本日、の予報。
ここ3日間位出張が続き、3日家を空けると、菜園や田んぼの表情が一気に進んでいて朝の散歩(自然観察)がとても有意義で満足でしたし、
多少出張菜園教室の身体の疲れが残っている感じなので、菜園で芽かき誘引を午後からしたい感じで帰宅すると、
「果菜の整枝について質問させてください。
芽かきの作用で混乱しています。
・芽かきする→養分などが分散されず、樹勢が強くなる
・芽かきする→生長点がなく、根がのびず、樹勢が弱くなる
・芽かきしない(放任)→養分などが分散して、樹勢が弱くなる
・芽かきしない→生長点が残り、根が育ち、樹勢が強くなる
→芽かきをすると樹勢は強くなる?弱くなる?のか混乱しています。どう解釈して使っていけばいいのでしょうか?」
とナイスなご質問がブログのコメント欄にあり、いいチャンスなので今朝はわき芽の芽かきについて、ご紹介させていただきながら、ご質問にお応えできればと思います。
このブログのコメント欄は、無料の菜園の質問ボックスでもあります。
仕事上、通常のご質問は菜園教室内か、個人もしくは企業での菜園コンサルで有料で行っております。
それでもブログでご質問を募集しているのは、
・師匠たちがどんな質問でも気さくに、無料で答えてくれたお蔭で現在の私があるから。
・ご質問そのものが、私の勉強になるから。
・仕事上、菜園教室の生徒さんも含め、同じご質問が後を絶たないので、それならブログで同じ質問をみんなで共有できたらいいな~と思ったから。
・質問を文章ですることで、自分が何を知りたいのか明確に質問でき、自分自身でも考えるようになるので。
・また、仕事のメールやプライベートなFBなどでは、答えにくいので
といった意味合いで、このブログのコメント欄を無料質問の場にさせていただいております。
基本的にご質問されるのがとても楽しい一緒に考えるのが好きというタチなので、お気軽に今後もご質問いただいたり、
今までのブログのコメント欄を読んでいただけると勉強になるかと思います。
さて、トマトのわき芽はこの写真のどこにあるでしょうか?
答え:実のすぐ下の産毛で覆われた、枝と葉の間から出ている新芽のことです。
わき芽を取り除いていないナス。
植えたままという感じです。
花が咲いてから、花のすぐ下の強いわき芽より下のわき芽を除いて、すっきりしたナス。
実は、わき芽=新芽=新根です。
つまり、わき芽が出るということは、新しい根が生まれたので、その根とセットでわき芽も生まれ、お互いに根が伸び、わき芽も伸びてどんどん生長を共にしていきます。
そのため、わき芽が元気よく出ていた方が、新しい根もどんどん出ている状態なので、下のナスの方が元気良さそうかと思います。
しかし、その後出てきたわき芽が枝になり、それぞれに花を咲かせると、わき芽=新枝のナスが鈴なりになり、一気に樹の負担は大きくなることが予想されます。
つまり、このままでは、早く実をつけてしまうので、樹が育つ(一人前に育つ)前に実をつけて負担が大きく、後半バテる傾向が強くなりがちです。
上のナスは、わき芽を取ってしまったので、新しい根も取られてしまったので、ショックを受けておりますが、
そのショックは一時的なもので、今後残った枝=根に栄養を集中させより太く、根性のある根と枝を育てていくことでしょう。
また、枝の本数が少ないので、花の数も少ないため、それぞれの実が充実し、
初期は実をつけることよりも残った枝の先に新たなわき芽=根を吹かせ、樹が優先的に育つ傾向が出やすくなります。
つまり、大器晩成型の後半秋ナスまで実をつけてくれるナスに育つ一歩を踏み出したといえます。
ご質問に戻ると
「・芽かきする→養分などが分散されず、樹勢が強くなる
・芽かきする→生長点がなく、根がのびず、樹勢が弱くなる
・芽かきしない(放任)→養分などが分散して、樹勢が弱くなる
・芽かきしない→生長点が残り、根が育ち、樹勢が強くなる」
実は矛盾しているように見えますが、この四行はどれも正しく、本当のことです。
もう少しわかりやすくまとまると
・芽かきをしないと→=根を取り除かないので、根の数が多く、元気になるが、→そのままにすると芽が増えすぎ、それぞれの芽=枝に花が、実がつくので、負担が大きくなり、養分もそれぞれに分散するので、樹そのものは弱くなってしまいがちです。
・芽かきをむやみにすると→=新しい根をどんどん失ってしまうので、根の数が減り、樹が弱くなりますが、
・良いタイミングで芽かきすると→=かえってそのショックで新しい根=芽を吹かそうと、残った枝=根に栄養が集中し、根や茎が太くなり、樹そのものが強くなります。
