無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

Azumino自給農スクール11月 自然菜園コース(不耕起・実践合同)

2015-11-23 05:58:02 | 自然菜園スクール
本日、の予報。


先週末は、Azumino自給農スクール11月 自然菜園コース(不耕起・実践合同)開催日でした。

Azumino自給農スクールでは、自然育苗コース、自然稲作コース、自然菜園コースがあり、
自然菜園コースには、入門コース・実践コース・不耕起コースがあります。

これからのコースは、この9年間でだんだん新設していったもので、最初は今自然菜園実践コースに該当したものしかありませんでした。

それから、田んぼの無農薬のお米を育てる自然稲作コースが生まれ、
自家採種したものの夏野菜の苗の育て方がわからないとのことで、自然育苗コースが生まれ、
不耕起栽培が難しいとのことで、不耕起コースが生まれ、
去年、ビジターや家庭菜園初心者を対象に、入門コースが生まれました。

思えば、9年はあっという間で、教えているつもりが多くのもの教えていただきました。

今月は、各コースの交流と総合学習できるように、自然菜園コース(不耕起・実践)合同で行いました。





今月は、ハクサイなどの収穫の仕方、菜園の片づけ方などを学びました。


収穫したハクサイの残渣(食べない部分)は、持ち帰ると生ごみになりますが、
畑に敷いておけば、草マルチになり、生き物の越冬場所であり、エサになります。

もちろん、ハクサイの根は食べないので、収穫の際は抜かずに、根を残して鎌で収穫することも大切です。

自然菜園では、収穫も、片づけも菜園が豊かになるお世話をすることに終始します。
そのお蔭で、、特別な肥料、特別な技術がいらなくなります。

日頃から、野菜が育ちやすい環境になるように、種まき・植え付け・収穫・片づけをお世話し続けるからだと思います。

草を抜き、食べない野菜の根を無駄に抜くと、土の生き物はエサを、住処を、隠れ家を失います。

根は抜かず、草は適度に刈り、刈った草は野菜の株元に敷き、必要があれば微生物のエサのつもりで米ぬかなどを補います。



今回収穫したハクサイは、後ろから見ると、葉の展開が綺麗な正五角形でした。

これは、生き物によって草や野菜の根が土に還り、土の生き物が自然に耕した結果、土が自然な状態になったので、
ハクサイの根がしっかり自然に育ち、その結果、ハクサイの葉の展開も順調に育った証拠です。

ハクサイの葉が不均一な展開の場合、正五角形ではなく、いびつな五角形になり、葉や根の異常生育の期間があったことを教えてくれます。


例えば、今年余った米ぬかがあったら、取っておいてもネズミの住処やカビが生えたり、無事越冬しても間違えなく酸化しているので、来年は劣化しています。

そのため、余った米ぬかなどは、通路に撒いておくのも来年への準備になります。

冬の間収穫が終わっている畑に来ることがないので、通路は踏まれる機会が少ないものです。
そこで、米ぬかや刈った草、余ったもみ殻などを敷いておくと、冬の間通路もある程度土の生き物によって回復し、
畝だけでなく、通路の土も良くなっていれば野菜にとってはありがたく広く根を張ることができるものです。


その後、不耕起コースの本科生の菜園区画をみんなで見学して回りました。

実践コースの方は、隣で行われていた不耕起コースをじっくり観るいい機会になったと思います。
不耕起コースの良い事例、悪い事例、その理由などを分かち合うこと、一緒に考えることで、野菜と自分にとって自然な距離を考えます。


これは、今年夏野菜が良く育っていた畝のアップの写真です。

畝全体が、ハコベで覆われています。
いわゆるステージ3(拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)他)より)の状態です。

ハコベが生えたら、ステージ3と勘違いされやすいのですが、
ハコベがびっしりこのように立体的に元気よく、若草色でこんもり茂った場合、ステージ3なので、来年は無肥料で、春野菜を自然に無理なく育てることができる兆しです。


