ほい、忘れてたよ、落花生。
掘り出して、日陰で乾燥させてぇ、莢を茎からもぎ取ってぇ、水洗いしてぇ、さらに乾かして。ふぅ、終わったぜ煎り豆用の落花生の収穫。って、手間暇かけて小屋に保存したのが1カ月前。さっ、いつでも食べられるぜ。って安心からか、ついそのまま置き忘れた。
分厚い殻に収まってるし、油分が多いわけだし、寒さには強いはず、と真冬の土間に放置してあったが、さすがに氷点下10度超えとなると心配だ。母屋に運び込んで、いつでも気の向いたときに食べられるようにした。
秋、同時に掘り出した茹で豆用は、洗ってすぐに茹でて、美味しくいただいた。一度茹でたものは、そこから加熱乾燥させれば、日持ちするってこともわかった。砂糖に絡めた豆は、ちょこちょこ摘まんであっという間になくなった。
土間に取り込んだ煎り豆用落花生、さぁて、いただくとしようか。
煎るったって、ストーブの上に乗せておくだけさ。ほらほら、香ばしい匂いが漂い始めたぜ。時々にかき回して熱の通りをよくしてやる。生豆は、青臭さが残るし、きっと体に良くないから、焦げっぽくてもよおくと加熱する。
全体、満遍なく熱が通り難いってのが、問題だなぁ。まっ、やや、煎り過ぎってところで、出来上がりってことにしよう。
殻の合わせ目を歯で割って中身を取り出す。
これは当たりだぜぇぇ!実も大きいし、十分に火が通ってる。歯ごたえもカリっと割れて香ばしさが口中に広がる。すべてがこうだといいんだがなぁ。中には、実が萎んじまったものとか、腐りかけのやつとかあるし、生っぽいのもある。味の方も微妙に違ってる。
まっ、これが自家産の楽しみってことなんだろうな。自然は、そうそう、食べる側の都合よくはできないってことだぜ。自分で作ってみなきゃわからんことだけどな。
まだまだたっぷりコンテナ一杯近くある。楽しみは続くぜ。カリカリ齧って、まるでリスみたいだなぁ!