大切なのは、樹と実のバランスが取れているかです。
これは、麦踏みと同じ原理です。
初期の弱い発芽仕立てのムギをやたらに踏むと、ショックで弱くなってしまいますが、
ある程度大きくなってきてから、麦踏みをすると、そのショックで、かえって強い根を出そうといういい刺激になり、より強い根が出ますが。
ある程度以上大きくなってから、踏まれると根や茎が痛み、立ち直れなくなります。
つまり、赤ちゃんの時は、のびのび成長を抑制しないように、見守ってあげ、
子供の頃は、多少の挫折や、逆境が、かえって強くなるための試練になり、
大人になってから、いじめられ続けたり、負担が多きすると、精神的に病んでしまうように、
芽かきや麦踏みはタイミングや程度によっては、良い刺激になり、やり方やタイミングを間違えると生命を傷つけてしまうことになります。
そのため芽かきのタイミングや芽かきの仕方がとても重要になり、
自然界の草や原種に近い野菜たちは、自分たちで何とかすることができ、実と樹のバランスをとることができますが、
実大きく育てる品種改良が進んだ果菜類(トマト、キュウリ、ナス)は、適度に芽かきをして、実と樹のバランスを調整してあげることが、根も育ち、樹も育ち、その結果実も無理なく育つことができるようになります。
そのため、支柱に誘引したり、草マルチ、補いが必要になってくるので、芽かきとセットでお世話してあげる必要があるわけです。
この大玉トマトは、わき芽をが伸びすぎているので、実に行くはずの養分が、実に行かず
実のすぐ下のわき芽に流されてしまっている状態で、分散しております。
そこで、ちょっとタイミングとして遅いですが、
大きくなりすぎたわき芽を根ものから取り除くと、太くなっていまった根を取り除き、ショックが大きすぎるので、
葉を一枚残して止めてあげました。
その隣の大玉トマトは、もう少し早めに実の下のわき芽が葉っぱ1枚残して止められているので、実に養分が集中でき、次の実や上の枝に栄養がいくようになっております。
これが、トマトの実のすぐ下のわき芽を葉っぱ一枚残して止めた「一葉残し」のアップの写真です。
トマトの実と実の間はわき芽が3つ出るので、実のすぐ下のわき芽のみ「一葉残し」で、その下2つは根元からわき芽をかきとります。
そうすることで、実のすぐ下の太いわき芽=太い根を残しつつ、葉を1枚残し光合成させ、けれど花は咲かないので、実がつかず樹の負担は最小限に留めています。
これが、一葉残しした大玉トマトのその後です。
残した葉(根)が1枚多くなったので、とても元気そうです。
トマトのわき芽かきのベストタイミングは、
写真のように、花が咲いているうちの実のすぐ下のわき芽がこのくらいとときに、1葉残しをし、それ以下の小さなわき芽は一緒のタイミングで取り除きます。
結論をご紹介すると、
①定植から一番最初の花が咲くまではわき芽をのそのままにしておくことで、新しい根をしっかり見守ってあげます。
※写真はわかりやすいように、支柱をあえて立てていませんが、本来は支柱を立ててから定植します。
②一番最初の花が咲いた時点で、わき芽の伸び方を見て、根が晴れているのかどうか診断し、花のすぐ下のわき芽を活かし、
それよりも下のわき芽を一斉に取り除き、
③軽いショックを与えるわけなので、株元の草をしっかり刈り、草マルチをしっかりして、残した枝や根の充実を図ります。
そうすることで、適度に刺激をあげながら根の生長を促し、残った枝や根を太く根性のある状態に誘導してあげます。
④最初についた実は親指よりも大きくせず、小さめで取り除き、樹の負担を軽くしてあげ、草マルチを重ねながらさらに樹が根が育つように誘導します。
⑤梅雨が明けるころまでの生長期は、実を小さめでこまめに収穫し、樹の負担を最小限にとどめ、根を樹を充実させ、大器晩成にしっかり基礎を育てます。
⑥その後も実を大きくさせすぎないように、こまめに収穫し、
⑦お盆前後は、実はもちろんのこと、花もできる限り取り除き、混み合った枝も整理し、草マルチを重ね、雨がなければストチュウ水をあげ、10日間位は実をつけずに、樹や根の回復を最優先にします。
⑧その後秋雨と共に、霜が降りるまで、美味しく恵みをいただけます。
といった感じにしていきます。
ちょっと長くなりましたが、参考にしてみてください。
人生も栽培も矛盾だらけですが、それが醍醐味なのでそれを楽しめるようになると楽しくて仕方ない栽培(人生)かなと