ここまで来ると、米ぬかなどの補いそのものが余計な大きなお世話になりかねず、むやみに補い続けると、病虫害を招くことになりやすいものです。

自然菜園は、野を良くすることに仕えるのみ「野良仕事」がすべてなので、ステージ3になったら、無理なく育てつづけ、それを維持していくだけなので、
簡単にいえば、余計なことはせず、種を蒔き、適度に草を刈り敷き、収穫するだけになります。

こうなったら本当に簡単ですよ。

実は、このブログは、月曜日に書きはじめていたものを今仕上げました。
今年は忙しく、無理をしていたらしく、風邪が重く、寝込んでおりました。

今年は埋めれて初めての年に2冊の単行本発売の年なので、あと1冊「田舎暮らしの本」(宝島社)の連載をまとめて校正などをしていく必要があります。
ここはしっかり養生し、今年度無事に乗り切りたいので、ここでしか休めなかったのを身体は知っていたような風邪のひき方でした。

今日は、初雪が観測され、一気に冬モード突入です。
皆さんも、季節がら身体ご自愛ください。
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自給自足ライフスクール11月その③ 麹づくり(味噌作り準備)

2015-11-18 05:54:19 | 自然菜園スクール
本日、のちの予報。

昨日は、生徒さんでもある友人と一緒にハウス内の冬支度をしました。
ハウスいの中には、ダイズが干してあったり、自家採種用のナスなどが追熟していたり、所狭しといっぱいでした。
そこで、今まで忙しく溜まっていた野良仕事を人手を借りて一気に終わらせるべく、友人に来ていただいた感じです。

ナスの自家採種採種果50本位、オクラの種採り、アズキ・エゴマの洗い乾燥、ハウス内の掃除、踏み込み温床の掘り出しと1人で行うと3~4日かかりそうな内容が、無事1日で終えることができました。
それを学びになると喜んで一緒にやっていただいた友人に感謝です。

自給自足の暮らしは、支え合いが大切で、孤独なものではなく、つながりの中に喜びがあり、感謝があります。





先日の自給自足ライフスクールは1泊2日なので、味噌作りを12月に麹造りから行うと、3泊4日になってしまいます。

というのは、麹造りに1泊2日。その麹を使って味噌作りに1泊2日かかるためです。
そこで、11月のスクールで、先だって麹造りを行っておき、塩切り保存して12月の準備にしました。

しっかり浸水(この時期なら12時間以上)し、しっかり水きり(2時間以上)を行った古米(古米の方が麹は造りやすい)を強火で約一時間蒸し上げ、




それを38℃にまで一気に蒸した米を広げたりして冷まし、表面は固いが、中は乾かないように強飯にします。





種モヤシと呼ばれる種麹を塩コショウのように、まんべんなく振りかけながら混ぜていきます。






米袋に入れて、38℃に設定したコタツで加温して保温します。







18時間後の翌朝に、1番手入れをします。この頃になると、麹が発酵しはじめて酸素不足や写真のように「だま」ができているので、
ほぐしてあげて、均一に発酵が進むように、


もみほぐし、荒熱を飛ばし、花道を入れてあげてから、再度米袋に入れます。38℃に維持するのは最後(出麹)までです、
この頃から、袋には薄くのばして入れてあげます。





それから15時間後位に、2番手入れも同様に行い、袋の中で40℃以上に過発酵にならないように、気をつけながら行います。





さらに6時間後には、水蒸気が出てきて、米袋が湿ってくるので、開いてあげたものを上に被せ、その上にタオルケット、毛布、段ボールなどで過発酵にならないように、38℃を維持しながら、
軽く空気の流れがあり、菌糸が纏わせます。

