無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

自然菜園見学会コース③ 8月(講座:自家採種 見学:夏野菜の自家採種用の果実、田んぼ、秋野菜)

2017-08-30 08:17:38 | 自然菜園スクール
本日、の予報。


先日、自然菜園スクール『自然菜園見学会コース』3回目を開催しました。


私も現在先生業を行っておりますが、元々は、農学部でも農家でもなかったので、自分の菜園(市民農園)と師匠の畑の見学、研修、研修体験を交互に行って来ただけです。

まず、師匠たちの菜園や野菜、技術を観て、実際に自分の畑でやってみる、そしてまたその差を埋めに師匠見学のこの繰り返しこそが、もっとも最短で最適な伝え方の一つなのではないかと思っております。

古来から道に例える「茶道」「華道」「武道」いった世界では、「守・破・離」が伝統になっておりました。

「守」…師匠や流派の型をマネて真似て真似まくる、土台になる一番時間がかかります。
「破」…「守」で見につけたその型を自分と照らし合わせて研究すること、自分に合ったものにする
「離」…その結果、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。


とされてきており、自然農法・有機農業では一般的な型がなかったため、もしくは難しかったため、『自然菜園』という誰でもはじめることができる「型」を創造することになり、それを研究う、普及、指導させていただいている次第です。

と難しいことを言っても所詮、観て、感じて、食べてみればわかることなので、見学していただく機会が年に4回はとりたいと思い現在の自然菜園見学会コースの設立になり、今年で2年目になっております。


見学会コースは、私も以前は見学会はとても素晴らしいのですが、見抜く力「観察力」が乏しかったので、実際にやって失敗したことや師匠たちの解説や、他の方のご質問などわずかしか1回に学ぶことができませんでした。

そこで、初心者でもベテランでも見学しやすいように、
まずは、自己紹介タイムと
前半、半時間ずつの【基本】【実践】の座学を1時間ちょっとさせていただいております。

今回の座学のテーマは、『自家採種』でした。
【基本】では、固定種と交配種(F1)について
【実践】では、品種を維持する方法、自分の畑に合ったタネにする方法を学びました。





ランチを挟んで、菜園の野菜づくしプレートを召し上がっていただき、野菜の風味や調理法を舌で感じていただきました。



田んぼを果樹園に改良中のセスバニアもようやく背丈を越えるようになって、例年よりも日照時間の少なさを実感します。

セズバニアは、レンゲのチッソ4倍で、2m近い穴を空けてくれるスーパー緑肥作物で、田んぼを菜園化させる際には欠かせない作物です。







今回の見学会のテーマは「自家採種」ということもあり、ピーマンなどの採種の現状(上)
生育中の秋野菜ハクサイなど(中)、支柱を越えたトマトの剪定の仕方(下)




見学者の目を引いた野菜に支柱仕立てのズッキーニがありました。


途中、自給用のお米の話で、田んぼにも立ち寄り、自給ならではの美味しいお米をたっぷり育てる現状を観ていただきました。


採種果のナスや


異常に大きいダイコンなどの双葉


カボチャと混植の2本仕立てのオクラの収穫方法と自家採種


獣害対策のコンニャク、トウガラシ。 

そしてサツマイモとゴマ






キュウリとゴーヤのカーテンで、採れたてのキュウリを食べていただき、自家採種する際のコツなどお伝えしました。

せっかく全国からお越しなので、限られた時間ではありますが、見学会が少しでも役立っていただければと思います。

見学会の後は、質疑応答と感想会も行いました。

見学会は私自身も多くを学べますし、初心にも戻れとても大切にしております。

今回、直前に夏風邪をひき、万全な体制(周囲の草刈りができず)でお迎えできず、ありのままを観ていただきましたが、かえってそれが良かったようです。

どの程度草を残し、どの程度草を刈るのか日頃の状態を観ていただきました。


次回は最終会の、10/15(日)テーマ「自給自足」
自然菜園講座④(自給自足)
秋の自然菜園見学会(田んぼの準備と越冬野菜)
といった感じです。

お申し込みは、こちら
単発参加は、あと数名です。

もしタイミングが合えば、思うしみいただければ幸いです。



2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

次回9/6(水)-夏野菜の自家採種、冬野菜の種まき、定植


ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます

農閑期に入りましたら、改めてお知らせし、売っていただけるカフェ、ネットサイト、お店など募集し、なおネットからも買えるようにシステムを構築するつもりです。
現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。

