜日ではなく、第2水曜日なのでご注意ください。

来年度の新春「これならできる!自然菜園入門講座~春準備編~」
1/11(水)-病虫害に負けない無農薬栽培の土づくり
2/3(水)-菜園プラン① 連作障害の出ないプランの立て方
3/2(水)-菜園プラン② 菜園プランを強化する

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「ふかふかの土」とは? できること、やってはいけないこと

2015-08-15 23:42:30 | 自然菜園の技術 基本
本日、

前回のブログのコメント欄の質問に、「ふかふかな土に仕上げていくコツや今後の方法などアドバイス頂ければと思います」とご質問がありました。
コメント欄では収まらない内容でしたので、ブログの方で私なりの考えや方法についてご紹介してみたいと思います。

1)「ふかふかの土」の正体は?
2)「ふかふかの土」でない場合とは?
3)「ふかふかの土」でない土のつくり方は?
4)「ふかふかの土」にもいろいろな種類がある
5)簡単に「ふかふかの土」にする方法


1)「ふかふかの土」の正体は?

野菜が良く育つ土は、ふかふかです。逆にカチカチの土では野菜の根は良く張ることができず、養分水分、そして酸素を吸収することが難しものです。

Q.よく講座で質問するのですが、人間にとって一番大切なものは、なんですか?

A.「食べ物、水、恋人」も大切ですが、空気(酸素)がもっとも優先順位が高いものです。


酸素がなければ、ものの数分で、死んでしまうのは、人だけでなく、野菜の葉や根も一緒です。

特に、土の中にある根は、酸素が大好きですが、光や乾燥に弱いので、土から顔を出して空気を吸うことができません。

根が、空気が好きな証拠に、野菜の苗のポットを外すと、穴のそばやポットと接している場所、つまり一番空気が吸える場所に根を張っています。
それくらい野菜は空気が好きです。

そのため、プランターや観葉植物に水をやり過ぎたり、皿に水を貯めておくと、根が酸欠で根ぐされを起こして枯れてしまうほどです。

そのため、野菜が良く育つ土は、空気を含み、水を蓄え、養分を保持できる、「ふかふかのしっとりの肥沃な土」が大好きです。

プランターなど容器で、生き物もいない状態で、野菜を育てるためには、「ふかふかのしっとりの肥沃な土」は、赤玉土・ピートモス・鹿沼土・バーミュキュライト・堆肥(化学肥料)などで人工的に物理的につくりますが、

畑や菜園では、それらのものがなくても「ふかふかの土」は、土の生き物、例えばミミズやヤスデなど大型の土壌生物や、バクテリアや菌など目に見えない微生物によってつくられます。
その土の生き物が作ってくれた土と腐植を結びつけたいわゆる「団粒化された土」(団粒構造を持つ土)がふかふかの土の正体になります


詳しくは拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)のp8~11をご参照ください。


2)「ふかふかの土」でない場合とは?

「ふかふかの土」=「団粒構造が発達した土」でない場合とは、単にカチカチなだけでなく、雨が降れば、土の構造が壊れやすく、水たまりができやすいものです。
また、乾燥しやすく、乾燥すればガチガチになりやすく、野菜が天気に左右されやすくなります。

そのような、団粒構造が発達していない土は、「水持ちが悪く、水はけが悪く、養分も抜けやすく、供給しにくい」ため、生育もいまいちなことも特徴です。

逆にいえば、団粒構造が発達した「ふかふかの土」は、「水持ちが良く、水はけも良く、養分も保持されやすく、供給も順調」に行われるため、野菜の生育はよく、味も良くなってきます


3)「ふかふかの土」でない土のつくり方は?

「ふかふかでない土」=団粒構造が発達していない土は、
①踏み固めた
②土の生き物が少ない、
③土の生き物が働きにくい
④土の生き物が住みにくい(乾燥や紫外線にされされている)
⑤農薬・化学肥料の使い過ぎで、土の生き物がダメージを受けやすい
⑥水が溜まりやすく、いつも加湿すぎる
⑦野菜や草が生えていない
⑧土の生き物のエサがない
⑨酸性が強かったり、アルカリ性が強かったり
⑩腐植がない

つまり、「ふかふかの土」=「団粒構造が発達した土」はその逆ということ。


4)「ふかふかの土」にもいろいろな種類がある

①一時的にふかふかの土
耕したり、山土など客土した場合に見られる一時的にふかふかの状態にしたもの

これらは、一時的にふかふかであるが、土の構造がもろく、団粒構造が発達したわけでないので、すぐに乾燥しやすく、雨が降るごとに、土が硬くなってきやすい。

②堆肥などを入れて、耕した場合
この場合は、一時的に土の構造が団粒化が促進され、団粒構造が発達するが、その後、発達よりも停滞、崩壊されやすく、だんだん疲弊してくるため、定期的に堆肥などを投入する必要がある。