蛇足でした、、、
ここ3日間位出張が続き、3日家を空けると、菜園や田んぼの表情が一気に進んでいて朝の散歩(自然観察)がとても有意義で満足でしたし、
多少出張菜園教室の身体の疲れが残っている感じなので、菜園で芽かき誘引を午後からしたい感じで帰宅すると、
「果菜の整枝について質問させてください。
芽かきの作用で混乱しています。
・芽かきする→養分などが分散されず、樹勢が強くなる
・芽かきする→生長点がなく、根がのびず、樹勢が弱くなる
・芽かきしない(放任)→養分などが分散して、樹勢が弱くなる
・芽かきしない→生長点が残り、根が育ち、樹勢が強くなる
→芽かきをすると樹勢は強くなる?弱くなる?のか混乱しています。どう解釈して使っていけばいいのでしょうか?」
とナイスなご質問がブログのコメント欄にあり、いいチャンスなので今朝はわき芽の芽かきについて、ご紹介させていただきながら、ご質問にお応えできればと思います。
このブログのコメント欄は、無料の菜園の質問ボックスでもあります。
仕事上、通常のご質問は菜園教室内か、個人もしくは企業での菜園コンサルで有料で行っております。
それでもブログでご質問を募集しているのは、
・師匠たちがどんな質問でも気さくに、無料で答えてくれたお蔭で現在の私があるから。
・ご質問そのものが、私の勉強になるから。
・仕事上、菜園教室の生徒さんも含め、同じご質問が後を絶たないので、それならブログで同じ質問をみんなで共有できたらいいな~と思ったから。
・質問を文章ですることで、自分が何を知りたいのか明確に質問でき、自分自身でも考えるようになるので。
・また、仕事のメールやプライベートなFBなどでは、答えにくいので
といった意味合いで、このブログのコメント欄を無料質問の場にさせていただいております。
基本的にご質問されるのがとても楽しい一緒に考えるのが好きというタチなので、お気軽に今後もご質問いただいたり、
今までのブログのコメント欄を読んでいただけると勉強になるかと思います。
さて、トマトのわき芽はこの写真のどこにあるでしょうか?
答え:実のすぐ下の産毛で覆われた、枝と葉の間から出ている新芽のことです。
わき芽を取り除いていないナス。
植えたままという感じです。
花が咲いてから、花のすぐ下の強いわき芽より下のわき芽を除いて、すっきりしたナス。
実は、わき芽=新芽=新根です。
つまり、わき芽が出るということは、新しい根が生まれたので、その根とセットでわき芽も生まれ、お互いに根が伸び、わき芽も伸びてどんどん生長を共にしていきます。
そのため、わき芽が元気よく出ていた方が、新しい根もどんどん出ている状態なので、下のナスの方が元気良さそうかと思います。
しかし、その後出てきたわき芽が枝になり、それぞれに花を咲かせると、わき芽=新枝のナスが鈴なりになり、一気に樹の負担は大きくなることが予想されます。
つまり、このままでは、早く実をつけてしまうので、樹が育つ(一人前に育つ)前に実をつけて負担が大きく、後半バテる傾向が強くなりがちです。
上のナスは、わき芽を取ってしまったので、新しい根も取られてしまったので、ショックを受けておりますが、
そのショックは一時的なもので、今後残った枝=根に栄養を集中させより太く、根性のある根と枝を育てていくことでしょう。
また、枝の本数が少ないので、花の数も少ないため、それぞれの実が充実し、
初期は実をつけることよりも残った枝の先に新たなわき芽=根を吹かせ、樹が優先的に育つ傾向が出やすくなります。
つまり、大器晩成型の後半秋ナスまで実をつけてくれるナスに育つ一歩を踏み出したといえます。
ご質問に戻ると
「・芽かきする→養分などが分散されず、樹勢が強くなる
・芽かきする→生長点がなく、根がのびず、樹勢が弱くなる
・芽かきしない(放任)→養分などが分散して、樹勢が弱くなる
・芽かきしない→生長点が残り、根が育ち、樹勢が強くなる」
実は矛盾しているように見えますが、この四行はどれも正しく、本当のことです。
もう少しわかりやすくまとまると
・芽かきをしないと→=根を取り除かないので、根の数が多く、元気になるが、→そのままにすると芽が増えすぎ、それぞれの芽=枝に花が、実がつくので、負担が大きくなり、養分もそれぞれに分散するので、樹そのものは弱くなってしまいがちです。
・芽かきをむやみにすると→=新しい根をどんどん失ってしまうので、根の数が減り、樹が弱くなりますが、
・良いタイミングで芽かきすると→=かえってそのショックで新しい根=芽を吹かそうと、残った枝=根に栄養が集中し、根や茎が太くなり、樹そのものが強くなります。