現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
※現在2店舗のみ販売中
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自然育苗種採りコース 8月(秋野菜の育苗:ジャガイモ・タマネギなど)

2017-08-23 06:04:47 | 自然菜園スクール
本日、のちの予報。

まだまだ梅雨のような日が続きます。
変な天気でも対応できる栽培方法を模索しつつ、同時にこうなったのは過度な環境破壊の結果だと思うので、持続可能な暮らしをしながら今できること未来には天気が元に少しでも戻るよう努力したいと思います。


自然菜園では、3つの柱があります。

1)野菜が自然に育つ環境づくり
野菜が育つ土を育ててくれる生き物たちとの共生(草マルチ)、野菜が自然に育つ仲間(コンパニオンプランツ)など

2)自家採種
世界各国から集まった多国籍な野菜は、品種改良をしながら旅をして今日本に来ています。日本に馴染んでもらい、無農薬でも美味しく育つ品種に育成し、在来化してもらうためには、自家採種は欠かすことの出来ないことです。

3)自然育苗
自家採種で育成された自分の畑に合ったタネたちを、一層本気が出せ、自然に育つ力を発揮できる育苗も大切な要素です。
タネが良くても育苗で失敗することが多く、野菜のやる気が萎えてしまってはもったいない限りです。

そんな3本柱の中の2つを扱うのがこの自然育苗タネ採りコースといったわけです。

このコースでは、自家採種の基本から自然に育つ野菜を育成する方法、そしてそのタネが本気を出せる育苗方法を1年を通して学びます。


昔は、この3つの柱がどの農家さんでも、自分で採ったタネで、苗を起こして、栽培するのが通常でしたが

現在では、種苗会社が専門でタネを採り、
育苗会社が、苗を効率的に育て、売る
それらを我々が買って育てるのが、一般的な家庭菜園になりました。

最初は、自家採種や自然育苗の講義を聴き、見聞を広め、次に実習に入ります。




畑では、キュウリのタネ採り用の採種果が大きく実り、タネを育んでおります。








一週間前に収穫した完熟した採種果を追熟後、タネをかき出し、発酵させてから洗い流し乾燥させます。


レタスのタネもバケツで叩きながら採種します。


シュンギクのタネは手でもみほぐした後に、




フルイでふるってからゴミを飛ばします。


タマネギのタネ採りは意外と難しく、数がまだたくさん採れません。

貴重なタネをフルイでしごきとります。


雑穀などのタネ採りは、(今回オオムギの一種:裸麦)
足踏み脱穀機で脱穀後、






フルイと唐箕でゴミを分けてあげます。

昔ながらの道具が大活躍です。






以前「現代農業」(農文協)でも取り上げていただいた秋ジャガポット栽培を行いました。




ハウスに移動。

ハウスでは空いたスペースを利用して、ブドウのハウス栽培も無農薬で行っております。


通常の育苗土のブレンドに


クン炭とバッドグアノとモミガラ灰(ウエルダンクン炭)を加えて、タマネギ専用の育苗土を作りました。

タマネギの苗づくりは、ある意味最も難しく、品種改良が進んだタマネギでは、培養土に一工夫することで、誰でも簡単に育つように工夫してみました。






今回は、セルトレーで育てるタマネギ苗づくりをお伝えしました。




最後に、育苗土の切り返しをみんなで行いました。

この来年用の育苗土は、堆肥の発酵技術を利用し、育苗土を再生、自給するためのものです。

育苗土の失敗=育苗の失敗になるので、良質な育苗土作りが最も難しいと言えるかもしれません。

このコースは、自家採種と育苗とに2つに分けてもいいのですが、昔この2つがセットだったように、持続可能な暮らしという点からも2つセットで行っております。



2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
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今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


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次回9/6(水)-夏野菜の自家採種、冬野菜の種まき、定植


ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます

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現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。

現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
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自給自足Lifeスクール8月(トイレ型コンポスト、草堆肥づくりなどなど)