この場合注意したいのが、堆肥の質と堆肥の投入の仕方と堆肥の養分。




これは、うちの自然堆肥(落ち葉堆肥)です。
チョコレート色で、堆肥の腐敗実験(上の瓶右)をした結果、無臭に近い森の臭いがしたため、完熟堆肥であり、腐植や腐植の元を多く含み、土の団粒構造の発達に貢献してくれそうな堆肥。

堆肥の腐敗実験をして、悪臭や腐敗臭がする、未熟もしくは腐敗した堆肥を投入すると、腐敗菌が繁殖しやすく、根も病気がちになったり、病虫害が増えたりするため、団粒構造が発達するかもしれないが、野菜が育ちにくくなるので、使用を避けたい堆肥。

また、堆肥を深く10㎝以上深く投入すると、微生物は酸欠になり、活動しにくくなり、逆に堆肥を散布してすぐに浅く鋤き込まずに放置すると、乾燥や紫外線によって、堆肥の住む微生物が死んだり休眠に入ってしまい効果が半減しやすい。

また、カリウム過剰の畑に、カリウムを多く含む牛フン堆肥などを入れると、カリウムの過剰害としては、拮抗作用によるカルシウム、マグネシウムがかえって吸えない欠乏症がでやすくなったり、
鶏糞堆肥と書いてあっても、実際には乾燥鶏糞のみで、未発酵状態で、堆肥というより化学肥料並みのチッソを置く含む肥料であり、土の団粒化は促進しずらいものだったり、
堆肥であれば何でもよいわけでもない。
畑の状態や育てつ作物によって、どのような養分を多く含む材料を使っているか吟味することが大切です。

③長期的に土の生き物が住みやすく、働きやすく、エサもある状況

この場合、土の生き物が絶えず活動=生命の営みを繰り返すので、自然に土が団粒化が促進され、年々土が良くなっていく、つまり、どんどん「ふかふかの土」になっていく仕組みを持っている畑といえる。

例えば、自然農などに見られる不耕起(自然耕)の畑の場合、機械や鍬で耕されることがないため、生き物が安定的に住め、作物を育てながら草を刈っていく際に、根菜以外の根は土から抜かないため、土の中は絶えず根を張り、根が枯れて土に帰っていくまさに土の生き物にとってゆりかごであり、墓場であり、土はどんどん腐植に富み、土の団粒化は促進されていく。


5)簡単に「ふかふかの土」にする方法
ここで勘違いしてほしくないのは、耕さなければいいわけではなく、土の生き物が住みやすい環境が維持され、促進されていることが大切なのです。

つまり、耕さない≠自然耕

耕さないことよりも、自然に耕される=生き物が住んでくれ、生命の営みをつづけられる環境づくり





野菜があり、根は抜かず、刈った草は株元に敷かれていき、時に雨が降らない期間が多ければ、草マルチが重ねられ、水をたっぷり注がれ、生き物が安定して生きていける環境が守られること。
また、土の生き物が少ない場合、良質な完熟堆肥を浅く鋤き込み野菜を育て、刈ったばかりの草を草マルチにし、その上から土の生き物のエサとして、米ぬかを最低限補い、生き物が増えるきっかけを作り育てる。
そうすることによって、野菜の根は乾燥から守られ、草マルチの下は、安定して生き物が住みやすい酸素の多い乾燥しずらい環境ができ、結果「ふかふかの土」団粒構造が発達していく。


コンパニオンプランツやその地域風土、季節に合った野菜を混植することによって、さまざまな野菜の根の働きや複雑な環境ができ、多種多様な生き物が生息できる場が生まれる


また、刈って敷く草がなければ、緑肥作物などを育て、その草を刈って、草マルチの材料にしたり、

緑肥作物の中でもマメ科のものは、根に根粒菌や菌根菌など菌を寄生させ、土を肥やしたり、
イネ科のものは、土を根で、葉で両方で団粒化を促進してくれる。

簡単にいえば、野菜を育てながら、その株元に、刈った草を敷く、草マルチをすると、自然とそこに土の生き物が増え、自然と耕され、草マルチが腐植になり、乾燥を防ぎ、土がどんどん団粒化され、団粒構造が発達していき、土がどんどん「ふかふかの土」に変えられており。
やったことといえば、野菜の株元に草を敷く。それだけで、草が自然と堆肥になり、土が団粒化していく。


堆肥造りはとても大変で、技術が必要で、時間も場所も材料も必要。

野菜が良く育たない場合や、土の生き物がいない、少ない、単純な場合は、自然堆肥をクラツキしたり、浅く投入して、最低限の野菜が育つ環境、土の生き物を導入してくるには最適だが、手間がかかる。

野菜に草マルチするだけで、堆肥ができ、土がフカフカになっていく。
ポイントは、野菜の株元に刈った草を敷きながら、野菜をしっかり育てること。

ただ、草を刈って敷いただけでは、その効果は半減化する。

土は自然に良くなっていく、それを邪魔しないこと。きっかけをつくって、守ってあげること。
とてもシンプル。
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タマネギの自家採種③タマネギの苗床へ播種する