水蒸気の放出が足らないと全体に産毛の生えたような麹に仕上がりません。







さらに12時間位後、全体に麹菌が回り、白く破精て米麹特有のいい香りが立っていれば完成です。
もう温度キープの必要はありません。

これを「出麹」と呼びます。




ちょっとわかりににくいかもしれませんが、表面の羽毛のようなカビだけでなく、

2枚目の中心の割ったお米の中にも菌がしっかり食い込んでいるのがいい麹のできあがりです。







今度は、<枯らし>出麹以降、翌朝まで寒い場所に米麹を置き、水分を飛ばしながら発酵を止めます。


翌朝まで放置すれば米麹の出来上がりです。

今回の麹造りは途中にコタツが壊れ、湯たんぽや電気カーペットを使いましたが、波乱万丈の中、最高の麹に仕上がりました。

堆肥やボカシ造りが上手になる練習に、味噌作り、麹造り、醤油造りがあります。
いずれも発酵の基礎があれば、菌とお友達になって上手にできるようになっていきます。

来月までこの麹を保存するために、麹に必要量の塩を混ぜて、「塩切り」で常温保存しておきます。

枯らした生麹は冷蔵庫では、1週間。冷凍庫では半年位保存が効きます。
甘酒やどぶろくなどに、味噌に使うあまりは余分は取っておくと重宝します。


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自給自足ライフスクール11月その② コンポストトイレ作り(畳再利用)とクン炭でサツマイモ焼き

2015-11-16 22:44:58 | 自然菜園スクール
本日、


あれもこれもやる予定が、午前中の買い出しだけで疲れ切ってしまい、午後は昼寝がそのまま気づいたら18時まで爆睡~。
自給自足ライフスクールの準備やその前の連載雑誌の取材もあったので、先週は鬼のように忙しかったことが原因のよう。
今年は、今までで一番忙しかったハードライフの一年のように思えます。

来春には、現在毎月連載中の「田舎暮らしの本」(宝島社)が書籍化しますので、今年の年末年始は、校正、編集の鬼でしょうから。
来年度からは、少しずつクールダウンできるスローライフを目指したいと思います(笑)




今年は、実験的にプレオープンで「自給自足ライフスクール」を元生徒さん限定で行っております。
来春からは、一般公募できるように、会場の改修工事も兼ねており、
現在会場の元蚕小屋(土蔵)もここまで壁塗りが終了し、現在、その脇に外トイレを作っております。

外トイレも汲みとりや水洗トイレではなく、ミミズコンポストというミミズの力を借りたオーガニックトイレにする予定です。

外が雨だったので、できる範囲で雨よけも兼ねて屋根を張ってある状態です。
11月のワークでは、壁を作っていき、土を塗り、年内に内装が終わるように考えております。


コンポストトイレの壁は、ストロベール建築を参考に、日本ならではの畳を使った土壁施工をやってみようと思っております。

当スクールのテーマは、『持続可能な自給自足の暮らしの最初の一歩』なので、できる限りゴミを出さずに、あるものを大切に、リユース、リサイクルしていく方針です。

そのため、欧米で牛などのためにムギワラを圧縮した「ストローベイル」と呼ばれる藁のブロックと積み上げ、そこに土を塗る方法ですが、
母屋の改修ででたスタイルなどを使っていない、昭和の本畳(ワラ100%の床)を再利用して、




壁に木枠をつけ、そこに畳を留めていく方法をやってみました。

畳屋さん曰く、「本来の畳は、ワラだけで圧縮して床を作り、そこに麻糸とい草で畳表留めていくものですが、
最近では、スタイル材という発泡スチロールのような青い断熱材などをしようした薄い畳っぽいものが主流』だそうです。

今回は、ちょうど7枚の古畳がありましたので、その畳をリユースしていくことにしました。

切れやい草はしなどももったいないので、春の踏み込み温床の材料に再利用して、最終的には、育苗土や堆肥を通じて、土にゆっくり還る予定です。






こんな感じで、壁の下地ができていきます。

畳には断熱効果があり、水分調整もしてくれるはずなので、トイレの結露や暑さ寒さ対策として役立ってくれると思います。




お昼は、今年の新米のもち米(白毛モチ)のキノコの炊き込みおこわです。
電子ジャーで作るのではないので、1人釜をお世話する方がつきっきりで途中出汁を加えながら炊いて準備します。




