本日、ときどき。
昨日は、(公財)自然農法国際研究開発センター(以後、自農センター)に、自然菜園スクール生と自給自足Lifeスクール生合同の見学会を行いました。
まずは、元自農センター職員で、私の種採りの師匠中川原敏雄さんのプライベート種採り菜園にお邪魔させていただきました。
見学会は、受け入れ側は、見学を受け入れるため、数日前からもしくはもっと前から草を刈ったり、いろいろ準備をしてくれており、当日は、当然野良仕事日和でも野良仕事は見学中手を休めなければいけないので、かなり負担が多いものです。
そのため見学者は、その畑のルールやモラルを守り、また来てほしいと思えるような見学の仕方を心がけたいものです。
今回の見学会では、草が生えている畑が多いので、間違って通路以外を踏まないようにしたり、通路に出ている野菜のつるを踏まないなどに加えて、
車を置く場所が、邪魔にならないようにするなど最低限のマナーだと思います。
そんな見学者の心得も伝えないと、各地で師匠たちが困っているモンスター見学者にならぬよう、気をつけました。
ちなみに、見学を申し込む場合は、冬の農閑期に、いつ頃が一番見ごろで、手が空いているのか半年前には、相手の都合を聴いておいてから、1カ月前位事前に申し込むのがスマートな見学会の申し込み方です。
農繁期は、確かに野菜も多く見どころもありますが、忙しく、見せるために畑をやっているのではなく、日頃仕事として畑に従事し、天候や出荷、地域でのつながりの中で役員をやっていて忙しかったり、農家さんはとても忙しいので、ちょっと見たいという一方的な急な見学会は迷惑以外の何物でもないのが現状です。
私も以前見学をして回りましたし、現在見学を年に4回計画的に受け入れておりますが、双方の言い分はよくわかっている方だと思います。
農家さんとしては、見せるためには、草刈りをして恥ずかしくないようにしたいですし、観ていただくにはよりよい状態で観てほしいものです。
そのためには、見学会の受け入れの準備に数日かかるのが通常です。見学をさせていただく際には、マナーとモラルが必要だと思います。
モンスター見学者の多くは、「明日行っていいですか?」「もう来ているので」、「今近くです。」
自分の都合ばかりで、ほぼアポなしでいきなり現れるのでとても迷惑するので、気をつけましょう。
ピーマン
ナス
トマトが自然に生えている姿からタネ採りもおこなっている今回は、中川原さんのプライベート圃場の見学会でした。
ピーマンが株でまとまって共立ちしているだけでなく、キュウリやナスが自然に生えてきているのに加えて、参加者を驚かしたのが、草マルチを行わない裸地の畝の野菜たちです。
ここ数年、中川原さんの畑は新たな境地に達し、通路1mに牧草のオーチャード(緑肥)草生栽培。畝が1mで裸地という姿です。
通路で刈った草は、畝と通路の間に溝を配し、その溝に重ねていくため、野菜には草マルチをしておりません。
野菜の周りに生えてきた草は、現在はのこぎり鎌で刈って、溝に重ねています。
水やりもこの溝のみに施すといった徹底ぶり。
生徒さんの多くは、草マルチが土作りになり、根を守り、野菜を育てると思っていただけにショックを受けた様子でした。
中川原さんは、以前は1m通路の緑肥を刈って、野菜に敷いて草マルチしていましたが、野菜の根が弱くなったり、株元の草マルチにミミズが湧いて、モグラやネズミに困った経験から、
現在の形に自然になっていたそうです。
現在は、野菜や自然草は1年草で、裸地を好み畝で根が強く張るように野菜が育ち、
多年草のオーチャードが通路に張ることによって、通路には一年草の自然草はほとんど生えておりません。
そのように住み分けており、通路と畝の間の溝がオーチャードと野菜の双方のオアシスとなり、双方の根が集まる場所になっております。
そのため、緩衝地帯としても役立つ、溝に、雨が少ない時は灌水すると野菜も通路の緑肥も元気になります。
この溝の土が、育苗土にもなるので、良くできた仕組みで、流石だと思いました。
そんなわけで、ニンジンの播種後はこんな感じです。
トマトの育種種採りも同時に行っているので、ミニトマトは8本の支柱で、のびのび育て、大玉は2本仕立てで、トマトの個性を活かしております。
育て方に自然を求めるのではなく、野菜にとって自然とは何かを考えた育て方ともいえます。
中川原さんは元々種苗会社でキュウリのブリーダー(育種家)だった経緯もあり、現在も自然農法の種子の生産農家としての一面も見学させていただきました。
中川原さんといえば、立ち長鎌。
腰に負担をかけないように、立ちながらどんどん草を刈っていく姿にみんな見惚れてしまいました!