2013-09-03 14:45:22 | 自然菜園の技術 基本
本日、時々


自家製モミガラ堆肥です。

自然菜園を始めたばかりの菜園なので、タマネギの苗床には2週間前に、クン炭と共に浅くすき込んで土に馴染ませておきます。

タマネギは、土質によっては、自然菜園で最も難しい野菜の一つ。
中でも、タネから苗を育て、植え付けまでが最も難しいものです。

そこで、今回は粘土の強いとても重く痩せていてスギナがよく生える場所だったので、前もって土づくりをしタマネギが育つ苗床を準備しておきました。



前回ご紹介した自家採種したタマネギの種子です。
タネは播かれてはじめて新しい命を芽ぶきます。

冷蔵庫から出して、これから苗床にタネを播きます。




タマネギのタネは小さく、深く植えると発芽できず、浅いと抜けやすく
5mmの溝をつくり、鎮圧しておくのに、角材を使って押しつけるように溝を作ると便利です。




小さなタネを丁寧に5mm間隔になるようにひねりながらタネを降ろしていきます。




溝が乾く前に、深いところの土をタネの大きさの2~3倍の厚みで土をかけ、




火山灰土ではなく、重い粘土質の土なので軽く足で鎮圧していきます。

鎮圧することで、無水でもしっかり発芽できるようになります。




鎮圧後、モミガラを被覆します。

モミガラでも草でもいいのですが、草がない時や、粘土が強い場合は、モミガラが手に入り易ければ草マルチの代わりに利用できます。


また、ネギ類の苗床の場合、モミガラだとネギ以外の草が発見しやすく、草もしっかり押さえられやすいので重宝です。

ただし、屑米・米ぬかなど混ざっていると鳥などに狙われやすいので、季節や地域によっては、鳥よけの糸を張る必要があります。

草マルチももモミガラマルチも土に敷いておくことで時間をかけ自然に土に馴染んでいくので、固かった粘土に有機物が分解され、団粒化するきっかけになると、硬かった粘土質も年々柔らかくフカフカになってきます。

10日前後でタマネギが無事発芽してくれたらいいなーと思います。
それまでは、ただ待つばかり。

発芽してきたら、ネギの場合には不要な、水やりなどの補いが待ってきます。


9月の『これならできる!自然菜園入門講座』
9/4(水)長野(昼:メルパルク教室、夜:城山公民館教室)
9/11(水)松本(NHKカルチャーi-City松本教室)
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水やりに関して 

2013-07-12 08:56:48 | 自然菜園の技術 基本
本日、

いつもありがとうございます。竹内孝功です。

自然農の菜園をコンサルした際に、水やりをしないのが基本だけれども、水をあげないと枯れてしまいそうというご質問、相談があり、以下の文を書きました。

熱い中、熱中症のならないよう気をつけながら、以下の水やりについて一読いただき、参考にしてみてください。


【水やりに関して補足説明】

1)「水やりは基本的に必要ないように育てる」。が基本です。
では実際に、水やりが必要ない用にどのように育てるかは、以下の点が重要です。

「無暗に水やりをしない。」
へたに水やりをすると、水をあげないと育たない、根がみずのあげた場所にしか育たず、適当に水やりをすると、かえって根が浅く、枯れやすい根になるか、あげた場所にしか根が行かず、根性無しになってしまいます。

そのため、7~10日の間に、水が全く降らない異常気象や野菜が枯れてきたときなどは、株元の草刈りをし草マルチを厚くしてから、夕立のごとく1つの作物にバケツ半~1杯ほどたっぷりと3回に分けて深く深くしみこませ、根を深く張れるようにします。

「野菜の生長に合わせて株下の草を刈り、草マルチを徹底する」
どんなに丁寧に水をあげても、所詮人知の為すこと。野菜の根が育つには、適切な保湿と一定の空気量、つまり水分50~60%の土が最適。

みずやりでは、一時的な補いに過ぎない。そこで、野菜の生長に合わせて(外葉の真下に根が来ている)、株元の草を刈り、それを草マルチにすることがもっとも、野菜の根を深く、たくましく育てます。水をあげなくても育つ根を育てる基本です。

「草マルチを厚くする、必要があれば米ぬかなど補う」
野菜の育ちにくい畑は特にそうですが、生き物が単純化していたため、ミミズやヤスデなどが乏しく腐植や団粒構造が発達していないため、根を育てる水や養分などの持続力がとても乏しいものがあり、時に水やりをしないと最低限の生命も維持できない状況があります。

亡骸の層はいきなりはできませんし、毎日の営みの中で確実に育つものでもあります、現時点では、せっかく集まった生き物や野菜や草の根に水分や米ぬかを補って現状維持しながら野菜を育ててもらっておりますが、

本来は、水も米ぬかも草と野菜を同時に育て、生き物を増やし、それらが亡骸の層として数年後には、水やりも米ぬかさえも要らない自然農を本格化できる畑にするために、何よりも大切なのは、草マルチです。
 
 亡骸の層は、草マルチだけでなくそこに生き物が集まり、野菜の根が張ってこそできます。
いわば、里山の樹の下に落ち葉(草)が何年にもわたり重なり落ち葉の層(草マルチ)され、菌糸やカブトムシの幼虫が落ち葉の層を食べ、分解し、腐植(亡骸の層)となり、巨木を自然に育てます。

