新刊発売中!!さっそくの重刷決定!ありがとうございます。第一弾!『とことん解説!タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜』(洋泉社)
今までの自然菜園でわかりにくかった点を見事に解説!最新技術を加え、決定版になっております。
第二弾!4/19新発売『プランターで寄せ植え野菜』
プランターは、失敗しやすいものですが、基本を守れば、とっても簡単です!今回は、寄せ植えで2~3種類の相性の良い野菜を混植し、1枚のメニューになるようにイラストと写真でまとまっております。プランタ―だけでなく、庭や菜園でも使える組み合わせなので、参考にしてみてください。
本日、のち。
久々の夜中の雨でした。雨に備えて、ハウスを解放したり、雨の前にやってしまいたい野良仕事を夕方までに済ませておいたので、嬉しいお湿りでした。
さて、醤油造りの続きです。
仕込んだ日の醤油麹は、(醤油造り=大豆麹造りで、まずはダイズとコムギにこうじ菌を接種させて、大豆麹造りから始まります)まだ、丹波黒豆に粗びきした小麦が白く付いている程度でした。
16時間ほど加温したのち、16~18時間くらいで、米袋内の温度が28℃になったので、「切り返し」を行い、米袋から解放(切開)しました。
さらに6時間経って、再び大豆麹の温度が28℃になったので24時間「盛り込み」といって、加温をやめ、3つに分け(写真のように)山にしておきました。
さらに12時間位たって、トータル24時間経つ頃には、全体に胞子が確認でき、30℃を超えそうになったので、「一番手入れ」をみんなで行い、より寒い部屋に移動しました。
移動した大豆麹(醤油麹)は、室温8~15℃のやや寒い暖気していない部屋に移し、20~25℃でやや低温で発酵させます。
米麹造りは、31~33℃(湿度90%)とやや高温で麹発酵させますが、大豆麹は、ダイズに納豆菌が繁殖しないように35℃以下で低温製麹でやや乾燥気味特徴です。
そのため、醤油造りは、如何に納豆菌が繁殖しないようにするのかが、失敗と成功を分けるポイントなので、20~25℃でやや乾燥を心掛けます。
温度計を2つ、最初は1時間おき位に、いろいろな場所を検温し、28℃以上になりそうな場合、20℃以下の場所と混ぜてあげ攪拌したり、さらに薄く広げられるように、米袋の予備は欠かせません。
つまり、35℃以上に1時間以上されされると、納豆菌が繁殖してしまい、大豆麹を割ったときに、糸を引いて、失敗してしまうのを防ぐことが何より大切です。
そのため、毎回検温のたびに、1粒ずつ割って食べて、納豆菌に侵されていないのか確認が欠かせません。
今回も3つのうち1つが、30~35℃と元気すぎたので、気になっていました。
やはり納豆菌が部分的に入り始めた傾向(豆が糸を若干引き、味が納豆に近くなってきた)が出たので、
敷いてあった米袋を新調し、さらに温度が下がるように、2つに分けて薄く隔離しました。
生徒さんには正常な大豆麹をいじってもらい、生徒さんには納豆菌に触れないようにしてもらいい私は納豆菌が発生してしまったものを手入れしました。
発酵温度は、18~20℃位と、より乾燥させより低温で納豆菌が繁殖しにくいようにします。
大豆麹は、低温でたんぱく質分解酵素「プロテアーゼ」を高める発酵なので、ゆっくり4日間かかってしまうわけです。
写真は、3日目の「三番手入れ(仕舞い仕事)」をしてところです。
途中、低温になった場合は、夜間などは、米袋などで蓋をするだけで、2~5℃位上がるので、微調整に使います。
米麹と異なり、明確に3回手入れをするというよりは、20~25℃を維持するために、手入れを検温と共に判断して行うといった感じです。
最後の「三番手入れ(仕舞い仕事)」では、引き込みから60時間以降に黄土色になって、うちでは、室温が低い午前中に「出麹」までさらに発酵が進み、品温を下げていきます。