機械を使わず、身体も鍛えられるために、現在では、
開墾鍬、長鎌、のこぎり鎌のみで、野菜を育てながら身体も鍛えております。
中川原さんの圃場見学の終わりに、自農センターの大久保慎二さんも登場。
「のらのら」2017夏号農文協
で協力していただいた土壌生物が専門の職員さんです。
実際に、畑の隅で、25cm四方、深さ10㎝ほどの土を掘り起こし、畑の生き物調査の仕方を実際に見せていただきました。
たった25cm四方ですが、耕した畑にはほとんど生き物がいないものですが、耕さない良く世話されている畑では、100匹以上の生き物に出会うこともあります。
その現状を観ることで、畑は多くの生き物の生活の場になっていることを実感できます。
見学会の午前中は、中川原さんの圃場見学、大久保さんの土壌生物調査の紹介で終わりました。
午後は、自農センターで育種圃場、水田、土壌生物の勉強会を行いました。つづく
※本文中にも書きましたが、中川原さんは自農センターを定年退職され、現在採種農家として、種の育種家として現役で、見学会は多くの方にご好評いただいておりますが、
自農センターの職員さんではないので、今回も見学会は、個人的に、半年以上前に申し込み実現したものです。
そのため、このブログを観て、急に行きたくなる気持ちはわかりますが、農繁期と多忙なため、急な見学会の申し込みは、難しいと感じておりますのでご理解ください。
もしこのブログで不明瞭な点は、ブログのコメント欄からご質問ください。
自農センターの見学会の申し込みは、こちらからできますので、お問い合わせください。
2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答
新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます。
農閑期に入りましたら、改めてお知らせし、売っていただけるカフェ、ネットサイト、お店など募集し、なおネットからも買えるようにシステムを構築するつもりです。
現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。
現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
※現在2店舗のみ販売中
昨日は、(公財)自然農法国際研究開発センター(以後、自農センター)に、自然菜園スクール生と自給自足Lifeスクール生合同の見学会を行いました。
まずは、元自農センター職員で、私の種採りの師匠中川原敏雄さんのプライベート種採り菜園にお邪魔させていただきました。
見学会は、受け入れ側は、見学を受け入れるため、数日前からもしくはもっと前から草を刈ったり、いろいろ準備をしてくれており、当日は、当然野良仕事日和でも野良仕事は見学中手を休めなければいけないので、かなり負担が多いものです。
そのため見学者は、その畑のルールやモラルを守り、また来てほしいと思えるような見学の仕方を心がけたいものです。
今回の見学会では、草が生えている畑が多いので、間違って通路以外を踏まないようにしたり、通路に出ている野菜のつるを踏まないなどに加えて、
車を置く場所が、邪魔にならないようにするなど最低限のマナーだと思います。
そんな見学者の心得も伝えないと、各地で師匠たちが困っているモンスター見学者にならぬよう、気をつけました。
ちなみに、見学を申し込む場合は、冬の農閑期に、いつ頃が一番見ごろで、手が空いているのか半年前には、相手の都合を聴いておいてから、1カ月前位事前に申し込むのがスマートな見学会の申し込み方です。
農繁期は、確かに野菜も多く見どころもありますが、忙しく、見せるために畑をやっているのではなく、日頃仕事として畑に従事し、天候や出荷、地域でのつながりの中で役員をやっていて忙しかったり、農家さんはとても忙しいので、ちょっと見たいという一方的な急な見学会は迷惑以外の何物でもないのが現状です。
私も以前見学をして回りましたし、現在見学を年に4回計画的に受け入れておりますが、双方の言い分はよくわかっている方だと思います。
農家さんとしては、見せるためには、草刈りをして恥ずかしくないようにしたいですし、観ていただくにはよりよい状態で観てほしいものです。
そのためには、見学会の受け入れの準備に数日かかるのが通常です。見学をさせていただく際には、マナーとモラルが必要だと思います。
モンスター見学者の多くは、「明日行っていいですか?」「もう来ているので」、「今近くです。」
自分の都合ばかりで、ほぼアポなしでいきなり現れるのでとても迷惑するので、気をつけましょう。
ピーマン
ナス
トマトが自然に生えている姿からタネ採りもおこなっている今回は、中川原さんのプライベート圃場の見学会でした。