 野菜の育ちにくい畑の場合、野菜を育てるのであれば、野菜の株下に草を刈って敷いても生き物が集まりにくく、そのきっかけとして生き物に餌を撒く感覚で、米ぬかなど草マルチの上から補って、亡骸の層を積極的に作っていく必要があります。

 草マルチを重ねいくと、亡骸の層ができてきます。そうすると、土は腐植が多くなり、団粒化してきます。
この団粒化した土が、発達すると拙著にもあるようにマクロ団粒構造※p10参照になると、水やりも不要になってきます。
今年のためには、水やりも必要ですが、来年以降のためであれば草マルチが今から必要です。

「自然に耐えたものから自家採種」
→厳しい環境に耐えて生き抜いた美味しい野菜から自家採種することで、その環境に合った野菜のタネが採れます。
 毎年刈ってくるタネは、違う環境で、化学肥料や農薬、水を駆使し、自然農に向いているものはほとんどございません。

結論
つまり、水をあげないことで、根が深く張れる野菜が育つ。そのためには、野菜の生長に合わせ、株元の草を刈って敷いて草マルチし、その根の働きをサポートします。
そのことで同時に、草マルチの層が厚くなり、生き物が集まり、亡骸の層が重なります。そして育った野菜からタネを自家採種してどんどん自然に育つ環境を整えながら同時に野菜そのものも進化してもらいます。

しかし、野菜そのものが育たない場合、刈って敷く草も育たない場合、もしくは刈って敷いた草を分解する生き物が単純化している場合は、水やりや米ぬか、緑肥作物など補ってあげないと、野菜が育たず、亡骸の層もできず、種も自家採種できず、自然に育つ営み自身が育たないので、結局毎年育たないことが続きます。


★「近視的に水やりをする」のは、「砂漠に水を運び野菜を育てること」に似ています。
☆「将来を見据えて、草と野菜を共に育て、その草を刈って敷くこと」で、「砂漠を緑化し、オアシスに変え、周囲もオアシスを広げていく」ような水やりをはじめ補いを行うこともできます。

自然は正直なので数年後に結果が出ます。

自然農のいう自然の営みの中で、食べ物を育てることは、都会という砂漠を緑化しオアシスにし、持続可能な里山を育てることに似ています。
自然農は、農作業そのものだけにあるのではなく、自然をどう捉え、自然に生かされる人としてどう生きるのか生き方そのものが問われます。

今日のために水を撒きますか?

未来のために今できることはなんですか?



7/14(日)穂高養生園で行われる自然菜園の入門体験講座
持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~

●日程:全8回 第2または第1日曜日(13時~17時)
7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月3日
●参加費:単発参加 1回3600円(税込)※ワーク参加費、温泉入浴込み
     全8回参加 26000円(税込)
●夕食を追加する場合:上記の参加費+2100円(税込)
※上記の料金には宿泊費は含みません。
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ユリ科の活用(自然菜園への近道)

2013-07-08 09:39:21 | 自然菜園の技術 基本
本日、




関東甲信地区では、15日も早い梅雨明け宣言が出たそうで、
ただでさえ梅雨が遅れ、空梅雨からはじまった梅雨入りでしたので、周囲の草の力も借りて草マルチをしっかり重ねて暑すぎる夏に備えようと思います。

先週撒いた自然ボカシ(土着菌で造ったボカシ※造り方は拙著参照)を草マルチでサンドしておいたら、
早くも放線菌など目に見える菌糸で分解が始まっておりました。

まだ自然菜園に切り替えて間もない、元化学肥料・農薬使用の畑や、非農地の庭だったところでは在来の動植物が少なく、
多様性に富んでいない場合は、米ぬかと草マルチだけですと、なかなか分解者が少ないせいか野菜が育ちにくく、
野菜が育たないと、土も育たないので、また来年も野菜が育ちにくくなる傾向があります。

そのため、初期や病気が出る菜園では、酵母菌や乳酸菌を主体に発酵しただろう自然ボカシ
人でいえば、大豆・牛乳が消化しにくいので、納豆菌・麹菌・乳酸菌で発酵させた、味噌・醤油・どぶろく・麹・ヨーグルトである

自然ボカシを大地に撒き、草マルチを重ね、野菜や土着菌、草が共存できる多様性な菜園のお手伝いをします。

自然菜園を続けていくと、この自然ボカシも余分なものになるので、それまでは野菜や草の様子を見ながら活用します。




自然ボカシの御蔭か、ニンニクも素直に育ち、一番大きくて育ちが素直そうなものを自家採種に当て調整しました。

調整した後の茎や葉は、


基本は、生えていたところに戻す様に草マルチの上から配ります。
ニンニクの葉には虫除けの効果もあるので、一部ニンニクを植えていなかった虫が来やすい根元に撒いてもいいでしょう。