2017-08-15 02:18:55 | 自然菜園スクール
本日、

久々のブログ更新です。お盆は皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は、今年は特に、お盆にかけて仕事やプライベート行事、地域の集まりなどがあり多忙な毎日を過ごしております。

先週末の自給自足Lifeスクールをご報告致します。

自給自足Lifeスクールでは、豊かな衣食住の自給を目指して、野菜やお米の栽培だけでなく、移住(田舎暮らし)のコツや、
家の改修改造、自給アイテムの引き出しを多くし、みんなで楽しく持続可能に生きるをテーマに毎月1泊2日でワークショップ形式を行っております。


前回までに、写真にあるトイレ型コンポスト(男子用)はほぼ完成しており、現在使用し始めております。


土蔵の壁の補修も以前の壁を補強するところまで終わっているので、あとは中塗り仕上げだけです。


ロケットコンロ(ロケットストーブの原理で火を起こすコンロ)も原型ができてきたので、あとは、コンロの台を仕上げていきます。

土壁の修理を知っておくと、土蔵などを長期間保ち、老朽化を防いだり、耐震強度を高くしたり、お金の節約にもなるので、是非身につけたいワークです。

土壁の材料で、小屋やコンロやカマドも作れるので、これもまた楽しいですよ。



今月は、トイレ型コンポスト(女子用)を使えるところまでみんなで作っていきます。


このトイレ型コンポストは、ミミズコンポストが基本になっております。

ミミズによって、大便を分解してもらいコンポスト(フン土堆肥)にします。


ミミズはアンモニア(小便)が苦手なので、大便と小便を分ける必要があります。

そのため、今回までに、女子用の小便を男子用の小便機に移動できる配線をしておきました。


今回は、その続きで、女子用が使えるところまで、作っていきます。


カーテンや踏み台、便器の中のよけや、棚などを作りました。




実際に使ってはおりませんが、女子の意見を聴きながら快適さと清潔を両立できるトイレ型コンポストになってきました。

大便、小便をすると、大小が分離され、大はミミズによって分解され、小は濾過され、ハーブや柿(樹木)に液肥として使用されるコンポスター(堆肥小屋)です。

次回は、雨水をろ過して、手洗い、小便ろ過機の洗浄、棚など使用を便利にできる仕組みを作っていく予定です。


左官には、発酵させた泥が必要です。

良く練って、粘りを出してから使用します。


コンロの方は、日干しレンガを成型しながら、強度を強くしていきます。

この泥遊びが、楽しく、大人は子供にもどって愉しみ。
この泥遊びが、畦塗り、左官の基本感覚を身につけてくれます。


急に乾くと割れやすいので、濡れふきんとブルーシート(薄地)で養生しながらゆっくり乾燥させます。






壁も補修できてきました。




抹茶白玉でお茶タイム。

お茶も集中力を回復させ、事故なく楽しくやるのに欠かせない、愉しい時間です。



今月は、畑の野菜や、焼きそば、地元の名物ジンギスカンバーベQ夕食会です。



2日目


朝は恒例の活元会(野口整体)を行い、この時期ヘビや虫さされ対策に化膿活点を確認し合いました。




このワークショップでは毎朝、ご飯を当番で自分たちで炊きます。

炊いているカマドは、日干しレンガで造った愛農かまどで、地元の画家青木ヒロさん(1期生)のペイントが素敵です。




自家製のオクラといただいた山芋でトトロご飯


ヘビウリのお浸し


モロヘイヤのお浸し

など夏の暑さに負けない朝食です。




菜園では、キュウリが採種果になっておりました。

このまま約2カ月ほど樹につけておき、タネが充実するまでおいておきます。

種採りまで行うことで、無農薬栽培が簡単になり、しかも持続可能になります。




暑い中、みんなでトマトの誘引を行いました。




午前中の休憩は、自家製梅&シソシロップソーダ―割でした。

その後は、上で紹介したトイレ型コンポスト作りを行いました。




ランチは、高野豆腐のベジ夏野菜カレーに、前日食べ残ったハクビシンのトマトワイン煮をいただきました。







午後は、ダイズの摘芯(頭を止める)を行いました。

