無農薬・自然菜園(自然農法・自然農)で、持続できる自給自足Life。~自然な暮らしの豊かさの分かち合い~

信州の大地で自然農と自然農法で育てる自給農園で、日々の営みや生命を通して感じることや想うことを発信するブログ。

秋から始める自然菜園(畝立てと緑肥作物の種まき)

2012-10-30 07:30:35 | 日々の自然菜園
本日、


現在、ウコッケイが卵を温めて(抱卵し)ています。
最近めっきり寒くなったこともあり、3羽で一緒になって温めている珍しい光景です。

今年から月一度訪れながら自然菜園に移行している長野市の様子



先月ご紹介したブログの蒔いた緑肥作物(マメ科作物:レンゲ、クリムソンクローバー、アルサイククローバー、イネ科作物:ライムギ、ライコムギ)がさらに芽吹いていました。

灰色台地土という粘土質の強い元田んぼを自然菜園に切り替えるため、1m以上深く耕してくれ、さらに根に寄生する微生物の働きで土を豊かにしてくれる緑肥作物の効果は計りしれません。

1年を通じて、様々な緑肥作物を活用することで、来年から畑として使えるように計画しております。


長野市にある実験農場では、今まで化学肥料、農薬を使っていた畑を来年から自然菜園として使えるように、こちらも準備中でした。

とても粘土質が強いこと、スギナが多く生え化学肥料を使っていたため団粒構造や腐植があまり発達していないため
そこで、水もちがよく、水はけのよい畑になるように、エンバクを中心に緑肥作物を育て、それをすき込んだ後、
更に2年間完熟させた自家製落ち葉堆肥をすき込み、先日畝立てを友人としてきました。


畝を立てるのは、秋の温かい日中が最適で、秋のうちに畝を立てておき、
その上から、米ぬかや油かすを撒き、ワラや草などで覆っておくことで、春までに土が調います。

イメージとしては、秋に落ち葉が積り、春までに落ち葉の下で土づくりが出来ているような感じです。




更に、今回は全く新しい畑を自然菜園に切り替えるため、通路に緑肥作物のタネを混ぜて蒔いておきます。

詳しくは拙著『これならできる!自然菜園』p16、p30~35をご参照ください。




今回混ぜた緑肥作物は、6種類
緑肥作物の組み合わせは、3種類以上が好ましく、イネ科とマメ科など季節や目的に応じて内容を吟味し、ブレンドします。

イネ科:ライムギ、イタリアンライグラス、エンバク、ペレニアルライグラス、
マメ科:アカクローバー、クリムソンクローバー




通路に溝を掘り、1~2列通路の幅に応じて条に蒔いていきます。
通路に緑肥作物を導入することで、通路も固くならず、畝間を改善でき、野菜の株元に敷く草マルチ用の草も確保でき、
様々なタイプの畑を自然に育てやすい状況を作ってくれます。

自然菜園では、最初の1~3年は畑の状況などステージに合わせ必要とあらば、緑肥作物などを積極的に使い、
緑肥作物をテコに、野菜と草が共存できるよう導きます。

秋のうちに蒔いておけば、春にはある程度育っているので、来年の春からの栽培に間に合います。
春まきする場合は、緑肥作物の内容や割合を変えて早めに蒔いておくとよいでしょう。

自然菜園を始めて数年は緑肥作物が優先しますが、ついには緑肥作物もまばらになり、
自然草に切り替わり、より自然に育てる環境に移行します。

今まで農薬・化学肥料に依存していた畑は満身創痍です。人であれば、入院状態です。
まずは、リハビリ、その後は軽い運動、本格的なトレーニングが必要です。
それに代わるのが、完熟堆肥投入や、緑肥作物導入です。

来年から、何を育てていくのか今から計画を立てるのが楽しみです。




11月30日(火)NHKカルチャー(i-City21松本教室)
「日本みつばち自然養蜂のはじめ方(秋冬編)」

同場所で、毎月行われる自然菜園講座「無農薬・ずくなし家庭菜園教室」のご案内はこちら


【拙著のご紹介】

『これならできる!自然菜園』


『コンパニオンプランツで失敗しらずのコンテナ菜園』

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Azumino自給農スクール10月(タマネギ定植&自然菜園講座)

