自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

風邪は上手に経過させるもの~(母の事例) 

2014年12月06日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

 血圧と風邪の関係    2014・12・8 

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臨時投稿させていただく。

 10月20日(土曜日)~2012に投稿した記事を少し直してみた。

インフルエンザが猛威を振るい始めているとニュースを昨日聞いた。

例年より早い時期にすでに患者が急増しているという。

ここで、もう一度、風邪の意味を自然治癒力的に考えてみたい。

 

風邪の”体の調整”とはどういうことかというと、体の柔軟性を

回復させて、順気のめぐりを良くして、コリ”や”つまり” を 

自然治癒力で解いてくれることだと、順気の流れを感じること

のできる人は知っている。 


風邪をひいて、柔軟性を回復すると弾力が戻ると言われても

ピンとこないだろう。 

"弾力が戻る"と どのように変化が起きるのだろうか?

 

風邪をひいて血圧が下がるのが、良い例である。

風邪をひいたあと、血圧が高かった人が、低くなるのは、

体全体に弾力がもどり、柔軟性が増したためだ~と考えられる。


つまり、血管の硬化状態(つまりがある状態)が平常に

戻ったためと言える。

血管が柔らかくなれば、圧迫されない分、血圧が下がるという

ことになる

 

私の84歳の実母は7年程前, 血圧が、170であったので、

当時(2007年前後)、血圧を下げる薬を飲み始めていた。


ところが、飲み始めてから数か月後、ちょうど私がインドから

一時帰国したとき、母の変化を感じた。 

どこか、精神的にボーとして、機敏性が薄れて、気持ちも

浮かないのか、お洒落に気を使わなくなり、靴のかかとを

踏んだまま、つっかけのように ひっかけて平気で

外出する姿を見た。 


その歩くさまと姿は、まるで認知症特有の老人の徘徊

のようにさえ感じられた。(母の死因については後記参照)

 

その時、普段は薬を飲まない父が、高血圧だけは、脳の血管

破れることもあり、怖いからという理由で、母に血圧を

下げる薬を飲ませていることを知った。 

 

アートマセラピーを日本にいる家族に施そうと思ったのは

この時が初めてだった。

父に説明をして、了承を得て、しばらく、薬を保留してもらい、

集中的に母にセラピーをして、数日間で圧を、140まで落とした。


すると、母は、薬を飲まないときの方が 気分が良いといって、

それ以来、少々血圧が上がっても、薬は飲まなくなった。 


認知症の要介護3になって、月に一度薬なし(薬の処方無し) 

の健診に病院へ伺う。

現在も、母の血圧が高いことには変わらない。 


190、否、それ以上の時もある。

ずいぶん前に、主治医からは以前、高血圧を抑える薬の

お話しをいただいた。 

その時点で、私は、主治医と 話し合った。


自然治癒力という、自分自身の見解をお話ししたりして、

幸いにも、先生のご理解をいただいた。

 

MRIで脳を徹底的に検査した折、すでに、小さな脳梗塞は

発見されており、高血圧もからんで、の治療となると、

かなり、母の小さな体と高齢から負担が伴うことを、医師に

示唆された。


血圧を低くしても、母の脳の状況では、いつ、クモ膜下出血が

起こっても不思議でないと、すでに数年前に医師から言われている。

 

その折、先生とお話しさせていただいた中で 血圧が高いという

ことが、一概に悪いと思っていないこと

血圧が高いことより、血管が硬化しているほうが怖いこと


だから、自然治癒力によって、体全体の柔軟性を保つことが第一義

この三点を重点を強調して、話し合った。

 

血管が硬化して、血圧が高ければ、破れて、脳溢血や脳梗塞

をひきおこす。 

血管の壁が柔軟に対応していれば、そのリスクはかなり減る。 


血圧が高くても、体全体のバランスが柔軟に順気が整って

いれば、高血圧の薬を飲んで、その合併症や副作用を

もたらされず、日常を健全に過ごせるはずだ・・という 

私なりの思いがあった。


血管のみならず、体全体の細胞、そして、ひいては、

心の柔軟化が健康の維持に必要だ

 

元気(気の元)はそうした、柔らかい体組織に浸透して

いくからだ。

元気が浸透して、体を満たしていれば、自然治癒力が働く。

 

上手に風邪をひくとはどういうことなのだろうか?