元田んぼなので、浸水してしまったこともあり、摘芯することで、脇芽の促進を図りました。










その後、畦草刈り集め、そして簡単草堆肥造りを行いました。

田舎暮らしは、草と住民との共存といってもいいでしょう。

地元の方たちと信用を勝ち得るには、周囲の草を綺麗に刈ることが大切です。

刈った草は、すぐに集めて、小山にし、米ぬかとモミガラをかけてから、草の小山を重ねていき、約50mの畦草が4つの草の大山になりました。

草は、そのままにしておくと、ネズミやモグラ巣窟になったり、滑りやすくなるので、集めて燃やすか、移動させるのが常套手段です。

ただ集めるだけでなく、米ぬかとモミガラを適量重ねていくと、刈ったばかりの草は腐敗せずに自身の水分と重みで発酵して堆肥化します。

とても大変な作業ですが、みんなで行うと一体感が増し、楽しく、草ぼうぼうの場所が、綺麗になり、達成感があります。




ズッキーニケーキをいただきながら2日間の感想シェアリングです。

感想を共有することで、学びが深くなります。

今回も盛りだくさんでしたが、みんなが力を合わせていろいろできました。

次回は、9/23~24で稲刈り、薪小屋づくり(基礎)、トイレ型コンポストの完成を目指します。


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ハクビシン捕獲

2017-08-09 19:10:18 | 日々の自然菜園
本日、


梅雨明け宣言がウソのように、太陽が出る日よりも曇りや朝夕の雨の日が続いております。

先日、ショックな出来事がありました。



トマトを収穫しようと畑に行くと、なぜか赤いトマトがありません???

近づいてみると











たった一晩で、もう少しで収穫できるなーと思った、トウモロコシとトマト(特に大玉はショックが大きいですね)が何者かにやられていました。

栽培中の野菜は、野菜(実)として食用だけでなく、長期間樹に着けて充実した実(採種果)から種採りもおこなっているので、このような被害は「種の保存」の危機になるので、すぐに対策をしました。


トマトの株間に、箱罠を仕掛けました。

箱罠自体は、8,000円程度でホームセンターで売っており、誰でも買えます。

※一般的には、箱罠を使用して獣を狩猟するには、狩猟免許が必要です。
私は、有害駆除の狩猟免許(わな)も持っているので、現在狩猟期間ではありませんが、箱罠を「タヌキ、ハクビシン」を対象に仕掛けました。

地域によっては、役所で箱罠の貸出があったり、補助があったり、許可が必要ない場合もあるそうですので、ご確認ください。

仕掛けるコツとしては、
1)手袋などを装着し、人間の臭いや痕跡をなくして設置。
2)被害に合った場所近くで、獣の通り道など自然に設置。
3)エサは、季節に合わせて、この時期は、被害に合ったトマトをチョイス。
4)箱に自然に入るように、食べ残したトマトのヘタなどを箱の中に置いておく。
5)一度捕獲した箱罠は、水の中に沈めて獣臭を取っておく。
などです。







2日後、無事捕獲。

ハクビシンにしては食べ方が粗っぽかったので、まだ経験の浅い若い個体か、タヌキかどっちかと思いましたが、ハクビシンでした。




ハクビシンとは、その名の通り、額から鼻にかけて白い線があることが特徴である日本に生息する唯一のジャコウネコ科の哺乳類です。

タヌキの足の指が4本なのに対して、ハクビシンは5本なので足跡の指の数でタヌキとハクビシンを見分けることもできます。

②ハクビシンは植物中心の雑食性で、木の実や果物、穀物や野菜の他にもネズミやカエル、昆虫、小鳥やその卵などいろいろな小動物も食べます。

もちろんジャコウネコ科なので猫の一種なので、屋外で飼育している 金魚やメダカ、鯉など、魚も食べます。

果物は特に大好きで、菜園では、トウモロコシ、イチゴ、スイカ、メロン、トマトが被害に合った場合は、ハクビシンが犯獣の可能性が高いです。

ハクビシンはメロンやスイカを食べる場合、スプーンですくったように綺麗に皮だけ残して食べたり、
トウモロコシの場合、食い散らかすのではなく、綺麗に芯だけ残っているような食べ方をします。


