時は今!いざ、蜜蝋クリーム手作りに挑戦!
材料も手に入ったし、作り方も頭に叩き込んだ。降雪もこのところ遠慮気味。月例ごはんパンも焼き終えた。
となりゃ、待ちに待った蜜蝋クリーム作りだぜ!
うーん、ちっとばっかし緊張するなぁ。スイーツやらパンやら料理は、常々に手掛けてるから、なんの身構えもなくすすっと飛び込んで行ける。新しい試み、って、なぁに、基本は同じよ、任せろって。
でもなぁ、化粧品だぜ、曲がりなりにも。お肌や身だしなみに関わる品を、ど素人が手作りしたりしていいのか?華麗なビンとかに入って1個数千円とか、勿体ぶった広告にのせて美女が高級感を漂わせる、それが化粧品ってもんだろ。ジイサンが手作り、ってなんか、家伝の丸薬?みたいで薄汚れてて怪しいじゃないか。出来たところで、効果どころか、塗るもはばかられる、なぁんてことにならないか?
なぁに、そんな七面倒くさい代物じゃないんだ、蜜蝋クリームって。
簡単もなにも、植物油で蜜蝋を融かせばいいってだけの話し。ただ、美容品だけあって、原料にはこだわりありってことらしい。って、言ってもすでに植物油はアルガンオイルを選んじまってるし、蜜蝋も未精製オーガニックの品物を購入済だ。あとは、香りに何を使うか。って言っても販売するわけでも人に上げようなんて大それたことを企んでもいないから、まっ、何だっていいんだよ、それなりに化粧品ぽけりゃ。
小さめの柄つきボールを選ぶ。1回、オイル25mlで作るからね。アルガンオイルを入れて湯煎、温まってきたら4~5グラムの蜜蝋を入れてゆっくりと溶かして行く。しまったなぁ、塊のまま入れちまった。こりゃ溶けにくいわ。
竹串で突っいたり周りをこすったりしながら待つこと10数分。ストーブの上でじっくり温めたから時間かかっただけみたい。ガスでがんがんやったら時間短縮可能だった。蜜蝋の固形物が完全に溶けて消えたら、容器に移す。
慌てて香料加えちゃダメみたいだぜ。ほら、エッセンシャルオイルの香り成分って揮発性だから、高い温度に出会えばすぐに飛んで行っちまう。加えるのはクリームが冷めて固まる直前。っていつだよ?
あっ、いかん、固まってきてた!
香料、無理やり滴下して、ぐりぐりとかき混ぜる。あぁ、大きい容器の方は遅かったぜぇ!そうだろな、冷めやすいさ、容器大きくて、中身少なけりゃ。見た目悪っ!
よしっ、今度は失敗しないぞ。蜜蝋プラスカカオバター入りで作ろう。香料は、思い切って木の香り、ティーツリー。今度は蜜蝋もカカオも刻んで入れて、ガスで加熱したので、すんなり溶けた。容器に注いで、1分間待って香りを数滴、竹串でさらっとかき混ぜて、あとは固まるのを待つ。
ほぉれ、今度は上手く行ったぜ。これなら市販品と見た目は変わらない。香りもほのかに上品な仕上がりだ。
風呂上り、さっそく試し塗り。おっ、ずいぶん柔らかいなぁ。肌での伸びも滑らかだ。この柔らかさ、どういうことなんだろう?アルガンオイルのせいか?蜜蝋が足りないのか?いや、市販品の方が、原料の質をケチってるってことにしておこう。
踵に顔に手に、しっかり擦りこんで、これでこの冬も万全だぜ。しもやけ知らず、ひび割れ無用、肌荒れよさようなら!なんたって、この世に一つしかない高級クリーム!だからな。