ニンニク、ネギ、タマネギといったユリ科の野菜は、ナス科・ウリ科のコンパニオンプランツとしても有名ですが、
実は、自然菜園の近道でもあります。

ユリ科の野菜を前作で育てて、草マルチをしておくと、次の年にナス科・ウリ科夏野菜の生育がうまくいきます。
そして夏野菜を草マルチをしながら育てると、またユリ科だけでなく、他の春秋野菜が素直に育つようになります。

つまり、ユリ科野菜を前もって育てておくと不思議と野菜が素直に育つきっかけになるようです。
ユリ科の野菜は、全くの痩せ地では大きく成れないと、効果は半減しますし、草負けしやすい傾向があるので、
ステージ0~1の場合は、様子を見ながら前もって自然堆肥を施し、草を刈って草マルチを自然ボカシと共に重ねていくといいでしょう。




ユリ科の中でも一番重宝するのが、九条ネギなどの葉ネギです。
今回は、長雨でぐっしょり濡れてしまったため、いつも以上にカビが生えないように日陰干しにすることにしました。

九条ネギは、関西など西の方で主流のネギで、関東の根深ネギなどと異なり、土寄せする必要がなく、
土寄せしても白い部分も食べれる、グルメネギです。

ユリ科野菜の中でも、育てやすくもっとも土を育てる傾向が強いネギ。
土寄せを必要とせず、分けつして増えるので、増えた分はどんどんコンパニオンプランツや土づくりも兼ねて前作として、
相性が悪い野菜(エダマメなど)を避けてどこにでも植えておくと重宝します。

自然菜園では、連作と輪作を野菜別に取り入れ、野菜を育てることで、一層野菜が素直に育つように菜園プランを立てます。
それらのプランは、リレー栽培といって相性の良い組み合わせを混植し、草が生える暇がないほどに土を休ませずにどんどんリレーのように栽培していくのも秘訣です。

早く自然に育てればいいというものではないのですが、
食べ物が自給できつつ、土も育っていくのであればそのために智慧を搾り、実際にやってみて様子を観察しながら自然に育つ工夫を取り入れていくのは愉しいと思います。

写真の菜園はまだ3年目ですが、いまだかつてないほど素直に自然菜園に移行中です。
野菜が素直に育ってくれることは嬉しい限りです。

7/14(日)穂高養生園で行われる自然菜園の入門体験講座
持続可能な自然菜園入門講座~畑と田んぼからはじまる食卓~

●日程:全8回 第2または第1日曜日(13時~17時)
7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月3日
●参加費:単発参加 1回3600円(税込)※ワーク参加費、温泉入浴込み
     全8回参加 26000円(税込)
●夕食を追加する場合:上記の参加費+2100円(税込)
※上記の料金には宿泊費は含みません。
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自然菜園の育て方【3年目の梅雨】

2013-07-04 21:39:06 | 自然菜園の技術 基本
本日、

一昨日は長野市のカルチャーセンターで「これならできる!自然菜園入門」講座を行ってきました。

季節は梅雨、自然菜園では一つの節目と言いますか、一番大切な季節です。
この梅雨を活かせるかどうかで、自然菜園のステージアップが順調にいくかが決まるからです。

梅雨時期は、野菜も生長しますが、草も大きくなる季節、
野菜と草が共存できるようになるのか、草負けし、野菜が育ちにくくなる菜園になってしまうかの瀬戸際です。


放任したら、草畑。
草を刈って野菜の株元に草マルチしたりとお世話したら、自然菜園。



現在、長野市で自然菜園を新園し、新たな試みをしております。
どんな試みかというと、化学肥料・農薬を使って野菜を栽培していた畑(ステージ1)を3年で、
ステージ3の草が生える自然菜園に育ててみようという試みです。

土のステージとは、拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)でご紹介した、
草の生え方で、どんな野菜が合っているのかが分かる土と野菜の相性などの目安です。

今までの経緯
1)3年前まで、化学肥料・農薬を使って野菜を育てていた畑でした。

2)2年前、乾くと非常に固くなる粘土質で、支柱を挿しても固くて深く入らない畑で、
  スギナが生えるような痩せ地の印象が強い畑でしたので、1㎡あたり3ℓの自然堆肥(自家製落葉堆肥)とクン炭を1ℓ混ぜてから、1ヶ月後の9月にエンバク、ライムギ、クリムソンクローバーなどの緑肥作物の種を混播して育てました。

3)去年、エンバクは背が低く30㎝程度、ライムギに至っては1m以下の生長しかせず、
  蒔いた緑肥作物よりもスギナの方が多いくらいでしたので、改めて自然堆肥を2ℓと米ぬかと油粕を混ぜたものを100g混ぜながら畝を立てをし、通路に緑肥ミックスを2条播きしました。家から遠いことと草が余りなかったので、菜園全体に草抑えに稲ワラを敷きつめて置きました。


4)今年に入り、野生化したエンバクを刈り敷きながら、春野菜を育て、育つ野菜(ネギ・タマネギ・ニンニク)、育ちにくい野菜(キャベツ・レタス)の中、夏野菜(キュウリ・ナス・トマト・トウモロコシなど)を6月上旬に植えました。