甘い野菜だけが被害にあったり、食べ方がキレイ過ぎたら、ハクビシンの被害の可能性がとても高いです。

何度も同じ道を通って侵入してくるため、 ハクビシンが通る道には獣道ができます。
草がなぎ倒されている場合は、ハクビシンかもしれません。


頭が入る直径15㎝位の穴であればくくり抜けられ、電線やワイヤーの上もお手の物の木登り名人なので、他の獣対策の電柵では防ぐことができません。
ハクビシン専用のネット付きの電気柵などが売られております。

そのため、うちでは、トウモロコシなどは、実一つずつ、受粉が終わったものからタマネギネットをかけております。

⑤ハクビシンは、縄張りを持たないため、家の軒下にタヌキ、天井裏にハクビシンが同棲したり、他の獣と共同で野菜の被害をもたらしたり被害が拡大することが多くなりやすいものです。

⑥繁殖期が決まっていないため、年中子供を産めるらしく、寒冷地にも適応しているため、いつの間にか増えていることが多く、近隣一帯で被害が徐々に増える傾向が強いのも特徴です。

⑦明治時代以降に入ってきた動物は外来動物として移動や駆除の徹底が厳しくなっておりますが、ハクビシンは江戸時代にはいたので、外来動物指定をされていないのも被害を拡大させたといえます。

そのため、家庭菜園では、トウモロコシやイチゴの被害が出ても、完全防御や捕獲をせずに、被害を拡大させ、
結果として、栄養たっぷりの野菜で餌付けになってしまい、出産率を上げてしまい、被害が近隣にも拡大させてしまいがちです。


つまり、被害者なのは、最初の初年度だけで、故意ではなくてもあとは実質的な加害者(餌付けで増やしたため)になってしまうので、要注意です。

被害(被害拡大)を止めるには、完全防御するか、捕獲するか、菜園(被害の出る野菜)をやめるか3つの中から選ぶ必要があります。

現代農業特選シリーズ DVDでもっとわかる
DVDブック 『これなら獲れる!ワナのしくみと仕掛け方』
では、詳しい捕獲の仕方が学べ、

p40には、アジフライとアンパンで「ハクビシンは獲って食うべし」本文には、「肉は最高にうまい」松阪肉よりもうまいなどと書いてあるくらいです。

ハクビシンの肉は、獣臭さや癖がなく、牛と鶏の間といった感じの赤身の肉で、焼肉やすき焼きで食べると美味です。
中国では、貴重な旨い肉として、中華八珍の山八珍としてハクビシン「菓子狸」があがっています。


ハクビシンは、現在、九州と北海道以外に生息し、東京など都心でもよくみられるので、家庭菜園と果樹園で被害が多発拡大しているので、もし自分の畑が被害にあったら、すぐに対策してみてください。

かわいい見た目とは裏腹に、被害が大きく(1週間で100㎏のミカンがなくなる!?ほど)で、周辺を草生やしたり、菜園になかなか行けなかったりすると発見が遅れるので、注意してみてください。


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無農薬・家庭果樹園の試み

2017-08-04 06:31:11 | 日々の自然菜園
本日、の予報。


先日、大量にモミガラを近所の農家さんからいただいたので、クン炭を焼くことにしました。


菜園の空いたスペースでは、以前の紹介したようにリンゴなどの果樹の苗を育てております。

現在植える予定地がまだ改良(田んぼから果樹園に転換中)が終わっていないため、取りあえず、鉢植えにして育てております。

梅雨明けまでは、雨よけしてありました。







クン炭を焼く際に、煙が出ますが、この煙を冷却すると、木なら木酢液、モミなので「モミ酢」が採れます。

クン炭を焼く場所と苗木を育てる場所を近くしているので、自然と煙で果樹の苗木が燻されるので、まだ幼く弱い苗木の病虫害対策になればと思ってやんわり煙を当てております。