2012-10-29 10:10:46 | 自然菜園スクール
本日、


昨日は、Azumino自給農スクール畑コース開催でした。

しかし朝からの雨。雨が止んでいる間に、外で。雨が降ってきたら、残りは安曇野地球宿さんで、室内で自然菜園講座を行いました。

まだ、初霜が降りない、温かな安曇野ですが、冬の足跡を聴く。そんな時期になりました。
自然菜園では、自然に沿った野良仕事がとても大切になってきます。
自然の足跡を聴ける、そんな講座ができたらと思っております。


この時期タマネギの定植です。

タマネギは、ある意味自然菜園で最も難しい育てるのに野菜かもしれません。
本来、ただ植えるだけなのですが、売っているようなタマネギは、タマネギ適地で品種改良された品種を、化学肥料で栽培しているためテニスボール大の大きな玉に生長します。

しかし、タマネギの原種はそもそもピンポン玉程度しかなく、安曇野の火山灰土では、極力自然に育てると原種並みかそれ以下になってしまいますし、苗作りも同じ長ネギと比べると格段に難しいものです。

自然菜園とは、里山の様に、人と自然が手を取り合って育む生命の楽園なので、
ただ自然に任せて、放任するものではありません。


むしろ、積極的に自然に育つように、野菜の側、菜園の側に寄り添って、働きかけ自然の力が持続的に働くように最小限で最大限の手をかけます。

タマネギが、自然に健やかに育つように、植える所作が伝わってくれればと思います。


次に、野沢菜の間引きも行いました。

野沢菜に代表されるツケナ(漬物用の菜っ葉)、コマツナなどは、間引き方が大切です。
間引くことで、それぞれが大きくなれますし、間引いたお菜は、美味しくことができます。
間引き菜は、鮮度が命なので、市場に出ない幻の野菜たちです。


参加者が、間引きを体験してもらい、間引いたお菜は今晩のおかず(お土産)になります。

12月の会には、この野沢菜で即席漬も行う予定です。

今回は、間引いている間、お菜を美味しく食べるポイントも解説しました。
意外とお野菜を美味しくいただく方法が知られていませんし、美味しいお野菜が少なくなってきています。

市場では、売れる野菜が並びます。売れる野菜は、形や色が重視され、味や健康度などは二の次になりがちです。
家庭菜園では、美味しい品種を選び、美味しく育てることが出来ます。

雨が降ってきたので、安曇野地球宿さんに早めに入って、後半は室内講義「自然菜園講座」になりました。

堆肥造りのポイント、堆肥の選び方、堆肥の用途の違い、堆肥のチェックの仕方などこの時期最適な土造りを中心にカルチャーセンター講座のような形式で公式テキスト『これならできる!自然菜園』(農文協)の行間を講義しました。


ランチは、そのまま安曇野地球宿さんで、畑のトマトたっぷりハヤシライスをいただきました。


畑の野菜を美味しく食べるのは幸せです。

今回は、煮物やサラダ、カボチャのサモサなど季節の自然菜園野菜たちがたっぷりでした。
写真はないですが、カボチャのタルトも美味しかったです。

残りあと2回。11月と12月です。



11月30日(火)NHKカルチャー(i-City21松本教室)
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Azumino自給農スクール10月(i稲刈り&脱穀)

2012-10-28 06:54:34 | 自然菜園スクール
本日、
昨日は、Azumino自給農スクール田んぼコースの稲刈り脱穀でした。
本日は畑コースの日でしたが、雨ですので、室内で座学で自然菜園を学びます。


