発芽順調、なんて気楽に構えていたら、むむっ、な、なんじゃ、この黄色の苗は?肥料切れ?そりゃないだろう。まだ、発芽から1週間だぜ。最初から黄色ってなんだよ。2週間経っても、この色付き。
いつか出るさ、って高く食ってたポットも発芽の気配とてない。1枚の箱でポツリポツリ、すきすきのまばら苗!た、助けてくれぇぇぇ!こんなこと未だかつて経験したことないぞ。
理由は何だ?色付かないのは、元肥の肥効不足としか考えられない。米ぬかだけのぼかしじゃ力足りんってことなんだろう。でも、去年は上手く行ったのにぃぃぃ。それと、土とぼかしの混交が不十分だったこと。しっかり緑濃く育っている箱もあるからね。次回のボカシ作りと床土作りにゃ、この痛ぁぁぁい体験を生かすしかない。
発芽しない、って致命的症状の方はどうだ?一つは、種もみの選別に問題があったってことだ。そう言やぁ、コシヒカリ、塩水選でやたらと浮いて不合格になってはじいたもの。きっと、水口近くの実入り不十分なモミを間違って選んでしまったんだろう。秋の種選び、気を付けよう。
それでも、芽がいじけるってんならわかる。まったく発芽しないってのは何だよ?よくわからん。もしかしたら、不調の種蒔き機を力づくで引っ張った所為かもしれんな。必要以上の転圧状態になったのか?ここはもう、我が家のおんぼろ種蒔き機を諦めるしかないかもな。
なぁんて、来年への反省と課題、書き連ねてたってダメなんだよ。今年どうする?田植えできるんか?
この手ひどく痛めつけられた苗たち、なんとか生き返らせなくっちゃ。できることは、限られている。そう、追肥だ。肥効の高い発酵有機質肥料で不足分を補うしかない。ただ、粒状の肥料を上からばら撒くなんて方法は以前失敗済みだ。表面の肥料が吸いたくて根っこが土の上に伸びてきちまうんだ。根が表面で互いに絡み合って、田植え機が1ポット、1ポット押し出せなくなっちまうんだ。
だとすれば、液肥にして散布してやるしかないか。有機肥料を浸漬して、水溶性の窒素分を沁み出させ、それを如雨露で散水する。これしかない。ただ、苗はプールに浸っているので、撒いても薄められて効果は薄い。ならば、毎日、撒いてやるしかないじゃないか。
決断して4日目。今朝も新たに抽出した液肥を散布した。効いてるか?劇的変化とはいかんが、徐々に緑が上がって来てる。気がするだけじゃない。たしかに黄色が、黄緑くらいにはなってきている。信じよう、これしかないんだから、救いの道は。まだ、田植えまで10日ある。イネ苗の生命力を、信じよう!信じよう!!