ピーマンが株でまとまって共立ちしているだけでなく、キュウリやナスが自然に生えてきているのに加えて、参加者を驚かしたのが、草マルチを行わない裸地の畝の野菜たちです。
ここ数年、中川原さんの畑は新たな境地に達し、通路1mに牧草のオーチャード(緑肥)草生栽培。畝が1mで裸地という姿です。
通路で刈った草は、畝と通路の間に溝を配し、その溝に重ねていくため、野菜には草マルチをしておりません。
野菜の周りに生えてきた草は、現在はのこぎり鎌で刈って、溝に重ねています。
水やりもこの溝のみに施すといった徹底ぶり。
生徒さんの多くは、草マルチが土作りになり、根を守り、野菜を育てると思っていただけにショックを受けた様子でした。
中川原さんは、以前は1m通路の緑肥を刈って、野菜に敷いて草マルチしていましたが、野菜の根が弱くなったり、株元の草マルチにミミズが湧いて、モグラやネズミに困った経験から、
現在の形に自然になっていたそうです。
現在は、野菜や自然草は1年草で、裸地を好み畝で根が強く張るように野菜が育ち、
多年草のオーチャードが通路に張ることによって、通路には一年草の自然草はほとんど生えておりません。
そのように住み分けており、通路と畝の間の溝がオーチャードと野菜の双方のオアシスとなり、双方の根が集まる場所になっております。
そのため、緩衝地帯としても役立つ、溝に、雨が少ない時は灌水すると野菜も通路の緑肥も元気になります。
この溝の土が、育苗土にもなるので、良くできた仕組みで、流石だと思いました。
そんなわけで、ニンジンの播種後はこんな感じです。
トマトの育種種採りも同時に行っているので、ミニトマトは8本の支柱で、のびのび育て、大玉は2本仕立てで、トマトの個性を活かしております。
育て方に自然を求めるのではなく、野菜にとって自然とは何かを考えた育て方ともいえます。
中川原さんは元々種苗会社でキュウリのブリーダー(育種家)だった経緯もあり、現在も自然農法の種子の生産農家としての一面も見学させていただきました。
中川原さんといえば、立ち長鎌。
腰に負担をかけないように、立ちながらどんどん草を刈っていく姿にみんな見惚れてしまいました!
機械を使わず、身体も鍛えられるために、現在では、
開墾鍬、長鎌、のこぎり鎌のみで、野菜を育てながら身体も鍛えております。
中川原さんの圃場見学の終わりに、自農センターの大久保慎二さんも登場。
「のらのら」2017夏号農文協
で協力していただいた土壌生物が専門の職員さんです。
実際に、畑の隅で、25cm四方、深さ10㎝ほどの土を掘り起こし、畑の生き物調査の仕方を実際に見せていただきました。
たった25cm四方ですが、耕した畑にはほとんど生き物がいないものですが、耕さない良く世話されている畑では、100匹以上の生き物に出会うこともあります。
その現状を観ることで、畑は多くの生き物の生活の場になっていることを実感できます。
見学会の午前中は、中川原さんの圃場見学、大久保さんの土壌生物調査の紹介で終わりました。
午後は、自農センターで育種圃場、水田、土壌生物の勉強会を行いました。つづく
※本文中にも書きましたが、中川原さんは自農センターを定年退職され、現在採種農家として、種の育種家として現役で、見学会は多くの方にご好評いただいておりますが、
自農センターの職員さんではないので、今回も見学会は、個人的に、半年以上前に申し込み実現したものです。
そのため、このブログを観て、急に行きたくなる気持ちはわかりますが、農繁期と多忙なため、急な見学会の申し込みは、難しいと感じておりますのでご理解ください。
もしこのブログで不明瞭な点は、ブログのコメント欄からご質問ください。
自農センターの見学会の申し込みは、こちらからできますので、お問い合わせください。
2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答
新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」
8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ
ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます。
農閑期に入りましたら、改めてお知らせし、売っていただけるカフェ、ネットサイト、お店など募集し、なおネットからも買えるようにシステムを構築するつもりです。
現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。
現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
※現在2店舗のみ販売中