一面黄金色の田んぼ。
イセヒカリと農林48号の稲刈りです。


刈った稲を結束する方法は、昔ながらのワラで縛る方法も学びました。

横一列になって、ワラを両手で持ち、しっかり束ねていきます。


ワラで縛った様子です。昔からの知恵です。

ワラで縛ることが出来るようになると、野の草や花を草で同様に縛ることが出来るので紐を持ち歩かなくてもよくなります。


田んぼの隅では、引き上げられた合鴨がのんびり毛づくろいなどしながら、稲刈りを見学しています。


合鴨と鯉を入れた田んぼは、例年以上ぬかるみが多くなり、バインダーがかなり使えない場所があり、結局半分くらいみんなで手刈りしてしまいました。

来年は合鴨の羽数や、排水に工夫をしようとおもいます。
毎年の反省と改善が、無農薬栽培ではとても大切です。


自給農スクールでは、機械を使わない伝統的な農業から、一昔前の古い農機具を使った自給農向いた農業の指導も行います。

写真の機械は、バインダーといって、人でいえば刈った稲を束ねるところまでやってくれる優れた機械です。


15年前の現役中古バインダーで、刈っていくにはコツが要ります。
そのコツを経験しながら学びます。


これもハーベスターという昭和の初期の木製部品のところもある中古機械です。

刈って干しておいた稲の脱穀、風選を同時にやってくれます。

農機具の事故は絶えません、途中お茶や休憩をしながら、機械も人も休ませながら集中力を保ちながら行います。

また、途中メンテナンスしながら、行うことで機械に無理をしいないことも大切です。

週末農業で自給する場合、昔の機械はありがたい味方です。
大切にしたいものです。


最後にハザ掛けしていきます。
現代の稲作は、ハザ掛けが減り、全自動刈り取り機(コンバイン)による刈り取り後、機械乾燥が一般的になってしまいましたが、

スクールでは、美味しさ重視なので、みんなで協力し合いながら天日干ししていきます。


西に山が近いこともあって、17:00で薄明かりの中野良仕事が終了し、
来週の脱穀まで、あとは、お天道さんにお願いいたします。

スクールでは、採れたお米をみんなで均等割りにし、持ち帰ることができます。
自分たちで育てたお米を自宅で食べる喜びの分かち合いです。

今年のお米の味を噛みしめ、大切にお米の生命をいただきたいと思います。

次回は、11月4日(日)に、脱穀と日本蜜蜂の採蜜を行う予定です。



11月30日(火)NHKカルチャー(i-City21松本教室)
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あずみの自然農塾10月(稲刈り)

2012-10-24 07:57:34 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、
昨日は一日中雨でした。この頃は、まとまった雨が降る傾向が多いですね。


今月のあずみの自然農塾では、始まる前の時間を使って、
希望者のみの自然菜園プランター講座を行いました。

プランターは、近くに田畑がない方でも、身近な場所で野菜などを育てる小さな菜園です。
今回は、イチゴとニンニクを一緒に植えました。

無農薬で育てるイチゴはプランターに向いています。
来年の収穫が楽しみです。


あずみの自然農塾で、耕さない田んぼには、3種類のお米をみんなで植えました。

黒米、農林48号、ハッピーヒルの順番に色が異なります。

6月に田植えした稲は、もう少しで刈る時期になりますが、今回は少し早いようなので、


シャロムの他の田んぼ、耕したイセヒカリをみんなで収穫することにしました。




刈った稲は、2~3本の稲ワラで結束していきます。

紐と異なり、コツを得ながら、しっかり結んでいくことで、


ハザ掛けして天日に干している間も抜け落ちないように結束し、掛けていくのが大切なポイントです。


昔ながらの野良仕事のコツ、最初のうちはとても難しいものですが、コツをえて繰り返すうちに、身体が慣れてくるから不思議です。

近代化してしまった農業は、機械なしでは、出来なくなりつつあります。
自然農を学ぶ機会に、昔からの知恵を伝えられたらと思います。

今年も稲の収穫が無事できました。


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あずみの自然農塾とは?

2012-10-22 09:47:45 | あずみの自然農塾(シャロムヒュッテ)
本日、秋

「あずみの自然農塾」も今年で6年になります。
元々、シャロムヒュッテで行われていた半日の体験型「安曇野自然農学習会」が、
6年前から宿泊、菜園付きの初年度名「安曇野自然農クラインガルテン塾」→「あずみの自然農塾」と進化していきました。

私も下積み修業時代の10数年前から全国各地の自然農学習会に参加して、各地のお世話人の元、川口由一さんから自然農を学びました。

「自然農」とは、無農薬栽培で、耕さず、草も虫も敵とせず、持ち込まず待ちださないという3原則の元、
自然の営みを活かして、作物を育て、生命をいただき、種を採り播く生き方です。


地域風土を活かすので、おこなう場所で、少しずつやり方が工夫されてきましたが、耕さない田畑で、草を刈って敷きながら食べ物を育てることは変わりません。

昔と異なり、自然農関連の本も多く出版され、認知度も高まり、自然農への取り組みやすくなってきました。

私の原点であり、今も大切な自然農をシャロムヒュッテという大舞台でスタッフの協力の元、みんなと6年にわたって行えたのは好運でした。う
教えることは教わること。学習会を通じて色々な学びがあり、出会いがあり、素晴らしい機会を得ています。