大切なのは、樹と実のバランスが取れているかです。
これは、麦踏みと同じ原理です。
初期の弱い発芽仕立てのムギをやたらに踏むと、ショックで弱くなってしまいますが、
ある程度大きくなってきてから、麦踏みをすると、そのショックで、かえって強い根を出そうといういい刺激になり、より強い根が出ますが。
ある程度以上大きくなってから、踏まれると根や茎が痛み、立ち直れなくなります。
つまり、赤ちゃんの時は、のびのび成長を抑制しないように、見守ってあげ、
子供の頃は、多少の挫折や、逆境が、かえって強くなるための試練になり、
大人になってから、いじめられ続けたり、負担が多きすると、精神的に病んでしまうように、
芽かきや麦踏みはタイミングや程度によっては、良い刺激になり、やり方やタイミングを間違えると生命を傷つけてしまうことになります。
そのため芽かきのタイミングや芽かきの仕方がとても重要になり、
自然界の草や原種に近い野菜たちは、自分たちで何とかすることができ、実と樹のバランスをとることができますが、
実大きく育てる品種改良が進んだ果菜類(トマト、キュウリ、ナス)は、適度に芽かきをして、実と樹のバランスを調整してあげることが、根も育ち、樹も育ち、その結果実も無理なく育つことができるようになります。
そのため、支柱に誘引したり、草マルチ、補いが必要になってくるので、芽かきとセットでお世話してあげる必要があるわけです。
この大玉トマトは、わき芽をが伸びすぎているので、実に行くはずの養分が、実に行かず
実のすぐ下のわき芽に流されてしまっている状態で、分散しております。
そこで、ちょっとタイミングとして遅いですが、
大きくなりすぎたわき芽を根ものから取り除くと、太くなっていまった根を取り除き、ショックが大きすぎるので、
葉を一枚残して止めてあげました。
その隣の大玉トマトは、もう少し早めに実の下のわき芽が葉っぱ1枚残して止められているので、実に養分が集中でき、次の実や上の枝に栄養がいくようになっております。
これが、トマトの実のすぐ下のわき芽を葉っぱ一枚残して止めた「一葉残し」のアップの写真です。
トマトの実と実の間はわき芽が3つ出るので、実のすぐ下のわき芽のみ「一葉残し」で、その下2つは根元からわき芽をかきとります。
そうすることで、実のすぐ下の太いわき芽=太い根を残しつつ、葉を1枚残し光合成させ、けれど花は咲かないので、実がつかず樹の負担は最小限に留めています。
これが、一葉残しした大玉トマトのその後です。
残した葉(根)が1枚多くなったので、とても元気そうです。
トマトのわき芽かきのベストタイミングは、
写真のように、花が咲いているうちの実のすぐ下のわき芽がこのくらいとときに、1葉残しをし、それ以下の小さなわき芽は一緒のタイミングで取り除きます。
結論をご紹介すると、
①定植から一番最初の花が咲くまではわき芽をのそのままにしておくことで、新しい根をしっかり見守ってあげます。
※写真はわかりやすいように、支柱をあえて立てていませんが、本来は支柱を立ててから定植します。
②一番最初の花が咲いた時点で、わき芽の伸び方を見て、根が晴れているのかどうか診断し、花のすぐ下のわき芽を活かし、
それよりも下のわき芽を一斉に取り除き、
③軽いショックを与えるわけなので、株元の草をしっかり刈り、草マルチをしっかりして、残した枝や根の充実を図ります。
そうすることで、適度に刺激をあげながら根の生長を促し、残った枝や根を太く根性のある状態に誘導してあげます。
④最初についた実は親指よりも大きくせず、小さめで取り除き、樹の負担を軽くしてあげ、草マルチを重ねながらさらに樹が根が育つように誘導します。
⑤梅雨が明けるころまでの生長期は、実を小さめでこまめに収穫し、樹の負担を最小限にとどめ、根を樹を充実させ、大器晩成にしっかり基礎を育てます。
⑥その後も実を大きくさせすぎないように、こまめに収穫し、
⑦お盆前後は、実はもちろんのこと、花もできる限り取り除き、混み合った枝も整理し、草マルチを重ね、雨がなければストチュウ水をあげ、10日間位は実をつけずに、樹や根の回復を最優先にします。
⑧その後秋雨と共に、霜が降りるまで、美味しく恵みをいただけます。
といった感じにしていきます。
ちょっと長くなりましたが、参考にしてみてください。
人生も栽培も矛盾だらけですが、それが醍醐味なのでそれを楽しめるようになると楽しくて仕方ない栽培(人生)かなと
蛇足でした、、、