約1時間位蒸して完成。

焼いた油揚げに、畑の大根オロシに手づくり醤油をたらしてオカズにしました。

自給生活は、食べること≒生きることに時間をたっぷりかけるのが至福の時間になります。




参加者全員で、各担当の場所を仕上げていきます。

畳には泥がつかないため、事前に発酵させたべと土を用意しておき、畳の上にラス網を留めていき、その網目にべと土を押し込む要領で塗っていきます。
最終的には、中塗り、しっくい仕上げを行うので、3回塗っていくことになります。




作業を行っている間に、もみ殻を焼くクン炭作りをしながら、その熱を利用して焼き芋も焼いておくと3時のお茶のおやつづくりになります。

ちなみに、サツマイモは、紅はるか、ニンジン芋、パープルスイートロード、黄金千貫です。

食べること、出すこと、暮らす場を調えていくことが自給自足の暮らしの基本です。

無理なく、無駄なく、愉しく暮らす。そんな暮らしの一歩が体験できる場になればと思っております。

日干しレンガのカマドに続き、畳ベールハウスによるコンポストトイレが完成が楽しみです。
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育苗土の発芽対照実験からの学び 【自給自足ライフスクール11月①での出来ごと】

2015-11-16 09:55:25 | 自然菜園スクール
本日、


週末は自給自足ライフスクール(プレ)11月でした。
来年から本格始動しはじめる自給自足ライフスクール(プレ)も残すところあと12月のラスト1回になりました。
来年の募集は、一般は1月からホームページでに公募し始めます。




参加者の生徒さんでもあり友人が、「実際にやってみたのでちょっとみてください」と、
自家製育苗土の発芽対象実験を持ちこんでくれました。

これがとても深い学びになったので、
本人の同意の元、別の友人が撮ってくれた写真で、試験結果についてレビュー&シェアさせていただきたいと思います。

当スクールなどで堆肥造りを学んだ持ち込んだ友人は、1カ月前に、「育苗土を造りたくて、実際に自分で堆肥を仕込んだのですが、どうだと思いますか?」と堆肥の腐敗チェックをお願いされました。
すごく難しいことをお願いされました。


というのは、堆肥造りは、コツを覚えば難しくないのですが、育苗土づくりはその上を行く精度を求められるからです。
堆肥は、地球の上の畑という土に少し混ぜ込んだりするので、多少失敗していても土の包容力でなんとかなりますが、

ハウスなどで、ポットという狭い容器に入れて、温かい環境で、水を加えながら育てる育苗土は、未熟、腐敗の要素が許されないとても繊細で、熟成が進んだものでないと使うことができません。


未熟や腐敗しやすい堆肥を材料に、育苗土にすると、野菜が軟弱に育ったり、病気や虫の害を招いてしまうからです。

【この時の自家製堆肥の材料】
一輪車10杯の落ち葉とモミ殻に、1杯の米ぬか、1杯の畑の土を水分20%で、切り返し3~4回。
初期、1カ月位温度が60℃を維持した模様。その後熟成。

腐敗実験も異臭がなく、堆肥としては上々。しかし育苗土としてよいかどうかは、まだわからない状況でした。


そこで、完成した堆肥に、畑の土をブレンドしたものなど対照実験を、3種類の野菜の種でやったらどうかと実際に実験することを薦めました。



今回はその結果を持参してくれたわけです。

左から ①畑の土100%、②畑50%+堆肥50%、③堆肥100%、④市販の育苗土100%。

播いた野菜は、カブ、ハツカダイコン、ホウレンソウの3種類。

みなさんは、どう自然観察しますか?

ホウレンソウは、酸性に弱くアルカリ性に適性がある。肥えている土で良く育つ。
ダイコンは酸性に強く、アルカリ性弱い。痩せていても育つ。
カブはPH5.5~6.5がストライクの弱酸性で最も良く育つ。


カブが丸くよく育つと大概の野菜が育てることができることを教えてくれます。

つまり、この3種類を蒔いておくと、土の養分やPHなど土の化学性がある程度予想できるようになります。


実際に育ててみると、左から 
①畑の土100%→ 一応生育しているが、一番小さく、カブが一番生育が悪い。
②畑50%+堆肥50%→一番大きく生育している。葉は薄く、大きい。横に広がっている
③堆肥100%→2番目に葉が大きく、葉は厚く、葉は上を向いている
④市販の育苗土100%→畑の土よりは生育しているが、双葉の色が抜け始めている。本葉の色は濃い。