先月こぼれて野生化したエンバクが余りに立派だったことと、まだまだ土を耕してもらい団粒化してほしかったので、
穂をつけ始めたエンバクをそのままにしておいたので、畑の野菜の株元以外は実(種)をつけたエンバクがぎっしりでした。


タマネギ跡地でリレー栽培していたトウモロコシとカボチャ畝

2種類のニンニクに挟まれながらリレー栽培しているナスなどのナス科の畝


まずは、ニンニクのわきに有ったエンバクを刈り敷き、
ナスなどナス科野菜に支柱を立てました。


ニンニクを収穫する前の、ナスとニンニク。


収穫したニンニク。


ナス科野菜の食用ホウズキは、収穫後ニンニクの不要な葉も敷きます。

草マルチ+ニンニクの葉で、虫除け力?アップです。




タマネギの種子の自家採種の様子です。

塔だったタマネギのネギ坊主の花が満開です。


ナス科の野菜は、収穫が7月末~10月の初霜までなので、
収穫期が長いので、梅雨で伸びた周囲の草も株元の草マルチに加え、米ぬかと油粕を補ってから草マルチを厚く敷くことで、
まだまだ伸びる野菜の根を応援してあげます。


キュウリも遅くなってしまった支柱を立てて誘引してあげ、
ナス科野菜同様、草マルチを厚くしてあげます。


トウモロコシとカボチャ畝もエンバクを刈って敷いてから、草マルチを厚くし、
風通しをよくし、光がたっぷり当るようにすっきりしました。


草刈り前

草刈り後です。

エンバク畑と思うほど、野生化したエンバクが茂っていたのを刈って敷いたため、かなりすっきりしました。

月に1~2日しか面倒が見られない菜園ですが、野菜が自然に育つ菜園になるために極力無理をせず、
緑肥作物中心に自然に自然菜園に移行できるように工夫してきました。

3年経って初めてまだまだ貧弱ですが、ポツポツと数か所土のステージ3のハコベが生えている場所が出てきました。
今年の栽培で、来年の春からは、ハコベが全面を覆うくらい精力的に生えてくる菜園になってくれるのではと思っております。

陶芸ができそうなくらい粘土が強く、すぐに乾いてガチガチでゴツゴツニなるか、
雨が降ると土がベチョベチョになってしまうような田んぼのような土で痩せていた最初から恵まれた畑ではなかっただけに、
3年目に無事夏野菜が素直に育ってくれそうで嬉しいものです。

まだまだ、自然にというには駆け出しですが、今後も野菜の根性を鍛え、野菜が自然に美味しく育ってくれる菜園になるように、
できるだけやり過ぎないように、でもポイントを外さずに野良仕事を続けていきたいと思います。

「初心忘れるべからず」十代ではじめた自然菜園。
今でも初めての菜園を思い出し、今こうして自然に向き合いながら野菜を育てられていることに感謝・感激です。

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Azumino自給農スクール4月(自然菜園実践コース)通路の緑肥・春の種まき&定植

2013-04-28 06:56:16 | 自然菜園の技術 基本
本日、の予報。


昨日は、Azumino自給農スクール自然菜園実践コースでした。

いろいろな講座がありますが、いつも月末で、その月の内容をお伝えする最後になるのが、寒さの残るAzumino自給農スクール。
今回は、自然菜園の畝立て&通路の緑肥ミックスを播きなどをしました。




緑肥作物とは、牧草をはじめ土を改良してくれる自然菜園導入に一役買ってくれる力強い助っ人です。

イネ科のエンバク、ライムギ、イタリアンライグラス、
マメ科のクリムソンクローバーに、アカクローバーなど、
用途や、気候風土を加味し4種類以上の緑肥作物をミックスし、その場にあった緑肥作物が生えてくれる用にすることがポイントです。




この教室では、自然菜園のはじめ方から、継続の仕方まで学ぶために、春は耕した畑からはじめ方、
秋は耕さない自然耕まで学ぶことができます。

今回は、火山灰土を活かした畝立て、といっても耕したばかりの畑に線を引き、
その線の上を綱渡りするだけで通路と畝ができます。

※火山灰土は乾燥しやすく飛散しやすいため、通常平畝です。つまり畝立てをしないため、通路を踏み固めるだけで畝が完了です。


通路の真ん中に、緑肥ミックスを条で播いていきます。


1年後には、この畑のように通路に緑肥ミックスが1列に生えて毎年生えるようになります。


今回は、桜が満開を過ぎ、ちり始めた春の安曇野の菜園に、
ジャガイモ、エンドウ、ソラマメ、レタス、ネギを植え付けし、
春の種まきを行いました。


今年のデモンストレーション用の区画です。

本科生と同様30㎡ちょっとの区画にサンプルで私がやって参加者の皆さんに観ていただきます。


キャベツ、レタス、ソラマメを水をまかずに植え付けました。

水を安易にあげないことで、強い根性のある根を育てます。


ミニトマトの植える予定地では、コンパニオンプランツ(共栄植物)として、エンドウを植えました。




夏野菜の植える予定穴に、クラツキも行いました。

菜園のステージによりますが、野菜が育ちにくい場合は野菜に合わせて局部的に1カ月前にクラツキを行い、
野菜の初期生育を補ってあげます。

例えば、カボチャであればカボチャが去年そこで腐って土に還ったところから発芽できるようなイメージで、
完熟堆肥を一握りクラツキし、コンパニオンプランツのネギも植えておきます。


