雪解けあとの茎たちから、6月の野菜ラッシュまで、菜っ葉ものでどうつなぐか?春先の健康維持には避けて通れぬ難問だ。ここらじゃ畑に種を播けるのは4月も末、どうにか食卓に上がるのは6月ってことだから。この野菜空白時期をどうしのぐかってことだよ。
ここらの人はあまりやらないことだが、我が家では、雪解け早々にビニールトンネルに菜っ葉類の種を播く。ビニール覆いの威力ってかなりのもので、数日お日様が出てくれさえすれば、発芽するし、その後の生育もゆっくりながらも着実に進む。間引き菜も含めれば、4月中旬から5月いっぱい、このトンネル育ちの小松菜や小蕪で過ごすことができる。
今年は、春先の思いがけない強い日差しに一部焼いてしまってからは、ビニールをはぐって大気に直に晒して育ってもらった。何度か草取りや間引きをして、一丁前に伸びるようになったらあとは、放ったらかし。今じゃ畑とはとても思えない雑草の縦横跋扈だ。
ここまで圧倒されれば、か弱い菜っ葉類なんか、ひとたまりもない、迫害されてひょろひょろになってることだろう。って、思っていたんだが。これが思いの外の逞しさ!草をかき分けると、小振りながらも蕪は健在!
小松菜など、深い緑でしっかり自己主張している。
雑草と競い合っているので、葉や茎は固い。さっと湯がいてお浸氏に、ってわけにゃいかん。じっくり煮込んでようやく食用になるって頑健さだ。それでも、蕪などまったく虫食いもないし、小松菜も元気はつらつこの上ない。
夕方、農作業の終わりには、この雑草畑に寄る。夕食の材料と翌朝の味噌汁実に数株ずついただいてくる。昨夜の主菜は、小松菜と鶏唐揚げのケチャップ炒めだった。もちろん、朝は小蕪の味噌汁。
まだしばらくはこいつら張り切り菜っ葉にお世話になれそうだが、4月末播きの小松菜もほれ、この通り。
こっちは大切に育てられて柔らかそうじゃないか。隣にはパクチョイやホウレン草、春菊もグイグイ大きくなってきている。
春先を支えてくれた雑草畑の菜っ葉たち、君らのお陰で、緑乏しき春を乗り切ることができた。感謝だぜ!