黄土色から黄褐色に変化し、胞子が飛び始める頃を出麹とし、72時間(3日間)はかかります。
大豆の浸水などむ含めると4日間かかることになります。
今回は、8㎏の塩のうち、半分の4㎏は大鍋で水に溶いておき、のこり4㎏は大豆麹と塩切り(麹と塩を混ぜて発酵を止めること)に使いました。
去年仕込んだ丹波黒豆醤油もろみ(手前写真)から、1杯作った塩水に混ぜてから、
塩水と塩切りした大豆麹(醤油麹)をよく混ぜていきます。
うちの醤油は、最初は、従来の日陰で毎日混ぜる伝統的なタイプで仕込んでおりましたが、
5年前から、日なた醤油(日なたにおいて、風に当てる方法)に切り替えているので、今回も「日なた醤油」を仕込みました。
通称「日なた醤油」は、戦後物資が不足しているときに、40年も萩原さんという方が研究してたどり着いた素人1年完結型の醤油です。
手前の小さな桶が、去年の仕込み醤油で2年物を目指し、奥の蓋をしてある方が今年の仕込み醤油です。
虫などが入らないように寒冷紗で覆い、仕込んだばかりの醤油もろみ(醤油麹に塩水を加えて発酵中もの)は、雑菌が入らないように、最初の1~2か月は、蓋をして、塩が溶けるまではしっかり混ぜます。
個人的には、1年物より、4年位熟成させた経験や丹波黒豆は発酵熟成に時間がかかるので、2年以上寝かした方が丹波黒豆醤油は美味しいと思っております。
次回は、1升単位で絞る味見絞りをご紹介したいと思います。
つづく
◆◇◆お知らせ◆◇◆
来月は、12/5(水)2017年の菜園の反省を来年に活かす、「エンドウとソラマメ」です。
2018年土内容充実で、
城山公民館「これならできる!自然菜園入門講座」講座が開催です。
毎月の野菜と土づくりのテーマで質問時間もたっぷりあるので是非お越しください。
今年度は、いつもの第1水曜日に
長野市城山公民館 18:30~21:25(当日、記録用動画撮影いたしております)
18:30~19:45座学
19:50~21:25質疑応答
◆次回以降の予定
【テーマ】
新年度スタート「これならできる!自然菜園入門講座~野菜編~」
10/3(水)秋の土づくり(堆肥や緑肥作物の導入法)、越冬野菜の定植・種まき。 比べて納得野菜講座「ネギとタマネギ」
11/7(水)冬の土づくり/畑の片づけ方、土壌分析、冬の米ぬか利用法、野菜の収穫・越冬保存のポイント・越冬野菜の越冬のコツ。比べて納得野菜講座「シュンギクとホウレンソウ」
12/5(水)2017年の菜園の反省を来年に活かす。比べて納得野菜講座「エンドウとソラマメ」
お楽しみに~
千曲市戸倉創造館で2018年3~2月に開校中~
『無農薬無化学肥料でもしっかりやればできる!自給稲作入門講座』
次回は、10/11(木)『堆肥づくり、田んぼの土づくり』
田んぼで生産される稲ワラ、米ぬか、モミガラ、畦草などを利用した自然堆肥づくり、ボカシづくりなど田んぼで草が生えず、稲が育つ土づくりを学びます。
田んぼの土の改良や田んぼの1年間の総合的な土づくりや堆肥づくりのゴールデンルールをご紹介します。
「草を抑え、美味しいて、稲を育てる田んぼの土づくり」です。
場所:戸倉創造館2階会議室
日時:第2木曜日 18:00~20:45まで(全12回座学のみ)
受講料:1回1,500円、一括申し込み15,000円
対象:米の自給をしたい方。米作りが初めての方大歓迎!
参考テキスト:『自給自足の自然菜園12ヶ月』(宝島社)153~174ページ
●問合せ・申し込み先●
千曲市役所経済部農林課農業振興係服部
電話026-273-1111(内線7244)
Email:nousin@city.chikuma.nagano.jp(件名を「自給稲作入門講座」として送信下さい)
現在、『竹内孝功さんの自然菜園講座』オンライン動画サイト試験発信中~
※有料サイトの都合、登録などの際に一部英語表記になっております。
※最新動画、「畑での野良仕事(実技編)」前編・後編もアップグレードできました。