地上部ばかり見ていると、②畑50%+堆肥50%が一番生育しているように観えます。


左から ①畑の土100%、②畑50%+堆肥50%、③堆肥100%、④市販の育苗土100%。





①畑の土100%→根と葉が1:1




②畑50%+堆肥50%→根よりも葉の生育が良い。




③堆肥100%→葉よりも根の生育の方が良い。根が太くもみ殻に食い込んでいっている。




④市販倍土→葉よりも根の生育が良いが、細かい根が特徴。

意外かもしれませんが、土の中(根)と土の上(葉)が同じではありません。


地上部から地下の根を想像できた方は、かなり自然観察が鋭いと思います。
野菜は正直なので、その環境をそのまま反映して生育します。

地上部だけを見て、いい土かどうかは半信半疑です。
いい土は、根と葉を共に育て、野菜自身を健康に育ててくれます。



ハツカダイコンを抜いてみました。


ハツカダイコンの根が最も発達したのは③堆肥100%でした。

この堆肥100%は、もみ殻と落葉と少々の米ぬかでできているので、まだ土になる以前の状態です。
ハツカダイコンなどアブラナ科の野菜は、根から有機酸などを放出して、積極的にその中から養分を吸収しようとした結果かもしれません。

堆肥100%で驚かれた方もいると思いますが、腐葉土に近く、畜フン堆肥100%ではまた違う結果になり、すべての堆肥が材料や仕上がりかげんが同じではないので、この結果のみを鵜呑みにしてはいけません。



すべての種類の野菜を抜いてみました。順番は左から①②③④そのままです。
以下はアップです。









この後、すべての野菜をちょっとずつ食べ比べてみました。

そうしたらい、食べ比べた参加者で面白い結果が得られました。
すべての野菜が味が違ったからです。

葉状態、根の状態、味覚すべてが正直に現れていて、本当にいい教材でみんなで体験できてよかったです。

もし私が、この持ち込みで来年のハウス内での夏野菜の育苗土にするのであれば、
この結果から③に、1割の畑の土、1割のクン炭、1割のバーミュキュライトを加えたものを肥料袋などに直射日光が土に当たらないように入れて、温かいハウスなどに入れて熟成を進めておくと思います。

もしもう一度育苗土を仕込むのであれば、今回の実験から推測して
落葉ともみ殻8杯に、2杯の米ぬか、畑の表土2杯、クン炭1杯、壁土1杯をいれて2ヶ月間発酵させて、半年~1年熟成させた後、再度発芽対照実験を行いチェックします。

つまり、育苗土は実際に造ってみて、対照実験してみて、野菜の個性に合わせてブレンドしたり、野菜の生育期間に合わせて養分調整したり、工夫して自作していきます。
とても難しいだけに実際に自分の育苗土で苗が良く育つと嬉しさ一塩です。



今回の対照実験はとても雄弁で、土と根と野菜の関係を教えてくれました。

菜園の中でも同じように、土に根を張り、葉を広げる野菜たち。
その野菜の声が聴けるヒントがたくさん学べました。
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秋ジャガの収穫(試験中)

2015-11-14 03:57:09 | 日々の自然菜園
本日、

今日明日は、自給自足ライフスクールを開催します。
当スクールでは、宿泊型で自給自足できる持続可能な農と暮らしをテーマに、今年は住「土壁の再生」を強化テーマして行っております。



寒冷地の長野では珍しく秋ジャガを育てました。
というのも通常春に植えるジャガイモに対して、寒冷地では、栽培期間が半分のため、収穫も半分以下のため一般的ではありません。

それは、植える時期はジャガイモにとって暑い8月、収穫は初霜が早いので10月中旬と寒冷地では秋ジャガ栽培がむいていない上に、
不耕起でビニールマルチを使わないとのジャガイモから1~2倍しか収穫できないので、高価な種イモ(春ジャガの2倍以上の価格1㎏600円前後)を植えるだけ無駄だからかもしれません。