「あずみの自然農塾」については、
毎年工夫をしていますので詳しくは、その年のシャロムヒュッテホームページからの募集要項をご確認ください。

この6年のだいたいの流れは、
3月~12月に、月1回の1泊2日10回行われ、
毎月のテーマ、作物を1年間体験しながら、自分の自然農区画で野菜を収穫できるものです。

3月畝作り  苗作り

4月ジャガイモの植付け 春野菜の種蒔き 陸苗代づくり 田んぼに種蒔き

5月夏野菜の播種&定植 田んぼの畦塗り 畦豆蒔き  レンゲの種採り

6月ニンニク 大麦の収穫 田植え

7月自然農法センター見学会 田んぼの草刈り 竹内さんの田畑見学

8月秋冬野菜・ソバの播種 夏野菜収穫 田草刈り

9月ニンニク・タマネギの播種 夏秋野菜の収穫 田んぼにレンゲ蒔き 草刈り

10月米の刈り取り 小麦大麦播種  小豆大豆の収穫 畝作り

11月米の脱穀 大根掘り 自家採種 蕎麦打ち 来年の苗代準備 大豆の脱穀

12月野沢菜漬け 味噌作り 餅つき


詳しくは、あずみの自然農塾レポートをご覧ください。


2日間の流れはおおよそ、以下のようです。


1日目
14:00 田んぼ(もしくは畑)の体験
17:00 温泉
19:00 夕食(自然農で採れた野菜をいただきます)
20:30 交流会(もしくは、座学)



2日目
6:00 自分の区画で野良仕事
7:30 畑(もしくは田んぼ)の体験

10:30 ブランチ(シャロムで自然農ビュッフェ)

12:30 畑の体験

14:00 自分の区画で野良仕事

15:00 感想会(2日間のシェア)
16:30 解散

残りあと2回(11月、12月)。
今年も事故もなく、シャロムヒュッテさんで、20数名が自然農を1年間体験し、旅立っていきます。
毎年同じ様なことですが、同じだったことがなく、出会いと旅立ちに立ち会っております。

今日は、しみじみと6年間を振り返ってみました。
あっという間の6年間でした。6年間の学びが、1冊の本に結びつきましたし、又そこから広がっているように感じます。

来年の「あずみの自然農塾」の募集は、12月末位~2月にシャロムヒュッテホームページ上で行います。

これからもよろしくお願いいたします。



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「やまなし発!有機・自然共生農業を考えるつどい」に参加して

2012-10-18 08:23:05 | 出張菜園教室
本日、時々、


昨日、午前中稲刈りをし、午後に山梨の有機農業シンポジュウム「やまなし発!有機・自然共生農業を考えるつどい」
に参加しに行ってきました。

俳優の菅原文太さんの司会で、木村秋則さんをはじめ、太田保夫さん、さだまさしさん、根本久さん、明峯哲夫さん、澤登早苗さん、魚住道郎さん、本田廣一さん、瀬戸義和さん、小澤博さん、横山和成さん、向山茂徳さん、金子美登さん、西村和雄さん、梶原雅巳さんとそうそうたるメンバーが一堂に壇上にのりました。

私は、久々にお世話になった先生たちにお会いできる機会なので、参加したいなーと思ったくらいの軽い気持ちで参加したのに、500人を超える参加者の多さに驚きました。


農業に携わらない方でも知っている知名度、自然栽培の第一人者リンゴの木村さんの講演を聴くのは久しぶりです。


かいつまんで内容をご紹介すると、
有名な益虫のテントウムシよりも、害虫のアブラムシを捕食するヒラタアブの幼虫。
葉に穴があるのは、弘前大学の研究で、リンゴ自身が病気の患部に穴をあけ治癒している姿など
スライドで見せながら、慣れた感じで講演してくれました。