整体創始者、野口晴哉氏は以下のように述べている(*1):

 

”肩が凝るとか、首が凝るとかいうことを感じている間は倒れない。

そういうのを感じなくなると、バタッと行く。


ところが、上手に風邪さえひけば、血圧も下がるし、体の硬張り

もなくなる。 

だから、風邪を引くと脳溢血にならない。


脳溢血になった人の過去を丁寧に見ると、ある時期から急に

風邪をひかなくなっている必ずそういう時期がある。”

 

”コリ(凝る)がある”、”こっている” という感覚がある人は

健全だ。

本当に凝り切ってしまうと、凝っているという感覚さえなくなる。 

コリは (”経絡”=けいらくを通じて)巡り巡って、知らず知らず

頭や心臓・その他内臓影響を与えていく

 

”コリを気が付かずに、放っておく” と、バタッと倒れてしまうと、

野口氏は言われる理由がそこにあると思う。

ちなみに、コリは体の芯から解くことが必要だとおもう。 


よく、湿布薬などをその部分に当てている方がいるが、これは

あくまで一時的な効用しかないのだと思う。 

その理由は、私たちの コリ の原因は 順気のつまりで、 

これは生きている気だ。 


生きている気 は、決して、物質的な機械的波動や、生命力

のない刺激からでは、簡単に左右されない。 


私たちの体が有機的であり、機械と異なり生命力という

目に見えない電流が流れているのなら、生きている

気しか、その電流に 真の影響を与えないからだ。

 

五感感覚の、”触れて感じる” 部分で、一時的に気持ちよく

なっても、真から解くということとは、意味合いが違う。 

別の種類の一時的快感であることが多い。

 

風邪をひくことは、”自然治療”なのだ 

体をほぐすために、身体に備わった各器官が智慧を働かせて、

コンピューターより精密な企画をたてて、どう、硬化した部署

ほぐすかというところを、綿密に計算して風邪の症状を

引き起こす。


だから、野口氏の言われるように、”風邪をこまめに引いている

人のほうが、脳溢血になりにくい”という話の筋になる。

 

風邪をこまめにひくというと、自分はそんなことは無いと

思われる方が多いと思うが、半日、のどがいがらっぽかった、

とか、鼻水が出たとかの経験はないだろうか?  


もっと、短い風邪をひく方もいる。 

よくセラピー中、くしゃみを連続してされる方がいる。 


”アレルギーで・・” と言われるが、これも、ある意味で

風邪の症状だ。

つまり、自然治癒力が発動して、コリ の部分を柔軟化

するために、”くしゃみ”が出るのだ。


野口氏はさらに続けて次のように言われる:

 

”早く風邪を治そうとして、熱を下げようとしたり、咳を

止めようとしたり、というような、中断法ばかり講じていると、

風邪を治そうとしながら、体が硬張り、治療をしながら、

体がだんだん鈍くなるというようなことになる”

 

上手に風邪をひくとは、ここにヒントがあるようだ。

つまり、熱、咳、などの症状を止めるのではなく、

その症状ができるまで、体を楽にして、安静に無理せず、

暖かくして、水分をとりながら、

その経過をきちんと見届けるということなのだ

 

以前にブログで引用させていただいた内科医の内田久子先生も、

熱や下痢、その他症状は体の自然浄化作用であると言われている


私自身の体験でも、風邪の症状をどのように、とらえるかと

いうことが、体を健康に保つ秘訣になっている。

風邪とインフルエンザとは違うと思う方もいるかもしれない。


一口に風邪といっても、いろいろな風邪がある。

小児麻痺や天然痘も風邪の一種であるということが話題になった

 

熱病の一種のデング熱というのがある。 

息子がインドにいる間2度かかり、私も1度かかった。

これは蚊を媒体とするといわれているが、実際、対処療法がない

といわれている。 


ある意味では私はこれも風邪の一種ではないかと思う。 

こうした特別な風邪以外に、頭の酷使でも風邪をひく。

消化器に負担をかけすぎても風邪をひく。

栄養過多で腎臓に負担をかけていれば、そこから風邪をひく。

心配性の人は神経系統から風邪をひく。

 

要は、体の柔軟性がアンバランスになって偏ったとき、人は

風邪をひきやすい状況にある といえるだろう。

それぞれ、それなりの風邪をひき終わると、偏りが改善されて

疲れていた部分の回復し、風邪ひき前とくらべ、体全体の

バランスがよくなり、順気(じゅんき)が回る。

 

野口氏が言われるように、

風邪は治療するものではくて、経過するものであるという意味が

ここにあるのだと思う。


 

*後記:

①当時は認知症見解は示されていなかった。

 

②この記事発表から3年後、母は他界した。

亡原因は 解剖の結果、心不全だった。

2007年に高血圧の薬を一切取らなくなってからも、

高血圧症は、亡くなるまで続いていた。 

しかし母自身は健康であった。それ以外の常備薬もなく、

内臓器官機能数は正常で、認知症であることと、

左右大腿骨骨折のため、車いす生活を余儀なくされた以外は、

配されていたクモ膜下や脳溢血などは 

なかったことを付け加えさせていただきたい。(2019/1/21記述) 

 

(*1) "風邪の効用” 昭和53年 野口晴哉  発行所:株式会社 全生

 

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