自然菜園実践コース開催日は、安曇野地球宿さんでワンデーカフェも開催されております。

昨日は、ビスターリさんのサモサ定植。うちのカボチャや切干ダイコンも食材として使っていただきました。


午後は、自然観察から始めました。

土手に生えた草の種類や草によって自然を読み解くヒントを学びます。

菜園で一番自然なのは、草です。
草に教わること。草を活かすこと。それが野菜を草が共存し、自然に菜園ができる大切なポイントです。





ジャガイモの切り方、切る理由、そして無農薬栽培のコツを野菜たちから学びます。


ネギの定植。




種まき&鎮圧。

種の播き方がとても大切です。
通常、種を蒔いたら水をかけますが、自然菜園では水をあげずに、根が育つように鎮圧します。


あっという間の大忙しの1日。

4月5月は菜園がはじめる月なのでとても野良仕事が多い月です。
寒さで鈍った身体も菜園教室を行い、畑に出る度にしまってきました。

Azumino自給農スクールの自然菜園実践コース生徒さん追加募集中~
Azumino自給農スクールの自然菜園実践コースでは、随時9月まで菜園を持ちながら学ぶ本科生の受け入れを行っておりますが、
4~5月から始めるのが一番楽しいのでご参加お待ちしております。
残り菜園区画5区画ございます。

今日は、これから東京の世田谷に前泊で自然菜園の出張講座に行ってきます。
明日は、せたがや自然農実践倶楽部での講座2013年 4月29日(月・祝)『東京で自然農をはじめよう!自然農講座パート1:春の種まき編』です。

行ってきまーす。


来月の菜園スクールは、
5/18(土)&19(日)シャロムヒュッテであずみの自然農塾
5/26(日)Azumino自給農スクール 自然菜園実践コース
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夏野菜の種まき始まりました!

2013-03-30 07:41:11 | 自然菜園の技術 基本
本日、のちの予報。


『これならできる!自然菜園』(農文協)
が4月に第4版が増刷される連絡が来ました。これで去年発売してから累計1万部を突破するようです。

多くの方にご支持をいただき、購入したり、奨めていただいた結果だと思います。
ここに深く感謝を申し上げます。ありがとうございます。

これからも精進して、本に負けぬようしっかりと勉強して、多くの方に自然農・自然農法を伝えていけたらいいなーと思います。
よろしくお願いいたします。



昨日は、友人の手伝いもあって、御蔭さまで無事20名の日本みつばち巣箱講座終わりました。
最近は、ネオニコチノイド系農薬が、稲、松枯れ対策に使われ、山の自然巣の蜂が壊滅状態になってきております。

現在、一般家庭のガーデニング用から農業用、シロアリ駆除、ペットのシラミ・ノミ取り、ゴキブリ駆除、スプレー殺虫剤、新築住宅の化学建材など広範囲に知らない間に多用されている農薬です。

強い農薬を使うと回数が減り減農薬になると推奨しているのはおかしいと思いませんか?
多様な在来の生き物(日本みつばちなど)と共に生きてこその人生と思ってしまうのは私だけでしょうか?


ハウスの中で育苗中のレタスが見事に発芽してきました!


ハウスの中で育てているのは、野菜だけでありません。

プランターに去年畑でうみつけられていたカマキリの卵も育てています。
産まれてくるミニカマキリが、アブラムシなどハウス内の虫を食べて大きくなると同時に、野菜の病虫害が減る仕組みです。


先日完成した踏み込み温床トンネルです。

一見すると単なるビニールトンネルですが、
寒い安曇野では、トンネルの下に、発酵した有機物を仕込み、発酵熱を活かして夏野菜の苗を育てます。




写真は、苗箱に播いた自家採種したシシトウの一種「伏見甘長トウガラシ」です。

発芽温度30℃位ですので、温床を使って育てていきます。

年に1回しかできない春の育苗。
明日は、Azumino自給農スクールの自然育苗コースの第2回目の開催です。

自然に育てた野菜から採った種子で、自然に苗を育て、畑にまた植えてあげる、こうした循環に幸せを感じます。

4月のカルチャーセンター教室

◆『これならできる!無農薬 自然菜園入門』
松本教室(NHKカルチャー
長野教室(メルパルクカルチャー城山公民館教室

**********************************

2013年度の自然菜園講座の一つ「あずみの自然農塾2013(第7期)」の募集が始まりました!
まだ若干名余裕がございます。

2012年12月の講座での集合写真
「あずみの自然農塾2013(第7期)」の募集が始まりました!(12/25~2月末)
先着24名。耕さず、草と虫を敵としない川口由一さんのはじめた自然農に特化したシャロムヒュッテに1泊2日しながら、全10回の体験型ワークショップです。

