局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

志の輔らくご

2011-02-01 22:29:09 | 見る(映画 劇場 美術館など)
昨夜は渋谷パルコへ。

志の輔らくごである。
ワタシの周りで観にいったヒトが口々に 「超おもしろかった~」「はまった~ 次も絶対行く!」という公演。そうやってリピーターは増え、口コミで興味のある人も増えるのだからチケットが取り難くなるはずである。
ワタシも一度は観たいよ~ と思っていた。 願えばかなえられるものである。チケットが空から降ってきた。



それも前から四番目という願ってもない席。

姑息なワタシは考える。こうやって細々とではあるけど毎日少なからずの方々が見てくださるブログ、ここでまた褒めちゃうとますますチケットがとりにくくなるのではないか? と。

でもね、書かずにはいられないの。 ほ~んと面白かった & 感動いたしましたね。

ロビーの様子
 




こうやって胡蝶蘭の贈り主を見るのは楽しいんだけど



こんな人からのもあった。



観客はホントに老若男女 場所柄若いカップルや落語好きそうなお年より 我々中年。粋筋っぽく縞の着物を着こなしたキレイな年増のオネエサンも。

演目は



「だくだく」貧乏長屋の話。引越して来た貧乏店子が隣の元武士の先生に家財道具の絵を壁に描いてもらう。それを本物だと見た近視の泥棒が 絵の道具が本物のつもりでドタバタをくりひろげる話。

「ガラガラ」商店街のセールのくじびきで 出血大サービスのつもりで「世界一周の旅」の1等当たりくじを作る、ところがそれが手違いで7本もあたりを仕込んでしまい、商店街の会長の靴屋と役員の魚屋と八百屋が困り果てながらあれこれ騒ぐ話。

もう 一つの空きもない観客席。それが志の輔ファンでうまっているわけだから枕からして「笑う気まんまん」であった。
ちょっとしたことでもくすっと笑い それが爆笑につながっていく連鎖。
ワタシも気持ちよく笑わせてもらった。


そして15分の休憩を挟んでこの公演のために作られた 「大河への道」という新作落語。

きっかけは志の輔さんが長崎のシーボルト記念館に行きシーボルト事件に興味を持ち その事件のきっかけとなった伊能地図から伊能忠敬の生涯を落語にしたいと思ったそうだ。
話の中でもおっしゃっていたが、元々忠孝は商人としても才覚があり、毎日帳面をきちんとつけた後に趣味の天文観測をし、家督を息子に譲った後に江戸に出て天文方に弟子入りして当時の人の寿命であった50も半ばを過ぎてから日本の海岸線の測量を始めた。

「こういうね、立派な人は普通らくごにはならないんですよ。こういうエライ人の話をするのは講談ね。落語になるってのはね、さあ 地図作りてえなぁ まあその前に一杯やろうってんで酒くらってそのまま寝ちゃう そういうやつがね、落語になるの」

確かに,第一の人生は地道な商人として家業を盛り立て、第二の人生で自分の夢をかなえた。しかしそれもあくまでも地道に 自分の求めるものへ一直線で、笑いをとる隙ってものに欠ける人だとは思われる。

でもね~ それが志の輔さんにかかるとちゃんとドラマとして成立してしまうんですよね~。たまげた。

登場人物は 現実部門として 自分が訪れた長崎シーボルト記念館の学芸員さん 伊能忠敬記念館の館長さんなどの今、実際に居る人たち
歴史上の人物として 伊能忠敬 幕府の天文方の高橋親子 将軍家斉 和尚 梅安(医者) そばや
現在の時間軸の登場人物として 伊能忠敬を大河ドラマにするプロジェクトをまかされた千葉の公務員?の主任と部下 その台本を書いている脚本家

その人たちが時間と空間を超えてからみあいながら 志の輔さんの身体を通して表現される。

そのうまさ。話の作りの面白さ。
85分という長尺ながら(まったく長くなりすぎちゃってねえ サッカーじゃあるまいし と志の輔さん自ら言っていたw)途中だれることもなく引き付けられた時間だった。


         これはもうちょっと書きたいので明日に続きます。





コメント (6)
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