他にも、肥料を入れた田と、入れない自然栽培の田で根の張りの違い、

ちなみに、答えはBでした。


自然栽培のPRや


未熟堆肥などによる毒性の強い硝酸態窒素の効いた野菜の危険性、


自然栽培したお米と、慣行栽培、有機農産物の腐敗チェックなど会場は湧いていました。

つづいて太田保夫さんの講演、なぜかノーギャラで応援として登場した歌手のさだまさしさんのトークライブショーがあり、

第2部では、各ブースに分かれての4つの分科会があり、交流会になりました。


4つある分科会のなかで、私は担い手づくりを考える第4教室、アドバイザー金子美登さん、西村和雄さん、梶原雅巳さんのブースに参加しました。


左は、農学博士、NPO法人ガイアプロジェクト理事長の西村和雄さん、
右は、NPO法人全国有機農業推進協議会理事長の金子美登さんです。

お二人には夫婦でお世話になっていて、久々の再会だったので、お互いの元気な顔が見れてよかったこと、
これからの過疎化、耕作放棄地の拡大、農業の担い手、研修の受け入れ等について、地元有機農家㈲梶原農場代表の梶原さんの進行で、参加者交えてのリアルな話し合いが行われました。

完全自給していた2,500~3,000万人と言われる江戸時代は、
農家の割合が80%とほとんどが農家で、しかも農家といっても、冬場は狩りや鍛冶屋、杜氏、炭焼きなどいわゆる兼業農家が多く、今風にいえば半農半Xの人口は多かったと思われます。

私は、その点からも専業の有機農家さんと、半農半Xで自給的に農業をしたいと思う方々で、日本全国の耕作放棄地を再開発されたらいいなーと思いました。


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Azumino自給農スクール10月(在来蕎麦の脱穀)

2012-10-17 07:56:18 | 日々の自然菜園
本日、のち、の予報。




Azumino自給農スクールで、1週間前に刈って島立ちした在来蕎麦がすっかり完熟し、真黒な見事なソバの実をなりました。

昔ながらの「蕎麦の島立ち」で天日干しすることで、蕎麦の実は更に美味しく充実してくれます。


カラカラに乾いた蕎麦の実を脱穀するために、今回は、板などに叩きつける脱穀方法と、


昔ながら農器具「足踏み脱穀機」を使って脱穀しました。


足踏み脱穀機」は、足踏みミシン同様、足でペダルを踏むとドラムが回転し、蕎麦の実を脱穀してくれます。

今風にいえば、非電化脱穀機ですね。


脱穀することで、枝から実と枯れた葉などが脱粒できました。


これも非電化の農機具「唐箕」を使い、枯れた葉などゴミを飛ばし、蕎麦の実を寄り分けます。


より分ける仕組みは、手でハンドルを回すことで、風を起こし、軽いものを飛ばし、重い実のみ残します。 

今回紹介した昔ながらの手作業による蕎麦の脱穀は、一見すると機械化された今日の蕎麦栽培からすると非効率かもしれません。

機械で行う場合は、畑に回転式収穫カゴを備え、収穫と同時に脱穀も行い1人で、多くの面積収穫できます。
ただし、脱粒しやすい蕎麦ではロスが多く、実の乾燥具合もまばらになり、蕎麦にとってはベストとは言えないものです。


その点においては、全部人の手で行うと、ロスが少なく、天日干しにより蕎麦が美味しくなってくれます。
しかし、多くの人の手がかかり、技術と時間もかかってしまいます。


「もったいない」という言葉が国際的に有名になりましたが、こうして手作業で一つ一つ想いを込めながら収穫すると「もったいない」が言葉だけでなく、実感できます。

食べ物を大切にする気持ちが育つ、野良仕事がみんなで楽しく出来ました。


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Azumino自給農スクール稲刈り

2012-10-14 18:49:10 | 自然菜園スクール
本日、

今日は、Azumino自給農スクールの蕎麦の脱穀をみんなで行いました。
そして昨日は、稲刈りを行い、2日間穀類の収穫~脱穀まで行いました。


お米は、日本人のソールフードです。
今年も一面黄金色に染まり、秋の訪れを告げてくれます。


スクールでは、無農薬栽培稲作のコツを伝授しています。
田んぼは一枚一枚違いますから、答えは一つではありませんし、自分と田んぼに合ったやり方を見つけることが大切になってきます。

