まさかね、まさかこんなに暑い夏になるなんて、思ってもみなかったぜ。連日35℃超の異常高温、部屋の中だって33℃!机に向かってるだけで、もはや拷問だ。なんだってぇぇ?クーラーないのか、ってぇ?あるわけないだろ、山形だぞ、里山の麓だぞ。って、去年あたりまでは平気を装いやせ我慢でしのいでたんだ。まっ、盆過ぎりゃ一気に秋めくからな。せいぜい10日の辛抱だ。
って、その10日間に台本書きの山場をぶっつけちまったわけよ。こりゃしたり!だぜ。
だったら、早朝の涼しいうちに書き物する、それが真っ当な対暑法だ。でもさぁ、農作業ってもんがあるんだよ。どんなに暑くたって、雑草は待っちゃくれない。手加減なし容赦なしで伸び広がりやがる。アオビユとかアカザなんて、待ってました!おいらの季節だぜぇぇ、と元気溌剌だもの。
収穫にも煽られる。スイカにメロンにトマトにトウモロコシ、・・・で、じやんじゃか食わにゃいかんだろ。せっせこ、加工せねばならんだろ。体調崩さぬように、ってジムトレも最低限度で必要だ。もちろん、昼の居眠りだって襲ってくる。
ほらな、暑さにぐでぇっとしてるか、余儀なき作業に追い立てられるかしつつ、気付けば夜なのさ。部屋中、微熱のもやもやの中で、パソコンやノートに向かったって、アイディア浮かんでくるわけないだろ。うーん、頭の回転鈍いぞ!ここは潤滑油が必要じゃ!って、ジントニックとか一気飲み、でますます脳細胞はあらぬ彼方へオーバーヒート、呻きばかりがうつろに響く夏の宵なのだ。
行き詰まると人間逃げたくなる。まさか、台本書きそのものから脱兎の逃避、ってわけにゃいかん。ぎりぎり繋がりだけは保たねば、ってことで逃げ込むのが、関係本読み。そうだ、ノモンハンの戦いについてデータが欲しいぞ。早速、アマゾンで取り寄せて、「ノモンハンの夏」半藤一利著・文春文庫に縋りつく。
朝鮮人の皇国兵士についてもも少し知っておかないと、で、こちらも軽く岩波ブックレットを注文。この際だ、買い置きの「歴史戦と思想戦-歴史問題の読み解き方」山崎雅弘著・集英社新書にも寄り道しようか。
なぁぁんて、いかん、いかん!どこかでけじめをつけなければ。本読むだけで盆が過ぎる。暑さに甘えてはならぬ!だるさに負けてはならぬ!
すでにタイトルも大筋もキャスティングも決まっている。手に入れたエピソードや空想を繋ぎ合わせてストーリーをたどればいいんだ。なぁぁに、再度乗り込んじまえば、いつかは終着駅に到着するのさ。今はその待ち時間、ってことで。ただなぁ、この列車、いつになったら発車するんだい?