その他にも、家庭菜園で手に入りやすい、酢、焼酎、木酢液でストチュウ水を中心(一番右)に、

ニーム、ヨモギ発酵液、酵素などを300倍~3万倍に希釈して葉面散布しております。

以前は、奇跡のリンゴの木村さんが使用している酢を参考に酢と、身近にあったEM発酵液を併用しておりましたが、それだけでは、病虫害が回避できず、この時期葉がほとんど付いていない状態でリンゴが枯れる寸前でした。


現在は、雨よけ、酵素なども併用しております。

雨よけすることで、水分と葉が病気から守られるようになりましたが、守るのが精いっぱいで、良く葉が茂るほどではありませんでした。

酵素を使うようになった背景には、現在果樹で師事している道法先生の果樹講座がとても影響しております。

道法先生の果樹栽培は、植物ホルモンを活性化させ、果樹そのものを元気にさせる方法なので、品種改良された果樹は弱く、その苗木はまだ植物ホルモンを十分に貯めたり、生産できていない弱い時期なので、酵素を薄めて、酵素に含まれる植物ホルモンを力を借りて、生育を補っているといったイメージです。




今年から下げていた枝をすべて縛り上げるいわゆる道法流「切り上げ剪定」に切り替え、といっても切るほど枝が出ていないので、下げていた枝を縛ったところ、




今までにない生育で、キュウリ支柱を超えるものも出てきました。

春だけでなく、夏にもどんどん新芽が出てくれた結果です。





種から育ている実生のリンゴも元気に伸びてきたので、支柱を挿して誘引しました。

落葉果樹のリンゴが一番難しいようですが、気候的に合っていることと、もしリンゴで無農薬家庭果樹園ができれば、他の果樹も楽に自然に育てる方法が見つかると思い、
いろいろな品種の30本のリンゴの苗木で勉強しています。





苗木には負担が大きく良くないのはわかっておりますが、リンゴを栽培したことがないため、自然に着いた実を一部、一本につき一つだけ着果させて様子を見ております。

なにせ、身近にリンゴ農家さんの樹はたくさんありますが、素人なのでリンゴの樹をただ観てもわからず、本を読んでも理解できず、
安曇野に住んでいた8年間ただただ時が流れてしまったので、実際やりながら学んでいる状態です。

先生と先輩方というのはありがたいもので、わからないことがわからない状態でも、今年は初めてリンゴの樹のイメージが浮かぶほどになってきました。

もしかしたら、奇跡のリンゴが各家庭で育てて味わえる時代が来そうな予感があります。

うちでも3つだけ着けたリンゴの行く末が日々気になり、観るたびにちょっとずつ大きくなっているので、食べるのを楽しみしております。

梅雨が終わったにもかかわらず、毎日曇りや小雨が降りそうな天気で、農作物の生育が予断を許しませんが、天授の恵みを受けた食べ物がより自然に安心安全に育てることができる仕組みを構築できたらと思っております。




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自然農法センター見学会(後半:自然農法の種子圃場、水稲田んぼ、土壌生物)