誰でもできる野良仕事です。
稲刈りにはコツがあり、みんなで学んでいきます。


みんなではざ掛けをしました。

刈った稲を干すことで、お米は一層美味しくなります。


このはざ掛けを見ていただくと、左と右では異なるお米が掛けてあります。


左は、ワラが長いタイプの古代米です。

モミの先にも特徴があります。モミの先についた毛は「ノゲ」と呼ばれています。
「ノゲ」があると鳥に食べられにくく、お米の防衛に役立ちます。


右の丈の短いタイプのお米は、現代のものです。

モミの先には、「ノゲ」はありません。
ワラが短く、ノゲがない品種が現代の特徴で、機械化され農薬化学肥料に向いているのかもしれません。


田んぼの片隅、去年合鴨を飼っていた池の跡地には、マコモが生えています。


マコモは、浄化力が強く合鴨のフンで汚れた池を浄化してくれ、
美味しいマコモを育ててくれました。


弁当持参で一日の野良仕事。
みんなで協力し合うと、楽しいものです。

このお米は、田んぼコースの受講生で山分けします。
自分たちで育てたお米が食べられるのは幸せです。


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ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」を観て

2012-10-13 07:32:56 | 自然栽培で自給できる想い
本日、


昨日、久々に東京(渋谷)に行ってきました。
午前中は、畑をやって、午後高速バスで、映画を観て帰る強硬スケジュールでした。

というのも、先月自然菜園プランターを取材していただいた雑誌「エココロ」に、
ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」の試写会のご案内があり、応募したところ、抽選で当選したからです。

この映画は、とてもそそられました。
うちの自然菜園にも数多くの在来野菜を育てて、自家採種しておりますが、
野菜の出身地での野菜の実際(風土、栽培、伝統料理)にとても興味があったことと、

まだ知らない山形限定の在来野菜の存在、地域での取り組み、新たな料理方法、どのように種が守られてきたのかが、一つのドキュメンタリー映画として観ることができるからです。


チラシの裏側でも紹介されていますが、
本編の中では、10種類もの在来野菜と種を守り継ぐ人々の物語がありました。

江頭宏昌さん(山形大学農学部准教授、山形在来作物研究会会長)の考察や野菜の紹介、
奥田政行さん(アル・ケッチャーノ)オーナーシェフが人と人をつなぐ料理、
そして、名も知られていない貴重な在来種を守り育てる農家の人々、そして地元の方々との協力。

どれを欠いても絶滅してしまう在来野菜。
野菜の寿命は、野菜によって異なるが、3~10年も空いてしまうと、種の寿命がなくなり、
20~30年もすると伝統農法と伝統食の継承が失われてしまうくらい儚い希有な存在。

実際に、近代になって30種類もの在来野菜が山形県から失ってしまったらしい。

まずは、知ること、そして行動すること。

予告編は、こちらを押してください。

沖縄の在来野菜は、一般市場からは消えても、家庭菜園で育てられ、持ち込みの市場などで今も続けられてきています。

自分の出身地の野菜を家庭菜園で自家採種しながら育ててみるのはいかがでしょうか。
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安曇野環境フェアに参加しました。

2012-10-10 01:06:22 | 出張菜園教室
本日、の予報。


蕎麦刈りの午後に、安曇野環境フェアに行ってきました。

隣町、安曇野市堀金の体育館の内外で2日間開催。


というのも、のらのら応援隊の特設ブースで、拙著『これならできる!自然菜園』(農文協)を紹介していただいていたからです。


自然菜園の10の作法など本からの抜粋をパネルにしたものも展示していただきました。

・自分の食べ物を自給できる。
・また食べた残渣を土に還すことが出来きる。
・野菜もまた植物なので、二酸化炭素を吸収してくれる。
・土の砂漠化防止。
・生物多様性
など
家庭菜園そのものがエコなのではと思うようになってきました。


同じブースに出展してされていたテーブル菜園も画期的でした。


リサイクルも大切ですが、そのままもう一度使うリユースは持ってエコです。
カップ、牛乳パックなど耐水性のある容器を割り箸などで底上げし、土を入れて野菜を育てる。

余った種を使って育てたカイワレやベビーリーフで頂くことができます。

ポイントは、野菜によって牛乳パックを横にしてリーフ野菜、縦にしてラディッシュなど根菜に使い分ける点。

勉強になります。

友人知人たちのブースも一通り見学できました。

週末は仕事と重なり、イベント事に参加できないので、久々のイベント参加でした。


今日の午後は、NHKカルチャー松本i-Cityでの無農薬・ずくなし家庭菜園教室(秋)です。

無農薬栽培の基本から応用。そして質問タイムと濃厚な90分授業。
初めての方から、ベテランまで参加できる基本講座です。

お会いできること楽しみにしております。
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