雪下ろし、大変な季節になった。事故も多発してるようだな、気を付けよう。って言っても、我が家に雪下ろしはない。屋根が急傾斜なので、積もるそばからずずーっと滑り落ちて来る。偶然落下地点にいたとしても、埋もれるほどの量は落ちてこない。屋根に登って雪かき、なんて危険な思いしなくて、ほんと助かる。
が、その分、軒先にはどんどん落雪が溜まって行くから、こいつらをぶっ飛ばす作業は欠かせない。母屋の客間部分は、冬期間の使用を諦めて雨戸締め切り、落ちるなら落ちろ、積もるなら積もれ!状態で放ったらかし。出入りのある玄関先、小屋前、東側居室横、ここが母屋関係の除雪区域だ。それと、旧鶏舎。どれも除雪機入れて、落ちた雪を吹き飛ばす。降っては飛ばし、落ちてはどかす、2日に一度は除雪作業になる。
我が家でただ1か所、雪下ろしが必要な建物がある。水田用のポンプ小屋だ。屋根の傾斜はそこそこなんだが、トタン屋根が錆び付いていて積もった雪はまったく滑らない。西向きに傾斜しているから、西風で吹き飛ばされそうなもんだが、この赤さびトタンのグリップ力で横殴りの雪もべったりとへばりつく。一度積もれは、積雪はお仲間呼び込んでどんどん嵩が増して行く。この小屋だけは、屋根に登って雪を落としてやらにゃならんのさ。
寒さは厳しいけど風はなし、よしっ、雪下ろし日和だぜ。梯子とアルミスコップを持って現場到着。
すぐ横に立つ電信柱に梯子を立てかけて、雪落としを開始だ。まず、張り出した雪庇を落とす。下手に足を踏み出そうもんなら、雪だまりに一気、だからな。トタン屋根が見えてきたら、その上の雪を10センチ厚さ残して足場を作る。トタンまでむき出しにしちまうと、たとえ赤さびとはいえ、滑るからね。
うん、積雪50センチってところか。まっ、雪下ろし適期だな。周囲を張り出しを落としつつ、ぐるりと屋根を回る。大きな雪降りは2回、途中、暖かい日もなかったので、層には分かれているが、氷に変わっている部分はない。トタンまで雪をはぎ取ることはしない。それでなくとも痛み激しいんだ、これ以上、屋根を傷つけたくないもの。
縦にザックザックと切れ目を入れ、グイっと力を込めて、押し出し、雪の上を滑らせて投げ捨てる。縁から1メートル程度はこの方法で落として行く。四辺すべて落とすと、真ん中に手つかずの雪の塊が残る。これも掘り取って、傾斜を利用して滑らせて落とす。そう、雪下ろし作業のポイントは極力滑らせること!持ち上げないこと!重力を利用で、力節約、だ。
なぁにちっぽけなポンプ小屋だ、ささっのさで、雪下ろし作業終了だ。屋根に薄っすら残っちゃいるが、どうせまた降る、そのまま置いとけ。まっ、この先2回は下ろし方せにゃならんのだし。天気に恵まれゆとりの気分で終われたぜぇぇぇ。