私も関東(温暖地)から引っ越してきた頃数年秋ジャガに挑戦してきましたが、移動可能なプランターでも収量が手間に合わず、
しかも子芋ばかりで、とても生徒さんに奨められるものではなかったので、寒冷地では封印したほどです。

しかし、去年までの例年2割挑戦、8割王道の栽培指針から、今年は4割挑戦、6割王道で攻める栽培指針にしたこともあって、
長らくの封印を解くべく、リベンチ試験栽培をはじめました。

自給自足を考えると、異常気象で夏に掘ったジャガイモの収穫が少なかったりといろいろありますし、
ネギ⇔ジャガ栽培で、交互連作したいですから、寒冷地でもネギを掘った後の跡地にジャガイモを植えたいでしょうし、
なにより失敗を恐れず、創意工夫して学ぶことが大きく、今回は、理屈上では、理に適った過程の元、挑戦してみました。




まずは、芽出ししたジャガイモの苗を植えた後、10月に入ってから不織布をかけて保温して、栽培期間を長くしてみました。


初霜は10月後半におりましたが、地上部は一部枯れましたが、以外と不織布の下で元気におりました。


秋ジャガイモの収穫後は、春にネギを植える予定をしているので、春に植えるネギの苗は中央にすでに植えてあります。





実際にジャガイモを収穫してみると、平均的な株で、左の色が悪いジャガイモが種イモなので、1個の種イモから同じくらいの大きさのジャガイモが約4個平均でついておりました。


結果は上々のようです。

1割の欠株は仕方ないとして、芋の大きさもほどよいですし、実が締まった新じゃががこの時期にしてはいい数採れるのも、予想以上に嬉しいものでした。


種イモ


収穫新じゃが

収量調査の結果、1㎏の種イモから、種イモを除くと6kgの新じゃが(大きな芋は4kg、種イモよりも小さな芋は2kg)と上々な結果となりました。



予想外に驚いたのは、1株に最低1匹以上の太ミミズがからみつき、多いもので写真のようにとぐろを巻いてジャガイモにからみついていたことです。

元々3年前はこの菜園はまだ田んぼだったので、水の中で死んでしまうためでは太ミミズをはじめ畑でのミミズは皆無だったこと。
太ミミズがこんなにも根にからみつく経験は初めてだったからです。

元々秋ジャガを始めたのは、来年のネギを植える場所を空けたくなく、できれば秋ジャガを前作(リレー栽培)として、土づくりとして入れたかったのが動機だったので、
今回の太ミミズの繁殖は、来年のネギの土づくりになったのでは?と満足な結果をえることができました。


しかも、ジャガイモを植えた場所は、やわらかくなっていたものの、株間の土は固く。
中央のネギもジャガイモ跡地に比べるとやや生育が悪い感じがしたので、今回は、来年のネギ栽培のために、自然堆肥(草質堆肥)を浅く敷き、
乾燥すると堆肥の生き物が死んでしまうので、米ぬかとクン炭をパラパラ被覆して、その上に余っていた稲ワラを敷いてみました。

すぐ横に田んぼがあると、大量の稲ワラが簡単に手に入るため、元田んぼの菜園も土の乾燥を防ぎ、菜園にしやすくなりますので助かります。

来年以降も改良して、誰でもできる家庭菜園、自給菜園で役立つ秋ジャガの栽培方法の一例にしたいと思っております。

そういえば、19年前からはじめた自然菜園(自然農・自然農法)も失敗の連続で、8年間はほとんど野菜が収穫できず、ただただ眺めておりました。
その頃に比べれば野菜の気持ちがなんとなしにわかるように気もしますし、わからないことがわかったような気もします。

「初心忘れるべからず」と座右の銘の一つですが、失敗を恐れず、続けることの大切さがあると思いました。
これからも、新たな自然菜園の1ページを構築していきたいと思います。
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夏野菜の片づけ

