ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

作戦倒れ!不本意、不愉快、長井マラソンフル

2019-10-20 19:04:20 | ランニング

 そりゃあな、たしかに足は攣らなかったよ。体調不良の中、完走もできた。でも、嬉しさや充実感とはほど遠い。

 なんだ、不満の原因は?

 タイム、なんと劇症痙攣で途中数キロ歩いた前回や前々回より20分も遅いんだぜ。3年前の自己ベストからは1時間も後退しちまった。まあな、5時間30分、って目標で走ったさ。でも、そいつは多分にへりくだりってもんで、内心は、せめて前回並み、あわよくば5時間切りに視線は行ってたわけよ。なのに、かぁぁぁぁっ!

 それが今の実力だ、って見方もたしかにある。が、振り返って、今回は完全に作戦ミスだったと思う。全力を出しれなかったと感じる。だから、悔やむ。

 痙攣防止の芍薬甘草湯、これはきっと効いたんだと思う。全体に足は重かったが攣りはしなかった。いや、軽い痙攣は、右太ももと左ふくらはぎに1度ずつ発症した。でも、その場に倒れて激痛にのたうち回る、なんてことはなかった。失敗は、エイドステーションで休憩を取り過ぎたってことだ。事前にこことここと場所を決めて、おやつタイムを入れた。これはほぼ無駄だった。臨機応変、走りの調子を見て、休憩の場所も程度も決めりゃよかった。このための時間ロスがやたら大きい。

 も、一つの誤算は、買ったばかりの両耳分離ブルートゥースイヤホンを持ち込んだことだ。イヤホンのバッテリは3時間、だったら、レース後半に元気な曲で後押ししてもらいたい、そう思って、重たい充電ボックスは携行せず、イヤーピースだけスマホともどもポーチに入れた。イヤーピースの電源はオフにしてね。

 中間点のエイド、さて、待ちに待ったミュージックラン、始めるぜ!とスマホにイヤホンペアリングして、音楽スタート。うん?音、小せえな、これじゃリズムに煽られ足が進むってわけにいかん、たしか、右か左、どっか2度押しするんだっよな、あれ?音、消えた。お、おい、そりゃないだろ!これ楽しみにここまで21キロ頑張ってきたんだぜ。残りハーフ分は快適に行きたいじゃないか。んじゃ、いったん、電源オフしてから再度オン、はぁぁぁ?電源入らんしぃぃぃぃ。お、おい、お前とお遊びしてる暇はないんだよ。もう5分以上無駄にしてる。せっかく、前半の走りで節約したタイム、帳消しだぜ。

 ええーいっ!もう、待っちゃいられない。音楽はなしだ。Joy Houseめ、帰ったらお仕置きだっ!と、走り出した。が、こういうやり掛けの思い残しってやつは、後引くんだぜ。次のエイドで、もしかしたら、機嫌直ってるかも、と取り出して、またもや悪戦苦闘の無駄努力。ここでも大幅に時間をロス。いかん、もう止めだ。諦めた。今回は、音楽なしだ。絶対、取り出したりしない!ときつく誓ってさらに二つ先のエイド、また、取り出してていじくってるしぃぃぃぃ、もう!

 どんだけタイムロスしたか、後半の5キロラップが前半に比べて7分~15分もかかっていることでわかるよな。もちろん、そのすべてをイヤホンに責任なすり付けるつもりはない。が、少なくない時間を無駄にしたし、精神的な苛立ちの後遺症も小さくはない。音楽で快適ラン、なんてことにうつつを抜かさなけりゃ良かったんだ、まったく。苦しい時は、苦しい。音楽あったって、重い足は重い。そんなの当たり前じゃないか。ええいっ、まったく!

 でもな、一応控えめの方ながら目標タイム内で完走できたし、ラスト8キロは、どんだけ辛くても止まらず歩かず走り通せた。それは、たしかにやったね!感に浸れた。かなりの無理で強張った足を一歩、一歩運んで、振舞いの芋煮は美味かった。よしっ、着替えるとするか。体育館に上がろうとした瞬間、

 足がぁぁぁぁぁ!攣ったぁぁぁぁぁ!!い、いかん、動くともっと激しく痙攣が走る。が、玄関で壁に手を突いたままでいるわけにもいかず、痙攣野郎の隙を盗むように、じわりじわりと動いて、荷物を置いた一番奥の隅へ。そろりろそりと腰を下ろし、うっ、痛って!だめ、その動きっ、禁断り姿勢、許してくれない。結局、両足をぐだらと投げ出した姿勢のみが、痙攣を避ける方法だって気付いた。びりっけつランナーだろ、更衣室の体育館にはもう数えるほどしか残っていない。こ、このまま、足の攣りが直らなかったら、一人取り残されるぞ!それ、とんでもなく、見っともないぜ。係員が来て、薄笑い浮かべつつ、どうしました?なんて。

 焦れど、痛みには勝てず、そのままの、なんかだらけた姿勢で佇むこと数十分、苦しみながらも手を伸ばしてリュックから探り出し、封を切って口に空けた芍薬甘草湯、効いたのか?そんな、すぐ効果現れっこないか。壊れかけたロボットが片足ずつ、動かして再生を試みるみたいに足を曲げ、伸ばし、膝たち壁をつたって立ち上がり、ぶっ倒れる不安に慄きつつ、着替えを終えた。

 まさか、レースの後で痙攣発作に襲われようと思わなかったぜ。ほとんど独り取り残された体育館フロア、このわびしさが、なおのこと、レースを後味悪いものにした。って、なぁぁに、手前が悪いんだけどさ。

 あっ、大会の運営は、至れり尽くせり、ほんと、よくやってくたれし、サービス満点だった。記念Tシャツに記念バスタオル。芋煮にお握り、2種類の飲料。完走証も、全体順位も、5キロのラップタイムも入っている。そう、ランナーの知りたいこと、全部網羅してある。わかってるよ、ここの事務局は。スタート前、イカンガーと宋兄弟のどっちかと、スタートラインに並ぶランナー全員に割って入って激励、交歓してくれた。あんなのこじんまりしたレースだからできる、暖かい心遣いだよな。

コメント
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