2017-08-02 07:14:09 | 自然菜園スクール
本日、

本日は、『無農薬 これならできる!自然菜園入門講座』(長野市・城山公民館教室)夜間部の開催日です。

今月は、「8/2(水)夏野菜の延命法、秋野菜の真夏の種まき、定植のコツ」です。






ブログのつづきです。

(公財)自然農法国際研究開発センター(以後自然農法センター)は、私が10年前に家庭菜園スクールを開業する直前までお世話になっていた最後の研修先です。

ちなみに、私は、現在でいう本科研修(自家採種コース)で8カ月自然農法の種子について学ばせていただきました。

民間では、自然農法の研究を長年やっている施設です。

見学会については、こちら
から事前にご相談いただければと思います。

午後は、お弁当をいただいてから、自然農法の種子の研究をされている圃場に移動し、職員の巴 清輔さんに、育種圃場を見学させていただきました。









1mの平畝と両脇に1mの緑肥草生帯で、トマトやキュウリ、ナス、ピーマンなどの種が育てられております。

夏野菜の後は、緑肥用の麦を育て、翌年


カウピーやソルゴーで育土して、秋野菜を育てるのが特徴です。

私がいた研修させていただいた時代は、中川原さんが課長として、この圃場で草刈りや誘引など実践で教わったものです。


ナスの育種の様子です。

両脇の草生帯(通路)の草を刈って、野菜の株元に敷き草しながら育てております。

一つの品種が生まれるには5年以上もかかるのが通常で、ただ単に自家採種を重ねても美味しく育てやすい品種育成にならないことが学べました。





巴さんの担当しているメロンの採種圃場です。

何種類ものメロンが芝生草生栽培の中で育っておりました。

厳しい環境、無肥料、不耕起、草の中で、露地で雨よけがなくても育つメロンの育成について教わりました。


育種圃場を後に、



水田に移動しました。

水稲チームは三木さんという方が本来担当ですが、当日は中国出張のため、代理で大久保さんが説明してくれました。




大久保さんが指さしている色が薄い葉の一角は、印がしてあり無除草区。
つまり、一度も入らず除草していない区画です。

無除草のわりに、草が生えていなかったのが印象的です。

つまり、除草するまえに、草が生えてこない環境に田植えまでにしておくことの重要性がわかります。

当日は、中干し(土用干し)の期間中で、水田にほぼ水はなく、地面がむき出しになっておりましたが、草はほとんどなく、小さなコナギが点在する程度でした。

実際に草を抑えた田んぼで、出穂直前の自然農法で理想的な状況をみんなで見れて良かったです。





次に、無肥料区を見学させていただきました。

17年間無肥料で試験されており、収量は5~6俵/10アールだそうです。

無肥料栽培区にしか生えない「星草」です。田んぼの管理(お世話)の仕方で、生えてくる草が変わるので草は指標になります。





自然農法センターに帰って来てから、イセキさんと共同開発した乗用型除草機や




新潟農総研で開発されたチェーン除草機など実際に使っているものを見せていただきました。

チェーン除草機の作り方は、公開されております。





自然農法センターに帰って来てから、巴さんが冷やしておいてくれたメロンを試食しました。




土壌生物が専門の大久保さんから、土の中の生き物の紹介、どのような管理(お世話)でどのような生き物増えるのかなど、土壌生物による自然の豊かさ評価の仕方などを教わりました。


実際に、自然菜園1年目(左)。

2年目栽培しないと(中央)。

2年目栽培し続けていると(右)の写真のように、

野菜を育てながら、草マルチを重ねていくことで、格段に生き物は増えている様子がわかると思います。


最後に、17年間不耕起、無肥料、麦とエダマメの連作区の土を持ってきていただき、土壌生物によって作られた土「もろくなる土」を体感していただきました。

この一日で、中川原さんの圃場から始まり、午後は自然農法センターの育種圃場、水稲圃場、土壌生物勉強会と多岐にわたる有意義な見学会となりました。

私がこうして教えられるのも、自然農法センターなどの研修を経ているからで、一緒に見学した自然菜園スクール生たちにも、原点を知ってもらい、自然農法の奥深さや研究の成果を共有し、今後自分たちの菜園に活かしてもらえればと思っております。

この見学会を通じて、視野が広がり、今まで以上に作物と会話できるようになれればと思っての開催でしたが、
参加者から、いろいろな感想をいただき、それ以上の成果があった実りある見学会になったようです。


2017年土内容充実で、
『無農薬・自然菜園入門講座』が第一水曜日長野市城山公民館で18:30~21:30までスタートしています。
城山公民館での「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。

今年度は、いつもの第1水曜日に
城山公民館 18:30~21:25

18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答


新年度も第一水曜日で、「無農薬・自然菜園入門講座」を行います。お楽しみに~
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~春編~」

次回9/6(水)-夏野菜の自家採種、冬野菜の種まき、定植


ちなみに、忙しすぎてご紹介できていない自負出版の菜園教室の公式テキスト『自然菜園ハンドブック』(自負出版)も農文協さんの「田舎の本屋さん」からネットでも書店で東京で唯一購入できます

農閑期に入りましたら、改めてお知らせし、売っていただけるカフェ、ネットサイト、お店など募集し、なおネットからも買えるようにシステムを構築するつもりです。
現在農繁期なので、何もできておらず申し訳ございません。

現在、長野県松本にあるつる新種苗さんにも縁あって『自然菜園ハンドブック』を置かせていただいております。こちらからも購入できます。
※現在2店舗のみ販売中

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