1週間ほど赤カブ漬けなしの食事、うーん、ちと物足らんぞ!山形青菜と白菜キムチと松前漬けの3種を、2種類ずつ食卓に並べるローテーション、賑やかじゃあるが、どれも葉ものだよなぁ。根菜類の、あの歯ごたえが懐かしい。大根は漬ける習慣ないから、カブだな、それも保存性抜群の赤カブだぜ。
11月半ばの収穫以降、これまで3度漬けてきた。1回目は、例年の漬け方を大転換、一旦塩漬けした後に甘酢に漬けた。ネットレシピの通りにやってみたわけよ。なんじゃぁぁぁ?これは。絞り粕じゃねぇか!塩と重石で水分抜けて、ぺちゃんこのへろへろ。歯切れのよさなんてなくなって、しなこいばかり。こりゃダメだ。
2度目、いつも通り生のままぶつ切りを漬け汁にぷっ込んだ。うーん、よしよしこれだぜ、と思ったのは最初の1週間。なんか、変な味するぞ?押し入れにしまい込んだ古布団?みたい。いわゆる饐えた味てのの一歩手前?こんなの初めてだ。そうか!暖かさのせいだ。冬だっていうのに雪も降らず、この穏やかさだもの、いかな酢漬けといえども、発酵、いや腐敗だなこの場合、してきたんだ。まだ食べ残しはあったが、残念無念の廃棄。
ということは、塩と酢をきつくするしかないんじゃないか、微生物増殖を防ぐためには。そんじゃ、酢をたっぷり、塩も多めに入れて、砂糖は控える。これが3回目。濃い目の味が効いたってこともあったが、この頃から一気に真冬に突入したのが幸いした。味が変わるなんてこともなく、萎びて歯ごたえ失われるなんてこともなしに食べきった。が、いかにも酸っぱい!塩辛い!
保存場所の土間も冷蔵庫並みになってきたんだ、無理に濃い目の漬け汁にすることはない。よしっ、今度こそ、決定版だ!前回残った漬け汁に砂糖をたっぷり、塩と酢は少々加えて煮溶かす。カブから出る水分で漬け汁の濃度はちょうどよくなるはずだ。小屋で保存しておいた赤カブ、元気なもんだぜ。先週の氷点下続きにも凍ることなし、切れば真っ白な肌にハッとするような赤紫が鮮やかだ。
漬け汁が冷めたところで、カブに注ぎ込み、付け込み完了。重石もせずに自然と漬かるのを待つことした。
翌日、どうじゃ?漬かり具合は?うーん、まだちょい早くて味も薄味だが、歯ごたえはしゃっきり、若々しさをいただく感じで悪くない。小さな甕一つ、寒さが続く間に美味しく食べきれるだろうさ。カブもまだもう1回分残ってるしな。