耕さない田んぼに、畑で実際に、自然の理を学び、実践できます。
しかも、自分の小さな菜園区画が付いているので、3~12月の間自然農で野菜を育てることができます。

半農半Xの暮らし、自然農にご興味がある方にお奨めの講座です。

自然農法で自給自足の農園が学べる「Azumino自給農スクール2013」
穂高養生園で、日帰りも食事、宿泊もできる自然菜園入門講座も間もなく募集がはじまります。
お好みでお選びください。

【お迷いの方へ】
・耕さない自然農を学びたいなら→「あずみの自然農塾2013(第7期)」
・無農薬栽培の基本から応用を学び、我が家の自給率をアップしたいなら→「Azumino自給農スクール2013」


【拙著のご紹介】

『これならできる!自然菜園』


『コンパニオンプランツで失敗しらずのコンテナ菜園』

好評発売中~
コメント (6)
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Azumino自給農スクール3月(自然菜園実践コース開始~)

2013-03-25 09:13:52 | 自然菜園の技術 基本
本日、のち


昨日は、今年度のAzumino自給農スクールの自然菜園実践コース開始でした。

拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)の発売もあり、去年よりも遠方からのご参加もたくさんあり、にぎやかです。

初日は、去年の生徒さんが播いたコムギの麦踏みからスタートし、身体を徐々に温めながら行いました!
この時期、霜で浮いてしまったコムギを踏むことで、コムギの倒伏を防止したり、分けつを促したり大切な農事です。


次に、このコースで使う畑にみんなで手分けして米ぬかを撒きました。

当コースでは、耕さない自然菜園の初めかたから行うため、最初に耕す場合などの説明もかね今回耕す前の米ぬか振りを行いました。
はじめから耕す必要がない場所であれば要らない野良仕事ですが、全面草原だったところや、庭のように以前畑でなかった場所などは、耕して、最小限の補いをしてテコ入れしておくと、後々不耕起に切り替えやすくなります。

今回は、前年の刈った草がワラ化(ミイラ化)していたので、寒冷地で寒く分解が遅いため米ぬかを補い、微生物の活性を高め、来月までに土にかえってもらうための工夫でした。




安曇野は、寒冷地に属し、寒さがきつく、いまだサクラどころか、梅すら咲いていないので、
今月は座学を行いました。

座学は、菜園プランの立て方です。

菜園プランは第2の土づくり(育土)です。
本科生は、来月から自分の区画に種や苗を植えるためにも、何をどこに植えるのか計画を立てておく必要があるからです。

初めての方でも菜園プランができるように、工夫しながら、野菜が自然に育つ環境を整えてあげます。




第4日曜日は、安曇野地球宿お昼は、ワンデーカフェが開催されています。

今回は、津村寿美さんによる「うすらうめ」カフェでした。
ちらし寿司をメインに、採れたてのフキノトウでつくったフキ味噌のジャガイモ和え、うちの自然菜園で育った越冬ダイコンをみんなで食べました。美味しいかったです。

午後は、踏み込み温床の仕込みとクン炭を作りました。
次回のブログでご報告しますね。


4月のカルチャーセンター教室

◆『これならできる!無農薬 自然菜園入門』
松本教室(NHKカルチャー
長野教室(メルパルクカルチャー城山公民館教室


『はじめよう日本みつばち自然養蜂 重箱式の巣箱を作る』
在来の日本みつばちの自然養蜂の基礎から、取り込み方まで学びます。組み立てるだけの簡単な伝統的な重箱式の巣箱を作ります。今年の春から養蜂に挑戦できます。
■日本みつばち自然養蜂とは?
■重箱式の巣箱を作る
■質疑応答
3/29(金) 13:00~16:00

**********************************

2013年度の自然菜園講座の一つ「あずみの自然農塾2013(第7期)」の募集が始まりました!
まだ若干名余裕がございます。

2012年12月の講座での集合写真
「あずみの自然農塾2013(第7期)」の募集が始まりました!(12/25~2月末)
先着24名。耕さず、草と虫を敵としない川口由一さんのはじめた自然農に特化したシャロムヒュッテに1泊2日しながら、全10回の体験型ワークショップです。

耕さない田んぼに、畑で実際に、自然の理を学び、実践できます。
しかも、自分の小さな菜園区画が付いているので、3~12月の間自然農で野菜を育てることができます。

半農半Xの暮らし、自然農にご興味がある方にお奨めの講座です。

自然農法で自給自足の農園が学べる「Azumino自給農スクール2013」
穂高養生園で、日帰りも食事、宿泊もできる自然菜園入門講座も間もなく募集がはじまります。
お好みでお選びください。

【お迷いの方へ】
・耕さない自然農を学びたいなら→「あずみの自然農塾2013(第7期)」
・無農薬栽培の基本から応用を学び、我が家の自給率をアップしたいなら→「Azumino自給農スクール2013」


【拙著のご紹介】

『これならできる!自然菜園』


『コンパニオンプランツで失敗しらずのコンテナ菜園』

好評発売中~
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