2015-11-06 05:35:31 | 日々の自然菜園
本日、の予報。

昨日から現在連載中の「田舎暮らしの本」(宝島社)の取材で、今日は畑の撮影予定です。
毎月編集者とライター兼カメラマンさんが泊まりがけで撮影・取材していただいております。

連載も来年で3年目。もうずいぶん通っていただきましたし、自然菜園だけでなく、無農薬の田んぼや家の改修、鶏小屋など多岐にわたり取材していただきました。

来春には1冊の本になる予定で、目下5月目の単行本への打ち合わせや取材も並行して行っております。
今までにない情報量と田んぼや自給自足の暮らしのヒントなどが掲載される予定。
今年は年末、年始返上で執筆・編集になりそうです。



先日夏野菜の畝を片付けしており、ふと思い立ち、途中からデジカメを持参したので、途中からで申し訳ございませんが、とても大切な気がしたのでお知らせいたします。

夏野菜の片づけ=綺麗にする
というのが一般的かと思います。

通常は、野菜をひきぬいて、野菜残渣をすべて持ちだして、耕して、堆肥や石灰を施しておく。
といった感じかと思います。


自然菜園では、夏野菜の片づけ≠綺麗にする
といった感じににはならず、


ナス

ピーマン
の支柱を抜いた後の写真です。


自然菜園では、支柱を片付けながら、自然観察をして、来年への準備にはいります。


例えば、夏野菜を育てながら草マルチしたおかげもあって、夏野菜が良く育ったところほど何もしなければほとんどの草が抑えられており、ハコベや麦といった冬草が生え始めております。

夏野菜がしっかり根を張っている証拠です。
今年は、初夏の低温、夏の干ばつ、その後の長雨、初秋の低温と野菜にとってはとても苦難な天候でした。



にもかかわらず、3年目の元田んぼのこの夏畝のナスは見事で、見学者を驚かしたほどです。


通常の年であれば、霜が来る直前に、支柱を抜かずに、野菜の実はすべて収穫後枝葉を30㎝程度に切りながら敷いてしまい、その後支柱を片付けております。



そうすることで、まだ枯れていない葉や枝が草マルチのように土を被覆して、生き物の越冬場所であり、エサであり、分解が早まり、来年の土づくりになるからです。

つまり、夏野菜の片づけ=来年への土づくりになるように、生き物目線で片づけるとただきれいにするのではなく、次への布石になり、スムーズに来年の春野菜の畝になってくれます。

今年は、多忙を極めたことと、意外と遅くまで収穫ができ、朝夕冷え込む割に、例年よりも温かく霜も弱かったので、ちょっと遅い片づけ=来年への準備になりました。

このナスの後は、ムギを播き、その後ダイズを育て、春野菜を育てていきます。
つまり、ナスはムギの土づくりために、ムギはダイズのために、ダイズは春野菜のために育てております。

次々リレーしていくことで、どんどん土もよくなり育てやすくなってきます。




ナスの畝は、元々春野菜の跡地だったので、秋野菜が今年の春に種をつけこぼれダネからたくさんの秋野菜が夏野菜の下で育っておりました。




コマツナやミズナ、ダイコン、播いた野菜よりも良く育っており、夏野菜の株元だったので、やわらかく美味しそうです。

そのため、今年は、夏野菜の片づけは、秋野菜の収穫からでした。

食べきれないこぼれダネ野菜は、鶏にあげたり、そのまま刈り敷いてムギの草マルチにします。

何気なく夏野菜を片づけていて、そうすることが当たり前のように思っておりましたが、手を止め、野菜を観察し、どうやったら、来年の野菜にとって良い環境になるか考えながら片づける。

そうすると、わざわざ肥料を播いたり、耕したりせずとも、野菜が良く育つ菜園になっていくヒントが無数に転がっている気がしました。

自然の理、自然観察と先人たちは意味敷くも諭してきてくれていたことは、何気ない野良仕事の中でこそ活かされます。

来年も再来年も、どんどん良くなる畑になるように今できることを最低限行い、あとは自然に任せようと、邪魔をしないでおこうと思いました。
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